JP3063994B2 - 画像処理装置および外観検査装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は画像処理装置および円形状の被検査物体の外
観を検査する外観検査装置に関する。

（従来の技術） ある製品を生産する場合には、製品が正しく生産され
たかどうかを検査する必要がある。

このような検査の中でも製品の外観を自動検査する場
合には、まず、検査対象である製品の画像情報をテレビ
カメラなどで取込む。そして、この画像情報をディジタ
ル化した後、検査対象である製品の位置補正処理などの
画像処理を施し、この画像処理を施した画像情報に基づ
いて製品の良否を判定することが行われている。

例えば、錠剤などのように円形状被検査物体の検査に
おいては、被写体の中心から一定の範囲内の面積値によ
って判定を行っている。このため、中心点をどれだけ正
確に求めることができるかが検査精度を大きく左右する
要因となっている。

しかしながら、錠剤などのような円形状被検査物体の
中心点を求める場合、中心付近にコントラストの異なる
領域があると、正確な中心点を見付けることができない
ということがあった。

また、このような問題を解決するために、中心付近で
コントラストの異なる領域をマスクして中心位置を求め
ることが行われているが、このようにした場合には、被
検査物体の入力される位置がその都度異なると、マスク
の位置が特定できないと言う問題が生じた。

（発明が解決しようとする課題） 上述したように、従来の画像処理装置では、錠剤など
のような円形状被検査物体の中心点を求める場合、中心
付近にコントラストの異なる領域があると、正確な中心
点を見付けることができないということがあり、また、
このような問題を解決するために、中心付近でコントラ
ストの異なる領域をマスクして中心位置を求めることが
行われているが、このようにした場合には、被検査物体
の入力される位置がその都度異なると、マスクの位置が
特定できないと言う問題が生じた。

本発明は上記欠点を解決すべく創案されたもので、錠
剤などのような中心付近にコントラストの異なる領域が
ある円形状被検査物体の中心点を求める場合でも、正確
な中心点を求め、画像処理することが可能な画像処理装
置および外観検査装置を提供することを目的とする。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） この発明の画像処理装置は、請求項１に記載されたよ
うに、被写体を撮影して得たアナログ信号をデイジタル
化した円形部信号を得る手段と、前記円形部信号に第１
の方向の直線が交叉する両エッジ間の第１の中点を求め
る手段と、前記円形部信号に第２の方向の直線が交叉す
る両エッジ間の第２の中点を求める手段と、前記第１お
よび第２の中点情報から仮の中心点を求める手段と、前
記仮の中心点を通る第３の方向の直線が前記円形部信号
に交叉する両エッジ間の中点を第２の中心とする手段
と、前記第２の中心を通る第４の方向の直線が前記円形
部信号に交叉する両エッジ間の中点を前記円形部の中心
とする手段と、前記円形部中心に基づいて画像処理する
手段とを具備してなることを特徴としている。

この発明の画像処理装置は、請求項２に記載されたよ
うに、円形状被写体をTVカメラにより撮影して得たアナ
ログ信号をデジタル化した円形状被写体信号を得る手段
と、前記被写体信号に水平方向の直線が交叉する両エッ
ジ間の第１の中点を求める手段と、前記被写体信号に垂
直方向の直線が交叉する両エッジ間の第２の中点を求め
る手段と、前記第１および第２の中点情報から仮の中心
点を求める手段と、前記仮の中心点を通る水平方向直線
が前記被写体信号に交叉する両エッジ間の中点を第２の
中心とする手段と、前記第２の中心を通る垂直方向直線
が前記被写体信号に交叉する両エッジ間の中点を前記被
写体信号の中心とする手段と、前記被写体信号の中心に
基づいてこの被写体信号の画像処理する手段とを具備し
てなることを特徴としている。

