JP3064277U - ル―プ―フック式ファスナ―のフック体構造 - Google Patents
ル―プ―フック式ファスナ―のフック体構造Info
- Publication number
- JP3064277U JP3064277U JP1999003668U JP366899U JP3064277U JP 3064277 U JP3064277 U JP 3064277U JP 1999003668 U JP1999003668 U JP 1999003668U JP 366899 U JP366899 U JP 366899U JP 3064277 U JP3064277 U JP 3064277U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hook
- hook body
- bow
- loop
- shaped
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Slide Fasteners, Snap Fasteners, And Hook Fasteners (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】フック体構造を構成するフック体の数を大幅に
減じて安価に製造できるループ−フック式ファスナーの
フック体構造を提供する。。 【解決手段】フック体30の上部ネック部32より2個
の弓形フック部33がそれぞれ左,右外側方向に向けて
湾曲延出させ、前記弓形フック部33の自由端にはフッ
ク先端部35が形成され、かつ該弓形フック部35の下
面はほとんど平坦に近い緩やかな曲面形状からなる弓形
凹部36が形成されており、該弓形凹部36の上端部か
ら前記フック先端部の下端部への距離と、前記弓形フッ
ク部の上端部から前記弓形凹部の上端部までの距離を共
に短く構成し、上側ファスナー雌部のループ体の複数が
前記フック体の弓形凹部に着脱容易とすると共に、前記
フック体構造を構成するフック体の数を大幅に減じて前
記基材上面に配設した。
減じて安価に製造できるループ−フック式ファスナーの
フック体構造を提供する。。 【解決手段】フック体30の上部ネック部32より2個
の弓形フック部33がそれぞれ左,右外側方向に向けて
湾曲延出させ、前記弓形フック部33の自由端にはフッ
ク先端部35が形成され、かつ該弓形フック部35の下
面はほとんど平坦に近い緩やかな曲面形状からなる弓形
凹部36が形成されており、該弓形凹部36の上端部か
ら前記フック先端部の下端部への距離と、前記弓形フッ
ク部の上端部から前記弓形凹部の上端部までの距離を共
に短く構成し、上側ファスナー雌部のループ体の複数が
前記フック体の弓形凹部に着脱容易とすると共に、前記
フック体構造を構成するフック体の数を大幅に減じて前
記基材上面に配設した。
Description
【0001】
本考案は、ループ−フック式ファスナーのフック体構造に関するもので、更に 具体的に述べると、乳幼児などが着用するおむつカバー等の留めベルトを固定す るためにベルトの先端等に取り付けられる結合具、いわゆるベルベット・ファス ナーと称する、ループ−フック式のファスナーのフック体構造に関する。
【0002】
図1(a),(b)〜図3(a),(b),(c)は、第1の従来例を示すものであって 、説明の都合上、従来のループ−フック式ファスナーの,下側ファスナー雄部を 構成する個々のフック体構造の、1個のみ抽出して説明する。 図1の(a),(b)に示すように、個々のフック体10はそれぞれ合成樹脂により 実質的にT字形状をしたフック本体10Aと、前記フック本体10Aの基材部1 1から上方に向って立設された先細のテーパー部12aを有し、上部のネック部 12より2個の弓形フック部13,13が中央凹部14を中心として、それぞれ 左,右外側方向に向けて湾曲して延出されている。 前記弓形フック部13,13の自由端には外面を半球面形状にしたフック先端部 15,15がそれぞれ形成され、かつ該弓形フック部13,13の下面内側には 球面の一部を形成する湾曲面を有する弓形凹部16がそれぞれ形成されており、 前記弓カ形凹部16には、上側ファスナー雌部であるループ体40が係合するよ うになっている。
