JP3062930B2 - 光コネクタ - Google Patents

光コネクタ

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JP3062930B2
JP3062930B2 JP8142729A JP14272996A JP3062930B2 JP 3062930 B2 JP3062930 B2 JP 3062930B2 JP 8142729 A JP8142729 A JP 8142729A JP 14272996 A JP14272996 A JP 14272996A JP 3062930 B2 JP3062930 B2 JP 3062930B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,光ケーブルを互い
に接続する光コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の耐環境性のある光コネクタは,伝
送帯域が数十〜数百MHzのマルチモードファイバを複
数本接続する多芯光コネクタが主流である。一方,数1
0GHzの伝送帯域を使用するシングルファイバに用い
られる光コネクタは,屋内使用を目的とするものが殆ど
である。
【0003】この種の多芯コネクタにおいては,加工性
及び取扱いを考え,丸形と呼ばれるプラグとレセプタク
ルとをネジロック,バヨネットロック,もしくはプッシ
ュバックロック機構を持つ物が大半を占める。
【0004】ところで,シングルモードファイバ用の多
芯光コネクタは,光コンタクトであるフェルールを結合
する内部光結合部に応力が加わると,一方のフェルール
の軸に対する他方のフェルールの軸のなす角度である,
いわゆる,フェルールの倒れ角が大きくなり,ガタつ
き,接続損失の変動が大きくなるという欠点を有した。
そのため,光コネクタの内部光結合部に応力が加わらな
い様に,外殻部をなすロック部を長くし,ガタを極力小
さくし,フェルールの倒れ角を小さくする事によって,
損失変動を小さくしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前述し
た光コネクタにおいて,外殻部のロック部を長くする
と,光コネクタの全長が長くなること,部品に高精度が
必要とされ,高精度部品が高価なこと,性能が部品の仕
上がりに左右され,品質の揃ったものが得られないこと
などの欠点があり,この種のコネクタは,全体として大
きく高価であった。
【0006】そこで,本発明の技術的課題は,単芯もし
くは多芯光コネクタにおいて,風雨,振動,衝撃の影響
等に対する耐環境性をもち,さらに,小型且つ低価格で
安定した光ファイバの接続が可能な光コネクタを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,一軸方
向に互いに嵌合する外殻部を夫々有するレセプタクルと
プラグとを備え,前記レセプタクル及び前記プラグは,
前記外殻部内に光コンタクトを収容したインシュレータ
を夫々備えた光コネクタにおいて,前記インシュレータ
は、フロントインシュレータとリアインシュレータとを
備え、前記フロントインシュレータはフェルールを介し
て前記一軸に沿う方向に弾性部材によって、押圧され
て、前記フロンインシュレータ及び前記フェルールが共
に移動するとともに、嵌合の際に,前記プラグと前記レ
セプタクルとの夫々のインシュレータが互いに当接する
ことを特徴とする光コネクタが得られる。
【0008】また、本発明によれば、一軸方向に互いに
嵌合する外殻部を夫々有するレセプタクルとプラグとを
備え,前記レセプタクル及び前記プラグは,前記外殻部
内に光コンタクトを収容したインシュレータを夫々備え
た光コネクタにおいて,前記インシュレータは、フロン
トインシュレータとリアインシュレータとを夫々備え、
前記光コンタクトは少なくとも一対のフェルールによっ
て夫々構成され,前記夫々の一対のフェルールは、夫々
の前記フロントインシュレータと前記リアインシュレー
タとの間に第1の押圧を印加して、前記一対のフェルー
ルを端面結合させるための前記一対のフェルールの内の
少なくとも一方に設けられた第1の弾性部材と、夫々の
前記フロントインシュレータを前記一軸に沿う方向に第
2の押圧で押す第2の弾性部材とを有し、前記インシュ
レータの移動に伴い前記フェルールが移動することを特
徴とする光コネクタが得られる。
【0009】さらに、本発明によれば、前記したいずれ
かの光コネクタにおいて,前記インシュレータは,嵌合
の際,前記一軸方向に互いに嵌合する嵌合部を夫々備
え,前記インシュレータの一方を他方に対して前記一軸
方向に垂直な方向に位置決めすることを特徴とする光コ
ネクタが得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0011】図1は本発明の第1の実施の形態による光
コネクタを示す図である。また,図2は図1の光コネク
タの嵌合状態を示す断面図で,理解を容易にするために
光ファイバー1本についてのみ示している。