この発明の外観検査装置は、請求項３に記載されたよ
うに、円形状被検査体を撮像して得たアナログ信号をデ
ジタル化した被検査体のデジタル信号を得る手段と、前
記被検査体のデジタル信号に第１の方向の直線が交叉す
る両エッジ間の第１の中点を求める手段と、前記被検査
体のデジタル信号に第２の方向の直線が交叉する両エッ
ジ間の第２の中点を求める手段と、前記第１および第２
の中点情報から仮の中心点を求める手段と、前記仮の中
心点を通る第３の方向直線が交叉する前記被検査体の両
エッジ間の中点を第２の中心とする手段と、前記第２の
中心を通る第４の方向直線が交叉する前記被検査体の両
エッジ間の中点を前記円形部の中心とする手段と、前記
中心位置情報に基づいて前記被検査体の外観の検査をす
る手段とを具備してなることを特徴としている。

（作 用） 本発明の画像処理装置では、画像入力手段から入力さ
れた円形状被検査物体の仮中心点が算出され、中心点算
出手段により仮中心点からより正確な中心点が算出され
る。そしてこの中心点に基づいて画像処理が実行され
る。

したがって、円形状被検査物体の外観の検査が正確と
なる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。

第２図は本実施例の一実施例である画像処理装置の構
成を示す図である。

同図に示すように、この画像処理装置はITV（industr
ial television）カメラ１と、被写体である錠剤２に光
を照射する照明３と、ITVカメラ１からのアナログ映像
信号をディジタル映像信号に変換するA/Dコンバータ４
と、このA/Dコンバータ４から出力される１フレーム分
のディジタル映像信号を記憶するフレームメモリ５と、
このフレームメモリ５に記憶されている１フレーム分の
ディジタル映像信号のデータから水平方向、垂直方向の
射影をそれぞれ取る射影演算部６と、フレームメモリ５
および射影演算部６を制御するCPU7とによって主体部分
が構成されている。

つぎに、上述した構成の画像処理装置の動作について
説明する。

第１図は錠剤の中心点を求める動作を説明するための
図である。

まず、中央部分にコントラストの異なる領域Ａを有す
る錠剤２がITVカメラ１によって撮影されると、ITVカメ
ラ１はアナログ映像信号を出力する。このアナログ映像
信号はA/Dコンバータ４によってディジタル映像信号に
変換される。

A/Dコンバータ４から出力されたディジタル映像信号
は、１フレームごとにフレームメモリ５に保持される。

そして、フレームメモリ５に保持されているディジタ
ル映像信号データに基づいて第１図（ａ）に示すように
水平方向の射影Ｈ、垂直方向の射影Ｖがそれぞれ取られ
る。

さらに、適当なしきい値を設定して、錠剤２つの水平
方向のエッジ8a、8bを水平方向の射影Ｈから求め、垂直
方向のエッジ9a、9bを垂直方向の射影ＶからCPU7による
演算によって求める。

つぎに、線分8a、8bの中点8cおよび線分9a、9bの中点
9cをCPU7による演算によって求める。

これら中点8cおよび中点9cから第１図（ｂ）に示す錠
剤２の仮の中心点10aが求まる。

つぎに、第１図（ｃ）に示すように領域Ａをマスク領
域Ｍによってマスクし、仮の中心点10aをとおり、水平
方向に引いた直線上の画素に対応するフレームメモリ５
に保持されているディジタル映像データを調べ、錠剤２
のエッジ11a、11bを求める。

そして、第１図（ｄ）に示すように、線分11a、11bの
中点11cを求めれば、中点11cは、仮の中心点10aよりも
正確な中心点となる。

さらに、第１図（ｅ）に示すように点11cをとおり、
垂直方向に引いた直線上の画素に対応するフレームメモ
リ５に保持されているディジタル映像データをチェック
して錠剤２のエッジ12a、12bを求める。

