JP3067486B2 - パワーステアリング装置のアシスト力制御装置 - Google Patents
パワーステアリング装置のアシスト力制御装置Info
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- JP3067486B2 JP3067486B2 JP22571193A JP22571193A JP3067486B2 JP 3067486 B2 JP3067486 B2 JP 3067486B2 JP 22571193 A JP22571193 A JP 22571193A JP 22571193 A JP22571193 A JP 22571193A JP 3067486 B2 JP3067486 B2 JP 3067486B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パワーステアリング装
置のアシスト力を制御するための装置に関するものであ
る。
置のアシスト力を制御するための装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】パワーステアリング装置は、運転者がス
テアリングホイールによりステアリングギヤを介して操
舵輪を操舵する際、ステアリングホイールの操舵トルク
を軽減する目的で、フィードバック関数により決定す
る、該操舵トルクに応じたアシスト力で、ステアリング
系(通常、ステアリングギヤの出力要素)をパワーアシ
ストするものである。
テアリングホイールによりステアリングギヤを介して操
舵輪を操舵する際、ステアリングホイールの操舵トルク
を軽減する目的で、フィードバック関数により決定す
る、該操舵トルクに応じたアシスト力で、ステアリング
系(通常、ステアリングギヤの出力要素)をパワーアシ
ストするものである。
【0003】従来、アシスト力を決定するに当たって用
いるフィードバック関数は、比例定数として与えられ、
ステアリングホイールの操舵トルクに比例したアシスト
力とするのが常套であった。ここでアシスト力は、ステ
アリングホイールの直径や、ラック&ピニオン式ステア
リングギヤのピニオン直径で決まるステアリング系伝動
係数により、ステアリングホイール上におけるトルクに
換算されたトルク換算値だけ、ステアリングホイールの
操舵トルクを軽減することになる。
いるフィードバック関数は、比例定数として与えられ、
ステアリングホイールの操舵トルクに比例したアシスト
力とするのが常套であった。ここでアシスト力は、ステ
アリングホイールの直径や、ラック&ピニオン式ステア
リングギヤのピニオン直径で決まるステアリング系伝動
係数により、ステアリングホイール上におけるトルクに
換算されたトルク換算値だけ、ステアリングホイールの
操舵トルクを軽減することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かようにアシ
スト力を操舵トルクに比例した値に決定する従来のパワ
ーステアリング装置にあっては、ステアリングホイール
の操舵角に対する操舵トルクの位相特性が、車両固有の
操舵輪実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達関数の位相
特性による影響をそのまま受け、当該伝達関数と同様な
周波数特性になる。
スト力を操舵トルクに比例した値に決定する従来のパワ
ーステアリング装置にあっては、ステアリングホイール
の操舵角に対する操舵トルクの位相特性が、車両固有の
操舵輪実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達関数の位相
特性による影響をそのまま受け、当該伝達関数と同様な
周波数特性になる。
【0005】ここで、車両固有の操舵輪実舵角に対する
操舵輪横滑り角の伝達関数N(S)/D(S)の位相特
性を考察するに、これは例えば図6に示される如くにな
ることを確かめた。従って、ステアリングホイールの操
舵角に対する操舵トルクの位相特性も、図6に示す傾向
を持つこととなり、操舵周波数(操舵速度に相当)によ
って位相が大きく変化し、運転者に違和感を与えてい
た。
操舵輪横滑り角の伝達関数N(S)/D(S)の位相特
性を考察するに、これは例えば図6に示される如くにな
ることを確かめた。従って、ステアリングホイールの操
舵角に対する操舵トルクの位相特性も、図6に示す傾向
を持つこととなり、操舵周波数(操舵速度に相当)によ
って位相が大きく変化し、運転者に違和感を与えてい
た。
【0006】しかも、位相変化の出方が車速によっても
異なり、運転者の違和感を一層助長させる原因となって
いた。
異なり、運転者の違和感を一層助長させる原因となって
いた。
【0007】本発明は、ステアリングホイールの操舵角
に対する操舵トルクの位相特性を、全周波数域に亘り、
若しくは少なくとも実用周波数域では、周波数の変化に
よっても位相が大きく変化しないような、つまり位相特
性をフラットにするようなアシスト力制御を提案するこ
とを目的とする。
に対する操舵トルクの位相特性を、全周波数域に亘り、
若しくは少なくとも実用周波数域では、周波数の変化に
よっても位相が大きく変化しないような、つまり位相特
性をフラットにするようなアシスト力制御を提案するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的のため第1発明
のアシスト力制御装置は、ステアリングホイールにより
ステアリングギヤを介して操舵輪を操舵するに際し、ス
テアリングホイールの操舵トルクを、フィードバック関
数G(S)により決定する、該操舵トルクに応じたアシ
スト力の、ステアリング系伝動係数γによるトルク換算
値だけ軽減するようにしたパワーステアリング装置にお
いて、前記フィードバック関数G(S)およびステアリ
ング系伝動係数γにより表される1+γ・G(S)が、
車両固有の操舵輪実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達
関数N(S)/D(S)に対して1+γ・G(S)=G
0 {N(S)/D(S)}の比例関係となるよう、前記
フィードバック関数G(S)を決定したものである。
のアシスト力制御装置は、ステアリングホイールにより
ステアリングギヤを介して操舵輪を操舵するに際し、ス
テアリングホイールの操舵トルクを、フィードバック関
数G(S)により決定する、該操舵トルクに応じたアシ
スト力の、ステアリング系伝動係数γによるトルク換算
値だけ軽減するようにしたパワーステアリング装置にお
いて、前記フィードバック関数G(S)およびステアリ
ング系伝動係数γにより表される1+γ・G(S)が、
車両固有の操舵輪実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達
関数N(S)/D(S)に対して1+γ・G(S)=G
0 {N(S)/D(S)}の比例関係となるよう、前記
フィードバック関数G(S)を決定したものである。
【0009】第2発明では、かかる構成において特に、
前記1+γ・G(S)と、N(S)/D(S)との間の
比例定数G0 を高車速になるほど小さくする。
前記1+γ・G(S)と、N(S)/D(S)との間の
比例定数G0 を高車速になるほど小さくする。
【0010】第3発明においては、上記の構成に代え、
ステアリングホイールによりステアリングギヤを介して
操舵輪を操舵するに際し、ステアリングホイールの操舵
トルクを、フィードバック関数G(S)により決定す
る、該操舵トルクに応じたアシスト力の、ステアリング
