JP3060951U - サ―ジ電圧吸収回路 - Google Patents
サ―ジ電圧吸収回路Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複数の電子回路において接地端子間を直接接
続すると、個々の電子回路で発生したノイズ等が別の電
子回路にまで伝播してしまう。 【解決手段】 複数の回路の接地端子間をダイオードを
介して接続し、さらに細くて長い接続線を介して接続し
た。従って、簡易な構成によりノイズを遮断しつつサー
ジ電流のみを導通させることができる。
続すると、個々の電子回路で発生したノイズ等が別の電
子回路にまで伝播してしまう。 【解決手段】 複数の回路の接地端子間をダイオードを
介して接続し、さらに細くて長い接続線を介して接続し
た。従って、簡易な構成によりノイズを遮断しつつサー
ジ電流のみを導通させることができる。
Description
【0001】
本考案は、サージ電圧吸収回路に関し、特に、容易にノイズ対策が可能である サージ電圧吸収回路に関する。
【0002】
近年の電気製品は、一般に複数の電子回路を組み合わせて諸機能を発揮させる ことにより構成することが多く、この電子回路は一般にICを含むプリント基板 にて構成され、多くの半導体デバイスを備えている。このような電子回路による 制御にはしばしばディジタル信号回路が使用されるが、これらの制御系は外部か ら飛び込み、または伝導するノイズにより誤動作を生じやすいという本質的な弱 みを持っている。
【0003】 さらに電子回路は瞬時に発生するESD(静電気放電)やCRTアーク放電、 ラインダンプ試験等により生ずるサージ電流に弱く、このサージ電流は誤動作の 原因になるばかりでなく、半導体デバイス自体の劣化・破壊の原因となってしま う。そこで、従来は複数の回路の接地端子間を直接接続するなどして上記ESD 等の対策を行っていた。
【0004】 一方、特開平第1−280346号公報に開示されている技術においては、2 系統以上の電源に接続されている複数の回路において、それらの複数の回路の各 素子のサージ電圧のエネルギー負担を分散させている。すなわち、2系統以上の 給電端子のうち独立した電源間または、電源と接地端子間とにダイオード素子を 挿入する。例えば、2系統以上の給電端子の高電圧側に同ダイオードのカソード を接続し、低電圧側にアノードを接続する。
【0005】 上記のような構成においては、サージ電圧によって高電圧側端子の電圧が異常 に増大してダイオードがブレイクダウンするか、サージ電圧によって低電圧側端 子の電圧が上昇して同高電圧側端子の電圧より高くなるかすると、サージ電圧が かかっていない方にもサージ電流が流れる。従って、サージ電圧のエネルギー負 担が分散される。
【0006】
上述した従来の技術においては、次のような課題があった。 すなわち、前者の技術のように接地端子間を直接接続すると個々の電子回路で 発生したノイズ等が別の電子回路にまで伝播してしまう。 また、後者の特開平第1−280346号公報に開示されている技術において は、複数の回路の電源間または、電源と接地端子間をダイオードを介して接続す るので、電源端子から進入するサージ電流には対応できたが、ESD等により回 路に直接発生したサージ電流には対応できなかった。
【0007】 本考案は、上記課題にかんがみてなされたもので、簡易な構成により回路間に ノイズは伝播させず、回路で発生したサージ電流を接地端子から逃がすことが可 能なサージ電圧吸収回路を提供することを目的とする。
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる考案は、複数の回路の接地端子間 で所定方向に所定値より大きな電圧が印加されたときのみに導通させる接地端子 間導通手段を具備し、同接地端子間でノイズは遮断し、サージ電流は上記所定方 向に流れることを可能とする構成としてある。
【0009】 上記のように構成した請求項1にかかる考案においては、複数の回路の接地端 子間で所定方向に所定値より大きな電圧が印加されたときのみに導通させるよう にする。ここで、所定値より大きな電圧というのは上記複数の回路で発生するノ イズレベルより大きい電圧であり、このノイズレベルより大きな電圧が印加され たときのみに導通を図ることにより、上記接地端子間にはサージ電流のみが流さ れる。
【0010】 ここで、接地端子間に所定方向に所定値より大きな電圧が印加されたときのみ に導通させる構成の具体例として、請求項2にかかる考案は、請求項1に記載の サージ電圧吸収回路において、上記接地端子間導通手段は、上記接地端子間にダ イオードを介装させる構成としてある。
【0011】 上記のように構成した請求項2にかかる考案においては、上記接地端子間にダ イオードを介装させる。ダイオードは一般に順方向に対して例えばシリコンダイ オードにおいては約0.6Vの電圧が印加されたときに導通する。従って、0. 6V程度までのノイズであれば順方向であってもダイオードを介して導通されな い。また、接地端子は所定の一端子を接地して、さらに上記各接地端子間は共通 GND線にて接続する。この共通GND線は比較的細くて長い線で構成され、上 記0.6V以下程度のノイズが同共通GND線に流れたとしてもこの線を流れる 間に一般には減衰する。
【0012】 ここで、サージ電圧のような大電圧が印加されると、大電圧にとって上記細く て長い接地間接続は大きな抵抗であるが、ダイオードが導通状態になるので同ダ イオードを介して容易に導通が図られる。従って、サージ電圧に基づく電流は接 地端子間のダイオードを介して所定方向に逃げていく。すなわち、ダイオードに よってノイズのみ遮断され、サージ電流は流される。