【0003】 図2(a),(b)は、後述する本考案のフック体との形状寸法を比較対象する ために使用する高さ,厚さ,幅に関する形状寸法を記載した図である。
【0004】 図3(a),(b),(c)は、前記フック体10が基材部11上面の一定範囲内に 配設される密度状態を概略線図で示した正面図,平面図及び側面図である。 前記第1従来例のフック体10の配設によれば、図3(a)に示すように基材部1 1の一定範囲内に、幅方向に2個のフック体10が設けられ、長手列方向には1 1個のフック体10が密度を濃くして多数設けられていると共に、図3(c)に示 すようにフック体10の立設背丈がかなり高いことが解かる。
【0005】 しかし、図1(a),(b)〜図3(a),(b),(c)に示すこのような従来のルー プ−フック式ファスナーのフック体構造には、以下に述べるような問題点がある 。 フック体10のフック本体10aに形成された球面状の弓形凹部16の上 端部からフック先端部15の下端面までの距離Dを大きく形成してあるので、フ ァスナーの結合を解除する際に、ループ体40で構成される上側ファスナー雌部 を下側ファスナー雄部のフック体10から引き剥がして分離するのに大きな力が 必要となる。 弓形フック部13、フック先端部15、弓形凹部16の各曲面の曲率は全 て円を中心にして設計されているため、ファスナーの結合力が強く、横方向の引 張り力に対しては抵抗力がある。しかし、すでに1つの前記ループ体40がフッ ク体10に引っ掛かっている状態で、さらに別のループ体40がそこに重ねて引 っ掛かった場合、このループ体40が弓形フック部13の弓形凹部16の奥まで 充分に入り込んで引っ掛かるのはなかなか難しく、この結果、横方向の引張り力 が弱くなり、完全な結合力を発揮することができない。 図2の(a),(b)に示すように、基材部11から弓形フック部13の上端 部までの距離A、基材部11から弓形凹部16までの距離B、基材部11からフ ック先端部15の下端面までの距離C、弓形凹部16の上端部からフック先端部 15の下端面までの距離D、基材部11の幅E、フック体10の厚さF、ネック 部12の幅G、および弓形フック部13の上端部から弓形凹部16の上端部まで の距離Hが全て大きいので、フック体を製造するために要する材料が余分に必要 となり、結果、ファスナー全体の製造コストが高くなる。 基材部11から弓形フック部13の上端部までの距離Aが比較的高く、フ ック体10にループ体40を係合した後の、ファスナーを取着したベルトの厚さ は、ループ体40自体の高さにフック体10の高さAをプラスしたものになり、 この厚さが厚くなりすぎて、このファスナーを使用したおむつカバーのベルトの 結合部が、乳幼児の着用する、例えばズボン等の外衣と互いに干渉し合うことに なり、着心地が悪く、見た目にも様が悪い。
【0006】 図4(a),(b),(c),(d)、図5(a),(b)、図6(a),(b),(c)には、 第2の従来例に係るループ−フック式ファスナーの下側ファスナー雄部のフック 体構造を示している。 この第2の従来例のフック体構造は、個々のフック体20が実質的にL字形状 をしたフック本体20aと、基材部21から立設した上方に向って先細のテーパ ー部22aを介して、ネック部22が形成されたものである。上部の先の尖った 曲面を有する弓形フック部23の自由端には、先の尖った曲面を有するフック先 端部24が形成されている。前記弓形フック部23の下側内面は、実質的に楕円 形状をした弓形凹部25として形成されており、前記凹部25には、上側ファス ナー雌部のループ体40が係合するようになっている。
【0007】 図5(a),(b)は、後述する本考案のフック体との寸法を比較対象するため に使用する高さ,厚さ,幅に関する形状寸法を記載した図である。
【0008】 図6(a),(b),(c)は、前記フック体20が基材部11上面の一定範囲内に 配設された密度状態を概略線図で示した正面図,平面図及び側面図である。 前記第2従来例のフック体20の配設によれば、図6(a)に示すように基材部1 1の一定範囲内に、幅方向に3個のフック体20が設けられ、長手方向には11 個のフック体20が互い違いに密度を濃くして多数設けられていると共に、図6 (c)に示すようにフック体20の立設背丈は前記第1従来例と比較してかなり 低く形成されていることが解かる。