系伝動係数γによるトルク換算値だけ軽減するようにし
たパワーステアリング装置において、車両固有の操舵輪
実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達関数N(S)/D
(S)の位相特性における第1極値が進み側となる車速
域においては、前記フィードバック関数G(S)および
ステアリング系伝動係数γにより表される1+γ・G
(S)が、高車速になるほど小さくなる時定数T1 で表
される1+T1 ・Sに対して1+γ・G(S)=G1
(1+T1 ・S)の比例関係となるよう、前記フィード
バック関数G(S)を決定し、前記伝達関数N(S)/
D(S)の位相特性における第1極値が遅れ側となる車
速域においては、前記1+γ・G(S)が、高車速にな
るほど大きくなる時定数T2 で表される1/(1+T2
・S)に対して1+γ・G(S)=G2 {1/(1+T
2 ・S)}の比例関係となるよう、前記フィードバック
関数G(S)を決定したことを特徴とするものである。
ステアリングホイールによりステアリングギヤを介して
操舵輪を操舵するに際し、ステアリングホイールの操舵
トルクを、フィードバック関数G(S)により決定す
る、該操舵トルクに応じたアシスト力の、ステアリング
系伝動係数γによるトルク換算値だけ軽減するようにし
たパワーステアリング装置において、車両固有の操舵輪
実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達関数N(S)/D
(S)の位相特性における第1極値が進み側となる車速
域においては、前記フィードバック関数G(S)および
ステアリング系伝動係数γにより表される1+γ・G
(S)が、高車速になるほど小さくなる時定数T1 で表
される1+T1 ・Sに対して1+γ・G(S)=G1
(1+T1 ・S)の比例関係となるよう、前記フィード
バック関数G(S)を決定し、前記伝達関数N(S)/
D(S)の位相特性における第1極値が遅れ側となる車
速域においては、前記1+γ・G(S)が、高車速にな
るほど大きくなる時定数T2 で表される1/(1+T2
・S)に対して1+γ・G(S)=G2 {1/(1+T
2 ・S)}の比例関係となるよう、前記フィードバック
関数G(S)を決定したことを特徴とするものである。
【0011】第4発明では、この構成において特に、前
記1+γ・G(S)と、1+T1 ・Sとの間の比例定数
G1 、および前記1+γ・G(S)と、1/(1+T2
・S)との間の比例定数G2 を夫々、高車速になるほど
小さくしたものである。
記1+γ・G(S)と、1+T1 ・Sとの間の比例定数
G1 、および前記1+γ・G(S)と、1/(1+T2
・S)との間の比例定数G2 を夫々、高車速になるほど
小さくしたものである。
【0012】第5発明では、上記の構成に代え、ステア
リングホイールによりステアリングギヤを介して操舵輪
を操舵するに際し、ステアリングホイールの操舵トルク
を、フィードバック関数G(S)により決定する、該操
舵トルクに応じたアシスト力の、ステアリング系伝動係
数γによるトルク換算値だけ軽減するようにしたパワー
ステアリング装置において、前記フィードバック関数G
(S)およびステアリング系伝動係数γにより表される
1+γ・G(S)が、時定数T3 ,T4 で表される(1
+T3 ・S)/(1+T4 ・S)に対して1+γ・G
(S)=G3 {(1+T3 ・S)/(1+T4・S)}
の比例関係となるよう、前記フィードバック関数G
(S)を決定し、車両固有の操舵輪実舵角に対する操舵
輪横滑り角の伝達関数N(S)/D(S)の位相特性に
おける第1極値が進み側となる車速域においては、T3
>T4 で、且つ高車速になるほどT3 /T4 が1に向け
減少するよう、時定数T3 およびT4 を決定し、前記伝
達関数N(S)/D(S)の位相特性における第1極値
が遅れ側となる車速域においては、T3 <T4 で、且つ
高車速になるほどT4 /T3 が1から遠去かる方向に増
大するよう、時定数T3 およびT4 を決定したものであ
る。
リングホイールによりステアリングギヤを介して操舵輪
を操舵するに際し、ステアリングホイールの操舵トルク
を、フィードバック関数G(S)により決定する、該操
舵トルクに応じたアシスト力の、ステアリング系伝動係
数γによるトルク換算値だけ軽減するようにしたパワー
ステアリング装置において、前記フィードバック関数G
(S)およびステアリング系伝動係数γにより表される
1+γ・G(S)が、時定数T3 ,T4 で表される(1
+T3 ・S)/(1+T4 ・S)に対して1+γ・G
(S)=G3 {(1+T3 ・S)/(1+T4・S)}
の比例関係となるよう、前記フィードバック関数G
(S)を決定し、車両固有の操舵輪実舵角に対する操舵
輪横滑り角の伝達関数N(S)/D(S)の位相特性に
おける第1極値が進み側となる車速域においては、T3
>T4 で、且つ高車速になるほどT3 /T4 が1に向け
減少するよう、時定数T3 およびT4 を決定し、前記伝
達関数N(S)/D(S)の位相特性における第1極値
が遅れ側となる車速域においては、T3 <T4 で、且つ
高車速になるほどT4 /T3 が1から遠去かる方向に増
大するよう、時定数T3 およびT4 を決定したものであ
る。
【0013】第6発明においては、この構成において特
に、前記1+γ・G(S)と、(1+T3 ・S)/(1
+T4 ・S)との間の比例定数G3 を、高車速になるほ
ど小さくしたものである。
に、前記1+γ・G(S)と、(1+T3 ・S)/(1
+T4 ・S)との間の比例定数G3 を、高車速になるほ
ど小さくしたものである。
【0014】
【作用】第1発明においては、ステアリングホイールに
よりステアリングギヤを介し操舵輪を操舵する時、操舵
トルクに応じ、フィードバック関数G(S)により決定
したアシスト力で操舵トルクを軽減する。ここで操舵ト
ルクの軽減量は、上記アシスト力を、ステアリング系伝
動係数γによりステアリングホイール上におけるトルク
に換算したトルク換算値に対応する。
よりステアリングギヤを介し操舵輪を操舵する時、操舵
トルクに応じ、フィードバック関数G(S)により決定
したアシスト力で操舵トルクを軽減する。ここで操舵ト
ルクの軽減量は、上記アシスト力を、ステアリング系伝
動係数γによりステアリングホイール上におけるトルク
に換算したトルク換算値に対応する。
【0015】ところで第1発明においては、上記フィー
ドバック関数G(S)およびステアリング系伝動係数γ
により表される1+γ・G(S)が、車両固有の操舵輪
実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達関数N(S)/D
(S)に対して1+γ・G(S)=G0 {N(S)/D
(S)}の比例関係となるよう、上記フィードバック関
数G(S)を決定したから、1+γ・G(S)の位相が
N(S)/D(S)の位相に近づくこととなり、結果と
して車両全体の、操舵角に対する操舵トルクの位相特性
を、全周波数域に亘り0近辺に保って、周波数の変化に
よっても位相が大きく変化しないような、フラットな周
波数特性を提供することができ、運転者の前記違和感を
解消することができる。
ドバック関数G(S)およびステアリング系伝動係数γ
により表される1+γ・G(S)が、車両固有の操舵輪
実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達関数N(S)/D
(S)に対して1+γ・G(S)=G0 {N(S)/D