【0013】 さらに、接地端子間においてノイズのみを遮断するのに好適な構成の具体例と して、請求項3にかかる考案は、請求項1に記載のサージ電圧吸収回路において 、上記接地端子間導通手段は、一方の接地端子から他方の接地端子へ整流する方 向と同他方の接地端子から一方の接地端子へ整流する方向とに双方向にダイオー ドを介装させる構成としてある。
【0014】 上記のように構成した請求項3にかかる考案においては、上記接地端子間で双 方向にダイオードを介装させている。従って、上記のようにシリコンダイオード を使用した場合はどちらの端子からみても約0.6V以下のノイズは導通せず、 それ以上のサージ電流は導通することになる。
【0015】 ここで、ノイズ電圧の大きさは必ずしも0.6V以下とは限らないので、より 広いノイズレベルに対応できると便利である。このようなときに便利な構成の具 体例として、請求項4にかかる考案は、請求項2〜請求項3のいずれかに記載の サージ電圧吸収回路において、上記接地端子間導通手段が備えるダイオードは、 複数のダイオードを直列に接続する構成としてある。
【0016】 上記のように構成した請求項4にかかる考案においては、複数のダイオードを 直列に接続している。すなわち、例えばn個のダイオードを直列に接続したとき には0.6×n(V)以下の電圧は遮断される。従って、直列に接続するダイオ ードの個数を変えることで遮断ノイズ電圧の上限が調節される。
【0017】
以上説明したように本考案は、容易に複数の回路間でノイズを遮断しつつサー ジ電流のみを導通させることができる。 また、請求項2にかかる考案によれば、簡易な構成で、所定方向に所定値より 大きな電圧が印加されたときのみに導通させることができる。 さらに、請求項3にかかる考案によれば、簡易な構成で、ノイズのみを遮断す ることができる。 さらに、請求項4にかかる考案によれば、様々なレベルのノイズに対応可能と なり便利である。
【0018】
以下、図面にもとづいて本考案の実施形態を説明する。 図1は、本考案の一実施形態にかかるサージ電圧吸収回路を複数の回路ととも に示している。同図においてプリント基板P1上に回路C1,C2が構成されて おり、プリント基板P2上に回路C3が構成されている。回路C1は電源端子V 1および接地端子G1を有しており、回路C2は電源端子V2および接地端子G 2、回路3は電源端子V3および接地端子G3を有している。
【0019】 また、本実施形態においては接地端子G1が接地されており、接地端子G1と G2との間が二つのダイオードで双方向に接続されている。すなわち、ダイオー ド10のカソードが接地端子G1に、アノードが接地端子G2に接続されており 、ダイオード11のアノードが接地端子G1に、カソードが接地端子G2に接続 されている。接地端子G2とG3との間もダイオード12,13で双方向に接続 されている。さらに、これらの接地端子G1〜G3は比較的細くて長い線で構成 される共通GND線にて接続されており、0.6V以下程度のノイズレベルのも のは、ダイオード10〜13を介しては導通されずに、同共通GND線に流れた としても一般にはこの線を流れる間に減衰する。
【0020】 上記構成において、回路C1にて図2(a)に示すようなノイズ20およびサ ージ電圧30が発生したときには、ノイズ20はダイオード11の導通を確保す る電圧である0.6Vより低いので、ダイオード11を介して接地端子G2には 伝播しない。もちろんノイズ20はダイオード10のブレイクダウン電圧よりも 低いので、ダイオード10を介しても伝播しない。結局ノイズ20は接地端子G 2方向には伝播せず、接地部分より逃げていく。
【0021】 サージ電圧30は0.6Vより高いのでダイオード11が導通し、サージ電圧 30のうち0.6Vを越える部分はG2方向へと伝播可能となる。従ってサージ 電圧30が伝播してきたときには接地端子G2の電圧は図2(b)のようになっ て、サージ電圧のように瞬間的に生じた高いエネルギーを分散させることができ る。
【0022】 また、同様に回路C2にて、図2(d)に示すようなノイズ21およびサージ 電圧31が発生したときには、ノイズ21はダイオード10の導通を確保する電 圧である0.6Vより低いので、ダイオード10を介して接地端子G1に伝播し ない。上記と同様に、ダイオード11を介してもノイズ21は伝播しない。従っ てノイズ21は上記共通GND線を介して接地方向に流れながら減衰する。サー ジ電圧31のうち0.6Vを越える部分はダイオード10を介して接地端子G1 方向、およびダイオード13を介して接地端子G3方向へと伝播可能となり、接 地端子G1により接地方向へと伝播する。従って、図2の(c)のようになった サージ電圧の高いエネルギーを分散させることができる。
【0023】 このように、上記構成においては、複数の接地端子間で発生したサージ電圧は 双方向に伝播することができる。しかし、必ずしも双方向に伝播可能に構成しな くてはならないわけではない。すなわち、回路によっては一方向にしかサージ電 圧を伝播させたくないこともあり、そのような構成としては、図3のように接地 端子間を一つのダイオードにて接続する。
【0024】 このような構成においては、図3(a)のようなノイズとサージ電圧であれば 、順方向に0.6V以上のサージ電圧のみが伝播して図3(b)のようになる。 また、図3(d)のようなノイズとサージ電圧は逆方向であるので、サージ電圧 がダイオードのブレイクダウン電圧を越えない限り図3(c)のように伝播しな い。
【0025】 上述の実施形態においては、ダイオード固有の導通を確保する電圧である0. 6Vをしきい値として、それより低レベルのノイズを導通させるか否かが決定さ れていた。しかし、0.6Vよりも大きいノイズが予想されることもある。すな わち、図4(a)に示すノイズ22とサージ電圧32のように、ノイズ22にお いて0.6Vを越える部分があることが考えられる。
【0026】 かかる場合には図4(a)の0.6Vを超える部分が伝播して、図4(b)に 示すようにサージ電圧32以外にノイズ22にもダイオードを伝播してしまう成 分がでてきてしまう。このようなノイズ伝播を防ぐのに好適な実施形態として、 接地端子間を2つの直列接続によるダイオードを介して接続することが考えられ る。ここで、一つのダイオードの導通を確保するのに0.6V必要であるので、 2つのダイオードを直列接続した結果、導通を確保するのに1.2V必要になる 。
【0027】 かかる構成において、図4(c)に示すようなノイズ23およびサージ電圧3 3が発生したとする。このときノイズ23の最大値は、0.6Vを越えてはいる が1.2Vは越えていない。従って、ノイズ23はダイオードを介して伝播する ことはない。また、サージ電圧33の最大値は1.2Vを越えているので、サー ジ電圧は伝播する。従って、ノイズを伝播させずにサージ電圧のエネルギーのみ を分散させることができる。
【0028】 また、この構成においては、複数のダイオードを直列接続していたが、むろん 図2に示したようにダイオードにより接地端子間を双方向に接続したときにも、 この複数のダイオードの直列接続が適用できる。
【0029】 このように、本考案では複数の回路の接地端子間をダイオードを介して接続し たので、簡易な構成によりノイズを遮断しつつサージ電流のみを導通させること ができる。
【図1】複数の回路に本考案の一実施形態にかかるサー
ジ電圧吸収回路を適用した場合の回路図である。
ジ電圧吸収回路を適用した場合の回路図である。
【図2】接地端子間をダイオードにて双方向に接続した
ときのノイズとサージ電圧とを示す図である。
ときのノイズとサージ電圧とを示す図である。
【図3】接地端子間を一つのダイオードにて接続したと
きのノイズとサージ電圧とを示す図である。
きのノイズとサージ電圧とを示す図である。
【図4】接地端子間を二つのダイオードにて接続したと
きのノイズとサージ電圧とを示す図である。
きのノイズとサージ電圧とを示す図である。
C1,C2…回路 P1,P2…プリント基板 10〜13…ダイオード 20〜23…ノイズ 30〜33…サージ電圧
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の回路の接地端子間で所定方向に所
定値より大きな電圧が印加されたときのみに導通させる
接地端子間導通手段を具備し、同接地端子間でノイズは
遮断し、サージ電流は上記所定方向に流れることを可能
とすることを特徴とするサージ電圧吸収回路。 - 【請求項2】 上記請求項1に記載のサージ電圧吸収回
路において、 上記接地端子間導通手段は、上記接地端子間にダイオー
ドを介装させることを特徴とするサージ電圧吸収回路。 - 【請求項3】 上記請求項1に記載のサージ電圧吸収回
路において、 上記接地端子間導通手段は、一方の接地端子から他方の
接地端子へ整流する方向と同他方の接地端子から一方の
接地端子へ整流する方向とに双方向にダイオードを介装
させることを特徴とするサージ電圧吸収回路。 - 【請求項4】 上記請求項2〜請求項3のいずれかに記
載のサージ電圧吸収回路において、 上記接地端子間導通手段が備えるダイオードは、複数の
ダイオードを直列に接続することを特徴とするサージ電
圧吸収回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999000226U JP3060951U (ja) | 1999-01-21 | 1999-01-21 | サ―ジ電圧吸収回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999000226U JP3060951U (ja) | 1999-01-21 | 1999-01-21 | サ―ジ電圧吸収回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3060951U true JP3060951U (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=43194751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999000226U Expired - Lifetime JP3060951U (ja) | 1999-01-21 | 1999-01-21 | サ―ジ電圧吸収回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3060951U (ja) |
-
1999
- 1999-01-21 JP JP1999000226U patent/JP3060951U/ja not_active Expired - Lifetime
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