JP3066761U - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP3066761U
JP3066761U JP1999006332U JP633299U JP3066761U JP 3066761 U JP3066761 U JP 3066761U JP 1999006332 U JP1999006332 U JP 1999006332U JP 633299 U JP633299 U JP 633299U JP 3066761 U JP3066761 U JP 3066761U
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cool air
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cooler
refrigerator compartment
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博文 南雲
豊 八下田
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】冷蔵庫において、簡単で安価な構成にて、冷蔵
室を確実にかつ均一に冷却することができると共に、貯
蔵物を過度に冷却することなく、高温の貯蔵物を短時間
で冷却することができ、しかも、冷蔵室用ファン内への
露の流下を防止する。 【解決手段】冷蔵室内の冷気を循環させるファンを有す
る冷蔵庫において、冷却器で冷却された冷気を通風させ
る冷却器用ファン、冷蔵室の冷気を吸込んで循環させる
冷蔵室用遠心ファン26、ファン26から通風される冷
気を案内する筒状の通風ダクト25、及びファン26と
通風ダクト25とを接続しかつ露受け部40を設けた連
通部材38を備えたもの。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、冷蔵庫に係り、冷蔵室内の冷気を循環させるファンを有する冷蔵庫 に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷蔵庫としては、例えば特開平8−240373号公報に記載されてい るように、冷蔵室の各部分を均一に冷却させることのできる冷蔵庫を提供するた め、冷蔵室及び冷凍室から構成された貯蔵室と、貯蔵室にそれぞれ設けられて送 風される冷気を冷気に熱交換させる蒸発器と、蒸発器によって熱交換された冷気 を貯蔵室に供給するよう蒸発器に近接してそれぞれ配置された送風ファンと、冷 蔵室の一側に設けられ、蒸発器によって熱交換された冷気を分散または特定方向 に集中するように吐出する冷蔵室用の冷気吐出手段とを備え、この冷気吐出手段 は、支持部材と後方に配設された断熱体とで冷気通路を形成し、この冷気通路を 通過して支持部材の吐出口から吐出される冷気の吐出方向を回転羽根で制御する ように構成したものが公知である(従来技術1)。
【0003】 また、従来の冷蔵庫としては、例えば特開平9−42820号公報に記載され ているように、強制通風冷却方式の冷蔵室内に室内冷気循環用の送風機を設けた 冷蔵庫において、室内温度の平均化による食品保存品質の安定化を実現させるこ とを目的として、冷蔵室内の奥中央部に上下方向に設けた冷気循環ダクトと、ダ クト内の最下部に備えた冷気循環用送風機と、冷気循環ダクトと所定の間隔をお いて奥両端部に上下方向に設けた冷気吐出ダクトを備え、冷気循環用送風機を、 圧縮機の停止時および扉開閉後の一定時間に運転させるものが公知である(従来 技術2)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術1では、蒸発器により冷却された冷気は、貯蔵室 の温度より著しく低温であり、このような低温の冷気が集中的に、直接貯蔵物に 吹き付けられた場合には、貯蔵物が過度に冷却される虞があり、貯蔵物である食 品等に与える冷気の影響について十分な配慮がなされていなかった。また、支持 部材と後方に配設された断熱体とで冷気通路を形成し、この冷気通路を通過して 支持部材の吐出口から吐出される冷気の吐出方向を回転羽根で制御するように冷 気吐出手段を構成しているため、構成が複雑なものとなり、高価なものとなって いた。
【0005】 また、従来技術2では、扉が開閉され、高温の貯蔵物が搬入されて、冷蔵室内 に温度分布の不均一が生じた場合について、その不均一を短時間に解消するため の十分な配慮がなされていなかった。
【0006】 本考案の目的は、冷却器用ファンにより冷却器で冷却された低温の冷気で冷蔵 室を確実に冷却することができると共に、貯蔵されている食品等を過度に冷却す ることなく、新たに貯蔵された高温の食品等を冷蔵室の冷気で集中的に冷却して 短時間で冷却することができ、しかも冷蔵室内の温度を平均化することができ、 さらには極めて簡単な構成で安価でコンパクトなものとすることができ、また、 冷蔵室用ファンから筒状の通風ダクトに冷気を確実に供給することができ、さら には、通風ダクトの周囲に発生する露を連通部材の露受け部で受けて冷蔵室用フ ァン内に流下するのを防止することができる冷蔵庫を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案の第1の特徴は、冷蔵室及び冷凍室を形成す る冷蔵庫本体と、圧縮機、冷却器等からなる冷凍サイクルと、前記冷却器で冷却 された冷気を前記冷蔵室へ通風させる冷却器用ファンと、前記冷却器で冷却され た冷気と前記冷蔵室の空気とが混合された冷蔵室の冷気を冷蔵室の背面下部から 吸込んで前記冷却器とは独立して循環させる冷蔵室用遠心ファンと、前記冷蔵室 用遠心ファンから通風される冷蔵室の冷気を案内するように冷蔵室背面部に上下 に延び、この案内した冷気を前記冷蔵室へ吐出する複数の吐出口を上下にわたっ て有し、この吐出口の吐出方向を変更するように回動可能に支持された筒状の通 風ダクトと、前記冷蔵室用ファンの吐出口と前記通風ダクトの吸込口とを接続し 、前記通風ダクトを回動可能に支持する筒状の連通部材及び前記通風ダクトの下 方に位置する部分に露受け部を設けた筒状の連通部材とを備えたことにある。