(S)}の比例関係となるよう、上記フィードバック関
数G(S)を決定したから、1+γ・G(S)の位相が
N(S)/D(S)の位相に近づくこととなり、結果と
して車両全体の、操舵角に対する操舵トルクの位相特性
を、全周波数域に亘り0近辺に保って、周波数の変化に
よっても位相が大きく変化しないような、フラットな周
波数特性を提供することができ、運転者の前記違和感を
解消することができる。
【0016】ここで第2発明のように特に、上記1+γ
・G(S)と、N(S)/D(S)との間の比例定数G
0 を高車速になるほど小さくする場合、高車速になるほ
ど操舵力を重くし得て、高速操縦安定性を向上させるこ
とができる。
・G(S)と、N(S)/D(S)との間の比例定数G
0 を高車速になるほど小さくする場合、高車速になるほ
ど操舵力を重くし得て、高速操縦安定性を向上させるこ
とができる。
【0017】第3発明においては、上記第1および第2
発明の構成に代え、車両固有の操舵輪実舵角に対する操
舵輪横滑り角の伝達関数N(S)/D(S)の位相特性
における第1極値が進み側となる車速域においては、上
記フィードバック関数G(S)およびステアリング系伝
動係数γにより表される1+γ・G(S)が、高車速に
なるほど小さくなる時定数T1 で表される1+T1 ・S
に対して1+γ・G(S)=G1 (1+T1 ・S)の比
例関係となるよう、上記フィードバック関数G(S)を
決定し、上記伝達関数N(S)/D(S)の位相特性に
おける第1極値が遅れ側となる車速域においては、上記
1+γ・G(S)が、高車速になるほど大きくなる時定
数T2 で表される1/(1+T2 ・S)に対して1+γ
・G(S)=G2 {1/(1+T2 ・S)}の比例関係
となるよう、上記フィードバック関数G(S)を決定し
たことから、上記第1極値が発生する実用操舵周波数域
において、操舵角に対する操舵トルクの位相特性をフラ
ットにすることができる。
発明の構成に代え、車両固有の操舵輪実舵角に対する操
舵輪横滑り角の伝達関数N(S)/D(S)の位相特性
における第1極値が進み側となる車速域においては、上
記フィードバック関数G(S)およびステアリング系伝
動係数γにより表される1+γ・G(S)が、高車速に
なるほど小さくなる時定数T1 で表される1+T1 ・S
に対して1+γ・G(S)=G1 (1+T1 ・S)の比
例関係となるよう、上記フィードバック関数G(S)を
決定し、上記伝達関数N(S)/D(S)の位相特性に
おける第1極値が遅れ側となる車速域においては、上記
1+γ・G(S)が、高車速になるほど大きくなる時定
数T2 で表される1/(1+T2 ・S)に対して1+γ
・G(S)=G2 {1/(1+T2 ・S)}の比例関係
となるよう、上記フィードバック関数G(S)を決定し
たことから、上記第1極値が発生する実用操舵周波数域
において、操舵角に対する操舵トルクの位相特性をフラ
ットにすることができる。
【0018】ところで、この構成においては、実用操舵
周波数域を越える周波数域では操舵角に対する操舵トル
クの位相特性がフラットにならないが、実用周波数域以
外であるため、実用上何等支障にならないし、何より
も、1次進み、1次遅れ系で制御系を構成できることか
ら、制御系の簡素化が可能となる効果が得られる。
周波数域を越える周波数域では操舵角に対する操舵トル
クの位相特性がフラットにならないが、実用周波数域以
外であるため、実用上何等支障にならないし、何より
も、1次進み、1次遅れ系で制御系を構成できることか
ら、制御系の簡素化が可能となる効果が得られる。
【0019】第4発明のように、この構成において特
に、上記1+γ・G(S)と、1+T1 ・Sとの間の比
例定数G1 、および前記1+γ・G(S)と、1/(1
+T2・S)との間の比例定数G2 を夫々、高車速にな
るほど小さくする場合、高車速になるほど操舵力を重く
し得て、高速操縦安定性を向上させることができる。
に、上記1+γ・G(S)と、1+T1 ・Sとの間の比
例定数G1 、および前記1+γ・G(S)と、1/(1
+T2・S)との間の比例定数G2 を夫々、高車速にな
るほど小さくする場合、高車速になるほど操舵力を重く
し得て、高速操縦安定性を向上させることができる。
【0020】第5発明では、上記の第1乃至第4発明の
構成に代え、上記フィードバック関数G(S)およびス
テアリング系伝動係数γにより表される1+γ・G
(S)が、時定数T3 ,T4 で表される(1+T3 ・
S)/(1+T4 ・S)に対して1+γ・G(S)=G
3 {(1+T3 ・S)/(1+T4・S)}の比例関係
となるよう、上記フィードバック関数G(S)を決定
し、車両固有の操舵輪実舵角に対する操舵輪横滑り角の
伝達関数N(S)/D(S)の位相特性における第1極
値が進み側となる車速域においては、T3 >T4 で、且
つ高車速になるほどT3 /T4 が1に向け減少するよ
う、時定数T3 およびT4 を決定し、上記伝達関数N
(S)/D(S)の位相特性における第1極値が遅れ側
となる車速域においては、T3 <T4 で、且つ高車速に
なるほどT4 /T3 が1から遠去かる方向に増大するよ
う、時定数T3 およびT4 を決定したから、上記の第1
極値が発生する実用操舵周波数域全般において操舵角に
対する操舵トルクの位相特性を確実にフラットにするこ
とができる。
構成に代え、上記フィードバック関数G(S)およびス
テアリング系伝動係数γにより表される1+γ・G
(S)が、時定数T3 ,T4 で表される(1+T3 ・
S)/(1+T4 ・S)に対して1+γ・G(S)=G
3 {(1+T3 ・S)/(1+T4・S)}の比例関係
となるよう、上記フィードバック関数G(S)を決定
し、車両固有の操舵輪実舵角に対する操舵輪横滑り角の
伝達関数N(S)/D(S)の位相特性における第1極
値が進み側となる車速域においては、T3 >T4 で、且
つ高車速になるほどT3 /T4 が1に向け減少するよ
う、時定数T3 およびT4 を決定し、上記伝達関数N
(S)/D(S)の位相特性における第1極値が遅れ側
となる車速域においては、T3 <T4 で、且つ高車速に
なるほどT4 /T3 が1から遠去かる方向に増大するよ
う、時定数T3 およびT4 を決定したから、上記の第1
極値が発生する実用操舵周波数域全般において操舵角に
対する操舵トルクの位相特性を確実にフラットにするこ
とができる。
【0021】第6発明のように、この構成において特
に、上記1+γ・G(S)と、(1+T3 ・S)/(1
+T4 ・S)との間の比例定数G3 を、高車速になるほ
ど小さくする場合、高車速になるほど操舵力を重くし得
て、高速操縦安定性を向上させることができる。
に、上記1+γ・G(S)と、(1+T3 ・S)/(1
+T4 ・S)との間の比例定数G3 を、高車速になるほ
ど小さくする場合、高車速になるほど操舵力を重くし得
て、高速操縦安定性を向上させることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明一実施の態様になるアシスト力
制御装置付きのパワーステアリング装置を搭載した車両
全体のステアリング系を模式的に示す。θは運転者が舵
取操作するステアリングホイール(図示せず)の操舵角
で、この操舵角に対する操舵トルクをTh とする。
説明する。図1は本発明一実施の態様になるアシスト力
制御装置付きのパワーステアリング装置を搭載した車両
全体のステアリング系を模式的に示す。θは運転者が舵
取操作するステアリングホイール(図示せず)の操舵角
で、この操舵角に対する操舵トルクをTh とする。
