JP3066199U - 気液混合装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案はオゾンガスを含んだ、空気又は酸素
ガスをより効率良く水に溶解させることが出来る装置を
提案する事。 【解決手段】 気体中のオゾンを水に溶解させるには、
水中に吹き込んだ気泡を細かくし、又、気圧を高くする
程効率良く行う事が出来る。しかし、気泡を細かくしよ
うとすればする程、装置が複雑だったり、長い構造とな
ったり、概して大掛かりとなってしまう欠点がある。
又、アスピレーター等、気体吸引器だけでは、引き込ま
れた気体はどうしてもその気泡が大きく、その溶解能力
は非効率的である。本考案は、この欠点を改良するの
に、孔付きパイプと外筒と云うたった２つの長さの短い
部品を縦方向に設置し、気泡の浮力を利用することで、
簡単な装置であるにもかかわらず、モーター撹拌式にも
匹敵する高効率な溶解を可能とする装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案の装置により作られる例えば、オゾン水は、無害の消毒洗浄水として病 院、老人ホームや食品業界に注目され、クレゾール水や塩素水にかわって、今後 、普及の見込まれる分野です。又、本装置は、水に溶けにくい酸素ガスや窒素ガ ス等を手軽に水に溶かし込む装置としての応用分野も期待できる。

【０００２】

【従来の技術】

近年、手洗いや食品等の洗浄や消毒に化学物質を使用していないオゾン水の利 用が行われている。これは、利用後、オゾン水中のオゾンが直ちに酸素に変化し 人体に対して有害な物質を残留しないなど、安全性の高い事によるものである。 現在、オゾンガスを水に溶かし込むのに、アスピレーター等の改良や、気液混合 後の水流を工夫する等によるものが多く、どうしても多量に発生する未溶解ガス は分離後、破棄せざるを得ないのが現状である。又、更に高効率を求めるには強 制混合や加圧溶解等動力の助けが必要となり、装置の大型化を招いている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、このオゾン水を製造するにあたり、気体のオゾンを効率良く、液 体の水に溶解するための装置を提案するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

気体中のオゾンを水に溶解させるには、水中に吹き込んだ気泡をより細かくし 、又、圧力を高くする程効率良く行う事が出来る。しかし、気泡を細かくしよう とすればする程、装置が複雑だったり、長い構造となったり、概して大掛かりと なってしまう欠点がある。又、アスピレーター等、気体吸引器だけでは、引き込 まれた気体はどうしてもその気泡が大きく、その溶解能力は非効率的である。 本考案は、この欠点を改良するには、孔付きパイプと外筒と云うたった２つの 長さの短い部品を縦方向に設置し、気泡の浮力を利用することで、簡単な装置で あるにもかかわらず、モーター撹拌式にも匹敵する高効率な溶解を可能とする装 置である。

【０００５】

【考案の実施の形態】

気液混合装置本体上部中央付近には、吹出し口があり、アスピレーター等 により水と気体の粗に混合された流体を下方へ吹出す。吹出し口の下方には、 吹出し口径以上の内径を有する孔付きパイプをその口径以上の長さで設ける。 パイプ下端は概略閉口となっている。孔付きパイプは孔径φ５以下の小さな孔 を１０個以上多数有している。孔付きパイプの外側には、その平均内径が孔付 きパイプ内径の１．２倍以上あり、同じく１．２倍以上の長さを有する、外筒 が設けられている。孔付きパイプ下方外筒下部は気泡分離室となっており、そ の下部に流出口がある。孔付きパイプ及び外筒の上部は吹出し口以外に 開口部はなく、それぞれが固着されている。

【０００６】

【実施例】

オゾンガスを含んだ空気又は酸素ガスで、水に混合されなかった気体は、気泡 分離室でその浮力により上昇し、気液混合装置上部孔付きパイプと、外筒 の間に至る。中心上部吹出し口より勢い良く吹出した流体は、その周辺の流体 を巻き込みながら下方へ噴出する。そして、孔付きパイプ下部は、ほぼ閉ざされ ているため、その多数ある小孔より放射状に外筒内壁にぶつかるように吹出す。 外筒上部に上昇した気体は、小孔よりの噴出流によりくだかれ細粒化されて下方 へ流れる。細かくなり得なかった気体は、再度孔付きパイプの外周を上昇し、何 度でもこれらを繰り返す事により、充分な混合が行われる。そして、細かく混合 された気体により、効率良くオゾンが水に吸収されながら、気泡分離室を下方 へ流れ流出口に至る。

【０００７】 気液混合装置本体とアスピレーターを一体化し、廃ガス分離槽に組み込 んだものである。この応用例では、アスピレーターと孔付きパイプを同一部 品で構成し、その先端をネジにて流出口の口金と一体に連結したことにより、 強度アップを計っている。又、流出口周辺には金網又は、パンチングメタル等 による整流用メッシュを設け不要気体の流出を防止している。廃ガス分離槽は 、発砲ポリエチレン▲１２▼等によるフロート▲１１▼の浮力でパッキン付きの 角柱▲１０▼を持ち上げ流体の流出防止をし、不要のガスを排出している。

【０００８】

【考案の効果】

細かくなり得なかった気体は、再度孔付きパイプの外周を上昇し、何度でも これらを繰り返す事により、充分な混合が行われる。そして、細かく混合された 気体により、効率良くオゾンが水に吸収されながら、気泡分離室を下方へ流れ 流出口に至る。本考案は、この様に気泡の浮力を利用する事により、コンパクト な構造にもかかわらず、高効率な気液混合装置を提供するものである。 又、図２は、孔付きパイプが気泡の発生による微振動による破壊を防ぐためア スピレーター及び廃ガス分離槽とを組み込み、気液混合装置本体の上下を 固定する貫通構造を採用する事により、充分な強度を構成しつつ、コンパクトな 構造としたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の応用例を示した断面図である。

【図２】アスピレーター及びセパレーター一体方式の応
用例を示した断面図である。

【符号の説明】 流入口 吹出し口 孔付きパイプ 外筒 気泡分離室 アスピレーター 気液混合装置本体 流出口 廃ガス分離槽 ▲１０▼ 角柱 ▲１１▼ フロート ▲１２▼ 整流用メッシュ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 気液混合装置は、略筒型の筒状であっ
   て、上部には下方に向けた流入口が有り、下方を概略
   閉じ外周に多孔の孔を有した孔付き略筒型があり、その
   略筒型の外周に接続せしめる外周略筒型の筒状が有り下
   方に流出口を有する気液混合装置。
2. 【請求項２】 流入口から吹出し口を通過しての流
   速による減圧効果で、孔付きパイプ上部より流体を外
   筒に吸入する構造を有する気液混合装置。
3. 【請求項３】 孔付きパイプ下部に小孔を配し、気泡
   を含んだ流体を流出口へ押し出す構造を付加した気液
   混合装置。
4. 【請求項４】 気液混合装置本体と廃ガス分離槽の
   出口を一体に連結し、廃ガス分離槽の上下壁を貫通す
   る構造とした、廃ガス分離槽一体型である気液混合装
   置。