JP3066428B2 - 蒸留塔等へのガス供給方法とその装置 - Google Patents

蒸留塔等へのガス供給方法とその装置

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JP3066428B2 JP2224812A JP22481290A JP3066428B2 JP 3066428 B2 JP3066428 B2 JP 3066428B2 JP 2224812 A JP2224812 A JP 2224812A JP 22481290 A JP22481290 A JP 22481290A JP 3066428 B2 JP3066428 B2 JP 3066428B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば、接触流動分解装置や、残油分解装
置の蒸留塔にガスを供給するためのガス供給方法及びそ
の装置に関し、さらに詳述すると、ガス供給管と蒸留塔
の接合部付近におけるコークスの析出を防止しながら、
蒸留塔へガスを供給する方法と、この供給方法に用いる
ガス供給装置に関する。
[従来の技術] 分解処理を行なったガスを供給して反応を行なわせる
蒸留塔,分離塔等においては、供給管との接合部付近に
コークスが析出し、供給管を閉塞することがある。例え
ば、石油の接触流動分解装置に対し重質油を通油する
と、未分解の重質炭化水素が反応生成物中に存在し、こ
れがガス供給管と蒸留塔等の接合部(蒸留塔等の入口
部)付近で凝縮してコークスとなる。
このように、蒸留塔等と供給管の接合部付近において
コークスが析出し、供給管を閉塞する原因としては、次
のようなことが考えられる。
供給管の壁面温度が低く、供給管を流れるガスとの間
に大きな温度差があると、重質炭化水素が冷却され凝縮
しやすい状態となる。
一方、塔内部壁面を伝わって、冷却された炭化水素の
液滴が供給管との接合部に流れ込み、ここで重質炭化水
素が凝縮してコークスとなり付着する。
また、供給管を流れてきたガスが蒸留塔との接合部付
近にくると、蒸留塔内の圧力の影響を受けて流速が低下
し滞留する。これにより、凝縮が増長されますますコー
クスが析出する。
コークスの析出が多くなると、供給管の有効断面積が
狭くなりガスの滞留がより激しくなり、コークスの析出
がますます進む。
このようなことから、従来は第4図,第5図及び特公
平2−12881号に示すような防止策が講じられていた。
すなわち、第4図に示すものは、ガス供給管1の外周
に断熱材2aを取り付け、これによって、供給管1の壁面
温度の冷却化を防いで、ガスとの温度差を小さくしよう
とするものであった。
また、第5図に示すものは、蒸留塔3の内部におい
て、供給管1との接合部付近に断熱材からなる流入防止
部材10を壁面に対して直角に突出形成し、冷却された炭
化水素の液滴が接合部に流れ込むのを防止しようとする
ものであった。
さらに、特公平2−12881号公報に示すものは、内筒
の端部を分解ガス導入部に構成し、内筒と外筒の間に形
成される間隙部の前記分解ガス導入部の全外周をパージ
ガス導入部に構成して、該パージガス導入部から分解ガ
スの速度より遅い速度でパージガスを噴出することによ
って、前記パージガス導入部の下流側に分解ガスの侵入
しないパージガス領域をつくり、該パージガス領域内
に、濡れ壁形成のための油または水の導入部を構成する
ようにしてコークスの付着を防止するようにしたもので
あった。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述した従来のコークス析出防止手段
には、次のような問題点があった。
まず、第4図に示すものは、供給管の外周に断熱材を
取り付けただけのものであるため、保温効果が不十分で
あり、管壁面とガスの温度差を0もしくはそれに近い状
態にするのが困難で、コークスの析出を防ぐことができ
ないという問題があった。
また、第5図に示すものは、液滴の流入防止部材10
を、壁面に対して直角に突出形成してあるので、結局は
供給管を蒸留塔の内部に多少突出させたものと同じに過
ぎなかった。このため、依然として、液滴の流入、及び
供給ガスの流速低下による滞留現象を生じ、コークスを
析出するといった原因を解消することができなかった。
さらに、特公平2−12881号に示すものは、パージガ
スの温度低下を防ぐために冷却室とパージガス導入部を
断熱材で分割する必要があり、構造が複雑になること、
並びに、コークスの成長速度を遅らすことはできるもの
の、いったん内壁にコークスが析出すると流線が変化し
て塔内の液滴が供給管に入りこみコークスの成長が起き
る等の問題があった。
本発明は上記の問題点にかんがみてなされたものであ
