JP3059851U - ガス圧接用リングバーナー - Google Patents

ガス圧接用リングバーナー

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄筋のガス圧接工法に用いられるリングバー
ナーに関するものであり、鉄筋の突き合わせ部分および
その近傍を望ましい範囲に渡り充分に加熱可能とする新
規な構造からなるガス圧接用リングバーナーを提供す
る。 【解決手段】 略短柱状の駒本体11の火口面12中央
に、中央火口部13を穿設すると共に、該中央火口部1
3を中心に格子状配置に8個の周辺火口部14,14,
……を設けたガス圧接用火口駒を、そのガス供給路2の
接続部21にガス供給管部4を連結し、ガス圧接対象鉄
筋6から等距離となるように配したガス圧接用リングバ
ーナーである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の目的】
この考案は、鉄筋の端部同士を同心状に圧接し、結合するガス圧接工法に用 いられるリングバーナーに関するものであって、特に、ガス圧接の対象となる鉄 筋の突き合わせ部分、およびその近傍を含む範囲を、略理想的な状態に加熱可能 とする新規な構造からなるガス圧接用リングバーナーを提供しようとするもので ある。
【0002】
【従来の技術】
土木建築の分野における鉄筋コンクリート用鋼棒の接合は、その殆どがガス 圧接工法によって行われており、該ガス圧接工法は、一般に鉄筋の端部同士を同 心状に突き合わせ、複数回に渡り加圧、減圧を繰り返すと共に、接合部を周囲か らアセチレンガスおよび酸素による火炎によって所定温度まで加熱し、溶融と圧 接を同時に進行させることにより、2本の鋼棒を一体に結合してしまうものであ る。
【0003】 一般的なガス圧接工法では、接合部を環状に包囲するリングバーナーを用い て、鉄筋の圧接部分を全方位から適正且つ均質に加熱する方法が取られており、 リングバーナーは、図6の従来のリングバーナーの斜視図に示されるように、図 示しない吹管に接続される吹管取付口3に、2又に分岐し、先端側が、ガス圧接 対象鉄筋6,6の外周側を円弧状に包囲するよう湾曲したガス供給管部4を設け 、該ガス供給管部4の円弧状先端側内周面には、周方向に沿って点在する円柱状 の火口チップ5,5,……を複数立設し、同火口チップ5,5,……の夫々の先 端が、円弧形状の中心に向かい、ガス圧接対象鉄筋6,6を中心とする放射状配 置となっており、圧接作業の際には、ガス圧接対象鉄筋6,6の端面同士を同軸 状に突き合わせ、所定の圧力で互いを押し付けると共に、図示しない吹管に接続 された吹管取付口3から燃焼用ガスを供給し、各火口チップ5,5,……の先端 から炎を放射することにより、ガス圧接対象鉄筋6,6の接合端面を加熱し、鉄 筋6,6の加熱状態を目視確認しながら、圧接して行くものである。
【0004】 この従前からのガス圧接作業では、リングバーナー火口チップ5,5,…… からの火炎は、確かに対象とする鉄筋に集中するように構成してあるものの、各 火口チップ5,5,……から放出される火炎が、夫々所定燃焼温度を維持する必 要から当該鉄筋に集中するように形成されていて、各火口チップ5,5,……全 体の火炎は、恰も鉄筋軸心に直交する薄っぺらな面状の火炎として当該鉄筋に照 射されるため、ガス圧接作業基準で定められているように「各鉄筋とも当接面か ら夫々少なくとも鉄筋径に相当する幅の範囲を、一律且つ一定時間内に速やかに 鉄筋中心温度で約1200℃となるように加熱する。」には、リングバーナー自 体を、各火口チップ5,5,……の鉄筋軸心からの距離が変わらないように注意 しながら、鉄筋当接面の左右(軸心方向)両側に、夫々少なくとも鉄筋径に相当 する幅分だけ素早く平行移動させるという極めて熟練度の必要な作業を実施しな ければならず、ガス圧接作業中、圧接作業者は、それまでの豊富な経験と勘とを 頼りに、手にしたリングバーナーを、ガス圧接対象鉄筋6,6の軸心方向両側に 夫々素早く且つに微妙な感覚で移動操作しながらの加熱を継続し、その短時間の 作業の中にも、部分的な異常な過熱を防止すると共に、鉄筋6,6の接合部分に 酸化被膜を生成してフラット破面を形成してしまわないよう、接合部を還元炎シ ールドによって包囲し、接合部分への不要な空気の侵入を阻止するよう細心の注 意を払わなければならない等といった具合に、最適な条件を維持するための難し い作業操作が求められる。