【0008】 本考案の第2の特徴は、冷蔵室及び冷凍室を形成する冷蔵庫本体と、圧縮機、 冷却器等からなる冷凍サイクルと、前記冷却器で冷却された冷気を前記冷蔵室へ 通風させる冷却器用ファンと、前記冷却器で冷却された冷気と前記冷蔵室の空気 とが混合された冷蔵室の冷気を冷蔵室の背面下部から吸込んで前記冷却器とは独 立して循環させ、前記冷蔵室から吸込んだ冷気を前記冷却器で冷却された冷気の 前記冷蔵室への吐出速度より速い速度で冷蔵室へ吐出する冷蔵室用遠心ファンと 、前記冷蔵室用遠心ファンから通風される冷蔵室の冷気を案内するように冷蔵室 背面部に上下に延び、この案内した冷気を前記冷蔵室へ吐出する複数の吐出口を 上下にわたって有し、この吐出口の吐出方向を変更するように回動可能に支持さ れた筒状の通風ダクトと、前記冷蔵室用ファンの吐出口と前記通風ダクトの吸込 口とを接続し、前記通風ダクトを回動可能に支持する筒状の連通部材及び前記通 風ダクトの下方に位置する部分に露受け部を設けた筒状の連通部材とを備えたこ とにある。
【0009】 本考案の第3の特徴は、冷蔵室及び冷凍室を形成する冷蔵庫本体と、圧縮機、 冷却器等からなる冷凍サイクルと、前記冷却器で冷却された冷気を前記冷蔵室へ 通風させる冷却器用ファンと、前記冷蔵室の背面部に前傾して配置され、前記冷 却器からの冷気を吐出する冷気吐出口が上下にわたって形成された背面パネルと 、前記冷却器で冷却された冷気と前記冷蔵室の空気とが混合された冷蔵室の冷気 を冷蔵室の背面下部から吸込んで前記冷却器とは独立して循環させる冷蔵室用遠 心ファンと、前記冷蔵室用遠心ファンから通風される冷蔵室の冷気を案内するよ うに冷蔵室背面部に前傾して上下に上下に延び、この案内した冷気を前記冷蔵室 へ吐出する複数の吐出口を上下にわたって有し、この吐出口の吐出方向を変更す るように回動可能に支持された筒状の通風ダクトと、前記冷蔵室用ファンの吐出 口と前記通風ダクトの吸込口とを接続し、前記通風ダクトを回動可能に支持する 筒状の連通部材及び前記通風ダクトの下方に位置する部分に露受け部を設けた筒 状の連通部材とを備えたことにある。
【0010】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の冷蔵庫の一実施例を図面を参照しつつ説明する。
【0011】 図1乃至図3を用いて、本考案に係る冷蔵庫の構造の概略を説明する。図1は 本考案に係る冷蔵庫の構造の概略を示す縦断面図である。図2は図1に示す冷蔵 庫の冷蔵室の構造の概略を示す縦断面図である。図3は図1に示す冷蔵庫の冷蔵 室の構造の概略を示す正面図である。
【0012】 冷蔵庫本体1は、外箱2と内箱3とこれらの間に充填された断熱材4とによっ て形成され、箱体状の形状を備えている。この冷蔵庫本体1は、物品を収納して 貯蔵可能な貯蔵室を複数形成している。これらの貯蔵室は、上から、冷蔵室5、 野菜室6、上部冷凍室7及び下部冷凍室8を有している。また、冷蔵室4内の底 部には、氷温貯蔵室(以下では氷温室という)9が設けられている。この氷温室 9の代わりにチルド用貯蔵室であってもよい。
【0013】 これらの貯蔵室5〜8の前面側には貯蔵室を開閉する扉10〜13が設けられ ている。冷蔵室4の前面には冷蔵庫の左右の少なくともいずれかの側に設けられ た支持部により回動自在の支持された回転扉10が設けられ、野菜室5及び冷凍 室7、8の前面側にはレール等によって引出し自在に支持された引出し扉11、 12、13が設けられている。さらに、冷蔵室5を形成する回転扉10は、その 閉状態で冷蔵室内側に張り出す複数のポケット14が備えられている。
【0014】 前記野菜室6と冷凍室7、8との間は、両室間の熱の伝達を低減するために、 断熱材を有する断熱仕切壁15により区画されている。野菜室6及び冷凍室7、 8の後方には、冷却器16、冷却器用ファン17が配置された冷却器室18形成 されている。この冷却器室18と野菜室6との間に前記断熱仕切壁15が介在す るように、野菜室6の後方で上下方向に断熱仕切壁15が延在して形成されてい る。前記冷却器室18は、図1に示されるごとく、野菜室6及び冷凍室7、8の 後方に跨って配置されており、下方の引出し式の貯蔵室である冷凍室7、8と、 その上方の冷蔵室6との間に、引出し式貯蔵室である野菜室6を配置する際に、 無効な空間を有効利用するために形成されるものである。前記冷却器16は、圧 縮機90、凝縮器等と共に冷凍サイクルを構成する。
【0015】 前記冷却器室18において、冷却器16の上方には冷却器用ファン17が配置 されている。冷却器室18の上方には、冷蔵室6とこの冷却器室18とを連通し 、その内部を冷却器16により冷却された冷気が流れる冷気通路19が形成され ており、前記ファン17の後方側に設けられたファン用モータ20が駆動するこ とで回転するファン17により冷気が冷気通路19を通り冷蔵室5に供給される 。この冷気通路19には、冷蔵室5の温度を適切な範囲に調節するために冷蔵室 5へ供給される冷気の量を調節するダンパフラップ21が設けられている。なお 、このダンパフラップ21は冷却器室18の上方の、いわば天井となる部分に配 置された断熱材中の冷気通路19に設けられている。
【0016】 また、冷却器16により冷却された冷気は、同時に、ファン16から前方に向 けて流出し、冷却器室18と野菜室6或いは冷凍室7、8との間に配置された冷 気通路22を下降して冷凍室7、8に流入し、冷凍室7、8を冷却する。
【0017】 冷却器室18からダンパフラップ21を介して冷気通路19を通る冷気は、ダ ンパフラップ21を通過後、冷蔵室6の背面側を内箱3の壁面に沿って上昇する ように冷気通路19が形成されている。また、この冷気通路19は、冷蔵室5の 後方で複数の通路19a、19bに分岐されている。この分岐された冷気通路1 9a、19bは、冷蔵室5の背面両側部に上下にわたって延びている。冷蔵室5 内には、上下方向に間隔をあけて複数配置された棚23が配置され、冷蔵室5内 が上下の区画された空間を形成するようになっている。この区画された空間は、 扉のポケット14と棚23との間隙により上下に連通している。前記棚23によ って形成された各空間と前記分岐した冷気通路19a、19bとを連通して、冷 気が冷蔵室23に向けて流出する冷気吐出口24が上下にわたって複数形成され ている。