り、コークスの析出を有効に抑制できるガスの供給方法
と、この方法の実施に適したガス供給装置の提供を目的
とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明の蒸留塔等へのガス
供給方法は、供給管からコークス析出成分を含むガスを
供給するに際し、上記ガスの温度を、ガスの供給管の内
壁面温度とほぼ同じ温度として、上記蒸留塔等の内部に
放射状に供給するとともに、上記蒸留塔等の内部に供給
されるガスの外周に向けて、加熱ガスを噴射するように
してある。
また、本発明の蒸留塔等へ供給管からコークス析出成
分を含むガスを供給するための供給装置においては、上
記供給管の外側または内側の少なくとも一方に保温手段
を設けるととともに、上記供給管と蒸留塔等との接合部
を、蒸留塔等の内部に向かって供給管の軸方向中心より
5〜50度の角度で放射状に拡大して形成し、さらに、上
記供給管と蒸留塔等との接合部の塔内側端部に、加熱ガ
スの噴射部を供給管の軸方向中心より5〜50度の角度で
設けた構成としてある。
なお、本発明においてガスとは、気体状のガスのみな
らず液化ガス及び気体と液体の混合ガスを含む広い概念
のものである。
[作用] 本発明によれば、供給管の壁面温度とガス温度をほぼ
同じ温度とするとともに、供給管から塔内部へのガス供
給を、ガスの流速を低下させることなくスムーズに行な
えるようにし、さらに加熱ガスの噴射により、塔内の冷
却された液滴,ガスの供給ガスへの巻き込みを最小とし
ている。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。
まず、図面にもとづいてガス供給装置の実施例につい
て説明する。
第1図は供給装置の第一実施例における縦断面図を示
す。同図において、ガス供給管1はその端部が蒸留塔等
3の塔壁と接合し、塔内部に連通している。この供給管
1と蒸留塔等3の接合部は、供給管1から蒸留塔3に向
って拡大した形状となっている。
すなわち、供給管1の軸方向中心より5〜50度、好ま
しくは5〜15度の角度をもって放射状に拡大する形状と
なっている。
上記角度をもって放射状に拡大させた形状とすると、
線速の低下をともなうことなく流線が放射状に拡大する
ことにより、供給管から送られてきたガスは塔内部の圧
力の影響を受けて乱流状態になることなく、壁面に沿っ
て放射状に拡大しながらスムーズに流れる。したがっ
て、ガスは流速を低下させることなく塔内部に供給さ
れ、接合部におけるガスの滞留及び塔内部への巻き込み
等を防止する。
また、ガス流の流線が拡大するとともに、その流れが
低速化することなくスムーズに行なわれることによっ
て、冷却化された液適等が接合部へ流入しようとするの
を阻止する。
なお、上記実施例では、供給管の端部を放射状に拡大
する形状としたが、供給管は同一径とし、蒸留塔等の側
壁に、塔内部向って放射状に拡大する部分を一体的に設
けた構成としてもよい。
また、放射状に拡大する部分を独立して設け、蒸留塔
等と供給管の継手のようにして使用することも可能であ
る。
この供給管1の外周と内周にはそれぞれ断熱材2a,2b
が取り付けてある。特に、内周には耐火断熱効果を有す
る無機物(例えば、水硬セメント,レンガ等)などの材
質からなる断熱材2bを、供給管の太さ,流れるガスの温
度等に応じて25〜150mmの厚さで取り付けてある。
このように断熱材2a,2bによって、供給管1を保温す
ると、供給管1の内壁面温度(内周に断熱材を取り付け
たときは、断熱材の内周面温度が供給管の内壁面温度な
る。)とガス温度の差を0もしくは小さな温度差(ほぼ
同じ温度)とすることができる。したがって、重質炭化
水素の冷却を防ぐことができる。
なお、寒冷地などの場合には、供給管の外周に保温材
とともにヒータ等の加熱手段を取り付けてもよく、この
場合は内周面断熱材2bを省略することもできる。
また、供給管1の内周に取り付けた断熱材2bの塔内側
端部は滑らかな円弧状としてある。このようにすると、
付着したコークスが、ある程度の大きさまで成長すると
ガス流の勢いによって吹き飛ばされ、コークスが大きく
成長することを防止できる。
供給管1の内周に取り付けた断熱材2bの塔内側端部に
は、加熱ガス供給用のリング状管4が埋設してある。そ
して、このリング状管4の全周にわたって、適宜の間隔
で加熱ガス噴射部としてのノズル5が設けてある。この
ノズル5の先端は、断熱材2bの塔内側端部の滑らかな円
弧状部分に位置するようにしてある。ノズル5の角度θ
は、供給管からの流線の円滑な拡大による、塔内の液滴
の供給管への侵入防止の観点からすると、第3図に示す
ように供給管1の拡大角度θと同じとすることが好まし
い。
