JP3063241B2 - マイクロ波管のコレクタ構体 - Google Patents

マイクロ波管のコレクタ構体

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JP3063241B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波管のコレク
タ構体に関し、特に金属製円筒体内周面に導電性薄膜を
有するマイクロ波管のコレクタ構体に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波管のコレクタ構体は、電子銃
部より発せられ、増幅回路部においてマイクロ波の増幅
に用いられた電子ビームを回収する役割を持っている。
コレクタ構体において電子ビームを直接回収する金属製
の底付き円筒体は、コレクタコアと呼ばれている。マイ
クロ波管の動作時において電子ビームは、コレクタ内周
部に衝突するわけであるが、その際コレクタコアより二
次電子が放出される。この二次電子の放出は、コレクタ
コアの金属材質に大きく依存している。
【0003】一般に入射する電子ビームの電子1個当り
において発生する二次電子の数の平均は、二次電子放出
比と呼ばれている。コレクタコアの材質は、熱伝導を考
慮して一般に無酸素銅が使用されている。しかしなが
ら、無酸素銅の二次電子放出は比較的大きくマイクロ波
管全体の効率を下げてしまう。更にはコレクタコアで発
生した二次電子は、増幅回路まで逆行し、マイクロ波管
の増幅をそこなう場合がある。そこで図3に示すように
従来のコレクタコア内周部には、二次電子放出を起こり
にくくするため二次電子放出比の小さい材料をコーティ
ングしてある。図3において、4は、内径30mm長さ
100mmの円筒形凹部を有する外径40mm長さ12
0mmの無酸素銅製コレクタコアであり、5は無酸素銅
製コレクタコア4の内周部に塗布されたカーボン薄膜で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のマイク
ロ波管のコレクタ構体では、使用するコレクタ内周部の
コレクタ部材より二次電子放出比の小さいカーボン等の
薄膜を塗布してコレクタコアからの二次電子放出を抑え
ている。しかし、コレクタコア内周部は、一般に径が小
さく奥行きがあるため、コレクタコア内周部に均一にカ
ーボン等の薄膜を塗布することは困難であり、作業を行
なうのに多くの工数がかかった。又上記の作業を行った
際のカーボン等の薄膜のコレクタコアに対する密着性は
低く、マイクロ波管の動作中において膜の一部が脱落
し、マイクロ波管の性能を著しくそこなうという問題が
あった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方が閉じた
金属製円筒体を有するマイクロ波管のコレクタ構体にお
いて、金属製円筒体が、クロム金属を含有するクロム−
銅合金からなり、金属製円筒体の内周部がクロム−銅合
金に基づく酸化クロム膜で被覆されていることを特徴と
する。
【0006】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1は、本発明の第1の実施例の縦断面図である。
1は、内径30mm,長さ100mmの円筒形凹部を有
する外径40mm長さ120mmの重量比で1%のクロ
ムを含有するクロム−銅合金製コレクタコアである。ク
ロム−銅合金製コレクタコア1の外周部には10μmの
Niメッキが施してある。Niメッキ後、クロム−銅合
金製コレクタコア1は、1000℃で15分間湿式水素
雰囲気中で熱処理される。この熱処理によりクロム−銅
合金製コレクタコア1の内周部には、約300オングス
トロームの酸化クロム薄膜2が形成される。酸化クロム
は二次電子放出が銅などに比べて小さいため二次電子放
出を抑制する効果がある。3は、長さ30mm×120
mm厚さ1mmの銅製放熱翼でクロム−銅合金製コレク
タコア1の外周部に均等に80枚配置し、銀ロウでろう
付される。
【0007】このようにしてマイクロ波管のコレクタ構
体が完成した。このマイクロ波管のコレクタ構体に9G
HZ,出力120Wで連続動作を保ったところ、ボディ
電流は従来の1/2程度に減少し、二次電子抑制の効果
が確認された。また、カーボン等のコーティングを施こ
す必要がないため、作業効率が良く、クロム−銅合金自
身の酸化膜を活用することから均一で強固な膜を容易に
形成することができ、マイクロ波管の動作中においても
膜が脱落するといった不具合を防止することができた。
【0008】図2は、本発明の第2の実施例の縦断面図
である。この実施例は、クロム−銅合金製コレクタコア
の構造を除き第1の実施例と同一である。この実施例で
は図2に示すように、クロム−銅合金製コレクタコア1
の内径30mm,長さ100mmの円筒形凹部の側面に
幅5mm,長さ100mmの凹部が8カ所均等に設けら
れている。クロム−銅合金は、重量比で1%のクロム金
属を含有するものを用いた。クロム−銅合金製コレクタ
コア1の外周部には10μmのNiメッキが施してあ
る。Niメッキ後、クロム−銅合金製コレクタコア1
は、1000℃で15分間湿式水素雰囲気中で熱処理さ
れる。この熱処理によりクロム−銅合金製コレクタ1の
内周部には約300オングストロームの酸化クロム薄膜
2が形成される。
【0009】この実施例ではクロム−銅合金製コレクタ
コア1の内周部にスリットが入っているため、一度放出
された二次電子を再びコレクタ内周部に入れる確率が増
すというメリットがある。このようにしてマイクロ波管
のコレクタ構体が完成した。このマイクロ波管のコレク
タ構体に9GHz,120Wで連続動作を行ったとこ
ろ、ボディ電流は従来の2/5程度に減少し二次電子抑
制の効果が確認された。
【0010】またカーボン等のコーティングを施こす必
要がないため、作業効率が良く、クロム−銅合金自身の
酸化膜を活用することからコレクタコア内周面の形状に
左右されることなく、均一で強固な膜を容易に形成する
ことができ、マイクロ波管の動作中においても膜が脱落
するといった不具合を防止することができた。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、クロム−
銅合金製コレクタコアを湿式水素雰囲気中で熱処理を行
うことにより、クロム−銅合金製コレクタコア内周部に
二次電子放出比の小さい酸化クロム薄膜を得ることがで
き、二次電子等の戻り電子を防止することができた。
【0012】また、クロム−銅合金製コレクタコアの材
質による自己形成酸化膜を活用することにより密着性の
高い均一な薄膜が得られ、マクロ波管の動作中に薄膜が
脱落する等の心配がなくなり、信頼性の高いマイクロ波
管のコレクタ構体を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例の縦断面図である。
【図3】従来のマイクロ波管コレクタ構体の縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 クロム−銅合金製コレクタコア 2 酸化クロム薄膜 3 放熱翼 4 無酸素銅製コレクタコア 5 カーボン薄膜

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方が閉じた金属製円筒体を有するマイ
    クロ波管のコレクタ構体において、前記金属製円筒体
    が、クロム金属を含有するクロム−銅合金からなり前記
    金属製円筒体の内周部がクロム−銅合金に基づく酸化ク
    ロム膜で被覆されていることを特徴とするマイクロ波管
    のコレクタ構体。
JP3164854A 1991-07-05 1991-07-05 マイクロ波管のコレクタ構体 Expired - Fee Related JP3063241B2 (ja)

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US07/906,818 US5334909A (en) 1991-07-05 1992-06-30 Microwave tube collector assembly including a chromium oxide film
EP92111395A EP0527327B1 (en) 1991-07-05 1992-07-04 Microwave tube collector assembly
DE69201614T DE69201614T2 (de) 1991-07-05 1992-07-04 Kollektoreinheit für eine Mikrowellenröhre.

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JPH0513007A JPH0513007A (ja) 1993-01-22
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