【0018】 前記複数の冷気通路19a、19bの間に位置する冷蔵室5の背面中央部には 、ほぼ円筒形の形状をした通風ダクト25と、この通風ダクト25に冷蔵室5の 冷気を供給するための冷蔵室用ファン26とが配置されている。通風ダクト25 は縦長であり、冷蔵室用ファン26はその下方に配置され、これらが冷蔵室5の 背面中央部に上下に延在して設けられている。
【0019】 前記冷蔵室用ファン26は、その左右両側に設けられた冷蔵室内冷気吸込口2 7から冷蔵室5の冷気を吸込み、吹出した冷気を通風ダクト25に供給する。こ の通風ダクト25は、内側を冷気が流れるよう中空にされており、冷蔵室5の各 棚23で区画された空間の上部に対応した位置にダクト吐出口28が上下わたっ て複数形成され、前記冷蔵室用ファン26により供給された冷気がこのダクト吐 出口28から矢印に示すように冷蔵室5内に吐出される。このダクト吐出口28 からの冷気の吐出速度は、前記冷気吐出口24からの冷気の吐出速度よりも大き く(好ましくは3倍以上大きく、最も好ましくは10倍程度大きく)なるように 、前記通風ダクト25、冷蔵室用ファン26及びその他の構成が設定されている 。冷蔵室5内の各棚23で区画された空間に送られた冷気は、冷蔵室5の前方へ 流れ、各棚23の前端部を過ぎると、矢印に示すようにこの棚23とポケット1 4との間隙より下降する。下降した冷気は、矢印に示すように、氷温室9の上面 側の棚面の上方を冷蔵室5の後方へ流れ、吸込み口27から冷蔵室用ファン26 に吸込まれる。このように、冷蔵室用ファン26及び通風ダクト25は、冷蔵室 5内の冷気を循環させる手段である。この冷蔵室ファン26及び通風ダクト25 による冷蔵室5の冷気の通風路は、前記冷却器16を通ることなく、冷却器16 とは独立している。また、冷蔵室用ファン26は、冷蔵室5の背面両側下部の吸 込み口27から流入した冷蔵室の冷気を前面から吸込んで、上方の通風ダクト2 5に向け吹出す遠心ファンである。
【0020】 通風ダクト25を駆動するモータ29は、通風ダクト25の上方に配置され、 上下に延びる円筒状通風ダクト25を上下方向の軸に沿って回転する。この通風 ダクト25の回転により前記ダクト吐出口28の向きが変えられ、このダクト吐 出口28から冷蔵室5に吐出される冷気の向きが調節される。
【0021】 通風ダクト25内に設けられた風向板30は、各ダクト吐出口28に対応した 位置、例えばダクト吐出口28のすぐ上に位置して、通風ダクト25内の通路を 横切るように形成され、通風ダクト25内を下方から上方に流れてきた冷蔵室内 冷気の一部を冷蔵室5の方向に向きを変えてダクト吐出口28から速い速度で流 れ出やすくしている。
【0022】 冷却器室18から供給される冷気を吹出す吐出口24と冷蔵室5から吸込んだ 冷気を吹出すダクト吐出口28とから冷蔵室5内に吐出された冷気は、前記のよ うに一部が冷蔵室用ファン26及び通風ダクト25とを介して冷蔵室5内を循環 するが、残る冷気の内の一部は冷蔵室5の下方に形成され野菜室6と連通した開 口31から野菜室6に流入する。野菜室6に流入した冷気は、野菜室6内の容器 の上方を冷蔵庫前方に向けて流れ、容器の前部を下降した後、容器の下部を後方 に向けて流れ、図示しないが野菜室6内に形成された戻り開口及び冷気戻り通路 を通り冷却器室18に戻る。
【0023】 このように、冷蔵庫内の冷気は、冷却器16により冷却された冷気が冷却器用 ファン17の回転により冷却器室18から冷蔵室5或いは野菜室6を介して冷却 器室18に戻る循環の経路と、冷蔵室内の冷気が冷蔵室用ファン26により吸込 まれて通風ダクト25を通って前記冷気吐出口28から冷蔵室5に流れ出て再度 冷蔵室用ファン26に流入する循環の経路とを備えているものである。
【0024】 冷蔵室5内部を照明する庫内灯32は、通風ダクト25と隣り合う冷気通路1 9a、19bとの間に配置され、通風ダクト25及び冷気通路19a、19bが 冷蔵室5の背面部に配置された際に生じるこれらの間の無効な空間を有効利用し ている。また、庫内灯32を覆うカバー33は、庫内灯32の前面に配置され、 少なくとも庫内灯32の前面部分が照明光を透過するとともに乱反射する部材で 形成されている。
【0025】 前記の通り、遠心ファン26は、通風ダクト25の下方に配置され、冷蔵室用 ファン26の左右両側に冷気の吸込口27が形成されている。この吸込口27と 冷蔵室用ファン26の間には流入通路35が形成されている。そして、この流入 通路35には、この通路を流れる冷気の温度を検出する温度検出手段である冷蔵 室温度センサ36が配置されている。冷蔵室温度センサ36が検出した温度に基 づいて、冷蔵室5内の温度を判定して、前記ダンパフラップ21による冷気の流 れの調節が行われる。例えば、判定された温度が予め定められた温度より高く、 冷蔵室5の冷却が必要と判断されると、ダンパーフラップ21が開かれる。また 、判定された温度が予め定められた温度より低く、冷却を必要としないと判断さ れると、ダンパーフラップ21が閉じられる。
【0026】 前記通風ダクト25は冷蔵室5の背面部に設けられた背面パネル34の背面側 に組付けられている。この背面パネル34の前面側には、パネル34と通風ダク ト25を覆うカバー33が配置される。このカバー33は前記庫内灯32を覆う ランプカバーをも兼ねている。前記通風ダクト25は、冷蔵室5に前傾して配設 されており、同様に背面パネル34、カバー33も冷蔵室5に前傾して配設され ている。
【0027】 また、冷蔵室5内の各棚23により区画された貯蔵空間の温度を検出するため に、各棚23の貯蔵空間に対応したそれぞれの高さ位置で、かつ棚23とポケッ ト14との間に位置する左右側壁面に温度検出手段である方向判定センサ37が 配置されている。この方向判定センサ37は、棚23により区画された貯蔵空間 を前方に向けて流れてきた冷気の温度を検出する。この冷気は、棚23の前端部 に達すると、ポケット14を冷却すると共に、ポケット14との間の空間を冷蔵 庫下方に向けて下降して、下方に配置された冷蔵室内循環ファン26への冷気流 入口27及び氷温室9の下方に形成された開口31に向かう。