【0023】操舵角θの入力によりラック&ピニオン式
ステアリングギヤ(図示せず)を介して操舵される前輪
(操舵輪)は、該ステアリングギヤのギヤ比nに応じて
前輪舵角δf =θ/nだけ転舵される。この前輪舵角δ
f により、車両固有の伝達関数N(S)/D(S)で決
まる前輪横滑り角βf が発生し、次いで左右前輪コーナ
リングパワー合計値cf 、およびキャスタートレール長
とニューマチックトレール長との和値tc によって決ま
るセルフアライニングトルクTSAが発生する。そして、
前輪ナックルアーム長をrkとすると、TSA/rkで表
されるラック軸反力fr がステアリングギヤのラックに
与えられる。
ステアリングギヤ(図示せず)を介して操舵される前輪
(操舵輪)は、該ステアリングギヤのギヤ比nに応じて
前輪舵角δf =θ/nだけ転舵される。この前輪舵角δ
f により、車両固有の伝達関数N(S)/D(S)で決
まる前輪横滑り角βf が発生し、次いで左右前輪コーナ
リングパワー合計値cf 、およびキャスタートレール長
とニューマチックトレール長との和値tc によって決ま
るセルフアライニングトルクTSAが発生する。そして、
前輪ナックルアーム長をrkとすると、TSA/rkで表
されるラック軸反力fr がステアリングギヤのラックに
与えられる。
【0024】かかるラック軸反力fr に抗してステアリ
ングギヤのラックをストローク(前輪を転舵)するため
の力として、ステアリングホイールへの操舵トルクTh
によるラック軸力fh と、パワーステアリング装置によ
るラックアシスト力fa とがステアリングギヤのラック
に付与される。操舵トルクTh は、ステアリングホイー
ルの半径やステアリングギヤのピニオン半径で決まるス
テアリング系伝動係数をγとすると、Th =γ・fh で
表され、またパワーステアリング装置によるラックアシ
スト力fa はフィードバック関数G(S)により決定さ
れる。
ングギヤのラックをストローク(前輪を転舵)するため
の力として、ステアリングホイールへの操舵トルクTh
によるラック軸力fh と、パワーステアリング装置によ
るラックアシスト力fa とがステアリングギヤのラック
に付与される。操舵トルクTh は、ステアリングホイー
ルの半径やステアリングギヤのピニオン半径で決まるス
テアリング系伝動係数をγとすると、Th =γ・fh で
表され、またパワーステアリング装置によるラックアシ
スト力fa はフィードバック関数G(S)により決定さ
れる。
【0025】従来のパワーステアリング装置にあって
は、フィードバック関数G(S)が比例定数であったた
め、前記したような問題を生じていたが、本例において
は、このフィードバック関数G(S)に、車両固有の特
性を考慮した動特性を以下の如くに持たせ、問題解決を
図ることとする。
は、フィードバック関数G(S)が比例定数であったた
め、前記したような問題を生じていたが、本例において
は、このフィードバック関数G(S)に、車両固有の特
性を考慮した動特性を以下の如くに持たせ、問題解決を
図ることとする。
【0026】ここで、図1に示す車両全体のステアリン
グ系において、操舵角θに対する操舵トルクTh の伝達
関数GALL (S)を式で表すと、次式の如くになる。
グ系において、操舵角θに対する操舵トルクTh の伝達
関数GALL (S)を式で表すと、次式の如くになる。
【数1】GALL (S)=(1/n) ×{N(S)/D(S)} ×cf ・tc ×(1/rk) ×{γ/〔1+γ・G(S)〕}・・・・(1) 上式において、(1/n),cf ・tc ,(1/r
k)、およびγは夫々、微分演算子Sを持たず、従って
上記伝達関数GALL (S)の位相特性に何等関与しな
い。しかして、それ以外の{N(S)/D(S)},
〔1+γ・G(S)〕は微分演算子Sを持ち、従って上
記伝達関数GALL (S)の位相特性に関与する。
k)、およびγは夫々、微分演算子Sを持たず、従って
上記伝達関数GALL (S)の位相特性に何等関与しな
い。しかして、それ以外の{N(S)/D(S)},
〔1+γ・G(S)〕は微分演算子Sを持ち、従って上
記伝達関数GALL (S)の位相特性に関与する。
【0027】ここで本発明の、操舵角に対する操舵トル
クの(Th /θの)位相特性をフラットにするという狙
いに照らして、上記の式(1)で表される伝達関数G
ALL (S)の位相特性を0に近付ける必要があり、この
目的のためには上式における〔1+γ・G(S)〕の位
相を{N(S)/D(S)}の位相に近付ければ良いこ
とが判る。
クの(Th /θの)位相特性をフラットにするという狙
いに照らして、上記の式(1)で表される伝達関数G
ALL (S)の位相特性を0に近付ける必要があり、この
目的のためには上式における〔1+γ・G(S)〕の位
相を{N(S)/D(S)}の位相に近付ければ良いこ
とが判る。
【0028】そのための、つまり〔1+γ・G(S)〕
の位相と、{N(S)/D(S)}の位相とを一致させ
てTh /θの伝達関数GALL (S)の位相特性をフラッ
トにするための条件を以下に例示する。ここで、伝達関
数GALL (S)の位相特性がフラットであれば、上式
(1)は次式で表され、
の位相と、{N(S)/D(S)}の位相とを一致させ
てTh /θの伝達関数GALL (S)の位相特性をフラッ
トにするための条件を以下に例示する。ここで、伝達関
数GALL (S)の位相特性がフラットであれば、上式
(1)は次式で表され、
【数2】GALL (S)=(1/n) ×{N(S)/D(S)} ×cf ・tc ×(1/rk) ×{γ/〔1+γ・G(S)〕} =G00(定数)・・・・(2) 従って、この式から、
【数3】1+γ・G(S)=(cf ・tc ・γ/n・G
00・rk) ×{N(S)/D(S)}・・・・(3) である。ところで、上式において(cf ・tc ・γ/n
・G00・rk)は定数であるから、これをG0 と置く
と、
00・rk) ×{N(S)/D(S)}・・・・(3) である。ところで、上式において(cf ・tc ・γ/n
・G00・rk)は定数であるから、これをG0 と置く
と、
【数4】 1+γ・G(S)=G0 ・{N(S)/D(S)}・・・・(4) が得られる。
【0029】この式から明らかなように、アシスト力f
a を決定するフィードバック関数G(S)およびステア
リング系伝動係数γにより表される1+γ・G(S)
が、車両固有の前輪舵角θに対する前輪横滑り角βf の
伝達関数N(S)/D(S)に対し比例関係となるよ
う、上記フィードバック関数G(S)を決定することに
より、1+γ・G(S)の位相がN(S)/D(S)の
位相に一致することとなり、結果として車両全体の、操
舵角θに対する操舵トルクTh の(Th /θの)位相特
性を、全周波数域に亘り0近辺に保って、周波数の変化
によっても位相が大きく変化しないような、フラットな
周波数特性を提供することができ、従来装置において不
可避であった運転者の前記違和感を解消することができ
る。
a を決定するフィードバック関数G(S)およびステア
リング系伝動係数γにより表される1+γ・G(S)
が、車両固有の前輪舵角θに対する前輪横滑り角βf の
伝達関数N(S)/D(S)に対し比例関係となるよ
う、上記フィードバック関数G(S)を決定することに
より、1+γ・G(S)の位相がN(S)/D(S)の
位相に一致することとなり、結果として車両全体の、操
舵角θに対する操舵トルクTh の(Th /θの)位相特
性を、全周波数域に亘り0近辺に保って、周波数の変化
