JP3067074U - ル―ムミラ― - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】位置固定状態で使用したり手鏡として分離して
使用することができる簡単な構造のルームミラーを提供
する。 【解決手段】吸盤部体１と、これに角度可変に連結さ
れ、反連結面側に凹入面部２１とこれに露出する磁石片
２ａまたは磁性片３ａを有する支持部体２と、縁部に手
持ち部３０を突設し背面には磁性片３ａまたは磁石片２
ａを有して前記支持部体に着脱可能な鏡本体３とを備え
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は自動車室や浴室などで使用するのに好適なルームミラーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

自動車の室内においては、運転席と助手席の前側天井部に起伏自在な日除けが 設けられ、日除け翼の一部に鏡が設けられるのを通例としている。しかし、この 鏡は乗員と距離がかなり離れており、使用するには顔を上に向け仰角を大きく取 らなければならないので使い勝手が悪いという問題があった。 このため、車体装備品としてではなくアタッチメントとしてフロントガラスな どにに吸着させる形式のルームミラーが用いられている。しかし、この種の鏡は 単に鏡の角度を変化できるというだけであったので、唇や目の部分など顔の一部 を詳細に見ようとする場合にいちいち顔面を鏡に接近させなければならず、苦痛 を伴う姿勢となるので面倒でやはり使い勝手が悪いという問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようする問題点】

本考案は前記のような問題点を解消するために考案されたもので、その目的と するところは、位置固定状態で使用したり手鏡として分離して使用することがで きる簡単な構造のルームミラーを提供することにある。 なお、本考案でルームとは必ずしも自動車の室内のみを意味するのではなく、 家屋の室内を含む概念である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案のルームミラーは、吸盤部体と、これに角度可 変に連結され、反連結面側に凹入面部とこれに露出する磁石片または磁性片を有 する支持部体と、縁部に手持ち部を突設し背面には磁性片または磁石片を有して 前記支持部体に着脱可能な鏡本体とを備えていることを特徴としている。 支持部体は凹入面部を囲む外縁部の一部が切除されており、凹入面部が切欠部 分により外部に通じており、鏡本体の手持ち部は前記切欠部分を越えて外方に突 出する大きさとなっている。 外縁部は半径方向に突出する複数の突部を周上に有し、鏡本体の手持ち部はそ の突部の一つを構成するような輪郭形状をなしている。 鏡本体の鏡表面には手持ち部に近接して指当て片を有していることが好ましい 。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下本考案によるルームミラーの実施態様を添付図面を参照して説明する。 図１ないし図４において、１は吸盤部体であり、比較的軟質の合成樹脂あるい はゴムなどによって作られた椀状の吸盤本体１ａの背後にボス１ｂを一体に形成 しており、ボス１ｂには継手用の球面状凹所１０が形成されている。 ２は盤状の支持部体であり、硬質の合成樹脂から構成されており、背部には短 軸を介して球状継手片２０が一体形成されており、該球状継手片２０が前記球面 状凹所１０に嵌合することにより相対的に角度が変化できるように吸盤本体１ａ と連結されている。

【０００６】 前記支持部体２は図４（ａ）のように表面側（反連結側）に前記短軸に続くカ ップ状部２２と一部が通じる凹入面部２１が形成されており、この凹入面部２１ の底面２１０は平坦状をなし、前記カップ状部２２の開口縁部に相当する底面部 分には位置決め用の浅いリング状凹部２２０が形成されている。そして、前記カ ップ状部２２内には、上面がリング状凹部２２０と略面一となるように磁石片２ ａが埋設固定されている。 前記支持部体２は凹入面部２１を囲むように半径方向に突出した外縁部２３を 有しており、しかも、その外縁部２３は円周上の一部で欠除され、この切欠部分 ２４では凹入面部２１がそのまま外方に通じている。 前記外縁部２３の形状は単純な円形、矩形状などをなしていてもよいが、好ま しくは、複数個の突部２３０が繰り返され全体として凹凸状の輪郭を構成するよ うになっている。この例では外縁部２３は全体として、花びら状をなしており、 本来６枚の花びらであるところ１枚分が欠除されている。そして、後述する鏡本 体の取外しや装着の際の指の掛けを確実にするため、切欠部分２４は凹入面部２ １の内方に向けて凸状をなしており、したがって、凹入面部２１は切欠部分２４ が割円状をなしている。