【0009】 しかし、このように構成された、第2従来例のループ−フック式ファスナーの フック体構造にも、以下に述べるような問題点がある。 図5の(a),(b)によく示すように、弓形凹部25の上端部からフック先 端部24の下端面までの距離D’が深く、且つ弓形フック部23の上端部から弓 形凹部25の上端部までの距離H’が大きいので、ファスナーを開離する際に、 ループ体40で構成される上側ファスナー雌部を下側ファスナー雄部のフック体 構造から引き剥がして分離するのに大きな力が必要となる。 前記弓形凹部25の上端部からフック先端部24の下端面までの距離D’ が深いので、ループ体40をフック体20に押圧して結合する際、前記弓形フッ ク部23の弓形凹部25へ前記ループ体40が引っ掛かりにくくて、充分に奥ま で引っ掛からない。この結果、横方向への引張り力に対し弱く、完全な結合力を 発揮できないことになる。 ネック部22の幅G’が狭く、第1従来例のように中央凹部14が形成さ れていないので、図4の(c)のようなフック体20の横方向の引張り力が弱くな る。その結果、更に大きな横方向への引張り力が加えられた際に、ループ体40 がフック体20からはずれ易くなる。
【0010】
従って、この考案は、ループ−フック式のファスナーのフック体構造において 、弓形フック部の上端部をほとんど平坦に近い緩い曲面の弓形状に形成し、かつ フック先端部の下端面もほとんど平坦に近い曲面の形状にしたので、弓形凹部の 上端部からフック先端部の下端面までの距離が極めて短くなり、また、弓形フッ ク部の上端部から弓形凹部の上端部までの距離も短くなるので,これによって、 ループ体が数多くフック体の弓形凹部の中に引っ掛かり易くなると共に、ファス ナーの結合を開離する際に、ループ体をフック体からはずす力がずっと少ない力 でよく、フック体には更に一層強固な横方向の引張りに耐える抵抗力を備えるこ とができるループ−フック式ファスナーのフック体構造を提供することを目的と する。
【0011】 更に、この考案は、下側ファスナー雄部のフック体の両側の弓形フック部が互 いに対称であって、片方の弓形フック部が横方向へ引張られた際に、もう一方の 弓形フック部が横方向への引張り力を相殺する役目を果たし、フック体が更に強 力な横方向の引張り力に耐えることができ、これによって、ループ体は更に大き な引張り力を加えられてもフック体からはずれることのないループ−フック式フ ァスナーのフック体構造を提供することを目的とする。
【0012】 更にまた、この考案は、前記フック体がファスナー雄部の基材部の平坦面にか なり粗く配設することで、フック体の材料が節約でき、製造コストが安価に提供 できるループ−フック式ファスナーのフック体構造を提供することを目的とする 。 更にまた、この考案は、フック体の基材部からの立設高さを短かくすることで、 下側ファスナー雄部のフック体が上側ファスナー雌部のループ体に係合された後 でも、ファスナー全体の厚さが従前に比べてずっと薄くなり、ファスナーを使用 したおむつカバーを必要とする乳幼児が着用する、ズボンなどの外着との干渉を 起こすことの少ないループ−フック式ファスナーのフック体構造を提供すること を目的とする。
【0013】
本考案の請求項1に係るループ−フック式ファスナーのフック体構造は、 ループ−フック式ファスナーの下側ファスナー雄部のフック体構造であって、該 フック体は実質的にT字形状であって、基材部から上方に向って立設された先細 のテーパー部を有し、上部ネック部より2個の弓形フック部がそれぞれ左,右外 側方向に向けて湾曲して延出し、前記弓形フック部の自由端にはフック先端部が 形成され、かつ該弓形フック部の下面はほとんど平坦に近い緩やかな曲面形状か らなる弓形凹部が形成されており、該弓形凹部の上端部から前記フック先端部の 下端面への距離と、前記弓形フック部の上端部から前記弓形凹部の上端部までの 距離を共に短く構成し、上側ファスナー雌部のループ体の複数が前記フック体の 弓形凹部に着脱容易に係合すると共に、前記フック体構造を構成するフック体の 数を大幅に減じて前記基材上面に配設したことを特徴とする
【0014】 請求項2に係る考案は、請求項1に記載したループ−フック式ファスナーのフ ック体構造において、前記フック体の弓形フック部の下面に形成したほとんど平 坦に近い曲面形状からなる弓形凹面に連続する前記フック先端部の外周面をほと んど平坦に近い曲面に形成することで、前記ループ体の前記弓形フック部に対す る着脱を容易にしたことを特徴とする。