【0012】図1及び図2を参照すると,光コネクタ
は,一軸方向に互いに嵌合するレセプタクル10及びプ
ラグ20とを備えている。以下の説明において,レセプ
タクル10及びプラグ20の一軸方向における嵌合側を
前方,嵌合側と反対側を後方と呼ぶ。
【0013】レセプタクル10は,先端面が光コンタク
トをなすフェルール11と,これを保持するフロントイ
ンシュレータ12と,フロントインシュレータ12の後
方に設けられたリアインシュレータ13と,フロントイ
ンシュレータ12とリアインシュレータ13との間に設
けられたスプリング14と,これらを収容する外殻部1
5を備えている。
【0014】レセプタクル10において,フェルール1
1は,フロントインシュレータ12の前壁12aの孔部
12bから光コンタクト部分を突出させるとともに,前
壁12aによって,フロントインシュレータ12からの
嵌合方向への脱落を阻止されている。
【0015】また,フェルール11には,光ファイバ1
6が接続され,リアインシュレータ13,及び外殻部1
5の底壁15aに設けられた孔部15bを通って,レセ
プタクル10から外に後方に延在するように設けられて
いる。
【0016】プラグ20は,光コンタクトをなすフェル
ール21と,このフェルール21を保持するフロントイ
ンシュレータ22と,フロントインシュレータ22の後
方に設けられたリアインシュレータ23と,フロントイ
ンシュレータ22とリアインシュレータ23との間に設
けられ,フェルール21を前方に付勢するスプリング2
4と,これらを保持する外殻部25と,外殻部25内
で,リアインシュレータ23の後方に隣接して設けら
れ,このリアインシュレータ23の一端を支持する底板
26とを備えている。
【0017】プラグ20において,フェルール21は,
レセプタクル10のフェルール11を収容する筒状の収
容部材21aを先端に備えるとともに,フェルール11
の端面に,端面が当接して,光コンタクトをなす。ま
た,フェルール21は,段部22dを備えたインシュレ
ータ22の収容孔内22cに収容され,その前方への移
動が阻止されている。
【0018】また,外殻部25の周囲には,カップリン
グナット27が設けられ,嵌合の際に,レセプタクル1
0の外殻部15正面に設けられたねじ部15cと螺合す
る。
【0019】カップリングナット27の後方の一端に
は,エンドベル28が螺合して接続されている。
【0020】このプラグ20において,フェルール21
に接続された光ファイバ29が,スプリング24,リア
インシュレータ23の底部23aの孔部23b,及び底
板26に設けられた孔部26aを貫通して,後方に延在
して,エントベル28の一端に収容された光ケーブル3
1の一端に至っている。この光ケーブル31は,支持部
材33を介して,エンドベル28の一端に,グランドナ
ット32によって固定支持されている。
【0021】図3は図1の光コネクタの原理の説明に供
せられる概略断面図である。
【0022】図3を参照すると,レセプタクル10及び
プラグ20の嵌合の際には,レセプタクル10のフェル
ール11とプラグ20側のフェルール21の収容部材2
とが嵌合する。この際に,フェルール11及び21
の先端面は互いに先端面同士がぶつかりあいスプリング
14,24によって押し合う。さらに,フェルール1
1,21は,インシュレータとともにスプリング14,
24によってバランスをとられながら,左右にそれぞれ
後退すると,次にレセプタクル側フロントインシュレー
タ12と,プラグ側フロントインシュレータ22とがぶ
つかり,フェルール11,21と同様に,スプリングに
よって押し合いながら,それぞれに後退する。
【0023】したがって,嵌合の際には,外殻部15,
25に対して,光コンタクトを保持しているインシュレ
ータ12,22をバネ等の弾性部材によって,フローテ
ィングすることによって,フェルール11,12に横か
らの応力が加わることがなくなり,高性能の光コネクタ
を提供することができる。
【0024】図4は本発明の第2の実施の形態による光
コネクタの要部を示す断面図である。図4の光コンタク
トは,図2の光コネクタとは,内部構造が異なるが,そ
れ以外は,図2の光コンタクトと同様な構成を有する。
また,同様の名称の部位には,図2と同じ参照符号を用
いている。
【0025】図4を参照すると,レセプタクル10は,
外殻部15内にフロントインシュレータ12と,フロン
トインシュレータ12内の収容部12c内に収容された
フェルール11,11と,フロントインシュレータ12
内の収容部12cの嵌合側と逆の側を封じるリアインシ
ュレータ13と,収容部12c内に収容され,フェルー
ル11を嵌合方向に付勢する第1スプリング14aと,
フロントインシュレータ12を嵌合方向に付勢する第2
スプリング14bとを備えている。フロントインシュレ
ータ12の嵌合側に突出して突起部1が設けられてい
る。
【0026】また,プラグ20は,外殻部25内にフロ
ントインシュレータ22と,フロントインシュレータ2
2の収容部22a内に収容されたフェルール21,21
と,フロントインシュレータ22内の収容部22aの後