【0028】 前記方向判定センサ37は、棚23で区画された貯蔵空間を流れたきた冷気温 度を検出する。棚23の上面に貯蔵物が載置されている場合には、流れる冷気は 貯蔵物と熱交換して温度が変化する。方向判定センサ37は冷蔵室5を形成する 左右両側壁面に上下にわたって複数配置されているので、各棚23上方の左右両 側に流れてくる冷気の温度を検出し、両側の温度を比較して左右どちらの側の冷 気温度が高いかが検出される。そして、検出された高い方の側の温度が冷蔵室5 の設定された温度よりも高い場合には、前記通風ダクト25の冷気吐出口28の 向きが検出された温度の高い側の予め定められた方向に向けられるように、前記 通風ダクト25が回転されて停止する。そして、冷蔵室内循環ファン26の回転 により通風ダクト25に供給された冷気が吐出口28より冷蔵室5の検出された 温度の高い側に向けて吹出される。
【0029】 而して、冷却器16からの冷気が冷蔵室5内に流れ出る冷気吐出口24を備え た複数の冷気通路19a、19bと、これらの間に配置され冷蔵室5内の冷気を 吸込んで冷蔵室5内の各棚23の間に吹出して供給する冷蔵室用ファン26及び 通風ダクト25とを備えているので、冷蔵室用ファン26により循環される冷気 と、冷気吐出口24からの冷却された冷気とが相まって冷蔵室5内の冷気の温度 を均一化することができる。特に、冷蔵室5内で各棚23間を流れて貯蔵物を熱 交換をして温度が上昇した冷気が冷気流入口27に集められて再度棚23間に吹 出される循環が行われる。このため、冷蔵室5の温度に近い温度の冷気を貯蔵物 に提供でき、過度に貯蔵物の温度を低下させることなく、貯蔵物を冷却すること ができる。
【0030】 また、冷蔵室5内の冷気を吹出す通風ダクト25が吹出す方向を変更するよう に回転するため、冷却器16からの温度の低い冷気と同時に、各棚23間を通過 して後集められて再度冷蔵室5に吹出された冷気とが混合された冷気が貯蔵物に 供給される。また、冷蔵室用ファン26による冷気吹出しの速度は、冷却器16 からの冷気が冷気流出孔24から冷蔵室5へ流出する際の速度よりも大きいので 、前記の作用に加えて、貯蔵物が棚23間に載置されたために阻害されていた冷 蔵室5内の冷気の動きが前記通風ダクト25からの流出した冷気により促され、 貯蔵物と冷蔵庫内の冷気との熱交換を大きくする。また、通風ダクト25の冷気 の吐出口28の向きが左右の一方の側の冷気吐出口24に近い場合には、冷気吐 出口24から流出した冷気と前記冷蔵室内の循環冷気との混合がより増大し、前 記した作用がさらに促進される。
【0031】 このようにして、従来の技術による冷蔵庫と比して、庫内の冷気と貯蔵物とを より活発に接触させ、相互の熱伝達が促進されるので、棚23上に貯蔵物を複数 載置したことに起因する冷蔵室5内の温度の偏り(温度分布)が小さくなり、庫 内の冷却の効率が向上する。
【0032】 また、冷却器16からの冷気の吐出口24に近い側に通風ダクト25の冷蔵室 内循環冷気の吐出口28があると、通風ダクト25から吹き出されたより速度の 大きな冷気により冷却器16からの冷気の吐出口24の近傍の冷気の動きが促進 されるので、前記冷気の吐出口24からの冷気が吐出口24からスムーズに流出 し、冷却器室18から冷蔵室5及び野菜室6を通って冷却器室18へと循環する 庫内冷気の循環の効率も向上する。
【0033】 内箱3の冷蔵室背面部に形成された凹部50に円筒形状の通風ダクト25の一 部が収納されるように配置されている。この構成により、冷蔵室5内に通風ダク ト25を配置したことによる冷蔵室側への出張り寸法が小さくなり、冷蔵室5内 の収納容積の減少がその分だけ低減される。換言すれば、通風ダクト25を大き くすることができるので、冷蔵室5内への循環冷気の量を大きくでき、冷蔵室5 内の温度の均一性及び冷却の効率を高くすることができる。また、カバー33を 平面状の部材で構成でき、生産性が良好で、意匠性のよいものとすることができ る。
【0034】 さらに、冷蔵室用ファン26は前面より冷気を吸い込んで上方に吹き出す遠心 ファンであり、軸流ファンのようにファンの後方に軸方向の流路を必要としない ので、ファンへ流れる冷気流路の前後方向の空間を小さくでき、冷蔵室5内の空 間を有効に利用することができ、使い勝手の良い冷蔵室とすることができる。
【0035】 冷蔵室5内の温度は、前記の通り、冷蔵室用ファン26へ流入する冷気の流入 通路35内に配置された冷蔵室温度センサ36により検出されるので、例え、冷 蔵室5の各部を流れる冷気の温度が異なる温度となっていたとしても、この通路 35内を通る際に各部の冷気が混合されたり、通路35を流れる冷気同士で熱交 換されるので、通路35内の冷気温度はより均一に近くなる。このような冷気の 温度を検出することで、扉10の開閉等により外部から進入する冷気の温度の影 響や、棚23上に載置された貯蔵物による局所的な温度の高低による影響が低減 されるので、より高い精度で冷蔵室5の温度が検出され、冷蔵室5の冷却の効率 が向上され、ひいては冷蔵庫全体の効率が向上される。
【0036】 次に、図4乃至図7を用いて、本考案に係る冷蔵庫における通風ダクト部分の 詳細構造を説明する。図4は図1に示す冷蔵庫の通風ダクト部分の構造を説明す る図である。図5は図4に示す通風ダクト部分の組立て方法を説明する図である 。図6は図4における通風ダクトの一部と連通部材との接合部の構造を説明する 図である。図7は図4に用いる通風ダクトの組立て方法を説明する図である。
【0037】 図4乃至図7において、通風ダクト5と冷蔵室用遠心ファン26とは、連通部 材38を介して接続されている。また、通風ダクト25の上方には、通風ダクト 25を回転させるためのモータ29がリンク部39を介して接続されている。前 記モータ29は、回転位置を自由に調節できるように、好ましくはステッピング モータが用いられる。
【0038】 連通部材38は、通風ダクト25の下端部を支持しつつ、また、冷蔵室用ファ ン26から吹出される冷気を通風ダクト25に受け渡す部材であって、通風ダク ト25、冷蔵室用ファン26とは別の部材または別の材料で形成されている。連 通部材38は回転する通風ダクト25と冷蔵室用ファン26とを接続する部材で ある。