【0015】
以下、本考案のループ−フック式ファスナーのフック体構造の一実施形態につ いて、図面を参照して説明する。 本考案の、乳幼児用のおむつカバー等に装着されて使用するループ−フック式 ファスナーのフック体構造を、図7の(a),(b)、図8の(a),(b)及び図9の (a),(b),(c)に示す。
【0016】 図7に示す本考案の個々のフック体30は、プラスチックにより実質的にT字 形状をしたフック本体30aと、該フック本体30aが複数立設して配設される 基材部31とからなり、前記フック本体30aは、前記基材部31から上方に向 って先細のテーパー部30bが形成されており、上部ネック部32から、中央凹 部34を挟んで、ほとんど平坦に近い曲面状をなす2個の弓形フック部33,3 3がそれぞれ左,右外側方向に延出して形成されている。
【0017】 前記各々の弓形フック部33,33のの自由端にはほとんど平坦に近い緩やか な曲面を有するフック先端部35が形成されている。前記弓形フック部33の下 側内面はほとんど平坦に近い緩やかな曲面形状の弓形凹部36が形成されている 。
【0018】 そして、図8の(a),(b)に示すように、前記弓形凹部36の上端部からフッ ク先端部35の下端面への距離D″と、弓形フック部33の上端部から弓形凹部 36の上端部までの距離H″とは、共に短く形成してある。このようにすることで 、ループ体40をフック体30の弓形フック部33に引っ掛けたり、外したりす る着脱が容易となる。
【0019】 図8の(a),(b)には、本考案のループーフック式ファスナーのフック体構 造を構成するフック体30の各部位間の形状の寸法が示してある。そして、この 図は、前記第1の従来例で示す図2の(a),(b)および第2の従来例で示す図5 の(a),(b)のフック体構造のフック体10,20と本考案のフック体構造の フック体30と比較して示したものである。
【0020】 本考案の基材部31から弓形フック部33の上端部までの距離をA”とすると 、これに対応する第1従来例のフック体10の距離はAであり、第2従来例のフ ック体20の距離はA’である。
【0021】 また、基材部31から弓形凹部36の上端部までの距離をB”とすると、これ に対応する第1従来例のフック体10ではその距離がBであり、第2従来例のフ ック体20の距離はB’である。
【0022】 基材部31からフック先端部35までの距離をC”とすると、これに対応する 第1従来例の先端部15の下端面までの距離ははCであり、第2従来例の先端部 24の下端面までの距離はC’である。
【0023】 弓形凹部36の上端部からフック先端部35の下端面までの距離をD”とする と、これに対応する第1従来例の下端面までの距離はDであり、第2従来例の下 端面までの距離はD’である。
【0024】 基材部31の幅をE”とするとこれに対応する第1従来例のフック体構造の幅 はEであり、第2従来例のフック体構造の幅はE’である。
【0025】 フック体30の厚さをF”とすると、これに対応する第1従来例のフック体構 造の厚さはFであり、第2従来例のフック体構造の厚さはF’である。
【0026】 ネック部32の幅をG”とすると、これに対応する第1従来例のフック体構造 の幅はGであり、第2従来例のフック体構造の幅はG’である。
【0027】 そして、弓形フック部33の上端部から弓形凹部36の上端部までの距離をH ”とすると、これに対応する第1従来例のフック体構造の距離はHであり、第2 従来例のフック体構造の距離はH’である。
【0028】 まず、本考案のフック体構造各部位間の寸法距離と、第1従来例のフック体構 造部位間の寸法距離との比較において、本考案を説明するとそれぞれ下記のよう になる。すなわち、
【0029】 D>D”である。第1従来例のフック体10の弓形フック部13はその自 由端の先端部が垂れ下がっている形状であるが、本考案のフック体30のフ弓形 ック部33は、実質的に平坦に近い緩やかな曲面形状の細長い弓形である。故に 、本考案にあっては、ファスナーの結合を解離する時、上側ファスナー雌部のル ープ体40は、従来のものよりもはるかに容易に下側ファスナー雄部のフック体 30から解離することができる。
