JP3060768U - 携帯電話機等の送信電波確認装置 - Google Patents

携帯電話機等の送信電波確認装置

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弘至 原田
一基 宇津野
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株式会社電興社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 隣り合わせとなった他人の携帯電話機による
誤動作のおそれがなく自機からの送信電波を確認でき、
かつ、容易にストラップに取り付けられる小型な装置に
形成可能な携帯電話機等の送信電波確認装置を提供す
る。 【解決手段】 電波受信部を、高周波トランジスタのベ
ースに直接アンテナを接続して該アンテナで受信した微
小な高周波電流を電流増幅すると共に、該高周波トラン
ジスタのスイッチング作用により信号に変換する回路で
構成し、これにより、自機からの送信電波の受信可能領
域が、略自機に取り付けられたストラップの長さだけ自
機から離れた位置までの範囲になるように、電波受信部
の受信感度を設定した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、携帯電話機、PHS又は携帯端末等のストラップ等に取り付けられ て自機から送信される電波を受信して自機の送信状態を確認する送信電波確認装 置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機等の送信状態を確認する装置としては、例えば、実用新案登録第2 515077号公報に記載の着信報知装置が知られている。該公報記載の装置は 、携帯電話機等が基地局からの呼び出し信号があると自動的にその応答信号が発 せられて確認がなされてはじめて接続されることを利用したものであり、この応 答信号を着信報知装置が検知して呼び出しがあったことを知らせるものである。 すなわち、応答信号は自機から発せられる故に強い電波であるので、簡単な装置 によって検知できることを利用したものである。
【0003】 ところで、上記公報記載の着信報知装置は、携帯電話機等の本体と所定距離離 して用いることを前提としている。例えば、携帯電話機等をカバンに収納した場 合に、この着信報知装置を胸ポケットにいれておくような場合等を前提としてい る。したがって、携帯電話機等の本体から発せられる電波をその離れた位置で検 知できる程度の感度は要求される。
【0004】 それ故、上記公報記載の着信報知装置は、図9に示されるように、アンテナで 受信した高周波電流をダイオードで検波し、検波信号をOPアンプ等の増幅回路 によって増幅するものである。この装置は、増幅回路をOPアンプで構成するな どして十分な受信感度を有するものとすることができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記着信報知装置のように本体から離して携帯することを前提 にした受信感度を持った装置は、例えば乗り物や建物の中で座席が隣り合わせと なった他人の携帯電話機でも動作してしまい、現在のように携帯電話機が一般普 及してしまうと、前記着信報知装置の利用者からしてみると頻繁に誤動作する装 置となってしまう。またダイオード検波とする回路構成上、検波回路と増幅回路 との2つの回路構成が必要であり、部品点数が多く、ストラップ用の小型な装置 として製作し難い。
【0006】 また、上記従来の携帯電話機の着信報知装置は、基地局から送られる呼出信号 に応答する自機の携帯電話機の応答電波を利用する着信報知を重要視しており、 基地局を無関係とした自機の携帯電話機からの電波送信や、長時間に渡る携帯電 話機からの電波送信を確認することを想定していない。このため、例えばポケッ トや鞄の中に入れた携帯電話機のキーが誤って押され電波が誤送信されたのを確 実に確認したり、データ通信等で長時間に渡り電波が送信され続けることをモニ ターするような装置への応用が難しい。
