JP3065649B2 - 画像読取用照明装置及び画像読取装置 - Google Patents

画像読取用照明装置及び画像読取装置

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JP3065649B2 JP2282795A JP28279590A JP3065649B2 JP 3065649 B2 JP3065649 B2 JP 3065649B2 JP 2282795 A JP2282795 A JP 2282795A JP 28279590 A JP28279590 A JP 28279590A JP 3065649 B2 JP3065649 B2 JP 3065649B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、画像読取用照明装置及び画像読取装置に関
し、より詳細には、画像読み取りスキャナーにおけるフ
レア光の低減、S/N比の向上、階調性の向上を図る画像
読取用照明装置及び画像読取装置に関する。
従来技術 本発明に係る従来技術を記載した公知文献としては、
例えば、特開平1−126658号公報の「照明装置」があ
る。この公報に記載されているものは、2つの反射面と
曲率を有する集光面とが形成され基板に平行な方向に照
明光をとりだす方法で、必要照明位置に集光して照明し
ている。しかしながら、この方法であるとレンズ機能を
有する面は一面しかなく、集光できる光束幅には限界が
ある。
また、特開平1−179658号公報に記載されている「画
像読み取り装置」は、構成部品を保持するケース部の内
面を鏡面としたことを特徴としているが、光源の正反射
光が結像素子に直接入り込み、有効光束以外の光量が迷
光となってセンサ面上に到達し、フレア光となってスキ
ャナのS/N比の低下をきたす。
以下、従来例を第5図〜第9図に基づいて説明する。
第5図(a),(b)は、従来の照明用光源及びその
発光特性を示す図で、図(a)はラインスキャナ用の照
明用光源の長手方向に直交する断面図で、図中、21は基
板、22は発光ダイオード(LED)チップ、23は樹脂部材
である。
光源はLEDアレイ状光源が用いられている。ここで、L
EDアレイ状光源は、樹脂部材等で封止されたものや、LE
Dチップそのものをむきだしにしたものを配列したもの
がある。樹脂部材等で封止したものは、図(b)に示す
ように樹脂部材に曲率面形状を持たせLEDの発光拡散特
性をやや指向性を持たせてはあるが、必要な照明位置以
外を照明する光束が少なからず存在し、発光光源の照明
光束への有効利用をしていなかった。
第6図(a),(b)は、従来の画像読取装置及びそ
の照度分布を示す図で、図中、24は照明用光源、25は原
稿保持部材、26は原稿、27は押えローラー、28は結像素
子、29はセンサ駆動回路、30はセンサ、31はセンサ基
板、32はハウジング、Pはフレア光、Qはフレア光
、Rは読取装置である。
矢印方向に回転する押えローラー27に、該押えローラ
ー27の回転によって搬送される原稿26の原稿保持部材2
5、照明用光源24、結像素子28、原稿面の情報を光の強
弱を電気的出力としてえる光電変換素子30が配置されて
いる。これにより、原稿面上の情報は照明用光源24によ
って照明され、光の濃淡の情報として結像光学素子28に
よって空間伝達され、光電変換素子30に依り電気的出力
として情報を読み取っている。ここで、結像光学系とし
ては、ロッドレンズアレイや、ルーフミラーレンズアレ
イなどの等倍結像素子などが用いられる。光電変換素子
としては、電荷結合素子(CCD)などのラインセンサが
用いられる。また、照明光源としては、LEDアレイ状光
源や蛍光灯、あるいはキセノン管などが用いられてい
る。また、必要に応じて、原稿押さえ部材として、平板
ガラス状のコンタクトガラスなどが用いられる。
この様な構成であって、原稿面上の副走査方向の照度
分布は第6図(b)に示すようになっており、読み取り
位置以外も照明している。このため、センサの読み取り
位置以外の原稿面上からの反射光が読み取りスキャナ内