【０００７】 ３は鏡本体であり、硬質な合成樹脂で成形されたプレート３ａに鏡３ｂを固定 している。プレート３ａは前記凹入面部２１に即応した大きさと形状を有してお り、その一部に前記切欠部分２４に対応する突片状の手持ち部３０が一体に形成 されている。手持ち部３０はプレート３ａの直径よりも幅が狭くなっている。 一方、プレート３ａの背面には浅い凹部が形成されていて、ここに前記リング 状凹部２２０に嵌まり得る磁性片３ｃたとえば鉄片が嵌着固定されている。磁性 片３ｃはその表面がプレート３ａの背面と略面一になっている。 前記突片状の手持ち部３０は輪郭が支持部体２の突部２３０と即応するような 形状になっており、図示するものでは花びらの１片をなすように円弧状をなして いる。そして支持部体２からの取外しや装着を容易にするため、手持ち部３０の 背部には指掛り用凹部３００が形成されている。 この例ではさらに、装飾のためと支持部体２からの取外しや装着時に鏡本体３ の表面に指紋を付けないようにするために、手持ち部３０の近傍の鏡部分にキャ ラクターなどの形状を模した小面積の指当て片３ｄが接着等によって固定されて いる。

【０００８】 なお図示するものは本考案の一例であり、これに限定されるものではない。た とえば、支持部体２の外縁部２３の輪郭は星形や動物や植物などの輪郭を模した ものなど任意である。 また図示するものでは吸盤部体１を支持部体２の偏心位置に連結しているが、 これに限らず支持部体２の中心部位に連結するようにしてもよい。 指当て片３ｄは手持ち部３０のプレート３ａからの突出長さが十分にあって、 手持ち部３０だけを持って取外しや装着を行なえる場合には必ずしも必要としな い。 また、実施例では支持部体２に磁石片２ａを設け、鏡本体３に磁性片３ａを設 けているが、これとは逆に支持部体２に磁性片３ａを設け、鏡本体３に磁石片２ ａを設けてもよい。

【０００９】

【実施例の作用】

本考案によるルームミラーを自動車の車室内で使用する場合には、図５で例示 するように、任意の平滑な面たとえばフロントウインドやサイドウインドなどの ガラス面Ｃに吸盤部体１をもって吸着固定すればよい。 この状態で支持部体２を把持して動かせば、球面状凹所１０と球状継手片２０ との自在継手作用により３６０度任意の方向に支持部体２の向きを変化させるこ とができるとともに、前後左右に所望角度傾斜させることができる。したがって 、鏡面を使用者の最も見やすい角度や方向にセットして固定することができる。 このときには支持部体２の凹入面部２１に鏡本体３が嵌まるとともに磁石片２ ａと磁性片３ｃによる吸着力が作用するため一体化されており、鏡本体３の手持 ち部３０はプレート３ａの直径よりも幅が狭くなっていてプレート３ａが凹入面 部２１にはまっているので、鏡本体３が支持部体２の半径方向へずれることも防 止される。したがって、鏡本体３は支持部体２からみだりに外れないようにしっ かりと固定される。 支持部体２は円周上で複数個の突部２３０が配された外縁部２３を有しており 、鏡本体３の手持ち部３０はそうした輪郭形状の外縁部２３の一部を構成するよ うに突出しているので、取外し可能でありながら外観上はそのように感得されに くく、体裁がよいものとなる。

【００１０】 通常は上記のように鏡本体３と支持部体２とが一体化された状態で使用される が、化粧を行なったりこれを行なったあとの具合を確認するなど接近した状態で 映したい場合には、図２の仮想線で示すように指Ａを指当て片３ｄに当てがい、 他方の指Ｂを手持ち部３０の裏面の指掛り用凹部３００にあてがい、鏡本体３を 引き起こせばよい。こうすれば鏡本体３と支持部体２の吸着力が解除され、図３ の仮想線のように鏡本体３が支持部体２が分離される。したがって、手持ち部３ ０を介して鏡本体３を顔面など視認したい部位に近づけ、手鏡として単独で使用 することができる。 こうした単独使用後は、手持ち部３０が支持部体２の切欠部分２４に位置する ように鏡本体３を支持部体２に接近させれば、凹入面部２１に鏡本体３が嵌まる とともに磁石片２ａと磁性片３ｃによる吸着力によって瞬時に一体化される。

【００１１】 鏡表面に指当て片３ｄを設けておいた場合には、指当て片３ｄを使用者から好 まれる形態にすることによりアクセントとなって商品価値が向上するだけでなく 、手持ち部３０の位置を示す目印となり、室内が暗い場合でも、支持部体２から の鏡本体３の取り外しを取り紛れることなく容易かつ確実に行なうことができ、 さらにまた支持部体２からの取り外しや装着時、手鏡としての把持時において、 指当て片３ｄに指Ａをあてがうことにより、鏡３ｂに指紋の付くことが防止され 、清浄な表面状態を維持することができる。

【００１２】 なお、本考案のルームミラーは、家屋の室内で使用することもできる。たとえ ば浴室の壁面や浴槽近傍、洗面所の垂直壁面やボード面、テーブル面など、ある いは家具類の上やワードプロセッサーやパーソナルコンピュータのハウジングや その近傍など任意の平滑な表面を持つ部位に取付けて使用することができ、その 場合にも前記したような操作によって固定鏡としてあるいは手鏡として自在に機 能させることができる。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明した本考案によるときには、吸盤部体１と、これに角度可変に連結さ れ、反連結面側に凹入面部２１とこれに露出する磁石片２ａまたは磁性片３ａを 有する支持部体２と、縁部に手持ち部３０を突設し背面には磁性片３ａまたは磁 石片２ａを有して前記支持部体に着脱可能な鏡本体３とを備えているので、車室 内など任意の場所に取付けて位置固定式の鏡として使用することができるだけで なく、視認者の手元で手鏡として自在に使用することができるというすぐれた効 果が得られる。

【００１４】 請求項２によれば、支持部体２は凹入面部２１を囲む外縁部２３の一部が切除 されており、凹入面部２１が切欠部分２４により外部に通じており、鏡本体３の 手持ち部３０は前記切欠部分２４を越えて外方に突出する大きさとなっているの で、鏡本体が取外し可能でありながら外観上そのようには感じされない体裁のよ いものとするとができるとともに、手持ち部３０が切欠部分２４から外方に突出 しているため、水平方向での鏡本体の位置ずれを防止することができるというす ぐれた効果が得られる。

【００１５】 請求項３によれば、さらに外縁部２３は半径方向に突出する複数の突部２３０ を周上に有し、鏡本体３の手持ち部３０はその突部２３０の一つを構成するよう な輪郭形状をなしているので、請求項２の特徴に加えて、支持部体２からの鏡本 体３の取外しや装着の操作を容易に行なうことができるというすぐれた効果が得 られる。 請求項４によれば、鏡本体３の鏡表面に手持ち部３０に近接して指当て片３ｄ を設けているので、手持ち部３０の位置を示す目印となり、室内が暗い場合でも 、支持部体２からの鏡本体３の取り外しを取り紛れることなく容易かつ確実に行 なうことができ、また、支持部体２からの取り外しや装着時、手鏡としての把持 時において、鏡３ｂに指紋の付くことが防止され、清浄な表面状態を維持するこ とができる。また、指当て片３ｄを使用者にとって好まれる形態にすることによ りアクセントとなって商品価値を向上することができるなどのすぐれた効果が得 られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるルームミラーの一実施例を示す斜
視図である。

【図２】固定鏡としての使用状態を示す縦断側面図であ
る。

【図３】手鏡として使用した状態を示す部分切欠側面図
である。

【図４】（ａ）は本考案における支持部体の正面図、
（ｂ）は鏡本体の背面図である。

【図５】本考案によるルームミラーの一使用例を示す正
面図である。

【符号の説明】

１ 吸盤部体 ２ 支持部体 ２ａ 磁石片 ３ 鏡本体 ３ａ 磁性片 ３ｄ 指当て片 ２１ 凹入面部 ２３ 外縁部 ２４ 切欠部分 ３０ 手持ち部 ２３０ 突部

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【手続補正書】

【提出日】平成１１年８月５日（１９９９．８．５）

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】吸盤部体１と、これに角度可変に連結さ
   れ、反連結面側に凹入面部２１とこれに露出する磁石片
   ２ａまたは磁性片３ａを有する支持部体２と、縁部に手
   持ち部３０を突設し背面には磁性片３ａまたは磁石片２
   ａを有して前記支持部体に着脱可能な鏡本体３とを備え
   ていることを特徴とするルームミラー。
2. 【請求項２】支持部体２は凹入面部２１を囲む外縁部２
   ３の一部が切除されており、凹入面部２１が切欠部分２
   ４により外部に通じており、鏡本体３の手持ち部３０は
   前記切欠部分２４を越えて外方に突出する大きさとなっ
   ている請求項１に記載のルームミラー。
3. 【請求項３】外縁部２３は半径方向に突出する複数の突
   部２３０を周上に有し、鏡本体３の手持ち部３０はその
   突部２３０の一つを構成するような輪郭形状をなしてい
   る請求項２に記載のルームミラー。
4. 【請求項４】鏡本体３が手持ち部３０に近接した鏡表面
   部分に指当て片３ｄを有している請求項１ないし３のい
   ずれかに記載のルームミラー。