【0005】 こうした専門性の強い作業内容に起因して派生する人材確保や作業効率の問 題を解決するため、これまでにも、ガス圧接に関する改良技術として特開平7− 214343号や特開平9−271963号公報等に開示されているような各種 の提案がなされている。 例えば、特開平7−214343号公報には、棒鋼の接合端面に脱酸素剤や 脱水素剤を含む被覆剤を塗布することにより、接合部の酸化被膜の生成を防止す るものが開示されており、また、特開平9−271963号公報では、接合部分 に炎を追従するよう制御することのできるガス圧接装置が提案されている。しか し、これらは何れもリングバーナーそのものを改良するものではなく、圧接対象 鉄筋に被覆剤を塗布したり、圧接作業を自動化することにより、熟練を要さずに 圧接作業を可能とするものであり、圧接作業の高精度化や効率化には利するもの の、材料費あるいはガス圧接用の設備費用の高騰化を来してしまうという難点を 有するものであった。
【0006】 この考案は、以上のような状況に対処すべく、特別に高度な熟練技術を有し ていなくとも、鉄筋の接合部を所望する範囲に渡って均質且つ充分な過熱ができ 、しかも鉄筋の接合部への不要な空気の侵入を阻止することが可能となるような 簡易且つ確実なガス圧接作業技術の必要性を痛感し、逸速くその開発、研究に着 手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、 遂にその目的を達成可能とする新規な構造からなるリングバーナーを完成するに 至ったものであり、以下では、図面に示すこの考案を代表する実施例と共に、そ の構成を詳述していくこととする。
【0007】
【考案の構成】
図面に示すこの考案を代表する実施例からも明確に理解されるように、この 考案に包含されるリングバーナーは、基本的に次のような構成から成り立ってい る。 即ち、短四角柱状の駒本体の底部寄りには、ガス供給管部への接続部を有し 、火口面となる駒本体上面に略平行するようにしたガス供給路を穿設する一方、 同上面を縦横夫々三等分する井桁状の給気用溝部を刻設し、それら給気用溝部で 分離、独立状とされた上面各面の中、中央に位置する上面から前記ガス供給路軸 心に直交状となるように通孔を穿設して中央火口部とすると共に、その他の上面 各面からも、前記ガス供給路に交叉する方向であって、何れもガス圧接段階にお ける圧接対象鉄筋に向けて拡散状となる方向の通孔を穿設して周辺火口部となし 、且つ、それら各周辺火口部の火口面が、何れも夫々の通孔方向に略直交する加 工面とすることによって火口駒を形成し、それら複数の火口駒を、圧接対象鉄筋 軸心から略等距離となる位置に包囲状配置となるように配した上、当該圧接対象 鉄筋から上方側、下方側に位置する複数の火口駒毎に別々の経路となる如く、各 経路上で隣接する火口駒のガス供給管部接続部間にガス供給管部を連結し、夫々 の経路の同一側端部を共通の吹管取付口に集結、一体化してなる構成を要旨とす るガス圧接用リングバーナーものである。
【0008】 駒本体は、供給された燃焼用ガスを燃焼し、所望する範囲に渡って炎を形成 する機能を果たすものであり、短四角柱状で火口部から放射される炎によって溶 損しない程度の耐熱性を有し、通常の取り回しによって不用意に変形、破損して しまうことのない程度の強度を備えた素材、例えば、最も一般的な真鍮をはじめ 、炭素鋼、ステンレス鋼等の鉄鋼、青銅等の銅合金、耐熱アルミニウム合金、チ タン合金等の非鉄金属、あるいはセラミック等を素材として形成することができ 、その底部寄りには、ガス供給管部への接続部を有し、火口面となる駒本体上面 に略平行するようにしたガス供給路を穿設、形成する。
【0009】 また、その上面は、縦横夫々三等分する井桁状で、燃焼時の空気供給に十分 な断面となる給気用溝部を刻設し、火口面となる上面は、それら給気用溝部で分 離、独立状とした9個の上面に分割、形成され、それら各面の中、中央に位置す る上面から前記ガス供給路軸心に直交状となるように通孔を穿設して中央火口部 とすると共に、その他の上面各面からも、前記ガス供給路に交叉する方向であっ て、何れもガス圧接段階における圧接対象鉄筋に向けて拡散状となる方向とした 通孔を穿設して周辺火口部とする。 なお、それら各周辺火口部の火口面は、何れも夫々の通孔方向に略直交する 面となるように切削加工すべきである。
【0010】 ガス供給路は、各火口部に燃焼用ガスを供給する管路としての機能を果たす ものであり、供給されるガスが漏れ出さないよう気密性を確保する構造としなけ ればならず、さらに、炎の熱によって加熱されない程度に火口面から充分な距離 を隔てて形成するか、または、耐熱に秀れた断熱材を火口面との間に介在させる ことも可能である外、内周壁面に気密性のある筒状の断熱層を形成し、この断熱 層内を燃焼用ガスが通過するように構成することもでき、その配置は、火口面に 対して並行状あるいは傾斜状に貫通されるか、または盲穴状に穿設されたものと することも可能であり、駒本体の底面から火口面側に向けて垂直状に穿設された 盲穴状のものとして形成することも可能である上、リングバーナーの一部を構成 するガス供給管部に位置決めすると共に、接続可能な挿し込み型の嵌合孔状、フ ランジ状、あるいはネジ孔状の接続部を形成することができる。
【0011】 ガス供給路に形成される接続部は、リングバーナーのガス供給管部との気密 な接続を可能とする機能が果たし得るものとしなければならず、接続部内周面に 雌ネジを刻設すると共に、ガス供給管部端部外周面に雄ネジを形成し、互いを螺 合して気密を確保した上、一体化する構造ようにする。
【0012】 中央火口部は、圧接対象鉄筋の軸心に向けて炎を放射、加熱する火口として の機能を果たし、主として圧接部を直接加熱するものとして形成、配置されてい なければならず、散在する周辺火口部の略中央に位置し、圧接対象鉄筋の表面に 最短距離で炎を到達させることができるよう配置するのが望ましく、また、周辺 火口部は、中央火口部の周辺に略均等に散在され、圧接対象鉄筋の表面に炎を放 射すると共に、加熱する火口の機能を果たしており、中央火口部からの炎に隙間 なく連続し、圧接対象鉄筋側に不要な空気が侵入することを防ぎ、鉄筋の表面付 近で帯状をなす炎を形成するよう配置されていなければなせらない。
【0013】 給気用溝部は、燃焼中の各火口部側に駒本体外側の空気を導く、空気の流通 路としての機能を果たすものであり、特に、中央火口部および周辺火口部の中央 火口部側や、周辺火口部同士が隣合う部分の燃焼のための空気が不足する部分に 空気を導くものであって、例えば、縦横に整然と配列された中央火口部および周 辺火口部の間に縦横、碁盤の目状に刻設されたものとし、溝部は、その縦断面形 状を単なる箱型断面のものとする外、略U字形としたり、火口面の表面側開口部 を溝幅部よりも小さくした略C字形の縦断面形状とし、空気供給目的の火口部近 傍で開口を拡開するよう構成し、火口面中央側に効率的に空気を供給できるよう に構成することもできる。
【0014】 給気用管路は、燃焼中の各火口部側に駒本体外側の空気を炎から隔絶された まま直接的に導く空気の流通路としての機能を果たすものであって、例えば、周 辺火口部間から、火口面外周縁付近、駒本体外周壁面付近あるいは駒本体底面付 近まで延伸状となるパイプ部品を固着し、駒本体外側の空気を中央火口部近傍ま で導くよう構成することが可能である外、中央火口部周辺から駒本体外周壁面あ るいは駒本体底面に達する貫通孔を穿設し、駒本体外周壁面付近あるいは駒本体 底面付近の空気を中央火口付近に導くように構成することもできる。
【0015】 ガス供給管部は、複数の火口駒および吹管取付口を、ガス圧接作業に充分な 強度で連結する骨格杆としての機能を有すると共に、吹管取付口から各駒本体へ 燃焼用ガスを供給するガス管としての機能を果たすものであり、リングバーナー の形状を維持する強度、および内部に流れる燃焼用ガスの気密を確保する上、火 口駒の火炎による過熱を避ける構造としなければならず、例えば、耐火性、断熱 性を有する素材で形成するか、または外周壁を耐火性のある断熱材を被覆するこ ともできる。