によっても位相が大きく変化しないような、フラットな
周波数特性を提供することができ、従来装置において不
可避であった運転者の前記違和感を解消することができ
る。
【0030】ここで、上記した1+γ・G(S)と、N
(S)/D(S)との間の比例定数G0 は高車速になる
ほど小さくするのが良い。この場合、高車速になるほど
操舵力が重くなって、高速操縦安定性を向上させること
ができる。
(S)/D(S)との間の比例定数G0 は高車速になる
ほど小さくするのが良い。この場合、高車速になるほど
操舵力が重くなって、高速操縦安定性を向上させること
ができる。
【0031】なお上記の実施例では、全周操舵波数域に
亘って操舵角θに対する操舵トルクTh の(Th /θ
の)位相特性を0近辺に保って、フラットな周波数特性
を提供することとしたが、この周波数特性は1Hz程度
までの実用周波数域でフラットであれば足り、この要求
を満足する条件は以下の通りである。
亘って操舵角θに対する操舵トルクTh の(Th /θ
の)位相特性を0近辺に保って、フラットな周波数特性
を提供することとしたが、この周波数特性は1Hz程度
までの実用周波数域でフラットであれば足り、この要求
を満足する条件は以下の通りである。
【0032】即ち、上記車両固有の伝達関数N(S)/
D(S)は2次/2次の式で表され、極値は多くても2
個であり、第2番目の極値が極く小さいか、若しくは実
用操舵周波数域を外れた高周波数域で発生することを考
え合わせると、実用操舵周波数域は第1極値が発生する
ような低周波数域をもって、実用操舵周波数域と判断す
ることができる。そして、この第1極値が図6から明ら
かなように車速に応じて進み側、または遅れ側に発生す
る事実に鑑み、これら位相進み、および位相遅れを以下
の如くに補償することで、上記の条件を満足させること
とする。
D(S)は2次/2次の式で表され、極値は多くても2
個であり、第2番目の極値が極く小さいか、若しくは実
用操舵周波数域を外れた高周波数域で発生することを考
え合わせると、実用操舵周波数域は第1極値が発生する
ような低周波数域をもって、実用操舵周波数域と判断す
ることができる。そして、この第1極値が図6から明ら
かなように車速に応じて進み側、または遅れ側に発生す
る事実に鑑み、これら位相進み、および位相遅れを以下
の如くに補償することで、上記の条件を満足させること
とする。
【0033】つまり、前記車両固有の伝達関数N(S)
/D(S)の位相特性における第1極値が進み側となる
低車速域においては、前記フィードバック関数G(S)
およびステアリング系伝動係数γにより表される1+γ
・G(S)が、高車速になるほど小さくなる時定数T1
で表される1+T1 ・Sに対し
/D(S)の位相特性における第1極値が進み側となる
低車速域においては、前記フィードバック関数G(S)
およびステアリング系伝動係数γにより表される1+γ
・G(S)が、高車速になるほど小さくなる時定数T1
で表される1+T1 ・Sに対し
【数5】 1+γ・G(S)=G1 (1+T1 ・S)・・・・(5) の比例関係となるよう、フィードバック関数G(S)を
決定し、また、上記伝達関数N(S)/D(S)の位相
特性における第1極値が遅れ側となる高車速域において
は、上記1+γ・G(S)が、高車速になるほど大きく
なる時定数T2 で表される1/(1+T2 ・S)に対し
決定し、また、上記伝達関数N(S)/D(S)の位相
特性における第1極値が遅れ側となる高車速域において
は、上記1+γ・G(S)が、高車速になるほど大きく
なる時定数T2 で表される1/(1+T2 ・S)に対し
【数6】 1+γ・G(S)=G2 {1/(1+T2 ・S)}・・・・(6) の比例関係となるよう、上記フィードバック関数G
(S)を決定する。
(S)を決定する。
【0034】かかる構成によれば、上記1+T1 ・Sの
位相特性が時定数T1 の変化に応じて図2(a)に破線
で示すように変化し、また上記1/(1+T2 ・S)の
位相特性が時定数T2 の変化に応じて同図(b)に破線
で示すように変化するが、これら変化が夫々の図に実線
で示す如く車速に応じて変化する伝達関数N(S)/D
(S)の位相特性に符合して、上記第1極値が発生する
実用操舵周波数域で、車両全体として操舵角に対する操
舵トルクの位相特性を狙い通りフラットにすることがで
きる。
位相特性が時定数T1 の変化に応じて図2(a)に破線
で示すように変化し、また上記1/(1+T2 ・S)の
位相特性が時定数T2 の変化に応じて同図(b)に破線
で示すように変化するが、これら変化が夫々の図に実線
で示す如く車速に応じて変化する伝達関数N(S)/D
(S)の位相特性に符合して、上記第1極値が発生する
実用操舵周波数域で、車両全体として操舵角に対する操
舵トルクの位相特性を狙い通りフラットにすることがで
きる。
【0035】ちなみに、図2(a)の低車速域では、車
速の上昇につれ伝達関数N(S)/D(S)の位相が実
線のように0に近づくが、本例では、時定数T1 を高車
速になるほど小さくすることから、1+T1 ・Sの位相
も破線で示すように車速の上昇につれ0に近づくことと
なり、上記の目的を達成することができる。また、図2
(b)の高車速域では、車速の上昇につれ伝達関数N
(S)/D(S)の位相が実線のように遅れを増すが、
本例では、時定数T2 を高車速になるほど大きくするこ
とから、1/(1+T2 ・S)の位相も破線で示すよう
に車速の上昇につれ遅れを増すこととなり、上記の目的
を達成することができる。
速の上昇につれ伝達関数N(S)/D(S)の位相が実
線のように0に近づくが、本例では、時定数T1 を高車
速になるほど小さくすることから、1+T1 ・Sの位相
も破線で示すように車速の上昇につれ0に近づくことと
なり、上記の目的を達成することができる。また、図2
(b)の高車速域では、車速の上昇につれ伝達関数N
(S)/D(S)の位相が実線のように遅れを増すが、
本例では、時定数T2 を高車速になるほど大きくするこ
とから、1/(1+T2 ・S)の位相も破線で示すよう
に車速の上昇につれ遅れを増すこととなり、上記の目的
を達成することができる。
【0036】なお、上記1+γ・G(S)と、1+T1
・Sおよび1/(1+T2 ・S)との間の比例定数G1
およびG2 を夫々、高車速になるほど小さくする場合、
高車速になるほど操舵力を重くし得て、高速操縦安定性
を向上させることができる。
・Sおよび1/(1+T2 ・S)との間の比例定数G1
およびG2 を夫々、高車速になるほど小さくする場合、
高車速になるほど操舵力を重くし得て、高速操縦安定性
を向上させることができる。
【0037】上記の実施例において、両時定数T1 およ
びT2 の、車速に対する変化特性を線図で表すと、図3
の如くになり、また、1+γ・G(S)の位相特性は車
速に応じて図4の如くに変化する。
びT2 の、車速に対する変化特性を線図で表すと、図3
の如くになり、また、1+γ・G(S)の位相特性は車
速に応じて図4の如くに変化する。
【0038】本例の構成においては、実用操舵周波数域
を越える周波数域では操舵角に対する操舵トルクの(T
h /θの)位相特性がフラットにならないが、実用周波
数域以外であるため、実用上何等支障にならないし、何
よりも、1次進み、1次遅れ系で制御系を構成できるこ
とから、制御系の簡素化が可能となる効果が得られる。
を越える周波数域では操舵角に対する操舵トルクの(T
h /θの)位相特性がフラットにならないが、実用周波
数域以外であるため、実用上何等支障にならないし、何
よりも、1次進み、1次遅れ系で制御系を構成できるこ
