JP3060253B2 - 金属原子により防眩性が付与されたコンタクトレンズ - Google Patents

金属原子により防眩性が付与されたコンタクトレンズ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防眩効果の高いコンタ
クトレンズに関するものである。更に詳しく述べると金
属原子を用いることにより安定な高い防眩性が付与され
たコンタクトレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】本来、コンタクトレンズの用途は視力補
正を主眼とするものである。しかし、最近の眼科医療に
関する多くの研究の結果からは、紫外線や可視光線でも
比較的低波長の強い光が、眼に少なからず悪影響を及ぼ
し、その弊害が現われているという報告がなされてい
る。こういった紫外線や可視域の低波長の強い光から眼
を守る必要性の高まりとともに、コンタクトレンズにも
眼に害の多い紫外線や低波長の強い光から眼を保護する
という重要な機能が求められ始めている。例えば、コン
タクトレンズにあっては、紫外線を防止するために、レ
ンズ樹脂に紫外線吸収剤を適量混合することにより、あ
る程度眼の保護がなされる対応が採られている。しかし
ながら、可視光線中の低波長成分の防御には、殆ど手が
つけられていないのが現状である。しかし、強い太陽光
線や自動車のライト光の眩しさを防止する眼鏡レンズと
しては、ガラス製レンズにその例を見ることが出来る。
珪酸塩又はほう珪酸塩系のガラスにNd22を加えるこ
とや、Er22を使用することにより可視域の低波長成
分を遮断し、防眩性を付与しようとする試みがなされて
おり、一部眼鏡用ガラスレンズとして使用されている。
(特公昭48−8723号、特開昭53−85813
号)
【0003】しかしながら、ガラスで出来たコンタクト
レンズは、危険で用いることは出来ないし、プラスチッ
クでは、簡単には、Nd22やEr22等を導入出来る
訳には行かない。その理由は、Nd22やEr22等の
金属酸化物は、簡単に樹脂モノマ−に溶解したり、均一
透明にレンズ用樹脂中に分散混合が出来ないからであ
る。又、プラスチック製レンズ樹脂に種々の有機染料を
混合して、可視域の低波長成分を遮断し、防眩性を付与
しようとする試みがなされているが、一般に、有機染料
は、光や熱に極めて不安定であり、樹脂中の有機染料は
時間と共にその濃度が低下したり劣化して樹脂の光吸収
特性が大幅に変化するのが常である。従って、プラスチ
ック製コンタクトレンズにあっても該ガラス製レンズと
同様な眼を保護する安定な高い防眩特性を有するものの
出現が真に望まれている。一般に、最も望ましい防眩効
果とは、屋外の明るい状態に順応した正常な肉眼の比視
感度の最高を示す波長である555nmと、屋内の暗い
状態に順応した正常な肉眼の比視感度の最高を示す波長
である507nmの双方の入射光量を抑えるために、樹
脂が相応の吸収を持つことが、高い防眩効果を達成する
と言われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、プラスチック製コンタクトレンズにあっても該ガ
ラス製レンズと同様な安定した防眩効果を有するもの、
即ち、屋外の明るい状態に順応した正常な肉眼の比視感
度の最高を示す555nmと、屋内の暗い状態に順応し
た正常な肉眼の比視感度の最高を示す507nmの双方
に安定的に、相応の吸収を持つプラスチック製コンタク
トレンズを得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このようなプ
ラスチック製コンタクトレンズを得べく検討を重ねた結
果得られたものである。即ち、後述する特定の樹脂モノ
マ−に有機酸コバルト化合物を含有溶解させ、これをキ
ャスティングラジカル重合させ、更にこれをコンタクト
レンズに研削、研磨することにより、560nm程度ま
での低可視域に防眩効果の著しい特性吸収を有するプラ
スチック製コンタクトレンズを得ることを可能にした。
【0006】以下、本発明を詳述する。本発明で、最も
重要なことは、屋外の明るい状態に順応した正常な肉眼
の比視感度の最高を示す波長である555nmと、屋内
の暗い状態に順応した正常な肉眼の比視感度の最高を示
す波長である507nmの双方の入射光量を抑えるため
に樹脂にこの付近の波長での吸収を持たせることであ
る。本発明では、有機酸コバルト化合物が特定の樹脂中
で、この機能を有することを見出した。即ち、有機酸コ
バルト化合物と後述する特定の樹脂モノマ−の組み合わ
せが、本発明を可能にしたと言える。
【0007】先ず、本発明で用いられる有機酸コバルト
化合物とは、コバルト原子と有機酸が結合された化合物
一般を意味し、水和物が結合したものも本発明では、特
に、弊害はなく、好ましく用いられる。具体的には、酢
酸コバルト[Co(CH3COO)2]、ギ酸コバルト
[Co(HCOO)2]、シクロヘキサン酪酸コバルト
[Co(C61136COO)2],シュ−酸コバルト
[CoC24],オレイン酸コバルト[Co(C1733
COO)2]、ステアリン酸コバルト[Co(CH3(C
216COO)2],及び、これ等の各種水和物を挙げ
ることが出来るが、これ等は、ほんの一例であり、本発
明ではこれ等のみに限定されない。
【0008】次に、本発明で用いられるプラスチックコ
ンタクトレンズを構成する樹脂は、ジエチレングリコ−
ルビスアリルカ−ボネ−ト系樹脂である。ジエチレング
リコ−ルビスアリルカ−ボネ−ト系樹脂とは、本発明で
は、ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−トモノ
マ−を主成分として含むモノマ−をキャスティングラジ
カル重合して成る共重合体を意味し、これより作られる
レンズは、架橋密度が高く耐熱性、耐水性、耐溶剤性に
優れた特性を有するレンズであり本発明では、好ましく
使用される。
【0009】本発明で、ジエチレングリコ−ルビスアリ
ルカ−ボネ−トモノマ−が単独で用いられない理由は、
本発明の主要な目的である防眩特性をコンタクトレンズ
樹脂に附与させるときに、防眩機能を有する該コバルト
化合物が簡単に溶解してくれないからに他ならない。そ
れ故、本発明で用いられるジエチレングリコ−ルビスア
リルカ−ボネ−トを主成分として含むモノマ−のジエチ
レングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−ト以外の成分は、
専ら防眩機能を有する該コバルト化合物をジエチレング
リコ−ルビスアリルカ−ボネ−トに溶解させる手段に過
ぎない。本発明で用いられるジエチレングリコ−ルビス
アリルカ−ボネ−ト以外の成分とは、本発明では、二種
類用いられる。一つは、アクリル酸もしくは、メタクリ
ル酸である。これ等のモノマ−は、専ら防眩機能を有す
る該コバルト化合物を溶解させるために使用される。し
かしながら、アクリル酸もしくは、メタクリル酸は、元
来ジエチレングリコ−ルビスアクリルカ−ボネ−トモノ
マ−と重合時に、相溶し難いモノマ−であるので、これ
だけでは、コンタクトレンズに必要な透明な樹脂はでき
ない。
【0010】そこで、本発明ではジエチレングリコ−ル
ビスアリルカ−ボネ−トとアクリル酸もしくは、メタク
リル酸との相溶性を向上させ、透明な樹脂にする手段と
して化3(構造式1)及び化4(構造式2)で示される
モノマ−が使用される。本発明で用いられるコンタクト
レンズ樹脂組成を示すと、主成分のジエチレングリコ−
ルビスアリルカ−ボネ−ト70〜94重量部、アクリル
酸もしくはメタクリル酸1〜10重量部、化3(構造式
1)もしくは、化4(構造式2)で示される単量体5〜
30重量部に、有機酸コバルト化合物を、単量体総量1
00重量部当り0.05〜5.0重量部が使用される。
ここで、有機酸コバルト化合物は、単量体総量100重
量部当り0.05重量部以下であると、本発明の目的で
ある有効な、防眩性を達成できない。又、5重量部を超
えて使用すると、共重合体樹脂の透過率が大幅に低下す
るだけで、防眩特性の顕著な増加は期待出来ないので、
本発明では、0.05〜5.0重量部が好ましい範囲と
して使用される。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】次に、これ等該有機酸コバルト化合物を該
モノマ−に溶解させるために、本発明では、アクリル酸
もしくは、メタクリル酸が必須の成分として、用いられ
る。これ等単量体無くして、該有機酸コバルト化合物を
光学的に透明な状態で混合溶解することはできない。該
有機酸コバルト化合物を0.05〜5.0重量部溶解さ
せるためには、アクリル酸もしくは、メタクリル酸は1
〜10重量部必要である。1重量部以下であると充分な
溶解力を示さないし、10重量部を超えると主成分のジ
エチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−トモノマ−と
重合時に、相溶性が欠如し、樹脂の透明性が低下する。
この為、アクリル酸もしくは、メタクリル酸は、1〜1
0重量部の範囲で使用される。
【0014】次に、ジエチレングリコ−ルビスアリルカ
−ボネ−トは、主成分であり、70重量%以上が用いら
れる。これ以下だと、ジエチレングリコ−ルビスアリル
カ−ボネ−ト樹脂特有の強度、耐熱性、耐薬品性、等の
特質が失われてしまう。特にコンタクトレンズ材料は研
削、研磨時に発生する研削、研磨熱に耐える為に、高い
耐熱性を必要とするので、70重量%以上が必要であ
る。又、94重量部を超えると、該有機酸コバルト化合
物を安定して透明な状態で、樹脂化することが出来ない