【0039】 この連通部材38には、冷蔵室用ファン26に接続された状態で、通風ダクト 25が傾斜している側、つまり、前部下端部に凹み部40が下方に凹んで形成さ れている。この凹み部40下面には孔41が形成されている。この凹み部40は 、通風ダクト25の内部に冷蔵室5内から進入した水滴や冷蔵室用ファン26に 循環される冷気中に含まれる水分が結露してできた水滴を溜める水溜め部であり 、前記孔41は水溜め部に溜った水分を下方の蒸発部に排水するために形成され たものである。通風ダクト25は冷蔵庫前方側に傾斜しているので、通風ダクト 25の内部に付着したり進入した水滴は通風ダクト25を下方に流下する際にそ の冷蔵庫前方側下端部に溜りやすい。この水滴を効率良く受け止めて排水するた めに、水溜め部40および排水孔41とが設けられている。
【0040】 図6に示すように、通風ダクト25の下端部の円筒外周部には、複数の突起部 42が形成されている。さらに、通風ダクト25の円筒回転軸に対応する下端部 位置には、円筒部から十字状に形成された梁部44によって支持される軸突起部 45が形成されている。また、連通部材38は、その上部に、前記通風ダクト2 5の円筒形状にあわせて形成された開口部を有し、通風ダクト25の下端部が内 側に嵌入される通風ダクト嵌合部43が形成されている。前記突起部42は、通 風ダクト嵌合部43に通風ダクト25に嵌入された際に、通風ダクト25に衝撃 が加わった場合等に回転軸がぶれても、一定以上に回転軸がぶれないよう形成さ れているものであり、通風ダクト25の円筒外周と嵌合部43の内周とが接触摺 動する場合に、両者の接触面積を低減して回転時の抵抗を小さくするために設け られているものである。
【0041】 さらに、この連通部材38のほぼ中央部には、十字状の梁部47により支持さ れた軸受け凹み部46が形成されている。通風ダクト25が通風ダクト嵌合部4 3に嵌入されることで、前記軸受け凹み部46と前記軸受け突起部45とが嵌合 して、軸受け凹み部46により軸受け突起部45が軸受けされて支持され、前記 通風ダクト25の回転時の軸ぶれが抑制される。これにより、通風ダクト25の 回転がよりスムーズになる。
【0042】 前記通風ダクト25の下端部には、軸突起部45を支持する十字形状の梁部4 4が形成され、ダクト嵌合部43には軸受け凹み部46を支持する十字形状の梁 部47が形成されている。これらの梁部44、47の周囲における空間を冷蔵室 用ファン26から吹出された冷気が通過して通風ダクト25内に流入するもので ある。
【0043】 図7は、通風ダクト25を縦方向にほぼ2分割した2つの部品25a、25b から形成する例を示しており、組立の容易性や製造コストの低減を考慮して通風 ダクト25を2分割して製作するものである。
【0044】 前記のように、回転する通風ダクト25と、回転部材である冷蔵室用ファン2 6との間を別部材である連通部材38で連通している。連通部材38は、その前 部下端部に水抜き用の孔41を備えた水溜め部40が形成されており、この水溜 め部40に上方に位置して前傾した通風ダクト25の前方側下端部から滴下する 水分が溜められ、水抜き孔41から水分が排水されて、通風ダクト内の水分がフ ァンに進入することが抑制される。特に、通風ダクト25は冷蔵庫前方側に前傾 しているので、通風ダクト25の前方側下端部に水分は集まりやすく、前記の構 成にすることで、効率的に水分が集められ排水される。このことにより、冷蔵室 用ファン26の水分の進入に起因した故障等の事故の発生を防止することができ る。
【0045】 また、連通部材38は、通風ダクト25とは別の、より耐摩耗、衝撃耐久性に 優れた材料により形成できる。その分、より軽量でコストの低い材料で形成した 通風ダクト25と組み合わせることができる。
【0046】 また、通風ダクト25を回転するための回転モータ29は通風ダクトの上方に 配置されるので、通風ダクト25内部の水滴がモータ29に進入することが抑制 され、故障の発生を抑えることができる。
【0047】 また、通風ダクト25に形成された冷気吐出口28の開口面積は、図5に示す ごとく、上方の開口程小さくなっている。これは、通風ダクト25内部を流れる 冷気は通風ダクト25の上方側に溜り易いので、同一の開口面積では、上方の開 口程多くの冷気が流出することになって、上部の棚23の上方に流出する冷気量 より下部の棚23間に流出する冷気の量が少なくなってしまう。一方、通常上部 の棚23は高さが高いこともあり、貯蔵物はより下部の棚23上に載置される傾 向にある。このため、通風ダクト25の吐出口28の開口面積を同一した場合に は、貯蔵物の少ない上方の棚のほうに多くの冷気が供給され、貯蔵物が多い下方 側の棚により少ない冷気が供給される傾向になり、貯蔵物の冷却の全体的な効率 が低下してしまう。
【0048】 このような問題点を解決するため、吐出口28の開口面積を、下方の棚間に対 応した開口面積より、上方の棚間に対応した吐出口の開口を小さくするように構 成して、通風ダクト25から棚間に供給される冷気の量を各棚間でできるだけ均 等、若しくは下方側の棚間により多くの冷気が供給されるように調節している。
【0049】 また、通風ダクト25内部には、前記の通り、通風ダクト25内部を流れる冷 気の方向を上向きから冷蔵室5の側へ横向きにさせるための風向板30が形成さ れている。通風ダクト25内を下方にある冷蔵室用ファン26から上方に吹出さ れて流れてきた冷蔵室内冷気が、この風向板30にあたり、冷蔵室5の方向に容 易に向きを変えてダクト吐出口28から流れ出やすくなる。
【0050】 また、図7の斜線で示す標識部48にて開示されたように、通風ダクト25に は、前記パネル部34や、冷蔵室5内部の内壁面の色とは異なる色を付けて、通 風ダクトの回転運動や回転の方向を明確にし、使用者が明瞭に確認可能にするこ とができる。
【0051】 次に、図8を用いて、本考案の冷蔵庫における通風ダクトの回転角度位置の検 出方法について説明する。図8は図1に示す冷蔵庫における通風ダクトの回転角 度位置の検出方法を説明する図である。
【0052】 図8において、リンク39は、回転モータ29の回転軸と通風ダクト25とを 連結するものであり、通風ダクト25に接合されている。位置決め部49は、回 転するリンク39及び通風ダクト25の位置決めを行うためのであり、回転モー タ29を背面パネル34に固定するためのネジ座を兼ねている。
【0053】 通風ダクト25の回転位置の位置決めは、以下のように行われる。
【0054】 予め、通風ダクト25を回転させて冷気を吹出す角度範囲を設定する(本実施 例では90°)。この際に、位置決め部49は、リンク39の回転可能角度範囲 がこの通風ダクト25の回転角度範囲よりも大きくなるように設定される(本実 施例では96°)。