とから、制御系の簡素化が可能となる効果が得られる。
【0039】第2実施例では、伝達関数N(S)/D
(S)の位相が極値を持つにもかかわらず、1+T1 ・
Sの位相および1/(1+T2 ・S)の位相が単調増
加、単調減少であるため、低周波数域全般に亘って位相
特性をフラットにすることが困難である。そこで本例に
おいては、既に前記したが車両固有の伝達関数N(S)
/D(S)が2次/2次の式で表され、極値は多くても
2個であり、第2番目の極値が極く小さいか、若しくは
実用操舵周波数域を外れた高周波数域で発生することか
ら、第2番目の極値を無視して近似させ、1+γ・G
(S)の一例として、以下の位相進み補償および位相遅
れ補償を行うこととする。
(S)の位相が極値を持つにもかかわらず、1+T1 ・
Sの位相および1/(1+T2 ・S)の位相が単調増
加、単調減少であるため、低周波数域全般に亘って位相
特性をフラットにすることが困難である。そこで本例に
おいては、既に前記したが車両固有の伝達関数N(S)
/D(S)が2次/2次の式で表され、極値は多くても
2個であり、第2番目の極値が極く小さいか、若しくは
実用操舵周波数域を外れた高周波数域で発生することか
ら、第2番目の極値を無視して近似させ、1+γ・G
(S)の一例として、以下の位相進み補償および位相遅
れ補償を行うこととする。
【数7】1+γ・G(S)=G3 {(1+T3 S)/
(1+T4 S)}・・・(7) 但し、G3 :定数
(1+T4 S)}・・・(7) 但し、G3 :定数
【0040】つまり本例では、1+γ・G(S)が、時
定数T3 ,T4 で表される(1+T 3 ・S)/(1+T
4 ・S)に対し比例関係となるよう、フィードバック関
数G(S)を決定し、時定数T3 およびT4 を夫々、以
下の如くに定める。
定数T3 ,T4 で表される(1+T 3 ・S)/(1+T
4 ・S)に対し比例関係となるよう、フィードバック関
数G(S)を決定し、時定数T3 およびT4 を夫々、以
下の如くに定める。
【0041】先ず、車両固有の伝達関数N(S)/D
(S)の位相特性を考察するに、これは図6につき前述
した通り、低車速域で第1極値が図5(a)に実線で示
すように進み側に発生し、高車速域で第1極値が図5
(b)に実線で示すように遅れ側に発生する。なお、本
例では上述したように、図5(b)の第2極値はこれを
無視することとする。
(S)の位相特性を考察するに、これは図6につき前述
した通り、低車速域で第1極値が図5(a)に実線で示
すように進み側に発生し、高車速域で第1極値が図5
(b)に実線で示すように遅れ側に発生する。なお、本
例では上述したように、図5(b)の第2極値はこれを
無視することとする。
【0042】そして、車両固有の伝達関数N(S)/D
(S)の位相特性における第1極値が進み側となる低車
速域においては、図5(a)に示すようにT3 >T4
で、且つ高車速になるほどT3 /T4 が1に向け減少す
るよう、時定数T3 およびT4を決定し、上記伝達関数
N(S)/D(S)の位相特性における第1極値が遅れ
側となる高車速域においては、同図(b)に示すように
T3 <T4 で、且つ高車速になるほどT4 /T3 が1か
ら遠去かる方向に増大するよう、時定数T3 およびT4
を決定する。
(S)の位相特性における第1極値が進み側となる低車
速域においては、図5(a)に示すようにT3 >T4
で、且つ高車速になるほどT3 /T4 が1に向け減少す
るよう、時定数T3 およびT4を決定し、上記伝達関数
N(S)/D(S)の位相特性における第1極値が遅れ
側となる高車速域においては、同図(b)に示すように
T3 <T4 で、且つ高車速になるほどT4 /T3 が1か
ら遠去かる方向に増大するよう、時定数T3 およびT4
を決定する。
【0043】かかる近似による位相進みおよび位相遅れ
の補償方式は、1987年、共立出版発行、明石一也
著、「制御工学演習」、第155頁乃至第157頁に記
載の如くに周知であり、詳細説明を省略するが、この補
償により位相特性を図5(a),(b)に破線で示すよ
うに0に持ち来たし、前記各実施例と同様に、所期の目
的を達成することができ、しかも上記の第1極値が発生
する実用操舵周波数域全般において位相特性を確実にフ
ラットにすることができる。
の補償方式は、1987年、共立出版発行、明石一也
著、「制御工学演習」、第155頁乃至第157頁に記
載の如くに周知であり、詳細説明を省略するが、この補
償により位相特性を図5(a),(b)に破線で示すよ
うに0に持ち来たし、前記各実施例と同様に、所期の目
的を達成することができ、しかも上記の第1極値が発生
する実用操舵周波数域全般において位相特性を確実にフ
ラットにすることができる。
【0044】なお、本例においても特に、上記1+γ・
G(S)と、(1+T3 ・S)/(1+T4 ・S)との
間の比例定数G3 を、高車速になるほど小さくする場
合、高車速になるほど操舵力を重くし得て、高速操縦安
定性を向上させることができる。
G(S)と、(1+T3 ・S)/(1+T4 ・S)との
間の比例定数G3 を、高車速になるほど小さくする場
合、高車速になるほど操舵力を重くし得て、高速操縦安
定性を向上させることができる。
【0045】
【発明の効果】かくして第1発明のアシスト力制御装置
は、請求項1に記載の如く、操舵トルクに応じ、アシス
ト力を決定するためのフィードバック関数G(S)、お
よびステアリング系伝動係数γにより表される1+γ・
G(S)が、車両固有の操舵輪実舵角に対する操舵輪横
滑り角の伝達関数N(S)/D(S)に対して1+γ・
G(S)=G0 {N(S)/D(S)}の比例関係とな
るよう、フィードバック関数G(S)を決定したから、
1+γ・G(S)の位相がN(S)/D(S)の位相に
近づくこととなり、結果として車両全体の、操舵角に対
する操舵トルクの位相特性を、全周波数域に亘り0近辺
に保って、周波数の変化によっても位相が大きく変化し
ないような、フラットな周波数特性を提供することがで
き、運転者の違和感を解消することができる。
は、請求項1に記載の如く、操舵トルクに応じ、アシス
ト力を決定するためのフィードバック関数G(S)、お
よびステアリング系伝動係数γにより表される1+γ・
G(S)が、車両固有の操舵輪実舵角に対する操舵輪横
滑り角の伝達関数N(S)/D(S)に対して1+γ・
G(S)=G0 {N(S)/D(S)}の比例関係とな
るよう、フィードバック関数G(S)を決定したから、
1+γ・G(S)の位相がN(S)/D(S)の位相に
近づくこととなり、結果として車両全体の、操舵角に対
する操舵トルクの位相特性を、全周波数域に亘り0近辺
に保って、周波数の変化によっても位相が大きく変化し
ないような、フラットな周波数特性を提供することがで
き、運転者の違和感を解消することができる。
【0046】ここで請求項2に記載した第2発明のよう
に特に、上記1+γ・G(S)と、N(S)/D(S)
との間の比例定数G0 を高車速になるほど小さくする場
合、高車速になるほど操舵力を重くし得て、高速操縦安
定性を向上させることができる。
に特に、上記1+γ・G(S)と、N(S)/D(S)
との間の比例定数G0 を高車速になるほど小さくする場
合、高車速になるほど操舵力を重くし得て、高速操縦安
定性を向上させることができる。
【0047】第3発明のアシスト力制御装置において
は、請求項3に記載の如く、第1および第2発明の構成
に代え、上記車両固有の伝達関数N(S)/D(S)の
位相特性における第1極値が進み側となる車速域におい