このように設けたノズル5からは、加熱された炭化水
素ガスまたはスチーム等の加熱ガスが噴射され、供給ガ
スの外周を覆った状態となる。
なお、噴射部としては、上記ノズルに替えて、リング
状管4の全周にわたってスリットを設けた構成としても
よい。
また、内面断熱材2bを用いない場合は、噴射部を供給
管1に直接設ける構成としてもよい。
第2図は供給装置の第二実施例における縦断面図を示
すもので、既設の装置に本発明を応用したものである。
既設の供給管1は同一径となっているので、供給管1の
内周に取り付ける断熱材2bの内周部に、軸方向中心より
5〜50度、好ましくは5〜15度の角度で放射状に拡大す
る部分を形成してある。また、断熱材2bの内部に加熱ガ
ス供給用のリング状管4を埋設するとともに、これと接
続するノズル5を設けてある。
このようにすると、既設の供給管に対しても、本発明
を簡単に適用することができる。
なお、第一実施例装置において説明した応用例は、第
二実施例装置でも適用できることは勿論である。すなわ
ち、供給管の内周部は同一径としておき、蒸留塔等の側
壁に、塔内部に向って放射状に拡大する部分を一体的に
設けた構成としてもよいし、また、放射状に拡大する部
分を独立して設け、蒸留塔等と供給管の継手のようにし
て使用することも可能である。
次に、上述した実施例装置を用いて行なう本発明供給
方法の実施例について説明する。
供給管1を介して送られてくるガスの温度を、供給管
1の外周及び内周に取り付けた断熱材2a,2bによって、
供給管1の内壁面温度との間に差が無いか、有っても小
さな温度差とする。これにより、重質炭化水素の冷却化
を防ぎ、コークスが析出しにくい状態とする。
このように、供給管1の内壁面温度との差が0が小さ
い状態にあるガスは、蒸留塔1の内部に、供給管1の軸
方向中心より5〜50度、好ましくは5〜15度の角度をも
って放射状に供給される。これにより、ガスは乱流,滞
留を生じることなく、しかも流速低下をきたすことなく
スムーズに供給される。
また、このようなガスの供給により、供給管1と蒸留
塔等3との接合部付近に付着しているコークスは吹き飛
ばされる。
さらに、ノズル5より加熱された炭化水素ガスまたは
スチーム等の加熱ガスを、放射状に供給される供給ガス
の最外周部分に沿って噴射する。これにより、供給ガス
を塔内の冷却化された液滴,ガスから遮断して、これら
の巻き込みを最小限に抑え、コークスの析出を防ぐ。
上述した本発明は、蒸留塔,分離塔のみを対象とした
ものではなく、供給管と接合部付近にコークスを析出す
る各種反応,処理装置に実施することができる。したが
って、本明細書において「蒸留塔等」とは、これらを含
む概念である。
[発明の効果] 以上のように、本発明の蒸留塔等へのガス供給方法に
よれば、コークスの析出を抑制することができ、析出し
ても成長速度が非常に遅くなる。
また、本発明の蒸留塔等へのガス供給装置によれば、
上記方法を簡単かつ確実に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の第一実施例の縦断面図、第2図は
本発明装置の第二実施例の縦断面図、第3図は第1図の
要部拡大図、第4図は従来の装置例の縦断面図、第5図
は従来の他装置例の縦断面図を示す。 1:供給管、2a,2b:断熱材 3:蒸留塔等、4:リング状管 5:ノズル、10:流入防止部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 3/32 B01J 4/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸留塔等へ、供給管からコークス析出成分
    を含むガスを供給するに際し、 上記ガスの温度を、ガスの供給管の内壁面温度とほぼ同
    じ温度として、上記蒸留塔等の内部に放射状に供給する
    とともに、 上記蒸留塔等の内部に供給されるガスの外周に向けて、
    加熱ガスを噴射する ことを特徴とした蒸留塔等へのガス供給方法。
  2. 【請求項2】蒸留塔等へ、供給管からコークス析出成分
    を含むガスを供給するための供給装置において、 上記供給管の外側または内側の少なくとも一方に保温手
    段を設けるとともに、 上記供給管と蒸留塔等との接合部を、蒸留塔等の内部に
    向かって供給管の軸方向中心より5〜50度の角度で放射
    状に拡大して形成し、 さらに、上記供給管と蒸留塔等との接合部の塔内側端部
    に、加熱ガスの噴射部を供給管の軸方向中心より5〜50
    度の角度で設けた ことを特徴とする蒸留塔等へのガス供給装置。
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