【0030】 A,B,C,D,E,F,G,H>A”,B”,C”,D”,E”,F” ,G”,H”である。故に、本考案によれば、フック体30に使用する材料が少 なくてすみ、フック体構造の製造コストも安価になる。
【0031】 A>A”である。第1従来例のフック体構造の弓形フック部13は、弓形 をして、下に垂れ下がった形状であるが、本考案の弓形フック部33は実質的に 平坦に近い緩やかな曲面状の細長い弓形である。故に、本考案では、ループ体4 0がフック体30に引っ掛かった上に、更にもう一本別のループ体40が掛った 場合でも、ファスナーを結合した後のおむつカバーの留めベルトの厚さは、従来 例のものよりもずっと薄く、ファスナーを装着したベルトを乳幼児のおむつカバ ーで結合した状態時に、前記おむつカバーの上にズボン等のような外衣を重ね着 したとしても、外衣に対するファスナーによる厚さの干渉がほとんどない。
【0032】 次に、本考案のフック体構造各部位間の寸法距離と、第2従来形のフック体構 造部位の寸法距離間との比較を、それぞれ下記に示す。
【0033】 B”>B’,C”>C’,D”<D’,H”<H’である。第2従来例の フック体構造の弓形フック部23は傾いて下に垂れ下がった形をしていて、先が 尖った弓形をしているが、本考案の弓形フック部23は、実質的に平坦で細長い 弓形である。故に、本考案にあっては、ループ体40が従来のものよりもずっと 簡単にフック体30の弓形フック部33へ入り込めるので、もっと数多くのルー プ体40を弓形凹部36に引っ掛けられるようになる。したがって、横方向の引 張り力が加わっても、ループ体40がフック体30から外れにくい。
【0034】 G”>G’である。第2従来例フック体構造のネック部22はテーパー部 20aがついて、上方向に向って片方に傾いているが、本考案のフック体構造に あっては、徐々に拡大して、上方で2方向に分かれて傾斜している。故に、ファ スナーを解離するために横方向への力を受けて横方向に引張る力が更に一段と強 まった場合には、ループ体40はフック体30から簡単に外れるようになる。
【0035】 H”<H’である。第2従来例のフック体20の弓形フック部23は先が 尖った弓形をしているが、本考案のフック体30の弓形フック部33は、実質的 に平坦に近い曲面が緩るやかな細長い弓形である。従って、本考案にあっては、 ループ体40をフック体30から外すのに必要とされる力が少なくてすむ。
【0036】 図9の(a),(b),(c)は、前記第1従来例の図3の(a),(b),(c)および 第2従来例の図6(a),(b),(c)に対応する本考案のフック体構造の各々 の下側ファスナー雄部から同じ面積を取り出して、フック体構造の配置密度を比 較した図面であり、(a)は、各フック体構造の正面図であり、(b)は平面図、( c)は側面図であり、同じ面積に切り取られた下側ファスナー雄部の基部材31 は点線で示してある。
【0037】 図9の(a)によれば、この同じ面積に取り出した下側ファスナー雄部の第1従 来例のフック体構造を示す図3の(a)、第2従来例のフック体構造を示す図6( a)、と比較して、フック体30の幅方向の数が平均して2個だけの配置となっ ており、従前のものよりも良好な留め効果がありながらも、使用する材料を節約 することができ、従って、製造コストも低減することができる。
【0038】 図9の(b)によれば、同様に本考案のフック体構造の配設密度は、第1従来例 のフック体構造を示す図3(b)、および第2の従来例のフック体構造を示す図6 (b)に示した配置密度と比較すると、第1,第2の従来例のフック体10,20 が長手列方向に平均して11個の計24個が配設されているに対して、本考案の 同面積に切り取ったフック体構造においては、フック体30の数は長手列方向に 平均して5個の計14個が配置されたものである。 従って、従前のものよりもフック体30の数が少なく、良好な留め効果があり ながらも、使用する材料を節約することができ、製造コストも低減することがで きる。
【0039】 図9の(c)によれば、本考案のフック体構造の基材部31からの立設高さを示 し、前記第1および第2の従来形のフック体構造の高さを示す図3(c)及び図 6(c)と比較すると、本考案のフック体構造のフック体30の高さは、第1従来 例のフック体構造のフック体10に比べ極端に短くなっていることが解かる。