で迷光となってセンサ上に到達し、有効な情報信号に対
するノイズとして取り込まれてしまう。この光は、一般
にフレア光P,Qとなって原稿が、黒あるいは、ない場合
のグランドレベルを持ち上げてしまい、S/N比の低下や
階調性の低下などの読み取りスキャナーの性能を落す原
因となる。さらに、読み取り品質の低下となってあらわ
れる。
ここで、従来の画像読取装置では、フレア光が読み取
り信号にどのように影響するかを説明する。いま、第7
図(a)に示すような反射特性を示す白部分を従来構成
の読み取り装置で読み取った場合、読み取り信号の出力
は第7図(b)のようになったとする。このとき、第8
図(a)に示すような反射特性を示すパターンでは、本
来なら、光学系の周波数特性に応じた解像力低下の影響
を受けて、第8図(b)に示すようなパターンになるは
ずである。しかしながら、従来の読み取り装置では、照
明光が読み取りライン以外のところで反射した光や、ハ
ウジング内にある他の構成部品で反射して結像素子内に
入り込み、有効光束とはならない迷光となってセンサフ
ォトエレメント上に達し、第8図(c)に示すように、
読み取られる信号レベルがある一定の量Vだけ持ち上が
ってしまう現象を生じる。持ち上がるレベルが常に一定
であれば、この量を補正することが可能であるが、第9
図(a)に示すように、第8図(a)の白黒パターン形
状は同一のものであっても周りの白部分の割合が異なる
場合、その信号出力は第9図(b)のようになり、持ち
上がり量Vがこの割合によって変化してしまう。実際の
文章などの原稿情報は、1ラインごとに白黒の割合は変
化しており、1ラインごとの白黒パターンによって補正
する手段を備えない読み取り装置にあっては白レベルの
出力変化となってあらわれ、解像力の低下や、SN比の低
下、さらに階調性の再現性に乏しくなる。
目的 本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもの
で、ラインセンサ用読み取り光源の照明効率の向上をは
かること、また、読み取りスキャナーーの品質の向上を
はかること、さらに、読み取りスキャナー装置の原稿面
の照明方法及び読み取り方法の改善によって、フレア光
の低減を図るようにした画像読取照明装置及び画像読取
装置を提供することを目的としてなされたものである。
構成 本発明は、上記目的を達成するために、(1)曲率を
有する面形状で封止された発光素子と、該発光素子を複
数配列し、配列した長手方向に直交する方向にしか曲率
を持たない棒状の集光素子とで構成される照明装置にお
いて、前記発光素子が発光ダイオードチップであり、前
記集光素子が丸棒状のガラス部材あるいは樹脂部材で構
成され、該集光素子が原稿保持部材と一体化され、照明
光源の光束を、原稿読み取り位置近傍に集光して、照明
するようにしたこと、或いは、(2)原稿面を照明する
ための照明光源と、結像素子と、該結像素子によって原
稿面上の情報を空間伝達し、像形成された原稿面情報を
光電変換素子によって光の強弱を電気出力として読み取
るセンサと、これらを一体化保持するためのハウジング
部材で構成される画像読取装置において、前記照明光源
の発光部分と原稿面のあいだに照明光束を集光するため
の集光レンズ部材を設け、該集光素子が原稿保持部材と
一体化し、該集光レンズ部材によって読み取り位置の極
近傍にしか前記照明光源の照明光が到達しないように照
明されていること、或いは、(3)原稿面を照明するた
めの照明光源と、結像素子と、該結像素子によって原稿
面上の情報を空間伝達し、像形成された原稿面情報を光
電変換素子によって光の強弱を電気出力として読み取る
センサと、これらを一体化保持するためのハウジング部
材で構成される画像読取装置において、読み取り位置の
極近傍にしか照明光源の照明光が到達しないように、前
記照明光源の発光部分と原稿面のあいだに照明光束を集
光するための集光レンズ部材を設け、該集光レンズ部材
が照明光源ユニットである前記ハウジング部材の両端の
みで保持されていること、更には、(4)前記(3)に
おいて、集光レンズ部材が原稿保持部材に密着固定され
