JP3063445B2 - 多空胴クライストロン - Google Patents
多空胴クライストロンInfo
- Publication number
- JP3063445B2 JP3063445B2 JP5018303A JP1830393A JP3063445B2 JP 3063445 B2 JP3063445 B2 JP 3063445B2 JP 5018303 A JP5018303 A JP 5018303A JP 1830393 A JP1830393 A JP 1830393A JP 3063445 B2 JP3063445 B2 JP 3063445B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cavity
- frequency
- klystron
- diaphragm
- electron beam
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Microwave Tubes (AREA)
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、多空胴クライストロン
に関し、空胴共振器の高周波損失体による空胴Ｑ可変機
構の改良に関する。
に関し、空胴共振器の高周波損失体による空胴Ｑ可変機
構の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に多空胴クライストロンは、電子ビ
ームを射出形成する電子銃と、高周波信号を相互作用さ
せて高周波信号の増幅を行なう複数個の空胴共振器から
成る高周波回路部と、電子ビームを収集し電子の運動エ
ネルギーを熱エネルギーに変換し放熱させるコレクタと
を主な構成要素としている。ここで、空胴共振器は対向
して配置されるドリフト管と可動端板とを有しており、
可動端板の位置を変えることによって空胴共振周波数を
可変する。
ームを射出形成する電子銃と、高周波信号を相互作用さ
せて高周波信号の増幅を行なう複数個の空胴共振器から
成る高周波回路部と、電子ビームを収集し電子の運動エ
ネルギーを熱エネルギーに変換し放熱させるコレクタと
を主な構成要素としている。ここで、空胴共振器は対向
して配置されるドリフト管と可動端板とを有しており、
可動端板の位置を変えることによって空胴共振周波数を
可変する。
【０００３】一般に多空胴クライストロンでは、入力空
胴共振器は入力ループを有し、入力ループの大きさ向き
等により高周波信号との結合度を決めており、出力空胴
共振器では、アイリスの形状により結合度が決まり外部
Ｑを決定している。これに対し、中間空胴は無負荷空胴
でありＱが高くなるため、グラファイトやカンサル或い
はカーボン等の高周波損失体を付着させたセラミック等
の誘電体を挿入することで空胴共振器内を流れる高周波
電流を制限し空胴のＱを下げている。
胴共振器は入力ループを有し、入力ループの大きさ向き
等により高周波信号との結合度を決めており、出力空胴
共振器では、アイリスの形状により結合度が決まり外部
Ｑを決定している。これに対し、中間空胴は無負荷空胴
でありＱが高くなるため、グラファイトやカンサル或い
はカーボン等の高周波損失体を付着させたセラミック等
の誘電体を挿入することで空胴共振器内を流れる高周波
電流を制限し空胴のＱを下げている。
【０００４】多空胴クライストロンにおいては、所要の
周波数帯域特性を得るためにこのＱの設定が重要であ
り、一般に動作周波数範囲が広い多空胴クライストロン
では動作周波数によりＱが変わるので、前述の高周波損
失体を付着させたセラミック等の誘電体の挿入深さを可
変することで空胴のＱを可変する機構を設けている。
周波数帯域特性を得るためにこのＱの設定が重要であ
り、一般に動作周波数範囲が広い多空胴クライストロン
では動作周波数によりＱが変わるので、前述の高周波損
失体を付着させたセラミック等の誘電体の挿入深さを可
変することで空胴のＱを可変する機構を設けている。
【０００５】図４に従来の多空胴クライストロンの一例
を示す。図４において、電子銃１で射出形成された電子
ビーム２は、高周波回路部２０で高周波信号と相互作用
し高周波信号の増幅を行ないコレクタ４で収集される。
高周波回路部２０は複数個の中間空胴共振器２１，入力
空胴共振器２２および出力空胴共振器２３を有する。図
５は従来の中間空胴共振器２１の一例を示している。中
間空胴共振器は、セラミック誘電体部材２７が支持体２