ては、上記1+γ・G(S)が、高車速になるほど小さ
くなる時定数T1 で表される1+T1 ・Sに対して1+
γ・G(S)=G1 (1+T1 ・S)の比例関係となる
よう、フィードバック関数G(S)を決定し、上記伝達
関数N(S)/D(S)の位相特性における第1極値が
遅れ側となる車速域においては、上記1+γ・G(S)
が、高車速になるほど大きくなる時定数T2 で表される
1/(1+T2 ・S)に対して1+γ・G(S)=G2
{1/(1+T2 ・S)}の比例関係となるよう、フィ
ードバック関数G(S)を決定したから、上記第1極値
が発生する実用操舵周波数域において、操舵角に対する
操舵トルクの位相特性をフラットにすることができる。
は、請求項3に記載の如く、第1および第2発明の構成
に代え、上記車両固有の伝達関数N(S)/D(S)の
位相特性における第1極値が進み側となる車速域におい
ては、上記1+γ・G(S)が、高車速になるほど小さ
くなる時定数T1 で表される1+T1 ・Sに対して1+
γ・G(S)=G1 (1+T1 ・S)の比例関係となる
よう、フィードバック関数G(S)を決定し、上記伝達
関数N(S)/D(S)の位相特性における第1極値が
遅れ側となる車速域においては、上記1+γ・G(S)
が、高車速になるほど大きくなる時定数T2 で表される
1/(1+T2 ・S)に対して1+γ・G(S)=G2
{1/(1+T2 ・S)}の比例関係となるよう、フィ
ードバック関数G(S)を決定したから、上記第1極値
が発生する実用操舵周波数域において、操舵角に対する
操舵トルクの位相特性をフラットにすることができる。
【0048】ところで、この第3発明においては、実用
操舵周波数域を越える周波数域では操舵角に対する操舵
トルクの位相特性がフラットにならないが、実用周波数
域以外であるため、実用上何等支障にならないし、何よ
りも、1次進み、1次遅れ系で制御系を構成できること
から、制御系の簡素化が可能となる効果が得られる。
操舵周波数域を越える周波数域では操舵角に対する操舵
トルクの位相特性がフラットにならないが、実用周波数
域以外であるため、実用上何等支障にならないし、何よ
りも、1次進み、1次遅れ系で制御系を構成できること
から、制御系の簡素化が可能となる効果が得られる。
【0049】第4発明のアシスト力制御装置は請求項4
に記載の如く、第3発明の構成において特に、上記1+
γ・G(S)と、1+T1 ・Sとの間の比例定数G1 、
および上記1+γ・G(S)と、1/(1+T2 ・S)
との間の比例定数G2 を夫々、高車速になるほど小さく
したため、高車速になるほど操舵力を重くし得て、高速
操縦安定性を向上させることができる。
に記載の如く、第3発明の構成において特に、上記1+
γ・G(S)と、1+T1 ・Sとの間の比例定数G1 、
および上記1+γ・G(S)と、1/(1+T2 ・S)
との間の比例定数G2 を夫々、高車速になるほど小さく
したため、高車速になるほど操舵力を重くし得て、高速
操縦安定性を向上させることができる。
【0050】第5発明のアシスト力制御装置は請求項5
に記載の如く、上記の第1乃至第4発明の構成に代え、
上記1+γ・G(S)が、時定数T3 ,T4 で表される
(1+T3 ・S)/(1+T4 ・S)に対して1+γ・
G(S)=G3 {(1+T3 ・S)/(1+T4 ・
S)}の比例関係となるよう、上記のフィードバック関
数G(S)を決定し、車両固有の伝達関数N(S)/D
(S)の位相特性における第1極値が進み側となる車速
域においては、T3 >T4 で、且つ高車速になるほどT
3 /T4 が1に向け減少するよう、時定数T3 およびT
4 を決定し、上記伝達関数N(S)/D(S)の位相特
性における第1極値が遅れ側となる車速域においては、
T3 <T4 で、且つ高車速になるほどT4 /T3 が1か
ら遠去かる方向に増大するよう、時定数T3 およびT4
を決定したから、上記の第1極値が発生する実用操舵周
波数域全般において操舵角に対する操舵トルクの位相特
性を確実にフラットにすることができる。
に記載の如く、上記の第1乃至第4発明の構成に代え、
上記1+γ・G(S)が、時定数T3 ,T4 で表される
(1+T3 ・S)/(1+T4 ・S)に対して1+γ・
G(S)=G3 {(1+T3 ・S)/(1+T4 ・
S)}の比例関係となるよう、上記のフィードバック関
数G(S)を決定し、車両固有の伝達関数N(S)/D
(S)の位相特性における第1極値が進み側となる車速
域においては、T3 >T4 で、且つ高車速になるほどT
3 /T4 が1に向け減少するよう、時定数T3 およびT
4 を決定し、上記伝達関数N(S)/D(S)の位相特
性における第1極値が遅れ側となる車速域においては、
T3 <T4 で、且つ高車速になるほどT4 /T3 が1か
ら遠去かる方向に増大するよう、時定数T3 およびT4
を決定したから、上記の第1極値が発生する実用操舵周
波数域全般において操舵角に対する操舵トルクの位相特
性を確実にフラットにすることができる。
【0051】第6発明のアシスト力制御装置は請求項6
に記載の如く、第5発明の構成において特に、上記1+
γ・G(S)と、(1+T3 ・S)/(1+T4 ・S)
との間の比例定数G3 を、高車速になるほど小さくした
から、高車速になるほど操舵力を重くし得て、高速操縦
安定性を向上させることができる。
に記載の如く、第5発明の構成において特に、上記1+
γ・G(S)と、(1+T3 ・S)/(1+T4 ・S)
との間の比例定数G3 を、高車速になるほど小さくした
から、高車速になるほど操舵力を重くし得て、高速操縦
安定性を向上させることができる。
【図1】本発明一実施の態様になるアシスト力制御装置
を具えるパワーステアリング装置を搭載した車両のステ
アリング系を示す概略系統図である。
を具えるパワーステアリング装置を搭載した車両のステ
アリング系を示す概略系統図である。
【図2】本発明の他の例になる装置を用いた場合におけ
るアシスト力の位相特性を車速域毎に示す特性図であ
る。
るアシスト力の位相特性を車速域毎に示す特性図であ
る。
【図3】同例において用いた時定数の変化特性図であ
る。
る。
【図4】同例におけるアシスト力の位相特性を示す特性
図である。
図である。
【図5】本発明の更に他の例になる装置を用いた場合に
おけるアシスト力の位相特性を車速域毎に示す特性図で
ある。
おけるアシスト力の位相特性を車速域毎に示す特性図で
ある。
【図6】車両固有の、前輪舵角に対する前輪横滑り角の
伝達関数に係わる位相特性図である。
伝達関数に係わる位相特性図である。
θ 操舵角 n ステアリングギヤ比 δf 前輪舵角 βf 前輪横滑り角 cf 左右前輪コーナリングパワー tc キャスタートレールおよびニューマチックトレール
の和値 TSAセルフアライニングトルク rk フロントナックルアーム半径 fr ラック軸反力 fh 操舵トルクによるラック軸力 γ ステアリング系伝動係数 Th 操舵トルク G(S)フィードバック関数 N(S)/D(S) 前輪舵角に対する前輪横滑り角の伝達関数
の和値 TSAセルフアライニングトルク rk フロントナックルアーム半径 fr ラック軸反力 fh 操舵トルクによるラック軸力 γ ステアリング系伝動係数 Th 操舵トルク G(S)フィードバック関数 N(S)/D(S) 前輪舵角に対する前輪横滑り角の伝達関数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−71959(JP,A) 特開 平4−71960(JP,A) 特開 平4−133862(JP,A) 特開 平3−157272(JP,A) 特開 平4−349072(JP,A) 特開 平2−197464(JP,A) 実開 平2−43765(JP,U) 実開 平2−43767(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00