ので、本発明では、主成分のジエチレングリコ−ルビス
アリルカ−ボネ−トモノマ−は、70〜94重量部の範
囲で使用される。
【0015】化3(構造式1)で示されるアクリルエス
テル(又は、メタクリルエステル)は、透明で光学特性
が良く、本発明の主成分であるジエチレングリコ−ルビ
スアリルカ−ボネ−トとは、相溶性に富む。又、ジエチ
レングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−トとアクリル酸も
しくは、メタクリル酸との相溶性を向上させる。しか
し、これが30重量部を越すと耐熱性が極端に悪くな
り、高温での加工が難しくなり好ましくない。又、有機
溶剤にも侵され易い。5重量部以下では、主成分のジエ
チレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−トとアクリル酸
もしくは、メタクリル酸との相溶性を維持出来ない。こ
の為、本発明では、5〜30重量部が用いられる。更
に、本発明で重要な点は、化3(構造式1)のモノマ−
でRがC6以下のアルキル基を用いていることである。
即ち、C6を超える大きいアルキル基を用いると、重合
体が、柔軟な構造になるため、極端に耐熱性が低下す
る。C6以下のより小さいアルキル基では、この様なこ
とはない。
【0016】次に、化4(構造式2)のモノマ−は、透
明性に優れ、化3(構造式1)で示されるアクリルエス
テル(又は、メタクリルエステル)と同様本発明の主成
分であるジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−ト
とは、相溶性に富むし、ジエチレングリコ−ルビスアリ
ルカ−ボネ−トとアクリル酸もしくは、メタクリル酸と
の相溶性を向上させる特質を有している。更に、二官能
性であるので、架橋効果に優れ、耐熱性を附与出来る
為、本発明では、好ましく用いられる。しかしながら、
化4(構造式2)のモノマ−は、30重量部を越して用
いられると、架橋が進み過ぎ、出来た樹脂レンズが脆く
危険なものとなり易い。又、5重量部より少ないと、ジ
エチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−トとアクリル
酸もしくはメタクリル酸との相溶性を維持出来ない。こ
の為、本発明では、5〜30重量部が用いられる。
【0017】又、化4(構造式2)で、R1がC2〜C6
のアルキル基であることは、R1がC6 より大きいと架橋
効果が乏しくなり、耐熱性や耐薬品性が欠如する。又、
1の化5(構造式3)のnが1〜3の整数である理由
も全く同じ理由のためである。
【0018】
【化5】
【0019】本発明で用いられる化3(構造式1)のモ
ノマ−の具体例を示すと、メチルアクリレ−ト(メタク
リレ−ト)、エチルアクリレ−ト(メタクリレ−ト)、
n−プロピルアクリレ−ト(メタクリレ−ト)、イソプ
ロピルアクリレ−ト(メタクリレ−ト)、n−ブチルア
クリレ−ト(メタクリレ−ト)、n−ヘキシルアクリレ
−ト(メタクリレ−ト)、等が有効であるが、本発明
は、これ等のみに限定されない。次に、化4(構造式
2)で示されるモノマ−の具体例を示すと、エチレング
リコ−ルジアクリレ−ト(ジメタクリレ−ト)、プロピ
レングリコ−ルジアクリレ−ト(ジメタクリレ−ト)、
ブチレングリコ−ルジアクリレ−ト(ジメタクリレ−
ト)、ジエチレングリコ−ルジアクリレ−ト(ジメタク
リレ−ト)、トリエチレングリコ−ルジアクリレ−ト
(ジメタクリレ−ト)、等を挙げることが出来るが、本
発明では、これ等のみに限定されない。
【0020】さて、本発明のモノマ−即ち、ジエチレン
グリコ−ルビスアリルカ−ボネ−トとアクリル酸もしく
は、メタクリル酸と、化3(構造式1)、又は化4(構
造式2)で示されるモノマ−の混合物がキャスティング
重合されるが、この時、該有機酸コバルト化合物が混合
溶解された状態で重合が行われる。適量のラジカル重合
開始剤を加えられた該モノマ−は、設計された曲率を有
する金属、ガラス又はプラスチック等で出来た重合型の
中に流し込まれ、加熱硬化されて、内部に有機酸コバル
ト化合物の入った共重合体樹脂もしくは、レンズが得ら
れる。この時用いられる重合開始剤は特に限定はなく通
常のラジカル重合開始剤が使用される。加熱硬化温度
は、本発明では、30〜100℃程度が採用されるが、
目的に応じて変化させても良い。更に、本発明では、目
的に応じて種々の紫外線吸収剤を該モノマ−に加えてお
くことが出来るし、それが更に有効であることは、言う
までもない。本発明で得られたこれ等内部に有機酸コバ
ルト化合物の入った共重合体樹脂は、このままコンタク
トレンズとして用いることが出来るが、多くの場合この
後該共重合体樹脂を目的とするコンタクトレンズに通常
の手段を用いて、容易に研削、研磨される。