【0055】 次に、回転モータ29を駆動して、リンク39が位置決め部49と当接するま で通風ダクト25を一方向に回転させる。この当接した位置を基準として、回転 モータ29を反対の方向に駆動して、リンク39が反対側の位置決め部49と当 接するまで通風ダクト25を他方向に回転させ、リンク39の回転可能角度を検 出する。さらに、回転モータ29を反対方向に駆動して、リンク39の回転可能 角度の1/2の角度まで回転させて停止し、この位置を0°の位置とする。この 0°を回転中心として、一方及び他方の方向に通風ダクト25を冷気を吐出する 角度範囲90°で回転駆動する。
【0056】 このため、通風ダクト25の通常の回転駆動中には、位置決め部材49にリン ク39は接触しない。
【0057】 前記のように、通風ダクト25の回転可能角度範囲よりも小さい回転駆動角度 を予め設定して、一旦、回転可能角度の限界まで通風ダクト25を回転させて後 、この位置から回転駆動角度の基準位置を設定する。その際に回転駆動角度の限 界位置を前記回転可能角度の限界位置としないように基準位置を設定する。この ようにすることで、通風ダクト25の回転駆動中に前記リンク39が位置決め部 49と当接することがなくなり、リンク部39が繰り返し位置決め部49と接触 することによるリンク部の疲労破損や、両者の接触時の異音等の不具合を低減す ることができる。
【0058】 次に、図9乃至図11を用いて、本考案に係る冷蔵庫における通風ダクト及び 冷蔵室用ファン等の組立て方法について説明する。図9は、本考案に係る冷蔵庫 の冷蔵室上部における横断面図である。図10は図9に示す冷蔵庫の冷蔵室下部 における横断面図である。図11は図9に示す冷蔵庫の背面パネルと通風ダクト 等との組立方法を説明する斜視図である。
【0059】 図11に示すように、通風ダクト25、連通部材38及び冷蔵室用ファン26 は、冷蔵室背面パネル34の背面側からパネル34に装着されて結合される。こ れらがパネル34に組付けられて一体となった状態で、通風ダクト25及び冷蔵 室用ファン26と共にパネル34が冷蔵室5の背面部に組付けられ、冷蔵室5の 背面側の壁面を構成する。なお、図2に示すように、背面パネル34の前面側に はカバー33が配置される。このカバー33は、冷気通路19a、19bと通風 ダクト25との間に配置された庫内灯32の前面及び背面パネル34の前面を覆 うように配置されるが、本実施例においては冷蔵庫1の内側に背面パネル34が 組付けられた後にこの背面パネルと接続される。カバー33は背面パネル34と 接合した後に冷蔵庫1内に組付けられるような構造としても良い。
【0060】 図9に示すように、内箱3の背面部には、円筒通風ダクト25に対抗する位置 に凹部50が形成され、背面パネル34が組付けられた状態で、この凹部50内 に通風ダクト25の一部が収納されるようになっている。これにより、通風ダク ト25が冷蔵室側に必要以上に出張らず、通風ダクト25を冷蔵室5の背面側に 配置することによる冷蔵室5の収納容積の低下が低減、或は防止される。
【0061】 図10に示すように、冷蔵室用ファン26へ流入する冷気の通路35が形成さ れ、この通路35へ冷蔵室内の冷気が流入する流入口27が両側に形成されてい る。冷蔵室用ファン26の左右両側の流入口27から冷蔵室用ファン26に冷蔵 室内の冷気が流入した後、通路35の後方のに位置する冷蔵室用ファン26に流 入する。
【0062】 なお、図1に示すように、冷蔵室5の上部後方に位置する冷蔵庫本体1の背面 上部には、電気品等を搭載した基板51が配置されている。基板51は冷蔵庫の 運転中に発熱するので、この基板51からの熱が冷蔵室5内に進入するを低減す る必要が有る。このため、通風ダクト25の位置に合わせて内箱3に設けられた 凹み部50を備え、通風ダクト25が組付けられた際に、この凹み部50と通風 ダクト25との間には隙間が生じるようになっている。この隙間における冷蔵室 5内部の冷気により、通風ダクト25への基板51からの熱の影響が低減される うえ、通風ダクト25から冷蔵室5への冷気が吹き出されて冷蔵室内の冷気の動 きが促進されるので、冷気通路19a、19bの後方の基板51からの冷蔵室5 への熱の影響も低減される。このため、冷蔵室5の内側に膨出部を設けずとも良 くなり、室内収納容積が低減して使い勝手を良好なものとすることができる。
【0063】 次に、図12乃至図14を用いて本考案に係る冷蔵庫における冷気吹出口部の 構造について説明する。図12は図3のA部の構造を示す縦断面図である。図1 3は図3のB部の構造を示す縦断面図である。図14は従来の冷蔵庫の冷気吹出 口部の構造を示す縦断面図である。
【0064】 図12及び図13に示すように、冷気通路19a、19bから冷蔵室5へ冷気 が流出する冷気吐出口24及び冷気通路19a、bを形成する断熱材52と、こ れに係合する背面パネル34、カバー33とが示されており、冷気通路19a、 19bから冷気吐出口24へ達する冷気の通路が、断熱材52、背面パネル34 、カバー33とが相互に接続されて形成されていることが示されている。
【0065】 図12に示すように、背面パネル34の最上部吐出口24は、断熱材52に斜 めに設けられた開口部に嵌合された傾斜スリット部53にて形成され、冷気流れ 方向が斜め上方になるように傾斜している。また、カバー33の冷気吐出口24 は、背面パネル34の傾斜スリット53の前面に合致して形成された水平スリッ ト部54にて形成されている。
【0066】 このように構成することにより、下方から上方に向かう通路19a、19b内 の冷気の流れを安定して冷蔵室5内へ供給できる。特に、図12のように流量の 大きな上部の棚間への冷気吐出口24のA部ではその効果が大きいものである。
【0067】 図13に示すように、下部の冷気吐出口24の部分においては、断熱材52に 水平に設けられた開口部55に連通するように背面パネル34の筒状通路開口部 56が設けられており、この通路開口部56に連通するようにカバー33の筒状 通路開口部58が形成されている。これらの開口部56、58により冷気吐出口 24が構成されている。