【0016】 吹管取付口は、燃焼用ガス弁、酸素弁および握り管等を有する吹管への機械 的接続を行うと共に、吹管からの燃焼用ガスの供給を受ける管状継ぎ手としての 機能を果たすものであり、ガス圧接作業に耐える充分な強度で連結すると共に、 燃焼用ガスが漏出しない気密の確保が可能な構造としなければならず、雄ネジ、 雌ネジによる着脱構造や、確実に気密を確保できる上、容易に着脱可能となるよ うする。 以下では、図面に示すこの考案を代表する実施例と共に、その構造について 詳述することとする。
【0017】
【実施例1】 図1のリングバーナーの斜視図、図2の火口駒の斜視図、図3の火口面の平 面図、図4の火口駒の縦断面図、および図5の圧接作業を行うリングバーナーの 斜視図に示される事例は、中央火口部の周りに均等な碁盤目配置で8個の周辺火 口部を配した、合計9個の火口部を形成してなるガス圧接用火口駒を採用して形 成した代表的なリングバーナーの一実施例を示すものであって、当該リングバー ナーは、ガス圧接対象鉄筋6軸心に直交する同一平面内であって、同鉄筋6から 所定距離隔てた同心円上に等間隔を置いた箇所に、合計4個のガス圧接用火口駒 1,1,……が、夫々の中央火口部を圧接対象鉄筋6,6の軸心に向くように配 された上、圧接対象鉄筋6,6から上方側、下方側に位置する4個のガス圧接用 火口駒1,1,……毎に別々の経路となる如く、各経路上で隣接するガス圧接用 火口駒1,1,……間を燃焼用ガス供給管部4,4,……で連結し、夫々の同一 側の端部を吹管取付口3に集結、一体化してなるものである。
【0018】 火口駒1は、その駒本体11が矩形短柱状に形成され、上面を火口面12と し、ガス供給管部4の端部に設けられるものの場合には、周壁面の底部寄りに一 つの接続部21が開口するガス供給路2を形成し、また、ガス供給管部4,4の 間に設けられるものの場合には、周壁面の底部寄りに同心状配置となる2つの接 続部21,21を開口するガス供給路2が形成されており、火口面12の中央に は、火口面12から垂直方向に延伸し、ガス供給路2に達する直径0.9〜1. 4mm程度の中央火口部13が穿孔されている外、同じ火口面12上の該中央火 口部13の周辺には、縦横に隣接し、整列するよう配置された合計8個の周辺火 口部14,14,……の夫々が、直径0.9〜1.4mm程度で、最大20°前 後の傾きで外向きに傾斜され、ガス供給路2に達するように穿孔されており、中 央火口部13および周辺火口部14,14,……の向きおよび角度は、放射する 炎の放射範囲を、ガス圧接対象鉄筋6,6の軸方向では鉄筋径の2倍強、ガス圧 接対象鉄筋6の太さ方向では鉄筋の0.8倍程度とするよう構成されている。
【0019】 また、火口面12には、各火口部13,14,14……の間に、適宜幅およ び深さに設定された碁盤目状の給気用溝部15が、火口面12の外周縁部に開放 するよう形成されており、該中央火口部13および周辺火口部14,14,…… の端面は、火口部13,14,14,……夫々に直交する平面状に切削仕上げさ れ、炎が夫々の端面から垂直状に放射されるように形成されている。
【0020】 各火口駒1,1,……は、夫々の接続部21,21,……に、凹欠状の基準 面加工が施されると共に、さらに深い内周面には雌ネジが刻設され、各ガス供給 管部4,4,……の端部に形成された雄ネジを螺合し、必要に応じて溶接または ろう付けを行うか、あるいはパッキン等のシール部材を設ける等して燃焼ガスの 気密性を確保すると共に、正確な位置決めと充分な強度で連結されている。
【0021】 吹管取付口3は、基端側に六角形断面に形成され、図示しない吹管側に着脱 自在に取着可能な連結ネジ部31を形成し、先端側に二又に分岐されるガス供給 管部4,4の端部が一体に結合され、基端側から供給される燃焼用ガスをガス供 給管部4,4に送るよう連通状に形成されている。また、吹管取付口3および各 火口駒1,1,……を接続するガス供給管部4,4,……の夫々には、石綿糸を 巻き付けた上、石膏を浸透、被覆し、耐火、断熱層を形成している。
【0022】
【作 用】
以上のとおりの構成からなるこの考案のガス圧接用火口駒は、中央火口部1 3および周辺火口部14,14,……の夫々から、図4中の矢印で示されるよう に所定の範囲に渡り火炎を放射するものとなり、各火口部13,14,14,… …から炎を放射しているときには、図3および図7中の矢印に示されるように、 燃焼に必要な空気が、火口面12の外周側から供給され、さらに、給気用溝部1 5を通じて、中央火口部13および周辺火口部14,14,……の中央側に外気 を取り込み、充分な空気を得て、良好な燃焼を果たすこととなる。
【0023】 また、火口駒1,1,……をガス供給管部4,4,……に接続する際に、矩 形状に形成された火口駒1,1,……を同一平面上に配置させ、夫々のガス供給 路2の端部に基準面加工を施してなる接続部21,21にガス供給管部4,4, ……を突き合わせる状態に螺合、接続するようにしてあり、図1に示されるよう に各火口駒1,1,……の正確な位置決めが、自ずと行われることとなる。
【0024】 このようにして構成されたこの考案のガス圧接用火口駒1を使用したリング バーナーは、ガス圧接対象鉄筋6を接合する際に、個々の火口駒1,1,……の 夫々が、図5中に二点鎖線で示されると共に、図10の火口駒の炎放射範囲を示 す斜視図に示される範囲に火炎を放射するものとなり、該放射範囲は、ガス圧接 対象鉄筋6の軸方向に同鉄筋6の直径の略2倍強の寸法Wとなり、さらに、鉄筋 6の太さ方向では略鉄筋径の0.8倍程度の寸法Dとなるようにしてある。
【0025】 したがって、ガス圧接対象鉄筋6,6の接合部分周囲を、等間隔に配置され た合計4個の火口駒1,1,……で包囲し、火炎を放射すれば、該鉄筋6,6の 接合部が全周域を炎で覆うこととなる上、鉄筋6,6の軸方向に同鉄筋6の直径 の略2倍強の範囲に渡り、火炎を放射し、鉄筋6,6の接合部およびその周辺に 不要な空気の侵入を防ぐものとなり、これを図6の従来の火口チップの炎放射範 囲を示す斜視図に比較すれば、図1から図4に示される実施例の火口駒1におけ る鉄筋6,6の接合部分を包囲する火炎の範囲が格段に広くなり、鉄筋6,6の 当接部分から左右に振る操作を殆ど必要としなくなる。
【0026】
【効 果】
以上のとおり、この考案のリングバーナーによれば、各火口駒に複数の火口 部を一体的にまとめて小型、軽量化することができると共に、一個の火口駒に形 成された複数の火口部の向きや大きさおよび数を夫々適正に設定することができ るので、従前までの火口チップのように、一個一個取り付けなければならず、し かも狭い範囲に複数個を取り付けることが不可能であったリングバーナーに比較 し、極めて取扱い性が良く、良好な操作性を確保できる上、ガス圧接対象鉄筋の 広い範囲に火炎放射することが可能となり、高度な熟練技術を必要とせずとも、 良好なガス圧接作業を実現できるという秀れた特徴が得られるものである。
【0027】 特に、図1〜図5に示される実施例に取り上げたリングバーナーは、その火 口駒1から放射される火炎が、ガス圧接対象鉄筋6の軸方向に同鉄筋6の直径の 2倍強の寸法範囲W、および、鉄筋6の太さ方向に同鉄筋6の直径の略0.8倍 の寸法範囲Dに渡り、放射されるので、従前まで行われていた加熱状態を見なが ら微妙にリングバーナーを動かすような高度な操作をすることなく接合作業を行 うことが可能となり、また、一個で従前の火口チップ複数個分の機能を果たす火 口駒1を採用していることから、リングバーナーを小型、軽量化して操作性を向 上できるという効果が得られる。
【0028】 更に、狭い火口面12上に配された、個々の火口部13,14,14,…… の向きを、自由に設定することができるので、ガス圧接対象鉄筋6の直径や形状 に合わせて最適な火炎を発生するよう構成することが容易である上、ブロック状 の火口駒1は、鋳造や切削加工により、容易に大量生産可能であり、給気用溝部 15によって常に新鮮な空気が中央火口部13側に向けて供給されるので、全面 的に均質な火炎を放射し、片寄った加熱を防止してガス圧接対象鉄筋6の外周側 から中心に至るまで均質な加熱を行うことができると共に、火炎によるシールド によって接合部分の酸化を防ぐことができ、信頼性の高いガス圧接作業の実現が 可能となる。