【0040】 以上のように、本考案に係るループ−フック式ファスナーのフック体構造は、 第1,第2従来例のフック体構造に比べ、平面を上方から見た場合、第1の従来 例のフック体10は、びっしりと密に均等に配置されており、ファスナの基材部 の露出面積が少ないことが解る。同じく第2従来例のフック体構造の平面を上方 から見た場合も、フック体20は、びっしりと密に、そして互い違いに、均等に 配置されており、ファスナーの基材部の露出面積が少ないことが解る。
【0041】 一方、本考案のフック体構造のフック体30の配設を平面を上方から見ると、 フック体30は、かなり粗めに、ゆったりと配置されており、ファスナーの基材 部の露出面積が多いことが解かる。故に、本考案のループ−フック式ファスナー のフック体構造は、従前のものよりも良好な留め効果を減ずることなく使用する 材料を節約することができ、従って、製造コストも低減することができる。
【0042】 上記実施形態は本考案の単なる例示すぎず、この考案を限定するものではない 。本考案の請求の範囲から逸脱することなく、数多くの変形がなされ得ることは 云うまでもない。
【0043】
以上説明したように、本考案のループ−フック式ファスナーのフック体構造は 、フック体が実質的にT字形状であって、基材部から上方に向って立設された先 細のテーパー部を有し、上部ネック部より2個の弓形フック部がそれぞれ左,右 外側方向に向けて湾曲延出されてなり、前記弓形フック部の自由端にはフック先 端部が形成され、かつ該弓形フック部の下面はほとんど平坦に近い緩やかな曲面 形状からなる弓形凹部が形成されており、該弓形凹部の上端部から前記フック先 端部の下端面への距離と、前記弓形フック部の上端部から前記弓形凹部の上端部 までの距離を共に短く構成し、上側ファスナー雌部のループ体の複数が前記フッ ク体の弓形凹部に着脱容易に係合すると共に、前記フック体構造を構成するフッ ク体の数を大幅に減じて前記基材上面に配設した構成としたので、以下のような 効果がある。
【0044】 個々のフック体の深さD"が従来のものよりも短いので、従来のファスナー の場合よりももっと多くの数のループ体がフック体の弓形凹部の中に簡単に入っ て行くことができ、また、ループ体をフック体からはがす力が少なくてすむ。 各フック体の両サイドの弓形フック部は、行使された引張り力を互いに相 殺する機能を有すると共に、弓形フック部は細長くほとんど平坦に近い曲面形状 の弓形に設計されているので、横方向の引張り力を受けた際に、ループ体がフッ ク体から簡単に外れるということがない。 フック体構造の個々のフック体は、下側ファスナー雄部の基材部表面に粗 くゆったりと配置されているので、使用する材料の量が節約でき、低コストで製 造される。 フック体の高さA"が従来のものに比較して短いので、ループ体が引っ掛か った後の閉めた状態のファスナー全体の厚さは薄く、このファスナーで留めたベ ルトが外着に対し干渉を起こしにくい。
【図1】第1の従来例のループ−フック式ファスナーの
フック体構造の個々のフック体を示し、(a)はループ体
が引っ掛かって引張り力が行使されているのを示素正面
図、(b)は側面図。
フック体構造の個々のフック体を示し、(a)はループ体
が引っ掛かって引張り力が行使されているのを示素正面
図、(b)は側面図。
【図2】図1に示すフック体を示し、(a)は各部位に寸
法線を記入した正面図、(b)は側面図。
法線を記入した正面図、(b)は側面図。
【図3】図1に示す、第1の従来例のループ−フック式
ファスナーのフック体構造の一定範囲内おける個々のフ
ック体の配設密度及びフック体の立設高さを示すもの
で、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図。
ファスナーのフック体構造の一定範囲内おける個々のフ
ック体の配設密度及びフック体の立設高さを示すもの
で、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図。
【図4】第2の従来例のループ−フック式ファスナーの
フック体構造の個々のフック体を示し、(a)は正面図、
(b)は側面図、(c),(d)はそれぞれループ−フ
ック式ファスナーの結合状態を示す正面図。
フック体構造の個々のフック体を示し、(a)は正面図、
(b)は側面図、(c),(d)はそれぞれループ−フ
ック式ファスナーの結合状態を示す正面図。