方を封じるリアインシュレータ23と,フロントインシ
ュレータ22を嵌合方向に付勢する複数のスプリング2
4a,24bとを備えている。
【0027】また,フロントインシュレータ22の嵌合
側には,嵌合時にレセプタクル10のフロントインシュ
レータ12に設けられた突起部1と嵌合する孔部2を備
えている。
【0028】図4に示す光コネクタも,図3に示す第1
の実施の形態によるものと同様な原理で,嵌合の際に
は,レセプタクル側のフロントインシュレータ12の突
起部1とプラグ側のフロントインシュレータ22の孔部
とが,夫々の外殻部15,25に対して,光コンタクト
を保持しているフロントインシュレータ12,22をフ
ローティングすることによって,先端面が互いに当接す
るフェルール11,12に横からの応力が加わることが
なくなり,高性能の光コネクタを提供することができ
る。
【0029】
【発明の効果】以上,説明したように,本発明によれ
ば,あらゆるロック構造の光多芯コネクタに対して応用
可能であることから,本発明の構造を用いることで,簡
単に性能を上げることができる光コネクタを提供するこ
とができる。
【0030】また,本発明によれば,構造上,従来品程
高精度の部品は必要なく,部品を一体加工で低コストで
製作でき,大幅なコストを下げることができる光コネク
タを提供することができる。
【0031】さらに,本発明によれば,外殻部品のロッ
ク部の全長を短くすることができることによる光多芯コ
ネクタの小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による光コネクタを
示す図である。
【図2】図1の光コネクタの嵌合状態を示す断面図であ
る。
【図3】図1の光コネクタの原理の説明に供せられる概
略断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による光コネクタを
示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 突起部 2 孔部 10 レセプタクル 11 フェルール 12 フロントインシュレータ 12a 前壁 12b 孔部 12c 収容部 13 リアインシュレータ 14 スプリング 14a 第1スプリング 14b 第2スプリング 15 外殻部 15a 底壁 16 光ファイバ 20 プラグ 21 フェルール 22 フロントインシュレータ 22a,22b,22c 収容部 23 リアインシュレータ 23a 底部 23b 孔部 24 スプリング 24a,24b スプリング 25 外殻部 26 底板 27 カップリングナット 28 エンドベル 29 光ファイバ 31 光ケーブル 33 支持部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一軸方向に互いに嵌合する外殻部を夫々
    有するレセプタクルとプラグとを備え,前記レセプタク
    ル及び前記プラグは,前記外殻部内に光コンタクトを収
    容したインシュレータを夫々備えた光コネクタにおい
    て,前記インシュレータは、フロントインシュレータと
    リアインシュレータとを備え、前記フロントインシュレ
    ータはフェルールを介して前記一軸に沿う方向に弾性部
    材によって、押圧されて、前記フロンインシュレータ及
    び前記フェルールが共に移動するとともに、 嵌合の際に,前記プラグと前記レセプタクルとの夫々の
    インシュレータが互いに当接することを特徴とする光コ
    ネクタ。
  2. 【請求項2】 一軸方向に互いに嵌合する外殻部を夫々
    有するレセプタクルとプラグとを備え,前記レセプタク
    ル及び前記プラグは,前記外殻部内に光コンタクトを収
    容したインシュレータを夫々備えた光コネクタにおい
    て,前記インシュレータは、フロントインシュレータと
    リアインシュレータとを夫々備え、前記光コンタクトは
    少なくとも一対のフェルールによって夫々構成され,前
    記夫々の一対のフェルールは、夫々の前記フロントイン
    シュレータと前記リアインシュレータとの間に第1の押
    圧を印加して、前記一対のフェルールを端面結合させる
    ための前記一対のフェルールの内の少なくとも一方に設
    けられた第1の弾性部材と、夫々の前記フロントインシ
    ュレータを前記一軸に沿う方向に第2の押圧で押す第2
    の弾性部材とを有し、前記インシュレータの移動に伴い
    前記フェルールが移動することを特徴とする光コネク
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の光コネクタにおい
    て,前記インシュレータは,嵌合の際,前記一軸方向に
    互いに嵌合する嵌合部を夫々備え,前記インシュレータ
    の一方を他方に対して前記一軸方向に垂直な方向に位置
    決めすることを特徴とする光コネクタ。
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