【0068】 なお、従来の冷気通路の一般的構成は、図14に示すように、背面パネル34 のみにより冷気吐出口24を形成しているために、冷気の流れが安定せずに貯蔵 物間の冷気の流れがスムーズではなかった。
【0069】 前記の通り、本実施例では、冷蔵室用ファン26及び通風ダクト25はパネル 34の後方からパネル34に組付けられて、一体として冷蔵室5の背面側に組付 けられることで、製造上の工程が簡略化され、製造コストを低下させることがで きる。
【0070】 次に、図15乃至図17を用いて、本考案に係る冷蔵庫におけるセンサの取付 について説明する。図15は本考案に係る冷蔵庫の方向判定センサの配置の一例 を示す縦断面図である。図16は本考案に係る冷蔵庫の方向判定センサの配置の 別の例を示す縦断面図である。図17は本考案に係る冷蔵庫の方向判定センサの 取付け構造を示す横断面図である。
【0071】 図15において、方向判定センサ37は、各棚23により区画された空間の高 さ位置に対応して、棚23の前端部より前方で、かつ扉10のポケット14の後 方における冷蔵室5の左右両側の内壁面に上下にわたって複数配置されている。 このように方向判定センサ37を配置することにより、冷蔵室5の背面部の吐出 口24、28から流出して後棚上方に載置した貯蔵物と接触することにより温度 変化した冷気の温度をより正確に検出することができる。
【0072】 図16において、方向判定センサ37は、ポケット14の後方ではあるが、棚 23の前端部よりも若干後方における冷蔵室5の左右両側の内壁面に配置されて いる点にて、図15のものと相違している。このようにすることにより、扉10 の開閉の際の外気の進入による方向判定センサ37の温度検出への影響を少なく し、より精度良く冷蔵室5内の冷気の温度変化を検出できる。
【0073】 図17において、図17(a)は方向判定センサの取付け構造の一例である。 この取付け構造では、センサ部59及びこれを覆うセンサカバー60とが、断熱 部材61中に嵌め込まれ、内箱3より冷蔵室内側に突出しないように構成されて いる。方向判定センサ37は、上部材62と下部材63に分割されている。上部 材62はセンサ部59及びセンサカバー60とを有している。また、下部材63 は断熱材61に凹み部を形成するように設けられ、内箱3の断熱材側に取付けら れている。内箱3は、下部材63の凹み部に対応する位置に開口が形成され、こ の開口に上部材62がセンサ部59及びカバー60ごと嵌合される。
【0074】 図17(b)は、方向判定センサ37の取付け構造の他の例である。この例で は、方向判定センサ37が上部材62と下部材63とで構成される点は図17( a)に示すものと同一であるが、センサ部59及びカバー60が冷蔵室側に突出 するように形成されている点が異なる。
【0075】 以上説明した本考案の冷蔵庫の一実施例においては、冷却器用ファン17によ り冷却器16で冷却された低温の冷気で冷蔵室5を冷却するので、冷蔵室5を確 実に冷却することができると共に、冷蔵室用ファン26により冷却器16とは独 立して冷蔵室5の冷気を循環し、かつその冷気の吐出方向を変更する通風ダクト 25により冷蔵室内に新たに貯蔵された食品等に冷蔵室の冷気を向けて通風する ことができるので、既に貯蔵されて冷蔵室温度に低下している食品等を冷却器1 6で冷却された低温の冷気でさらに冷却する場合のように過度に冷却することな く、新たに貯蔵された高温の食品等を冷蔵室5の冷気で集中的に冷却して短時間 で冷却することができ、しかも室内冷気を循環することにより冷蔵室内の温度を 平均化することができ、また、冷蔵室用ファン26から通風される冷蔵室の冷気 を案内して冷蔵室5へ吐出させる吐出口28を有する通風ダクト25をその吐出 口28の吐出方向を変更するように回動可能に支持しているので、冷気の案内と 吐出方向の変更を通風ダクト25で兼ねた極めて簡単な構成となり、安価でコン パクトなものとすることができる。
【0076】 また、通風ダクト25を回動可能に支持する筒状の連通部材38で冷蔵室用フ ァン26の吐出口28と筒状の通風ダクト25の吸込口とを接続しているので、 簡単な構成で、通風ダクト25を回動可能に支持しつつ、冷蔵室用ファン26か ら筒状の通風ダクト25に冷気を確実に供給することができる。
【0077】 さらには、冷蔵室5の冷気を案内するように冷蔵室背面部に上下に延びる筒状 の通風ダクト25の下方に位置する連通部材38に露受け部40を設けているの で、通風ダクト25の周囲に発生する露を連通部材38の露受け部40で受けて 、冷蔵室用ファン内に流下するのを防止することができる。
【0078】 また、冷蔵室用ファン26として遠心ファンを用いているので、この冷蔵室用 遠心ファンから通風される冷気を絞って吐出側に上下に延びる通風ダクト25を 介して複数の循環用吐出口28から冷気を高速で吐出することができ、これによ り高温の食品等を新たに貯蔵した場合の冷却を一層短時間に行うことができる。
【0079】 さらには、冷蔵室5の冷気を冷却器16で冷却された低温の冷気の冷蔵室5へ の吐出速度より速い速度で循環させるので、新たに貯蔵された高温の食品等をよ り一層短時間に冷却することができると共に、冷蔵室内の隅々まで冷気を行き渡 らせることができて冷蔵室内の温度分布をより一層平均化することができる。
【0080】 また、背面パネル34及び通風ダクト25を前傾して配置したので、冷蔵室5 の各棚23に貯蔵される食品等に冷気を当て易くなり、貯蔵される食品等の冷却 時間を短縮することができる。
【0081】
【考案の効果】
本考案によれば、冷却器用ファンにより冷却器で冷却された低温の冷気で冷蔵 室を確実に冷却することができると共に、貯蔵されている食品等を過度に冷却す ることなく、新たに貯蔵された高温の食品等を冷蔵室の冷気で集中的に冷却して 短時間で冷却することができ、しかも冷蔵室内の温度を平均化することができ、 さらには極めて簡単な構成で安価でコンパクトなものとすることができ、また、 冷蔵室用ファンから筒状の通風ダクトに冷気を確実に供給することができ、さら には、通風ダクトの周囲に発生する露を連通部材の露受け部で受けて冷蔵室用フ ァン内に流下するのを防止することができる冷蔵庫を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る冷蔵庫の全体構造の概略を示す縦
断面図である。
【図2】図1に示す冷蔵庫の冷蔵室の構造の概略を示す
縦断面図である。
【図3】図1に示す冷蔵庫の冷蔵室の構造の概略を示す
正面図である。
【図4】図1に示す冷蔵庫の通風ダクト部分の構造の概
略を説明する図である。
【図5】図4に示す通風ダクト部分の組立方法を説明す
る図である。
【図6】図5に示す通風ダクトと軸受け部品との接合部
の構造の概略を説明する図である。
【図7】図5に示す通風ダクトの組立て方法を説明する
図である。
【図8】図1に示す冷蔵庫における通風ダクトの回転角
度位置の検出方法を説明する図である。
【図9】本考案に係る冷蔵庫の冷蔵室上部における横断
面図である。
【図10】図9に示す冷蔵庫の冷蔵室下部における横断
面図である。
【図11】図9に示す冷蔵庫の背面パネルと通風ダクト
等との組立方法を説明する斜視図である。
【図12】図3のA部の構造を示す縦断面図である。
【図13】図3のB部の構造を示す縦断面図である。
【図14】従来の冷蔵庫の冷気吹出口部の構造を示す縦
断面図である。
【図15】本考案に係る冷蔵庫の方向判定センサの配置
の一例を示す縦断面図である。
【図16】本考案に係る冷蔵庫の方向判定センサの配置
の別の例を示す縦断面図である。
【図17】本考案に係る冷蔵庫の方向判定センサの取付
け構造を示す横断面図である。
【符号の説明】
1…冷蔵庫本体、2…外箱、3…内箱、4…断熱材、5
…冷蔵室、6…野菜室、7…上部冷凍室、8…下部冷凍
室、9…氷温貯蔵室、10〜13…扉、14…ポケッ
ト、15…断熱仕切壁、16…冷却器、17…冷却器用
ファン、18…冷却器室、19、19a、19b…冷気
通路、20…ファン用モータ、21…ダンパフラップ、
22…冷気通路、23…棚、24…冷気吐出口、25…
円筒状通風ダクト(風向変更手段)、26…冷蔵室用フ
ァン、27…冷気吸込口、28…ダクト冷気吐出口、2
9…モータ、30…風向板、31…開口、32…庫内
灯、33…カバー、34…背面パネル、35…流入通
路、36…冷蔵室温度センサ、37…方向判定センサ、
38…連通部材、39…リンク部、40…凹み部(露受
け部)、41…水抜き孔、42…突起部、43…ダクト
嵌合部、44…梁部、45…軸受け突起部、46…軸受
け凹み部、47…梁部、48…色付け部、49…位置決
め部、50…凹み部、51…基板、52…断熱材、53
…傾斜スリット部、54…水平スリット部、55…断熱
材吐出口、56…通路開口部、58…通路開口部、59
…センサ部、60…センサカバー、61…断熱部材、6
2…上部材、63…下部材。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷蔵室及び冷凍室を形成する冷蔵庫本体
    と、圧縮機、冷却器等からなる冷凍サイクルと、前記冷
    却器で冷却された冷気を前記冷蔵室へ通風させる冷却器
    用ファンと、前記冷却器で冷却された冷気と前記冷蔵室
    の空気とが混合された冷蔵室の冷気を冷蔵室の背面下部
    から吸込んで前記冷却器とは独立して循環させる冷蔵室
    用遠心ファンと、前記冷蔵室用遠心ファンから通風され
    る冷蔵室の冷気を案内するように冷蔵室背面部に上下に
    延び、この案内した冷気を前記冷蔵室へ吐出する複数の
    吐出口を上下にわたって有し、この吐出口の吐出方向を
    変更するように回動可能に支持された筒状の通風ダクト
    と、前記冷蔵室用ファンの吐出口と前記通風ダクトの吸
    込口とを接続し、前記通風ダクトを回動可能に支持する
    筒状の連通部材及び前記通風ダクトの下方に位置する部
    分に露受け部を設けた筒状の連通部材とを備えたことを
    特徴とする冷蔵庫。
  2. 【請求項2】冷蔵室及び冷凍室を形成する冷蔵庫本体
    と、圧縮機、冷却器等からなる冷凍サイクルと、前記冷
    却器で冷却された冷気を前記冷蔵室へ通風させる冷却器
    用ファンと、前記冷却器で冷却された冷気と前記冷蔵室
    の空気とが混合された冷蔵室の冷気を冷蔵室の背面下部
    から吸込んで前記冷却器とは独立して循環させ、前記冷
    蔵室から吸込んだ冷気を前記冷却器で冷却された冷気の
    前記冷蔵室への吐出速度より速い速度で冷蔵室へ吐出す
    る冷蔵室用遠心ファンと、前記冷蔵室用遠心ファンから
    通風される冷蔵室の冷気を案内するように冷蔵室背面部
    に上下に延び、この案内した冷気を前記冷蔵室へ吐出す
    る複数の吐出口を上下にわたって有し、この吐出口の吐
    出方向を変更するように回動可能に支持された筒状の通
    風ダクトと、前記冷蔵室用ファンの吐出口と前記通風ダ
    クトの吸込口とを接続し、前記通風ダクトを回動可能に
    支持する筒状の連通部材及び前記通風ダクトの下方に位
    置する部分に露受け部を設けた筒状の連通部材とを備え
    たことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 【請求項3】冷蔵室及び冷凍室を形成する冷蔵庫本体
    と、圧縮機、冷却器等からなる冷凍サイクルと、前記冷
    却器で冷却された冷気を前記冷蔵室へ通風させる冷却器
    用ファンと、前記冷蔵室の背面部に前傾して配置され、
    前記冷却器からの冷気を吐出する冷気吐出口が上下にわ
    たって形成された背面パネルと、前記冷却器で冷却され
    た冷気と前記冷蔵室の空気とが混合された冷蔵室の冷気
    を冷蔵室の背面下部から吸込んで前記冷却器とは独立し
    て循環させる冷蔵室用遠心ファンと、前記冷蔵室用遠心
    ファンから通風される冷蔵室の冷気を案内するように冷
    蔵室背面部に前傾して上下に上下に延び、この案内した
    冷気を前記冷蔵室へ吐出する複数の吐出口を上下にわた
    って有し、この吐出口の吐出方向を変更するように回動
    可能に支持された筒状の通風ダクトと、前記冷蔵室用フ
    ァンの吐出口と前記通風ダクトの吸込口とを接続し、前
    記通風ダクトを回動可能に支持する筒状の連通部材及び
    前記通風ダクトの下方に位置する部分に露受け部を設け
    た筒状の連通部材とを備えたことを特徴とする冷蔵庫。
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