JP3065070U - 光電式距離測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動距離を迅速かつ正確に測定し、得られた
情報をコンピュータに入力して測定値を計算することが
できる光電式距離測定装置を提供する。 【解決手段】 この光電式距離測定装置１０は、プラス
チック材料からなるハウジング９と、ゴム材料からなる
ローラ部材１と、ギヤセット２と、マーキング円盤３
と、制御パネル５と、通信ポートプラグ５０と、マーカ
ー用のペンフレームとを備える。ローラ部材１は、ゴム
もしくはその他の材質からなる非球体であって、光電式
距離測定装置１０の底面に設けられる。ローラ部材１が
測定対象物上を移動して測定を行う場合、ギヤセット２
の伝動作用によってマーキング円盤３は作動し、さらに
光電センサ４によって得られた距離計算パルス数を制御
パネル５に出力し、これをクリックボタン７および接続
ケーブル６を介してコンピュータに出力して計算処理を
行い、光電式距離測定装置１０の移動した距離を正確に
計算する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、距離測定装置に関し、特に青写真などの設計図上の距離を正確に測 定することができる光電式距離測定装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知のコンピュータ周辺設備の一つであるマウス装置は、主にトラッカボール と、クリックボタンと、接続ケーブルと、通信ポートに接続するプラグなどとに よって構成され、これを使用する場合は手のひらでマウスを覆うようにしてデス ク面上などで移動させ、移動した距離をコンピュータのモニタ上にカーソル表示 で反映させる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ただし、このような周知のマウス装置において、トラッカボールとデスク面と は一点において接触し、装置内部においてはトラッカボールとマーキング円盤軸 とがポイントタッチ方式で摩擦駆動する。このためマウス装置の移動に対して相 対的な距離を測定することはできるが、手でマウス装置を制御して、その移動し た距離を正確に測定することはできない。 したがって、本考案の目的は、移動距離を迅速かつ正確に測定し、得られた情 報をコンピュータに入力して測定値を計算することができる光電式距離測定装置 を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上述の課題を解決するための本考案の手段によれば、主に、プラスチック材料 からなるハウジングと、ゴム材料からなり長さを測るローラ部材と、ギヤセット と、マーキング円盤と、制御パネルと、通信ポート用のプラグと、マーカー用の ペンフレームとによって光電式測定装置を構成する。すなわち、周知のマウス装 置のトラッカボールをゴム材料からなるローラ部材とし、装置内部においては、 ギヤセットで伝動して光電式センサを設ける。ギヤセットの回転速度は速度上昇 時の２〜１０倍とし、その他制御および通信に係る部分は、周知のマウス装置と 同様の方式にする。

【０００５】 また、前記ゴム材料からなるローラ部材は球体ではないので、直線運動のみを 行い、縦横運動、すなわちＸ−Ｙ軸方向の運動の機能を具えない。したがって、 装置が移動した経路に係る情報は、マーキング手段によって正確に制御パネルに 伝えられる。ゴム材料からなるローラ部材の回転は、ギヤセットの伝動によって マーキング円盤に伝えられる。また、ギヤセットは複数の小型のギヤによって組 成され、マーキング円盤と同軸の回動軸が延伸してギヤ伝動を行い、これによっ て機械的に伝動を行ってマーキング円盤を回転させる。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は、本考案の一実施例による光電式距離測定装置の断面図である。図に開 示するように、ハウジング９の底面にゴムもしくはその他の材質からなるローラ 部材を設け、該ローラ部材が測定を行う物体もしくは図面などの表面と接触する 。また、ローラ部材はつめ車もしくはその他類似した輪状体あるはい円柱体に形 成してもよい。光電式距離測定装置１０全体を押し動かして移動させる場合、光 電式距離測定装置１０を操作する者の手によって、前方へ押す力と下方に押す力 とが加えられる。この下方に対する力によって十分な圧力を受けるので、ゴム材 質によるローラ部材は測定をする図面上で空転するなどの問題が発生しない。ロ ーラ部材１の回転によってギヤセット２のギヤ２１を回転させ、出力シャフト２ ２によってマーキング円盤３を作動させる。図５に示すように、マーキング円盤 ３の外周には二十の溝歯３１を形成し、該溝歯３１が光電センサ４内を通過する 場合、間断なく放射された赤外線を遮断し、光電センサ４が得たパルス数を制御 パネル５に出力し、さらに制御パネル５によってパルスの計算をする。操作者が クリックボタン７を押すと、その情報は図３に示すように、接続ケーブル６、通 信ポートプラグ５０およびコンピュータの接続ポートプラグを経て、最終的にコ ンピュータ２０に入力される。さらに、計算もしくは距離の比例換算などの処理 を行い、光電式距離測定装置１０の移動した距離を計算する。この算出される距 離は、操作者がクリックボタン７を押してから押すのを止めるまでの距離である 。

