JP3065786U - ボトル用吊下げ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボトルへの着脱が容易であることはもとよ
り、嵩張らず、使用状態においてもボトルとの程良い調
和が取られ、取って付けたような印象を与えることのな
い外観体裁の優れたボトル用吊下げ具を提供する。 【解決手段】 ボトル容器Ｐの鍔部12に係脱自在に係合
する係合部１と、該係合部１に突設され吊紐部材10が連
結される吊紐部材取付片２とを熱可塑性ポリウレタンエ
ラストマーから一体成形する。係合部１を円環状に形成
すると共に、その外径が鍔部との係合時においてもボト
ル容器鍔部12の外径よりも径小になるものと設定する。
吊紐部材取付片２を、円環状係合部１の径方向両端に外
方に向かう舌片状に形成すると共に、各々に吊紐部材取
付け用透孔３、３を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、ボトル用吊下げ具、特にいわゆるペットボトルを携帯する際に好 適なボトル用吊下げ具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近時、清涼飲料の包装用容器として需要の高まってきているペットボトルは、 スクリューキャップを開栓して清涼飲料の一部を取り出した後、スクリューキャ ップを閉栓すると再度密封状態を得ることができ、いわゆる水筒のように取り扱 うことができるという携帯性に優れているところから、その携帯性をより一層高 めるためにペットボトルを携帯時に吊下げ保持しうる吊下げ具が種々提案されて いる。

【０００３】 例えば、図６に示すように、ポリプロピレン等の弾性変形可能な素材から作製 され、ペットボトル（61）の鍔部（63）に係止する係止手段（55）（55）を有す る一対のコ字状係止片（54）（54）が、係止手段（55）（55）の相対的距離を変 更可能にする連結片（56）（56）を介して連結されると共に、係止片（54）（54 ）に吊紐（52）が挿通されてなるペットボトル用吊下げ具が公知である（特開平 11-29147号公報参照）。

【０００４】 このペットボトル吊下げ具（51）は、ペットボトル（61）の吊り下げ時におい て、ペットボトル（61）及びその内容物の重量による荷重が掛かると、係止手段 （55）（55）が、鍔部（63）の左右両側下方においてペットボトル（61）の首部 を挟着するように係止するものであるから、ペットボトル（61）を確実に吊り下 げることができる。また、その係止操作、係止解除操作も簡単に行えることがで きるものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、このペットボトル用吊下げ具（51）は、図からも明らかなよう に、一対の連結片（56）（56）が一対の係止片（54）（54）により下方から支持 されたような立体的形状に形成されており、いささか嵩高いものである。また、 このような嵩高い形状であるために、ペットボトルへの取付状態においては、ペ ットボトルの首部に大きく張り出した格好となり、いかにも吊下げ具が取り付け られていることを外観視させるものであり、体裁の良いものではない。

【０００６】 この考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、ボトルへの着脱が容易 であることはもとより、嵩高くならず、使用状態においてもボトルとの程良い調 和が取られ、取って付けたような印象を与えることのない外観体裁の優れたボト ル用吊下げ具を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案は、ボトルの鍔部に係合する係合部を円 環状に形成して、鍔部との調和を図ると共に、吊紐部材取付片を舌片状に形成し て、全体を平面的であって嵩高くなることのない形状とした。

【０００８】 すなわち、この考案に係るボトル用吊下げ具は、ボトル容器の鍔部に係脱自在 に係合する係合部と、該係合部に突設され吊紐部材が連結される吊紐部材取付片 とを備えてなるボトル用吊下げ具において、前記係合部と吊紐部材取付片とが、 伸縮自在な素材から一体成形されると共に、前記係合部が円環状に形成される一 方、前記吊紐部材取付片が舌片状に形成されてなる構成を採用する。

【０００９】 この構成によれば、係合部と吊紐部材取付片とが、伸縮自在な素材から一体成 形されると共に、係合部が円環状に形成される一方、吊紐部材取付片が舌片状に 形成されているから、全体を平板なものとすることができ、使用時はもとより、 使用前の保管、管理時にも嵩張ることがない。また、取付状態においても円環状 係合部がペットボトル鍔部の下方から係合し、円環状係合部の大半が鍔部に隠れ うるので、ペットボトル首部において目立つことがない。