【0029】 叙述の如く、この考案のリングバーナーは、その新規な構成によって所期の 目的を遍く達成可能とするものであって、その製造性、使用性、経済性等の面で 従前からの火口チップを使用したリングバーナーに比較し、格段に秀れたものと なる上、作業者の特別な熟練度を要せず、信頼性の高いガス圧接作業の実施が保 証されるものとなることから、高い作業精度を確保しつつも建設費用の削減や人 件費の削減が緊急の課題となっている建設、土木業界等において高い評価がなさ れ、今後広く採用、普及していくものと予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この考案のリングバーナーの技術的思想を具現
化した代表的な一実施例および従来例を示すものであ
る。
【図 1】火口駒を4個設けたリングバーナーの構造を
示す斜視図である。
【図 2】火口駒の火口面構造を示す斜視図である。
【図 3】火口面の給気用溝部に空気が流入する状態を
示す平面図である。
【図 4】図3中のA−A断面を示す断面図である。
【図 5】リングバーナーの火炎の放射状態を示す斜視
図である。
【図 6】従前のリングバーナーの構造を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 火口駒 11 同 駒本体 12 同 火口面 13 同 中央火口部 14 同 周辺火口部 15 同 給気用溝部 2 ガス供給路 21 同 接続部 3 吹管取付口 4 ガス供給管部 5 火口チップ 6 ガス圧接対象鉄筋 W 火炎範囲 w 従来の火炎範囲
【手続補正書】
【提出日】平成11年1月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図 1】
【図 2】
【図 3】
【図 4】
【図 5】
【図 6】

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 短四角柱状の駒本体の底部寄りには、ガ
    ス供給管部への接続部を有し、火口面となる駒本体上面
    に略平行するようにしたガス供給路を穿設する一方、同
    上面を縦横夫々三等分する井桁状の給気用溝部を刻設
    し、それら給気用溝部で分離、独立状とされた上面各面
    の中、中央に位置する上面から前記ガス供給路軸心に直
    交状となるように通孔を穿設して中央火口部とすると共
    に、その他の上面各面からも、前記ガス供給路に交叉す
    る方向であって、何れもガス圧接段階における圧接対象
    鉄筋に向けて拡散状となる方向の通孔を穿設して周辺火
    口部となし、且つ、それら各周辺火口部の火口面が、何
    れも夫々の通孔方向に略直交する加工面とすることによ
    って火口駒を形成し、それら複数の火口駒を、圧接対象
    鉄筋軸心から略等距離となる位置に包囲状配置となるよ
    うに配した上、当該圧接対象鉄筋から上方側、下方側に
    位置する複数の火口駒毎に別々の経路となる如く、各経
    路上で隣接する火口駒のガス供給管部接続部間にガス供
    給管部を連結し、夫々の経路の同一側端部を共通の吹管
    取付口に集結、一体化してなるものとしたことを特徴と
    するガス圧接用リングバーナー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3384771B2 (ja) 1999-05-17 2003-03-10 二 瓶 ひろみ ガス圧接用火口駒とする鍛造駒体、およびそれを使ったガス圧接用火口駒の製造方法、ならびにそのガス圧接用火口駒を用いたガス圧接用バーナー
JP3420708B2 (ja) 1998-09-25 2003-06-30 瓶 ひろみ 二 ガス圧接用火口駒

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3420708B2 (ja) 1998-09-25 2003-06-30 瓶 ひろみ 二 ガス圧接用火口駒
JP3384771B2 (ja) 1999-05-17 2003-03-10 二 瓶 ひろみ ガス圧接用火口駒とする鍛造駒体、およびそれを使ったガス圧接用火口駒の製造方法、ならびにそのガス圧接用火口駒を用いたガス圧接用バーナー

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