Claims (6)
- 【請求項1】 ステアリングホイールによりステアリン
グギヤを介して操舵輪を操舵するに際し、ステアリング
ホイールの操舵トルクを、フィードバック関数G(S)
により決定する、該操舵トルクに応じたアシスト力の、
ステアリング系伝動係数γによるトルク換算値だけ軽減
するようにしたパワーステアリング装置において、 前記フィードバック関数G(S)およびステアリング系
伝動係数γにより表される1+γ・G(S)が、車両固
有の操舵輪実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達関数N
(S)/D(S)に対して1+γ・G(S)=G0 {N
(S)/D(S)}の比例関係となるよう、前記フィー
ドバック関数G(S)を決定したことを特徴とするパワ
ーステアリング装置のアシスト力制御装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記1+γ・G
(S)と、N(S)/D(S)との間の比例定数G0 を
高車速になるほど小さくしたことを特徴とするパワース
テアリング装置のアシスト力制御装置。 - 【請求項3】 ステアリングホイールによりステアリン
グギヤを介して操舵輪を操舵するに際し、ステアリング
ホイールの操舵トルクを、フィードバック関数G(S)
により決定する、該操舵トルクに応じたアシスト力の、
ステアリング系伝動係数γによるトルク換算値だけ軽減
するようにしたパワーステアリング装置において、 車両固有の操舵輪実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達
関数N(S)/D(S)の位相特性における第1極値が
進み側となる車速域においては、前記フィードバック関
数G(S)およびステアリング系伝動係数γにより表さ
れる1+γ・G(S)が、高車速になるほど小さくなる
時定数T1 で表される1+T1 ・Sに対して1+γ・G
(S)=G1 (1+T1 ・S)の比例関係となるよう、
前記フィードバック関数G(S)を決定し、 前記伝達関数N(S)/D(S)の位相特性における第
1極値が遅れ側となる車速域においては、前記1+γ・
G(S)が、高車速になるほど大きくなる時定数T2 で
表される1/(1+T2 ・S)に対して1+γ・G
(S)=G2 {1/(1+T2 ・S)}の比例関係とな
るよう、前記フィードバック関数G(S)を決定したこ
とを特徴とするパワーステアリング装置のアシスト力制
御装置。 - 【請求項4】 請求項3において、前記1+γ・G
(S)と、1+T1 ・Sとの間の比例定数G1 、および
前記1+γ・G(S)と、1/(1+T2 ・S)との間
の比例定数G2 を夫々、高車速になるほど小さくしたこ
とを特徴とするパワーステアリング装置のアシスト力制
御装置。 - 【請求項5】 ステアリングホイールによりステアリン
グギヤを介して操舵輪を操舵するに際し、ステアリング
ホイールの操舵トルクを、フィードバック関数G(S)
により決定する、該操舵トルクに応じたアシスト力の、
ステアリング系伝動係数γによるトルク換算値だけ軽減
するようにしたパワーステアリング装置において、 前記フィードバック関数G(S)およびステアリング系
伝動係数γにより表される1+γ・G(S)が、時定数
T3 ,T4 で表される(1+T3 ・S)/(1+T4 ・
S)に対して1+γ・G(S)=G3 {(1+T3 ・
S)/(1+T4・S)}の比例関係となるよう、前記
フィードバック関数G(S)を決定し、 車両固有の操舵輪実舵角に対する操舵輪横滑り角の伝達
関数N(S)/D(S)の位相特性における第1極値が
進み側となる車速域においては、T3 >T4 で、且つ高
車速になるほどT3 /T4 が1に向け減少するよう、時
定数T3 およびT4 を決定し、 前記伝達関数N(S)/D(S)の位相特性における第
1極値が遅れ側となる車速域においては、T3 <T4
で、且つ高車速になるほどT4 /T3 が1から遠去かる
方向に増大するよう、時定数T3 およびT4 を決定した
ことを特徴とするパワーステアリング装置のアシスト力
制御装置。 - 【請求項6】 請求項5において、前記1+γ・G
(S)と、(1+T3 ・S)/(1+T4 ・S)との間
の比例定数G3 を、高車速になるほど小さくしたことを
特徴とするパワーステアリング装置のアシスト力制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22571193A JP3067486B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | パワーステアリング装置のアシスト力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22571193A JP3067486B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | パワーステアリング装置のアシスト力制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0781599A JPH0781599A (ja) | 1995-03-28 |
JP3067486B2 true JP3067486B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=16833612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22571193A Expired - Lifetime JP3067486B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | パワーステアリング装置のアシスト力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3067486B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4329859B2 (ja) * | 2007-12-12 | 2009-09-09 | トヨタ自動車株式会社 | 操舵制御装置 |
FR3037671B1 (fr) * | 2015-06-19 | 2017-06-16 | Jtekt Europe Sas | Utilisation d'un filtre a avance de phase pour separer le reglage du ressenti au volant du reglage de la stabilite d'une commande de direction assistee |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP22571193A patent/JP3067486B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0781599A (ja) | 1995-03-28 |
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