【0007】 本願考案は、上述の背景のもとでなされたものであり、隣り合わせとなった他 人の携帯電話機等による誤動作のおそれがなく自機からの送信電波を確認でき、 かつ、容易にストラップに取り付けられる小型な装置に形成可能な携帯電話機等 の送信電波確認装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、第1の考案は、 携帯電話機、PHS又は携帯端末等のストラップ等に取り付けられて該携帯電 話機等から送信される電波を受信して自機の送信状態を確認する携帯電話機等の 送信電波確認装置であって、電波受信部と、該電波受信部からの信号によって駆 動される電波受信の確認報知手段とを有する携帯電話機等の送信電波確認装置に おいて、 前記電波受信部は、自機からの送信電波の受信可能領域が、自機に取り付けら れたストラップの長さだけ自機から離れた位置又はその近傍までの範囲になるよ うに、受信感度が設定されているものであることを特徴とする携帯電話機等の送 信電波確認装置である。
【0009】 第2の考案は、 携帯電話機、PHS又は携帯端末等のストラップ等に取り付けられて該携帯電 話機等から送信される電波を受信して自機の送信状態を確認する携帯電話機等の 送信電波確認装置であって、電波受信部と、該電波受信部からの信号によって駆 動される電波受信の確認報知手段とを有する携帯電話機等の送信電波確認装置に おいて、 前記電波受信部は、高周波トランジスタのベースに直接アンテナを接続して該 アンテナで受信した微小な高周波電流を電流増幅すると共に、該高周波トランジ スタのスイッチング作用により信号に変換し、この信号によって前記確認報知手 段を駆動するようにしたものであることを特徴とする携帯電話機等の送信電波確 認装置である。
【0010】 第3の考案は、 第2の考案にかかる携帯電話機等の送信電波確認装置において、 前記高周波トランジスタにダーリントン接続されたトランジスタを有し、該ダ ーリントン接続されたトランジスタの出力によって前記確認報知手段を駆動する ようにしたことを特徴とする携帯電話機等の送信電波確認装置 である。
【0011】 第4の考案は、第1ないし第3のいずれの考案にかかる携帯電話機等の送信電 波確認装置において、 前記確認報知手段は、光、音、又は振動を発生することによって報知するもの であり、前記受信手段とともにストラップに取り付けられるマスコット内に収納 されているものであることを特徴とする携帯電話機等の送信電波確認装置である 。
【0012】 上述の構成によれば、自機からの送信電波の受信可能領域が、略自機に取り付 けられたストラップの長さだけ自機から離れた位置までの範囲になるように、電 波受信部の受信感度が設定されているので、他人の携帯電話機、PHS及び携帯 端末等の送信電波では動作せずに、自機の携帯電話機等の送信電波のみに反応し て動作するものとすることが可能となった。
【0013】 また、高周波トランジスタによる電流増幅回路とし、高周波トランジスタのベ ースにアンテナを直接接続し、このアンテナに流れる高周波電流を電流増幅する と共に信号に変換することにより、検波回路と増幅回路の機能を1つで兼ねてい るので、部品点数が少なく小型な装置とすることを可能としている。それ故、ス トラップ用マスコット形状にして携帯電話機、PHSあるいは携帯端末等に取付 けることが可能である。
【0014】 また、本考案装置は、小型に構成できるため、ストラップ形状として取付ける だけではなく、バンド形状として取付けたり、アンテナキャップ形状として取付 けたり、シール形状として貼りつけたりしても良く、さらに携帯電話機またはP HSまたは携帯端末の機器内に入れたり、機能の一部として前記機器内の回路に 組み込むことも可能である。
【0015】
【考案の実施の形態】
図1は本考案の第1実施例にかかる携帯電話機等の送信電波確認装置の概略構 成を示すブロック図、図2は本考案の第1実施例にかかる携帯電話機等の送信電 波確認装置の具体的回路構成を示す図である。以下、これの図面を参照にしなが ら第1実施例を説明する。
【0016】 図において、符号1はアンテナ、2は電流増幅回路、4は出力回路、21,2 2,41,42,43は抵抗、23,24は高周波トランジスタ、25はコンデ ンサ、44はトランジスタ、45はLEDランプである。
【0017】 電流増幅回路2は、高周波トランジスタ23と24によるダーリントン接続を 中心に構成され、このダーリントン接続のトランジスタのベースには、抵抗21 と22によりバイアス電流が流され、トランジスタが動作しやすい状態にされて いると共にアンテナ1が接続されている。このアンテナ1には、携帯電話機また はPHSまたは携帯端末の送信電波が届くと微小な高周波電流が流れる。そうす ると、前記ダーリントン接続のトランジスタのベースからエミッターに電流が流 れるサイクルで電流増幅が行われ、その結果、前記ダーリントン接続のトランジ スタはONとなる。このONとなった信号をコンデンサ25により安定させ、次 の出力回路4に伝える。