ていることを特徴としたものである。以下、本発明の実
施例に基づいて説明する。
第1図(a),(b)は、本発明による画像読取用照
明装置の一実施例及びその発光特性を説明するための図
で、図中、1は基板、2は発光ダイオード(LED)、3
は樹脂部材、4は集光素子、5は照明位置である。
曲率面形状を有した樹脂部材3で封止したLED2、およ
び長手方向に直行する方向のみに集光能力をもたない棒
状の集光素子4とで構成される。
この様な構成によって、LED光源1から発せられた光
束は、第1図(a)図中の7光線追跡図に示すように、
所望の照明位置の近傍に集光して照明するため、従来広
がっていた光束の光強度よりも第1図(b)に示すよう
に大きな強度となり、照明光源の明るさが向上する。
ここで、望状集光素子の曲率や配置位置などは、所望
の照明位置に有効に集光されるように既存の光線追跡等
によって最適なディメンジョンを設定すれば良い。例え
ば、読み取り位置、すなわち所望の照明位置は従来の読
み取りスキャナの小型化に対応してLED光源から数ミリ
あるいは数十ミリの構成であるため、数ミリ程度の曲率
であれば良い。具体的には、ガラス等の防状レンズを用
いれば良い。
また、集光素子を半球状にしてもよい。集光素子は樹
脂部材によって既存の成形技術などを用いて作成され
る。
第2図(a),(b)は、本発明による画像読取装置
の一実施例を説明するための構成図及びその照度分布を
示す図で、図(a)は、副走査方向の断面図で、図
(b)は原稿読取位置での照度分布を示す図である。図
中、6は樹脂封止型発光ダイオード(LED)、7は棒状
レンズ(集光素子)、8は原稿保持部材、9は結像素
子、10はセンサ、11はセンサ駆動回路、12はセンサ基
板、13はハウジング、Aは原稿読取位置である。
曲面形状を有した樹脂で封止されたLEDチップを配列
した発光光源6と、配列長手方向に直行する方向に集光
能力を有する棒状レンズとで構成される照明光学系、原
稿面上の情報を空間伝達する結像素子9、像形成された
原稿面上の光強度情報を電気的な情報に変換する光電変
換するセンサ10、及びこれらを一体化保持するハウジン
グ13で構成される。
原稿は押えローラにより透明な原稿保持部材8上を搬
送され、該原稿上の情報は、照明光源6で照明されて光
の濃淡情報として結像素子9によって空間伝達され、こ
れを光電変換素子からなるセンサ10で受光し、原稿の光
濃度情報に応じた電気的出力として情報を読み取ってい
る。
ここで、照明光源としては、発光ダイオード(LED)
アレイ状の光源や蛍光灯、あるいはキセノン管なども用
いられるが、本発明の実施例では樹脂封止されたLEDチ
ップ上に棒状のレンズを配置したバーレンズ付発光ダイ
オードを光源として用いている。また、結像素子9とし
てはロッドレンズアレイや、ルーフミラーレンズアレイ
などの等倍結像素子などが用いられる。光電変換素子と
しては、電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)
などのラインセンサが用いられる。また、必要に応じて
原稿保持部材8として平板ガラス状のコンタクトガラス
などが用いられる。
このような構成にあって、読み取りライン上の照度を
向上させ、読み取りライン以外の照明光は、読み取りラ
イン上の共強度に比べてごく小さくできるため、従来例
では問題となっていたフレア光を極力防ぐことができ
る。
第3図は、本発明の他の実施例を示す図で、図中、14
は棒状レンズの固定用接着部材、15はルーフミラーレン
ズアレイ(RMLA)、15aはレンズアレイ(LA)、15bは絞
り板、15cはルーフミラーアレイ(RMA)、16は光路分離
ミラーで、その他第2図と同じ作用をする部分は同一の
参照番号が付してある。
照明光源6と原稿読み取り位置Aの間に挿入する棒状
レンズ7が、原稿を固定するコンタクトガラス8等に固
定用接着部材14で密着固定されている。すなわち、照明
光束を妨げないようにコンタクトガラスに密着固定す
る。この様な方法を採用することによって、棒状レンズ
の真直度が多少悪くてもコンタクトガラスの剛性によっ