そして、第１図（ｆ）に示すように、線分12a、12bの
中点12cを求めれば、中点12cは、点11cよりも正確な中
心点になる。

また、第１図（ｇ）（ｈ）に示すように水平のサーチ
を再び行い、エッジ部である点13a、13bを検出し、中点
13cを求める。

このようにして求めた点13cは、点12cよりも、正確な
中心になる。

錠剤２のより正確な中心点13cに基づいて、錠剤の二
値化画像を算出する等してCPU7で、錠剤外観の良・不良
が判定される。

なお本実施例の画像処理装置では、水平方向のサーチ
を２回、垂直方向のサーチを１回としたがこの動作は、
任意の回数繰り返しても良い。

したがって本実施例の画像処理装置では、錠剤の正確
な中心位置に基づいて画像処理されるので、良品・不良
品の判断が正確となる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の画像処理装置によれ
ば、円形状被検査物体の正確な中心位置に基づいて画像
処理される。円形状被検査物体の外観の検査が正確とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は錠剤の中心点を求める動作を説明するための
図、第２図は本発明の一実施例である画像処理装置の構
成を示す図である。 １……ITVカメラ、３……照明、４……A/Dコンバータ、
５……フレームメモリ、６……射影演算部、７……CP
U、10a、11c、12c、13c……仮中心点、Ｈ、Ｖ……射
影。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01N 21/84 - 21/958 G06T 7/00 G06T 7/60 H04N 7/18

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】被写体を撮影して得たアナログ信号をデイ
   ジタル化した円形部信号を得る手段と、前記円形部信号
   に第１の方向の直線が交叉する両エッジ間の第１の中点
   を求める手段と、前記円形部信号に第２の方向の直線が
   交叉する両エッジ間の第２の中点を求める手段と、前記
   第１および第２の中点情報から仮の中心点を求める手段
   と、前記仮の中心点を通る第３の方向の直線が前記円形
   部信号に交叉する両エッジ間の中点を第２の中心とする
   手段と、前記第２の中心を通る第４の方向の直線が前記
   円形部信号に交叉する両エッジ間の中点を前記円形部の
   中心とする手段と、前記円形部中心に基づいて画像処理
   する手段とを具備してなることを特徴とする画像処理装
   置。
2. 【請求項２】円形状被写体をTVカメラにより撮影して得
   たアナログ信号をデジタル化した円形状被写体信号を得
   る手段と、前記被写体信号に水平方向の直線が交叉する
   両エッジ間の第１の中点を求める手段と、前記被写体信
   号に垂直方向の直線が交叉する両エッジ間の第２の中点
   を求める手段と、前記第１および第２の中点情報から仮
   の中心点を求める手段と、前記仮の中心点を通る水平方
   向直線が前記被写体信号に交叉する両エッジ間の中点を
   第２の中心とする手段と、前記第２の中心を通る垂直方
   向直線が前記被写体信号に交叉する両エッジ間の中点を
   前記被写体信号の中心とする手段と、前記被写体信号の
   中心に基づいてこの被写体信号の画像処理する手段とを
   具備してなることを特徴とする画像処理装置。
3. 【請求項３】円形状被検査体を撮像して得たアナログ信
   号をデジタル化した被検査体のデジタル信号を得る手段
   と、前記被検査体のデジタル信号に第１の方向の直線が
   交叉する両エッジ間の第１の中点を求める手段と、前記
   被検査体のデジタル信号に第２の方向の直線が交叉する
   両エッジ間の第２の中点を求める手段と、前記第１およ
   び第２の中点情報から仮の中心点を求める手段と、前記
   仮の中心点を通る第３の方向の直線が交叉する前記被検
   査体の両エッジ間の中点を第２の中心とする手段と、前
   記第２の中心を通る第４の方向の直線が交叉する前記被
   検査体の両エッジ間の中点を前記円形部の中心とする手
   段と、前記中心位置情報に基づいて前記被検査体の外観
   の検査をする手段とを具備してなることを特徴とする外
   観検査装置。