【００１０】 このボトル用吊下げ具を構成する素材は、ペットボトル鍔部にしっかりと係合 し、吊紐部材を用いてペットボトルを吊下げることができかつ伸縮性に富んだも のであれば、ゴム、軟質合成樹脂のいずれでも採用しうるが、価格、耐久性等を 考慮すると、軟質合成樹脂の中でも熱可塑性ポリウレタンエラストマーが最も好 ましい。

【００１１】 円環状係合部は、鍔部係合時における外径がボトル容器鍔部の外径よりも径小 に設定されてなる場合は、鍔部に係合した状態において上方からは全く見えなく なって、あたかも吊紐部材取付片がペットボトル首部から側方に突出しているだ けの外観を呈するので見た目にも極めてシンプルなペットボトル用吊下げ具とな しうる。

【００１２】 また、吊紐部材取付片は、円環状係合部の径方向両端のいずれかに突設されて いれば良いが、ボトル鍔部への係脱操作の操作性を考慮すると、両端に突設され ていることが望ましい。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下、この考案に係るボトル用吊下げ具の一実施形態を図面に基づいて説明す る。

【００１４】 この実施形態のボトル用吊下げ具（Ａ）は、熱可塑性ポリエステルエラストマ ーから作製されてなるもので、ペットボトル（Ｐ）の鍔部（12）に係合する係合 部（１）が円環状に形成され、該円環状係合部（１）の径方向両端に一対の吊紐 部材取付片（２）（２）が一体成形されている。

【００１５】 前記円環状係合部（１）は、ペットボトル鍔部（12）に係合するために、その 内径が鍔部（12）の外径よりも径小に設定されていることはもとより、その外径 が鍔部係合時においてもペットボトル鍔部（12）の外径よりも径小なるものと設 定されている。

【００１６】 前記一対の吊紐部材取付片（２）（２）は、円環状係合部（１）の外径の半径 に略々等しい幅を有する舌片状に形成され、各々の略々中央部に吊紐部材取付け 用透孔（３）が設けられている。吊紐部材（10）は、一方の取付片（２）の上方 から吊紐部材取付け用透孔（３）に挿通された後、他方の取付片（２）の下方か ら吊紐部材取付け用透孔（３）に挿通され、両端部が適宜結び合わされることに より取り付けられている。また、この吊紐部材（10）は、この実施形態において は、ラッセル生地からなる細幅のテープが採用されているが、これに限定される ものではなく、合成樹脂テープからなるものとしても良いし、金属製チェーンか らなるものとしても良い。

【００１７】 而して、上記構成を有するボトル用吊下げ具（Ａ）をペットボトル（Ｐ）に取 り付けるに際しては、図５に示すように、円環状係合部（１）をキャップ（11） に嵌め合わせた後、円環状係合部（１）両端の吊紐部材取付片（２）（２）の一 方（左側）を掴んで図中矢印で示すように手元に引っ張りながら下方に押し下げ 、円環状係合部（１）の一部を鍔部（12）の下方に落とし込み、該吊紐部材取付 片（２）を引っ張っていた力を解除する。そして、右側の吊紐部材取付片（２） についても同様の操作を行い、該吊紐部材取付片（２）寄りの円環状係合部（１ ）の一部を鍔部（12）の下方に落とし込むと、図４に示すような所期する取り付 け状態が得られる。

【００１８】 次に、ペットボトル（Ｐ）に取り付けられたこのボトル用吊下げ具（Ａ）をペ ットボトル（Ｐ）から取外すに際しては、先ず、前記取り付け操作とは逆に、一 方の吊紐部材取付片（２）を外方かつ上方に強く引っ張って、該吊紐部材取付片 （２）寄りの円環状係合部（１）の一部を鍔部（12）の上方に引き出す。そして 、該吊紐部材取付片（２）をさらに上方に引っ張り上げ、該吊紐部材取付片（２ ）がキャップ（11）の上面にまで達すると、円環状係合部（１）の半分以上が鍔 部（12）から抜脱される。この時点では他方の吊紐取付部材（２）側の円環状係 合部（１）の一部は、鍔部（12）に係合したままである。そこで、該吊紐部材取 付片（２）をさらにキャップ（11）の上方にまで引っ張り上げると、鍔部（12） に係合したままの他方の吊紐取付部材（２）側の円環状係合部（１）の一部も鍔 部（12）の上方に引き上げられ、円環状係合部（１）がキャップ（11）から外れ ることになる。

【００１９】

【考案の効果】

この考案に係るボトル用吊下げ具（Ａ）は、上述の次第で、ボトル容器（Ｐ） の鍔部（12）に係脱自在に係合する係合部（１）と、該係合部（１）に突設され 吊紐部材（10）が連結される吊紐部材取付片（２）（２）とが、伸縮性に富んだ 素材から一体成形されてなるものであるから、伸縮性を利用することによりボト ル容器鍔部（12）への係脱を任意に行うことができる。

【００２０】 しかも、前記係合部（１）が円環状に形成される一方、前記吊紐部材取付片 （２）が舌片状に形成されてなるものであるから、全体を嵩の低い平板なものと することができると共に、前記係脱操作も舌片状吊紐部材取付片（２）を掴んで 行うことができ操作性にも優れている。

【００２１】 請求項２の考案によれば、伸縮性に富んだ素材が、熱可塑性ポリウレタンエラ ストマーであるから、所期する強度を備えたボトル用吊下げ具を可及的安価に製 作することができる。

【００２２】 請求項３の考案によれば、円環状係合部（１）は、その外径が鍔部係合時にお いてもボトル容器鍔部（12）の外径よりも径小になるものと設定されているので 、ボトル（Ｐ）への取付状態においては、円環状係合部（１）の大半が鍔部（12 ）に隠れる一方、鍔部（12）下方から舌片状吊紐部材取付片（２）が突出する格 好となるので、外観体裁が良好であると共に、飲料を飲む際にも邪魔になること もない。

【００２３】 請求項４の考案によれば、吊紐部材取付片（２）が、円環状係合部（１）の径 方向両端に外方に向かって突設されているので、前記係脱操作の操作性をより一 層向上させる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るボトル用吊下げ具の一実施形態
の斜視図である。

【図２】同平面図である。

【図３】図２のIII −III 線断面図である。

【図４】同ボトル用吊下げ具のペットボトルへの取付途
上の斜視図である。

【図５】同取付完了状態の斜視図である。

【図６】従来のボトル用吊下げ具の斜視図である。

【符号の説明】

Ａ…ボトル用吊下げ具 Ｐ…ペットボトル（ボトル容器） １…円環状係合部 ２…吊紐部材取付片 10…吊紐部材 12…ボトル容器鍔部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボトル容器（Ｐ）の鍔部（12）に係脱自
   在に係合する係合部（１）と、該係合部（１）に突設さ
   れ吊紐部材（10）が連結される吊紐部材取付片（２）と
   を備えてなるボトル用吊下げ具において、 前記係合部（１）と吊紐部材取付片（２）とが、伸縮性
   に富んだ素材から一体成形されると共に、前記係合部
   （１）が円環状に形成される一方、前記吊紐部材取付片
   （２）が舌片状に形成されてなることを特徴とするボト
   ル用吊下げ具。
2. 【請求項２】 伸縮性に富んだ素材が、熱可塑性ポリウ
   レタンエラストマーである請求項１に記載のボトル用吊
   下げ具。
3. 【請求項３】 円環状係合部（１）は、その外径がボト
   ル容器鍔部（12）との係合時においてもボトル容器鍔部
   （12）の外径よりも径小になるものと設定されてなる請
   求項１又は請求項２のいずれかに記載のボトル用吊下げ
   具。
4. 【請求項４】 吊紐部材取付片（２）が、円環状係合部
   （１）の径方向両端に外方に向かって突設されてなる請
   求項１ないし請求項３のいずれかに記載のボトル用吊下
   げ具。