【０００７】 図２および図３に開示するように、光電式距離測定装置１０の端縁部、特に前 端もしくは前方内角の部位にペンフレーム８を設け、そのペンフレーム８はマー カーペン１１を支持する。光電式距離測定装置１０が測定の対象物もしくは図面 上の線の長さを測定した場合、ペンフレーム８に支持されたマーカーペン１１で 図面上の線に着色して識別する。 図４に本考案の光電式距離測定方式の原理を開示する。この方式は、基本的に は次の四つの部分からなる。すなわち、(1)クリックボタンを押して測定する部 分４１、(2)移動させて測定する部分４２、(3)制御手段４３、(4)ＲＳ ２３２通 信ポートプラグの部分５０である。この四つの部分を経た情報は、最終的にコン ピュータの接続ポートを経てコンピュータ２０に入力される。以上の四つの部分 のうち、移動させて測定する部分４２には光電センサ４を一つだけ設けてギヤセ ット２で伝動し、その他の部分は周知のマウス装置と同様であって、電源は５Ｖ の直流電源を使用する。

【０００８】 図５および図６は、本実施例のギヤセットの構造を示す斜視図および上面図で ある。ローラ部材１が回転すると、ギヤセット２の複数のギヤ２１を駆動し、最 終的に出力シャフト２２がマーキング円盤３を駆動して回転させる。マーキング 円盤３の外周には二十の溝歯３１を具え、ローラ部材１の回転に従ってマーキン グ円盤３が回転する。この場合、光電センサ４が放射されたパルスを受信してパ ルスを得る。ローラ部材１の回転とパルスの形成との関係は、次の計算によって 得られる。

【０００９】 仮に、ローラ部材１の直径Ｄ＝１３ｍｍとした場合、円周の長さＣは、 Ｃ＝Ｄπ＝１３π＝４０ｍｍ マーキング円盤３は二十の溝歯３１を具え、このため一回転毎に光電盤は２０ のパルス信号を得る。すなわち、１秒当たりのパルス数ｐは、 ｐ＝２０

【００１０】 したがって、回転速度比ｉ＝４とした場合、相当量ｔは次のとおりである。 ｔ＝Ｃ／ｐｉ＝４０／２０×４＝０．５ｍｍ すなわち、ローラ部材１が０．５ｍｍ移動する毎に、コンピュータに対して一 つのパルス信号が発信される。コンピュータは受信したパルス信号を計算し、あ るいは比例に従い換算処理を行って、正確に移動した距離を計算する。

【００１１】 上述のギヤの配合は、装置のサイズに従ってギヤの歯とギヤの数とを適宜に変 更してもよいが、回転速度比ｉ＝４は保証されなければならず、この条件の範囲 内でギヤの歯とギヤの数とを適宜に変更する。 図７に示すのは、前記の原理に基づくもう一つの実施例であって、ペンタイプ の光電式距離測定装置３０である。ローラ部材１は測定装置の前端の位置に設け 、後端部にはケーブルを接続してコンピュータに接続する。その他の部分の構造 としては、ギヤセット２、マーキング円盤３およびセンサ４などの主要構成部材 をすべて筒体３２内に設ける。また、センサ４は光電屈折放射式すなわち光電反 射式、もしくはその他適当な形式のセンサを採用する。