【0018】 出力回路4は、トランジスタ44により構成され、電流増幅回路2より出力さ れる信号が0V付近となったときトランジスタ44はONとなりLEDランプ4 5を点灯させる。なお抵抗41と42は電流増幅回路2の信号電流調整用であり 、抵抗43はLEDランプ45の電流制限用である。
【0019】 なお、前記電流増幅回路2は必ずしもダーリントン接続とする必要はなく、1 つまたは2つ以上の高周波トランジスタを組み合わせる回路としても良い。
【0020】 さらに、出力回路4もトランジスタにより構成する必要はなく、例えばリレー のようにスイッチ動作する他の素子としても良い。
【0021】 また、LEDランプ45を、その他の発光素子や、音や音声を発生する装置や 、振動モータ等に置き換えても良く、さらにそれらを組み合わせても良い。
【0022】 図3は本考案の第2実施例の概略構成をを示すブロック図であり、図4は第2 の実施例の具体的回路構成を示す図である。以下、これの図面を参照にしながら 第2実施例を説明する。
【0023】 図3及び図4において、符号1はアンテナ、2は電流増幅回路、3は感度調整 回路、4は出力回路、21,22,32,33,41,42,43は抵抗、31 は可変抵抗、23,24は高周波トランジスタ、34はOPアンプ、25はコン デンサ、44はトランジスタ、45はLEDランプである。
【0024】 この実施例は、アンテナ1に流れる微少な高周波電流を、ダーリントン接続の トランジスタによりベースからエミッターに電流が流れるサイクルで電流増幅を 行うまでは上記大実施例と同じであるが、この電流増幅した信号をエミッタ・フ ォロワとして次段に設けた感度調整回路3に出力するようにした点が上記第1実 施例と異なる。
【0025】 上記感度調整回路3はOPアンプ34を中心に構成され、可変抵抗31と抵抗 32により決定されるゲインを前記可変抵抗31の抵抗値を変えることにより変 化させ、OPアンプ34の出力調整を行うことにより電流増幅回路2にて行えな い受信感度調整を擬似的に行う。
【0026】 このOPアンプ34より出力される信号は、次段の出力回路4に入力されるが 、この出力回路4の動作は、第1の実施例と同様であるので説明を省略する。
【0027】 図5ないし図8は、本考案装置を自機の携帯電話機に取り付けた実施例を示す 図である。これらの図において、符号5は送信電波確認装置、6はストラップ、 7は携帯電話機本体である。なお、送信電波確認装置5の表面部の適当な部位に 、LED45が露出されている。
【0028】 図5に示した例は、本考案装置(送信電波確認装置5)をストラップ用マスコ ット形状に形成し、ストラップの一部として携帯電話機本体7に取付けた例であ る。
【0029】 図6に示した例は、本考案装置(送信電波確認装置5)をストラップ用マスコ ット形状に形成して、チェーンや紐等により携帯電話機本体7のストラップ6に 取付けた例である。
【0030】 図7に示した例は、本考案装置(送信電波確認装置5)をバンド形状やアンテ ナキャップ形状として携帯電話機7等に取付けた例である。
【0031】 図8に示した例は、本考案装置(送信電波確認装置5)をシール形状として、 携帯電話機等に貼りつけた例である。
【0032】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案は、自機からの送信電波の受信可能領域が、自機 に取り付けられたストラップの長さだけ自機から離れた位置又はその近傍までの 範囲になるように、電波受信部の受信感度を設定したものであり、これにより、 隣り合わせとなった他人の携帯電話機等による誤動作のおそれがなく自機からの 送信電波を確認でき、かつ、このように低い感度に設定することにより、電波受 信部の回路構成を極めて単純なものにすることを可能にし、また、これにより、 ストラップに取り付けられる小型な装置に形成可能にし、さらには、小型な装置 とすることにより携帯電話機及びPHS及び携帯端末に取付けたり貼りつけたり 組み込んだりすることができ、自機の着信報知や発信報知のみを行う視覚的もし くは感覚的に認識しやすい送信電波確認装置とするこを可能にしたものである。 加えて、今後普及するCDMA方式の携帯電話機等のような、常時弱い送信電波 を送る機器の動作状況を確認する視覚的や感覚的に認識しやすい送信電波確認装 置とすることを可能としたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図2】第1実施例の具体的回路構成を示す図である。