【0021】このようにして得られた本発明になるコン
タクトレンズは、屋外の明るい状態に順応した正常な肉
眼の比視感度の最高を示す波長である555nmと、屋
内の暗い状態に順応した正常な肉眼の比視感度の最高を
示す波長である507nmの双方の入射光量を抑える相
応の吸収を安定して持つことができ、高い防眩効果を達
成する事を可能にした。以下、本発明を実施例で説明す
る。
【0022】
【実施例】
実施例(1) ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−ト74重量
部、メタクリル酸3.0重量部、メチルメタクリレ−ト
8重量部、プロピレングリコ−ルジアクリレ−ト15重
量部をよく混合し、ステアリン酸コバルト[Co(CH
3(CH216COO)2]0.25重量部を加えてモノ
マ−溶液とした。これに重合開始剤として、イソプロピ
ルパ−オキシジカ−ボネ−ト2.7重量部を加えてガラ
ス製のモ−ルド中に入れ、42℃で5時間、60℃で1
5時間、85℃で2時間重合を行い淡いグレ−色の透明
な共重合体を得た。この共重合体を研削、研磨して、−
2.5ジオプタ−のコンタクトレンズを得た。このコン
タクトレンズの可視光線透過率を図1に示す。この図よ
り明らかなように、本発明のハ−ドコンタクトレンズは
屋外の明るい状態に順応した正常な肉眼の比視感度の最
高を示す波長である555nmと、屋内の暗い状態に順
応した正常な肉眼の比視感度の最高を示す波長である5
07nmの双方の入射光量を抑える相応の吸収を持ち、
高い防眩効果を有していることが認められる。次に、こ
のコンタクトレンズを、120℃のオ−ブンの中に5時
間入れ、その後、同様の可視光線透過率を測定したが、
図1と全く変化が認められなかった。このように、この
レンズの防眩特性は、極めて安定していることが認めら
れる。
【0023】実施例(2) ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−ト85重量
部、アクリル酸2.5重量部、nブチルメタクリレ−ト
12.5重量部をよく混合し、酢酸コバルト3、水和物
[Co(CH3COO)2・3H2O]0.25重量部を
加えて、モノマ−溶液とした。これに、重合開始剤とし
て、イソプロピルパ−オキシジカ−ボネ−ト3.0重量
部を加えて、ガラス製のモ−ルド中に入れ、42℃で7
時間、60℃で15時間、85℃で2時間重合を行い透
明な共重合体を得た。この共重合体を研削、研磨して、
−4.25ジオプタ−のコンタクトレンズを得た。この
レンズの可視光線透過率を図2に示す。この図より明ら
かなように、本発明のハ−ドコンタクトレンズは屋外の
明るい状態に順応した正常な肉眼の比視感度の最高を示
す波長である555nmと、屋内の暗い状態に順応した
正常な肉眼の比視感度の最高を示す波長である507n
mの双方の入射光量を抑える相応の吸収を持ち、高い防
眩効果を有していることが認められる。次に、このコン
タクトレンズを、120℃のオ−ブンの中に5時間入
れ、その後、同様の可視光線透過率を測定したが、図2
と全く変化が認められなかった。このように、このレン
ズの防眩特性は、極めて安定していることが認められ
る。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明ではプラス
チック製コンタクトレンズにあっても該ガラス製レンズ
と同様な安定した防眩効果を有するもの、即ち、屋外の
明るい状態に順応した正常な肉眼の比視感度の最高を示
す555nmと、屋内の暗い状態に順応した正常な肉眼
の比視感度の最高を示す507nmの双方に安定的に、
相応の吸収を持つプラスチック製コンタクトレンズを得
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のコンタクトレンズの可視光線透過率
を示す図。
【図2】実施例2のコンタクトレンズの可視光線透禍率
を示す図。
【符号の説明】
なし

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボ
    ネ−ト70〜94重量部、アクリル酸もしくはメタクリ
    ル酸1〜10重量部、下記化1(構造式1)もしくは、
    下記化2(構造式2)で示される単量体5〜30重量部
    をラジカルキャスティング重合して共重合体を作る際
    に、有機酸コバルト化合物を、単量体総量100重量部
    当り、0.05〜5.0重量部混合させて重合し、この
    共重合体を研削、研磨することにより、安定な高い防眩
    機能が付与されることを特徴とする金属原子により防眩
    性が付与されたコンタクトレンズ 【化1】 【化2】
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