【００１２】

【考案の効果】

本考案の光電式距離測定装置は、次の効果を具える。 (1)装置の移動した距離を迅速かつ正確に測定し、データをコンピュータに入 力することができ、取り扱いが簡単である。 (2)測定の対象物もしくは図面に対して正確に距離を測定し、測定に誤差が発 生するという問題を解決することができる。

【００１３】 (3)距離の測定と同時に、装置が測定した図面上のマーカーとしてのペンによ って着色して線や記号を残し、識別することができ、また装置の操作者が装置の 移動した軌跡をはっきりと確認することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による光電式距離測定装置を
示す断面図である。

【図２】本考案の一実施例による光電式距離測定装置を
示す上面図である。

【図３】本考案の一実施例による光電式距離測定装置の
使用状態を示す側面図である。

【図４】本考案の一実施例による光電式距離測定装置の
光電式による距離測定方法の原理を示す図である。

【図５】本考案の一実施例によるギヤセットを示す斜視
図である。

【図６】本考案の一実施例によるギヤセットを示す上面
図である。

【図７】本考案のもう一つの実施例による光電式測定装
置の使用状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ ローラ部材 ２ ギヤセット ３ マーキング円盤 ４ 光電センサ ５ 制御パネル ６ 接続ケーブル ７ クリックボタン ９ ハウジング １０ 光電式距離測定装置 ２０ コンピュータ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラスチック材料からなるハウジング
   と、 底面に設けられ、非球体である距離測定用のローラ部材
   と、 ギヤセットと、 前記ギヤセットと同軸に設けられるマーキング円盤と、 光電センサと、 制御パネルと、 通信用のケーブルと、 クリックボタンとを備える光電式距離測定装置であっ
   て、 前記ローラ部材が測定対象物上を移動して測定を行うと
   き、前記ギヤセットの伝動作用によって前記マーキング
   円盤が作動し、さらに前記光電センサが得た距離計算パ
   ルス数を前記制御パネルに出力し、その距離計算パルス
   数を前記クリックボタンおよび前記ケーブルを介してコ
   ンピュータに出力すると、そのコンピュータにより前記
   距離計算パルス数の計算処理が行われ、前記光電式距離
   測定装置が移動した距離が計算されることを特徴とする
   光電式距離測定装置。
2. 【請求項２】 前記ハウジングの外周縁に設けられるペ
   ンフレームをさらに備え、 前記ペンフレームは、マーカーペンを支持し、そのマー
   カーペンは測定した図面上の線を着色して識別すること
   を特徴とする請求項１記載の光電式距離測定装置。
3. 【請求項３】 前端に設けられ、プラスチック材料から
   なる筒状のハウジングと、 ゴム材質からなる距離測定用のローラ部材と、 前記ハウジングの内部に設けられるギヤセットと、 前記ハウジングの内部に前記ギヤセットと同軸に設けら
   れるマーキング円盤と、 前記ハウジングの内部に設けられる光電センサと、 前記ハウジングの内部に設けられる制御パネルと、 通信用のケーブルと、 クリックボタンとを備える光電式距離測定装置であっ
   て、 前記ローラ部材が測定対象物上を移動して測定を行うと
   き、前記ギヤセットの伝動作用によって前記マーキング
   円盤が作動し、さらに前記光電センサが得た距離計算パ
   ルス数を前記制御パネルに出力し、その距離計算パルス
   数を前記クリックボタンおよび前記ケーブルを介してコ
   ンピュータに出力すると、そのコンピュータにより前記
   距離計算パルス数の計算処理が行われ、前記光電式距離
   測定装置が移動した距離が計算されることを特徴とする
   光電式距離測定装置。