８を介してベローズ２９にろう付され真空封止されてお
り、Ｑ可変外部機構３０を動かすことでセラミック誘電
体部材２７の空胴共振器への挿入深さが変わりＱが可変
できる。
を示す。図４において、電子銃１で射出形成された電子
ビーム２は、高周波回路部２０で高周波信号と相互作用
し高周波信号の増幅を行ないコレクタ４で収集される。
高周波回路部２０は複数個の中間空胴共振器２１，入力
空胴共振器２２および出力空胴共振器２３を有する。図
５は従来の中間空胴共振器２１の一例を示している。中
間空胴共振器は、セラミック誘電体部材２７が支持体２
８を介してベローズ２９にろう付され真空封止されてお
り、Ｑ可変外部機構３０を動かすことでセラミック誘電
体部材２７の空胴共振器への挿入深さが変わりＱが可変
できる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】この従来の多空胴クラ
イストロンの空胴共振器においては、高周波損失体を付
着させた誘電体が支持体を介してベローズにろう付さ
れ、外部のＱ可変機構により高周波損失体を付着させた
誘電体の空胴共振器への挿入深さを変えていたので、構
造が複雑になるとともに真空封止ベローズを使用するの
で効果になるという問題があった。
イストロンの空胴共振器においては、高周波損失体を付
着させた誘電体が支持体を介してベローズにろう付さ
れ、外部のＱ可変機構により高周波損失体を付着させた
誘電体の空胴共振器への挿入深さを変えていたので、構
造が複雑になるとともに真空封止ベローズを使用するの
で効果になるという問題があった。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の多空胴クライス
トロンは、電子ビームを射出形成する電子銃と、電子ビ
ームと高周波信号を相互作用させる複数個の空胴共振器
より成る高周波回路部と、電子ビームを収集するコレク
タとを有し、前記高周波回路部の空胴共振器には表面に
高周波損失体を付着した誘電体部材を装着したダイアフ
ラムを有している。
トロンは、電子ビームを射出形成する電子銃と、電子ビ
ームと高周波信号を相互作用させる複数個の空胴共振器
より成る高周波回路部と、電子ビームを収集するコレク
タとを有し、前記高周波回路部の空胴共振器には表面に
高周波損失体を付着した誘電体部材を装着したダイアフ
ラムを有している。
【０００８】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図１は本発明の第１の実施例の断面図であり、図２
はその空胴共振器の詳細図である。高周波回路部３の中
間空胴共振器５は、図２に示すように対向するドリフト
管６，７が空胴壁８にろう付されており、ドリフト管
６，７に対向して表面にグラファイト等の高周波損失体
３５を付着したセラミック誘電体部材９をろう付したダ
イアフラム１０が、空胴壁８の側面にドリフト管６，７
とセラミック誘電体部材９が垂直になるようにろう付さ
れている。このダイアフラム１０は、ダイアフラム支持
体１１を介してＱ可変外部機構１２に接続されており、
Ｑ可変外部機構１２を可動させることでダイアフラム面
にろう付されたセラミック誘電体部材９の位置が移動し
て空胴共振器のＱを可変する。
る。図１は本発明の第１の実施例の断面図であり、図２
はその空胴共振器の詳細図である。高周波回路部３の中
間空胴共振器５は、図２に示すように対向するドリフト
管６，７が空胴壁８にろう付されており、ドリフト管
６，７に対向して表面にグラファイト等の高周波損失体
３５を付着したセラミック誘電体部材９をろう付したダ
イアフラム１０が、空胴壁８の側面にドリフト管６，７
とセラミック誘電体部材９が垂直になるようにろう付さ
れている。このダイアフラム１０は、ダイアフラム支持
体１１を介してＱ可変外部機構１２に接続されており、
Ｑ可変外部機構１２を可動させることでダイアフラム面
にろう付されたセラミック誘電体部材９の位置が移動し
て空胴共振器のＱを可変する。
【０００９】図３は本発明の第２の実施例を示す図であ
る。この第２の実施例では空胴共振周波数を可変する可
動端板としてダイアフラム１６を使用しており、このダ
イアフラム面に高周波損失体を３６を付着したセラミッ
ク誘電体部材１７がろう付されている。この実施例では
空胴共振周波数の可変と同時にＱも変えることができ、
安価で構造も簡単であるという利点がある。
る。この第２の実施例では空胴共振周波数を可変する可
動端板としてダイアフラム１６を使用しており、このダ
イアフラム面に高周波損失体を３６を付着したセラミッ
ク誘電体部材１７がろう付されている。この実施例では
空胴共振周波数の可変と同時にＱも変えることができ、
安価で構造も簡単であるという利点がある。
【００１０】
【発明の効果】以上説明したように本発明の多空胴クラ
イストロンは中間空胴共振器においてＱ可変機構として
表面に高周波損失体を付着した誘電体部材をダイアフラ
ムにろう付し、ダイアフラムにより空胴共振器内への表
面に高周波損失体を付着した誘電体部材の挿入深さを可
変し空胴のＱを設定するので、従来のベローズを用いた
Ｑ可変機構を有する多空胴クライストロンに比較し、安
価である上、セラミック誘電体部材を直接ダイアフラム
にろう付するため、セラミック支持体等も不要となり機
構を簡略化できるという利点を有する。
イストロンは中間空胴共振器においてＱ可変機構として
表面に高周波損失体を付着した誘電体部材をダイアフラ
ムにろう付し、ダイアフラムにより空胴共振器内への表
面に高周波損失体を付着した誘電体部材の挿入深さを可
変し空胴のＱを設定するので、従来のベローズを用いた
Ｑ可変機構を有する多空胴クライストロンに比較し、安
価である上、セラミック誘電体部材を直接ダイアフラム
にろう付するため、セラミック支持体等も不要となり機
構を簡略化できるという利点を有する。
【図１】本発明の第１の実施例の断面図である。
【図２】図１の中間空胴共振器の詳細図である。
【図３】本発明の第２の実施例の詳細図である。
【図４】従来例を示す断面図である。
【図５】図４の中間空胴共振器の詳細図である。
１ 電子銃 ２ 電子ビーム ３，２０ 高周波回路部 ４ コレクタ ５ 中間空胴共振器 ６，７，２４，２５ ドリフト管 ８，２６ 空胴壁 ９，１７，２７ 誘電体部材 １０，１３，１６，３２ ダイアフラム １１，１４，１８ 支持体 １５，１９，３４ チューナ １２，３０ Ｑ可変外部機構 ２９ ベローズ ３５，３６ 高周波損失体
Claims (1)
- 【請求項１】 電子ビームを射出形成する電子銃と、電
子ビームと高周波信号を相互作用させ高周波信号の増幅
を行なう高周波回路部と、電子ビームを収集するコレク
タとを有し、前記高周波回路部が対向するドリフト管と
空胴壁と可動端板を有する複数個の空胴共振器から構成
される多空胴クライストロンにおいて、前記空胴共振器
に、空胴壁にろう付されるダイアクラムと、このダイア
クラムのドリフト管対向面に、高周波損失体を付着させ
た誘電体部材を備えることを特徴とする多空胴クライス
トロン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5018303A JP3063445B2 (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 多空胴クライストロン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5018303A JP3063445B2 (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 多空胴クライストロン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06231695A JPH06231695A (ja) | 1994-08-19 |
| JP3063445B2 true JP3063445B2 (ja) | 2000-07-12 |
Family
ID=11967850
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5018303A Expired - Lifetime JP3063445B2 (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 多空胴クライストロン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3063445B2 (ja) |
-
1993
- 1993-02-05 JP JP5018303A patent/JP3063445B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06231695A (ja) | 1994-08-19 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20000404 |