【図3】第2実施例の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図4】第2実施例の具体的回路構成を示す図である。
【図5】実施例の携帯電話機等の送信電波確認装置をス
トラップ形状とした例を示す図である。
【図6】実施例の携帯電話機等の送信電波確認装置をス
トラップ形状とした例を示す図
【図7】実施例の携帯電話機等の送信電波確認装置をバ
ンド形状やアンテナキャップ形状とした例を示す図であ
る。
【図8】実施例の携帯電話機等の送信電波確認装置をシ
ール形状とした例を示す図である。
【図9】従来の携帯電話機等の送信電波確認装置の回路
図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 電流増幅回路 3 感度調整回路 4 出力回路 5 送信電波確認装置 6 ストラップ 21 抵抗 22 抵抗 23 高周波トランジスタ 24 高周波トランジスタ 25 コンデンサ 31 可変抵抗 32 抵抗 33 抵抗 34 OPアンプ 41 抵抗 42 抵抗 43 抵抗 44 トランジスタ 45 LEDランプ

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯電話機、PHS(登録商標)又は携
    帯端末等のストラップ等に取り付けられて該携帯電話機
    等から送信される電波を受信して自機の送信状態を確認
    する携帯電話機等の送信電波確認装置であって、電波受
    信部と、該電波受信部からの信号によって駆動される電
    波受信の確認報知手段とを有する携帯電話機等の送信電
    波確認装置において、 前記電波受信部は、自機からの送信電波の受信可能領域
    が、自機に取り付けられたストラップの長さだけ自機か
    ら離れた位置又はその近傍までの範囲になるように、受
    信感度が設定されているものであることを特徴とする携
    帯電話機等の送信電波確認装置。
  2. 【請求項2】 携帯電話機、PHS又は携帯端末等のス
    トラップ等に取り付けられて該携帯電話機等から送信さ
    れる電波を受信して自機の送信状態を確認する携帯電話
    機等の送信電波確認装置であって、電波受信部と、該電
    波受信部からの信号によって駆動される電波受信の確認
    報知手段とを有する携帯電話機等の送信電波確認装置に
    おいて、 前記電波受信部は、高周波トランジスタのベースに直接
    アンテナを接続して該アンテナで受信した微小な高周波
    電流を電流増幅すると共に、該高周波トランジスタのス
    イッチング作用により信号に変換し、この信号によって
    前記確認報知手段を駆動するようにしたものであること
    を特徴とする携帯電話機等の送信電波確認装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の携帯電話機等の送信電
    波確認装置において、 前記高周波トランジスタにダーリントン接続されたトラ
    ンジスタを有し、該ダーリントン接続されたトランジス
    タの出力によって前記確認報知手段を駆動するようにし
    たことを特徴とする 携帯電話機等の送信電波確認装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の携
    帯電話機等の送信電波確認装置において、 前記確認報知手段は、光、音、又は振動を発生すること
    によって報知するものであり、前記受信手段とともにス
    トラップに取り付けられるマスコット内に収納されてい
    るものであることを特徴とする携帯電話機等の送信電波
    確認装置。
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