て、まっすぐ保持することが可能となり、集光素子の偏
芯による照明位置の位置ずれを防ぐことが可能である。
第4図は、照明光源と原稿読み取り位置の間に挿入す
る棒状レンズの保持についての別の実施例を示す図で、
棒状レンズ7の端部7aをハウジング17の端部で固定した
実施例である。これにより、より簡単に所望の位置に棒
状レンズを配置し、また位置ぎめを行うことができる。
効果 以上の説明から明らかなように、本発明によると、集
光機能を有する樹脂部材で封止したLEDと長手方向に直
交する方向のみに集光能力を有しない集光素子を組合せ
ることによってより発光光源を照明光束に有効に利用で
きる。
また、必要な読み取り位置以外の照明光を極力抑える
ことができるので、原稿面の正反射光が二次行光源にな
り、光源以外の読み取り装置構成部品に反射して迷光と
なることを防ぎ、スキャナーとしてのS/N比の向上、階
調性の向上となって、より高品位、高信頼性に対応でき
る読み取り装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による画像読取用照明装置の一実施例
を説明するための構成図及びその発光特性を示す図、第
2図は、本発明による画像読取装置の一実施例を説明す
るための構成図及びその照度分布を示す図、第3図及び
第4図は、本発明の他の実施例を示す図、第5図乃至第
9図は、従来の照明用光源及び画像読取装置の構成を示
す図である。 1……基板、2……発光ダイオード(LED)、3……樹
脂部材、4……集光素子(棒状レンズ)、5……照明位
置、6……樹脂封止型発光ダイオード(LED)、7……
棒状レンズ(集光素子)、8……原稿保持部材、9……
結像素子、10……センサ、11……センサ駆動回路、12…
…センサ基板、13……ハウジング、A……原稿読取位
置。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】曲率を有する面形状で封止された発光素子
    と、該発光素子を複数配列し、配列した長手方向に直交
    する方向にしか曲率を持たない棒状の集光素子とで構成
    される照明装置において、前記発光素子が発光ダイオー
    ドチップであり、前記集光素子が丸棒状のガラス部材あ
    るいは樹脂部材で構成され、該集光素子が原稿保持部材
    と一体化され、照明光源の光束を、原稿読み取り位置近
    傍に集光して、照明するようにしたことを特徴とする画
    像読取用照明装置。
  2. 【請求項2】原稿面を照明するための照明光源と、結像
    素子と、該結像素子によって原稿面上の情報を空間伝達
    し、像形成された原稿面情報を光電変換素子によって光
    の強弱を電気出力として読み取るセンサと、これらを一
    体化保持するためのハウジング部材で構成される画像読
    取装置において、前記照明光源の発光部分と原稿面のあ
    いだに照明光束を集光するための集光レンズ部材を設
    け、該集光素子が原稿保持部材と一体化し、該集光レン
    ズ部材によって読み取り位置の極近傍にしか前記照明光
    源の照明光が到達しないように照明されていることを特
    徴とする画像読取装置。
  3. 【請求項3】原稿面を照明するための照明光源と、結像
    素子と、該結像素子によって原稿面上の情報を空間伝達
    し、像形成された原稿面情報を光電変換素子によって光
    の強弱を電気出力として読み取るセンサと、これらを一
    体化保持するためのハウジング部材で構成される画像読
    取装置において、読み取り位置の極近傍にしか照明光源
    の照明光が到達しないように、前記照明光源の発光部分
    と原稿面のあいだに照明光束を集光するための集光レン
    ズ部材を設け、該集光レンズ部材が照明光源ユニットで
    ある前記ハウジング部材の両端のみで保持されているこ
    とを特徴とする画像読取装置。
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