【図5】図4に示すフック体を示し、(a)は各部位に
寸法線を記入した正面図、(b)は側面図。
寸法線を記入した正面図、(b)は側面図。
【図6】図4に示す、第2の従来例のループ−フック式
ファスナーのフック体構造の一定範囲内おける個々のフ
ック体の配設密度及びフック体の立設高さを示すもの
で、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図。
ファスナーのフック体構造の一定範囲内おける個々のフ
ック体の配設密度及びフック体の立設高さを示すもの
で、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図。
【図7】本考案のループ−フック式ファスナーのフック
体構造の一実施形態を示し、(a)はフック体の2のフッ
ク体の正面図、(b)は側面図。
体構造の一実施形態を示し、(a)はフック体の2のフッ
ク体の正面図、(b)は側面図。
【図8】図7に示すフック体を示し(a)は各部位に寸
法線を記入した正面図、(b)は側面図。
法線を記入した正面図、(b)は側面図。
【図9】本考案のループ−フック式ファスナーのフック
体構造の一定範囲におけるそれぞれのフック体の配置、
密度および高さを示す概略線図で、(a)は正面図、
(b)は平面図、(c)は側面図。
体構造の一定範囲におけるそれぞれのフック体の配置、
密度および高さを示す概略線図で、(a)は正面図、
(b)は平面図、(c)は側面図。
30 フック体 31 基材部 32 ネック部分 33 弓形フック部 34 中央凹部 35 フック先端部 36 弓形凹部 40 ループ体
Claims (2)
- 【請求項1】 ループ−フック式ファスナーの下側ファ
スナー雄部のフック体構造であって、該フック体は実質
的にT字形状であって、基材部から上方に向って立設さ
れた先細のテーパー部を有し、上部ネック部より2個の
弓形フック部がそれぞれ左,右外側方向に向けて湾曲し
て延出し、前記弓形フック部の自由端にはフック先端部
が形成され、かつ該弓形フック部の下面はほとんど平坦
に近い緩やかな曲面形状からなる弓形凹部が形成されて
おり、該弓形凹部の上端部から前記フック先端部の下端
面への距離と、前記弓形フック部の上端部から前記弓形
凹部の上端部までの距離を共に短く構成し、上側ファス
ナー雌部のループ体の複数が前記フック体の弓形凹部に
着脱容易に係合すると共に、前記フック体構造を構成す
るフック体の数を大幅に減じて前記基材上面に配設した
ことを特徴とするループ−フック式ファスナーのフック
体構造。 - 【請求項2】 前記フック体の弓形フック部の下面に形
成したほとんど平坦に近い緩やかな曲面形状からなる弓
形凹面に連続する前記フック先端部の外周面をほとんど
平坦に近い曲面に形成することで、前記ループ体の前記
弓形フック部に対いする着脱を容易にしたことを特徴と
する請求項1に記載したループ−フック式ファスナーの
フック体構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999003668U JP3064277U (ja) | 1999-05-26 | 1999-05-26 | ル―プ―フック式ファスナ―のフック体構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999003668U JP3064277U (ja) | 1999-05-26 | 1999-05-26 | ル―プ―フック式ファスナ―のフック体構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3064277U true JP3064277U (ja) | 2000-01-07 |
Family
ID=43197939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999003668U Expired - Lifetime JP3064277U (ja) | 1999-05-26 | 1999-05-26 | ル―プ―フック式ファスナ―のフック体構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3064277U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016052580A (ja) * | 2011-11-10 | 2016-04-14 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー | フック及びループ締結装置を伴う吸収性物品 |
-
1999
- 1999-05-26 JP JP1999003668U patent/JP3064277U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016052580A (ja) * | 2011-11-10 | 2016-04-14 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー | フック及びループ締結装置を伴う吸収性物品 |
US10123919B2 (en) | 2011-11-10 | 2018-11-13 | The Procter & Gamble Company | Absorbent articles with hook and loop fastening system |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6353978B1 (en) | Snap fastner having a detachment directionality | |
US6339865B1 (en) | Cord fastener | |
EP2380453B1 (en) | Hook structure and injection molded hook strap including the same | |
US5657517A (en) | Hook structure for molded surface fastener | |
JP2006320642A (ja) | スライドファスナー用チエン | |
US10743597B2 (en) | Magnetic self-zipping zipper with different magnetic pull-in forces | |
JP2014533164A (ja) | フックファスナー | |
JP4072953B2 (ja) | 開離嵌挿具付きスライドファスナー | |
JP3064277U (ja) | ル―プ―フック式ファスナ―のフック体構造 | |
US7254874B2 (en) | Molded surface fasteners and attachment methods | |
EP0832573A1 (en) | Surface fastener and paper diaper using the surface fastener | |
US5142747A (en) | Structure of coupling head portion for coiled slide fastener element | |
JP3308417B2 (ja) | 成形面ファスナーのフック片構造 | |
JP6078479B2 (ja) | 面ファスナー | |
US2862272A (en) | Center ledge scoop with means resisting forcible mis-meshing | |
CN219047593U (zh) | 钩扣结构及粘扣带 | |
CN210095319U (zh) | 一种新型棉被 | |
JP3244269U (ja) | フック構造及びベルクロファスナー | |
CN220044963U (zh) | 一种防后叉开裂的上衣 | |
CN220044975U (zh) | 一种可拆分裤子 | |
CN213604823U (zh) | 一种细勾不抓毛粘扣带 | |
CN220694547U (zh) | 薄型扣带和薄型黏扣 | |
JPS6227140Y2 (ja) | ||
CN211833783U (zh) | 一种被套 | |
US20010018581A1 (en) | Surface fastener and paper diaper using the surface fastener |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |