JP3059488B2 - ポリアザシクロアルカン化合物 - Google Patents

ポリアザシクロアルカン化合物

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D257/00Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D257/02Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は新規ポリアザシクロアルカン化合物、その製
造方法及び大環状キレート試薬の製造におけるその使用
に関する。
背景技術 診断医学的撮像法の分野では、造影剤として常磁性金
属イオンの錯体が広く使用されている。ランタニド金属
イオン、特にGd(III)とDy(III)は、最も有効なMRコ
ントラスト増強剤であり、適切な生体分布と造影後の生
体除去を保証するために、極めて高い安定定数を持つキ
レート錯体として投与される。使用されるキレート試薬
のいくつかは直鎖ポリアミン構造をもつが(例えばSche
ringのGdDTPA製品Magnevistの場合のDTPAや、Nycomed I
magingのGdDTPA−BMA製品Omniscanの場合のDTPA−BM
A)、その他のキレート試薬は大環状ポリアミン構造を
持つ(例えばGuerbetのGdDOTA製品Dotaremの場合のDOTA
や、SquibbのGdHP−D03A製品ProHanceの場合のHP−D03
A)。
DOTA及びHP−DO3Aの1,4,7,10−テトラアザシクロドデ
カン(シクレン(cyclen))ポリアミン骨格は、3又は
4個の環窒素がイオン化可能なペンダント金属配位結合
基(例えばカルボン酸基やホスホン酸基)を持つとりわ
け安定な一連のランタニド−キレーティング大環状キラ
ント(chelant)の基礎をなす。興味あるランタニドイ
オンは一般にIII状態にあるので、前記の酸基を3つ持
つシクレン系キラントは、電荷中性又は非イオン性キレ
ート錯体が生成する機会を提供する。造影剤組成物の種
々の副作用は高浸透圧に関係し、非イオン造影剤はその
組成物の総合オスモル濃度に低い寄与しか持たないの
で、これは重要なことである。
最近、ScheringとNycomed Salutarは、2つのシクレ
ン環が環窒素間の架橋によって結合しているキラントに
よる種々の「二重体型」大環状キレート化合物を提案し
た。一般に、これらのキラント中の残りの環窒素は金属
配位性の酸基を持ち、生成する錯体は2つの金属イオン
を保持するが、全体としてはやはり電荷中性になるだろ
う。
シクレンは、大環状環の形成後に環窒素が適切に置換
されるこのような大環状キレート試薬の製造におけるキ
ー中間体である。
したがって、例えば、シクレンをブロモ酢酸又はその
t−ブチルエステルと反応させ、後者の場合は次いでエ
ステル切断を行なうことによって、DOTA(1,4,7,10−テ
トラアザシクロドデカン−N,N′,N″,N−テトラ酢
酸)を製造することができる。
しかし、環窒素の一つが他の3つとは異なる置換基を
持つべき場合、シクレンの使用は、望ましくないN−置
換生成物の形成による収率の減少をもたらす。これを解
決する方法の一つは、残り3つの窒素を置換する前にシ
クレンを一置換することであり、もう1つの方法は、例
えばトリアミンをモノアミン、その置換基を保持する2
つのアミン試薬の1つと縮合することによって生成する
一置換シクレンから出発することである(例えばDischi
noら,InorgChem.30:1265(1991)、Pilchowskiら,Tetra
hedron 41:1956(1981)及びTweedleら(EP−A−232
751及びEP−A−292689)のN−モノ置換シクレン合
成の場合)。
本発明は、N,N′,N″−トリベンジルシクレン(この
化合物はそれ自体が新規化合物である)によって、とり
わけ簡単で融通のきく経路が、三酸置換シクレンを含む
キレート試薬の製造に提供されるという発見に基づく。
発明の概要 したがって、本発明の一つの側面は、式Iのトリベン
ジルシクレン化合物を提供する。
(式I) [ここにRは水素、若しくはヒドロキシ、アルコキシ又
はアリール基で置換されていてもよいC1-12アルキル基
であるか、若しくはRはC2-25アルキレン鎖で隔てられ
たN、S、O又はPを含有する両親媒性アラルキル基
(例えばポリアルキレンオキシド鎖)であるか、若しく
はRは第2のトリベンジルシクレン基への架橋を提供す
る。ただし、Rはベンジルではないものとする。XはCH
R1であるか、Rが水素である場合は、2つのX基がそれ
ぞれCO基を表してもよい。R1は水素、若しくはヒドロキ
シ、アルコキシ又はカルボキシル基で置換されていても
よいC1-6アルキル基、又はアルキル部分に1〜6個の炭
素を持つアラルキル基であり、そのアリール部分はアル
キル、アルコキシ、ヒドロキシ又はイソチオシアナート
基で置換されていてもよい。] 発明の詳細な説明 式Iにおいて、アルキル又はアルキレン部分はいずれ
も、特に特定しない限り1〜12個、好ましくは1〜6個
の炭素を含有するのが適当であり、アリール基はいずれ
も、置換されていてもよいフェニル基を持つことが好ま
しい。
両親媒性鎖R基の一例は、基L−Ar(−AH)n[ここ
に各LはC2-25−アルキレンリンカーであり、そのうち
少なくとも1つのCH2部分がX1又は基X1(CH2CH2X1
(uは正の整数である)(例えばX1CH2CH2X1、X1CH2CH2
X1CH2CH2X1、X1CH2CH2X1CH2CH2X1CH2CH2X1など)で置換
されており、Lは代謝可能な基Mによって中断されてい
てもよい。ただし、シクレン環に隣接するLの末端はCH
2であるものとし、Arに隣接するLの末端はX1又はX1
隣接するCH2基若しくはX1から1CH2基離れたCH2基である
ものとする(したがって例えばL−Ar結合はL1−X1−A
r、L1−CH2−Ar、L1−X1CH2−Ar又はL1−X1CH2CH2−Ar
でありうる。ここにL1はLの残余部分である)。
各Arは、さらなるアリール環で置換されているか、若
しくはそれに縮合していてもよいアリール環である。
各AHはプロトン酸基(好ましくはオキシ酸(例ば炭
素、硫黄又はリンオキシ酸))又はその塩である。
各X1はO、S、NR2又はPR2である。
各R2は水素、アルキル又はアリールである。
nは正の整数(例えば1、2又は3)である。]であ
る。
式Iの化合物にカルボニルX基が存在する場合、例え
ばその化合物がN−結合LvCOCH2又はLvCH2CO基(ここに
Lvはハロゲン原子のような脱離基である)を持つアミン
が簡素する環化によって製造される場合は、その化合物
を、全てのXがCH2である式Iの類似化合物に容易に還
元することができる。
Rが水素である式Iの化合物は、ジアミン:ジアミン
又はモノアミン:トリアミン環化によって容易に製造で
きる。カルボニル基が存在する場合は、これらを還元す
ることができ、次いでそのトリベンジルシクレン生成物
を反応させて非水素R基を導入することができる。次に
脱ベンジル化とカルボキシルメチル化又はホスホノメチ
ル化によって、R−DO3A化合物(又はそのホスホン酸等
価体)を得る。この化合物は、所望であればさらに、脱
保護又はR基の除去と、所望であればそれに続く所望の
最終基による遊離環窒素の置換とによって、所望のDO3A
化合物に変換することができる。
本発明の著しい利点は、その脱ベンジル化段階の選択
性と、例えばTweedleら(前記)の置換DO3A合成で必要
な脱トシル化と比べて収率が高いこと、大環状最終生成
物の単離がより容易であること及び脱ベンジル化の商業
レベルでの実施がかなり容易であることにある。
もう1つの側面から見ると、本発明は、DO3A、N−置
換−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−N′,N″,N
−トリ酢酸及びそのホスホン酸類似体の製造に関する
式Iの化合物の使用を提供する。
さらにもう1つの側面から見ると、本発明は、次に挙
げる段階の少なくとも1つからなる式Iの化合物の製造
方法を提供する: (a)式IIのジアミン PhCH2NHCHR1CHR1NHCH2Ph (II) を式IIIのジアミン YN(CH2Ph)CHR1CHR1NHY (III) (ここにYはCH2COLv又はCOCH2Lvであり、Lvはハロゲン
原子又はOTs又はOMs基などの脱離基である)と反応させ
て、式IV又はVの化合物を得る (b)式VIのトリアミン Z1NHCHR1CHR1N(Z2)CHR1CHR1NHZ3 (VI) を式VIIのモノアミン Z4N(CHR1COLv) (VII) と反応させて、式VIIIの化合物 (式VIII) (ここにZ1、Z2、Z3及びZ4のうちの1つは水素原子であ
り、その他はベンジル基である) を得る (c)式IV、V又はVIIIの化合物を式IXの化合物 (式IX) に還元する (d)式IXの化合物を式Xの化合物 Lv−R1 (X) (ここにLvは脱離基(例えばハロゲン原子、OMs基又はO
Ts基)であり、R1は水素以外の基Rであるか、若しくは
Lv−R1は、アミン窒素によって求核置換されて水素以外
のN−結合R基を与えうる環状又は不飽和化合物(例え
ばエポキシド)である) と反応させる (e)式XIのモノアミン LvCHR1CHR1NR2CHR1CHR1Lv (XI) (ここにR2は基R又は窒素保護基(例ばMs)である) を式VIのトリアミン反応させて、必要であれば、得られ
るトリベンジルシクレン中のR2置換窒素を脱保護する。
式II及びVIの試薬は、エチレンジアミン又はジエチレ
ントリアミンをベンジル化試薬(例えば化合物PhCH2L
v)と反応させるか、若しくはベンズアルデヒドと反応
させた後、そのイミノ生成物を接触還元することによっ
て製造できる。
式IIIの試薬は、エチレンジアミンを例えば式I及びI
Vの化合物について記述したようにベンジル化し、その
ベンジルアミン生成物を、例えばクロロアセチルブロミ
ド又はブロモアセチルクロリドその他のハロアセチルハ
ライド若しくは同等な二重に活性化された酢酸試薬との
反応などでアシル化することにより、製造できる。
式VIIのイミノジ酢酸誘導体は、従来のカルボン酸活
性化法によって製造できる。
段階(c)と(d)のアミン置換反応とカルボニル還
元反応は、必要であるかもしれない脱保護段階と同様
に、従来の手段で行なうことができる。
各XがCHR1である式Iの化合物の以降の反応は、標準
的なアミン置換法と脱ベンジル化法を用いて行なうこと
ができる。
脱ベンジル化は、例えば10〜1000psi、好ましくは30
〜200psiの水素圧、0〜200℃、好ましくは25〜120℃の
温度、パラジウム/チャコール又は白金/Cのような従来
の水素化触媒による接触水素化によって達成することが
好ましいだろう。脱ベンジル化はRylanderの「Catalyti
c hydrogeneration over platinum metals」Academic P
ress,1967,449−468頁に記述されている。
こに対し、N−置換−N′,N″,N−トリトシルシク
レンをN−置換シクレンに変換するために従来の従業者
らが使用する脱トシル化反応は、一般に、100℃の濃硫
酸で24時間の処理を必要とした。商業的規模では、この
ような高酸濃度条件と長い反応時間は極めて不都合であ
る。
脱ベンジル化したシクレンへの酸基(例えばカルボキ
シメチル基ホスホノメチル基)の付加は、やはり従来の
手法(例えばブロモ酢酸、t−ブチル−ブロモアセテー
トとの反応、若しくはホルムアルデヒド及びホスホン酸
との反応と、必要であればそれに続く保護基の除去及び
所望であればアミド化)を用いて達成することができ
る。
したがって本発明は、酸基で三置換されたシクレン
(任意に所望のさらなる基で一置換されていてもよい;
例えばDO3A HA−DO3A又は他のヒドロキシアルキル−DO3
A類及DO3A−DO3A二量体など)を高収率で製造するため
の改善された経路を提供する。
また、ジアミン:ジアミン又はモノアミン:トリアミ
ン縮合を用いてN−ベンジル−シクレンを製造し、その
3つの空位環窒素を置換し、脱ベンジル化し、所望であ
れば空位環窒素を置換することによって、モノ/トリ−
ヘテロ−置換シクレンを製造することができる。したが
ってこの側面から見ると、本発明は、次に挙げる段階か
らなるDO3A又はDO3A類似体キレート試薬の製造方法をも
提供する。
(1) (a)式XIIのジアミン Z1NHCHR1CHR1NH2 (XII) を式XIIIのジアミン YNZ2CHR1CHR1NHY (XIII) (ここにR1とYは上に定義した通りであり、Z1とZ2のう
ち一方は水素であり、他方はベンジル基である) と反応させるか、 (b)式XIVのトリアミン Z1NHCHR1CHR1NZ2CHR1CHR1NH2 (XIV) を式XV又はXVIのモノアミン Z3N(CH2COLv) (XV) Z3N(CHR1CHR1Lv) (XVI) (ここにR1とLvは既に定義した通りであり、Z1、Z2及び
Z3のうちの1つはベンジル基であり、その他の2つは水
素原子である) と反応させ、 (c)必要ならばこのようにして製造した環状ジオンを
還元してN−ベンジル−シクレンを得る; (2)そのN−ベンジル−シクレンを反応させて、非置
換環窒素に酸基(例えばカルボキシメチル基やホスホノ
メチル基)を導入する; (3)そのN−酸置換生成物を脱ベンジル化する; (4)所望であれば、脱ベンジル化した生成物をN−ア
ルキル化して、例えばヒドロキシ−アルキル基などを導
入する。
本発明方法に従って大環状テトラアザシクロアルカン
類を製造し、必要であれば環カルボニル基を還元した
後、一般にその生成物は、所望のキレート試薬を製造す
るために、N−アルキル化にかけられるであろう。所望
のアルキル又は置換アルキル基を大環状骨格に導入する
ためのN−アルキル化段階は、従来のアルキル化技術
[例えばアルキルハライドR2−Hal(ここにHalは塩素や
臭素のようなハロゲン原子であり、R2は、ヒドロキシ又
はアルコキシ基で置換されていてもよいアルキル基、若
しくはカルボキシアミド基やカルボキシル基又はホスホ
ン酸基(任意にエステル基によって保護されていてもよ
い)のようなキラント部分によって置換されていてもよ
いアルキル基である)との反応を伴う技術]を用いて行
なうことができる。R2中のアルキル部分は1〜12個の炭
素原子を持つと都合がよく、キラント部分はα又はβ炭
素上にあることが好ましいだろう。保護されたキラント
基をこの方法で導入する場合は、後に、例えばエステル
切断などによってこれを脱保護し、金属化に利用できる
基を作ることができる。
前記大環状キレート試薬は、金属化型でも非金属化型
でも使用できる。後者の場合は、例えば癌治療などにお
ける治療薬として使用できる。
前記大環状キレート試薬の金属化は、例えばMR造影剤
に関する特許出願に記述されているような従来法で達成
することができる(例えばEP−A−71564、EP−A−130
934、EP−A−165728、EP−A−258616、WO−A−86/06
605などを参照のこと)。
錯化させる金属イオンの選択は、そのキレート錯体の
意図する最終用途に依存するだろう。原子番号22〜32、
42〜44、49及び57〜83の金属(特にGd)のイオンがとり
わけ好ましい。
そのキレート化合物をMR造影剤として使用する場合
は、キレートされた金属種が、原子番号21〜29、42、44
又は57〜71の遷移金属又はランタニドの常磁性イオンで
あると都合がよい。Eu、Gd、Dy、Ho、Cr、Mn及びFeの錯
体はとりわけ好ましく、Gd3+、Mn2+及びDy3+は特に好ま
しいイオンである。MRIの造影剤として使用するには、
その常磁性金属種が非放射活性であると都合がよい。放
射活性は必要ではないし、望ましくもない特徴だからで
ある。
キレート錯体をX−線又は超音波造影剤として使用す
る場合は、金属が37(好ましくは50)より大きい原子番
号を持つ非放射活性金属(例えばDy3+)のような重金属
であることが好ましい。
金属錯体をシンチグラフィー又は放射線療法に使用す
る場合、そのキレート金属種は当然放射活性でなければ
ならず、例えば99mTc又は111Inのような従来の錯化可能
な放射活性同位体を使用できる。放射線療法について
は、例えば153Sm、67Cu又は90Yなどをキレート金属にす
ることができる。
本明細書で言及する全ての刊行物は参考文献として本
明細書の一部を構成する。
次に、本発明の実施態様を、以下の非制限的実施例を
参照して説明する。
実施例1:N−ベンジルエチレンジアミン1及びN,N′−ジ
ベンジルエチレンジアミン2 (a)塩化ベンジルとエチレンジアミンを1:1又は2:2の
モル比で水酸化ナトリウムの存在下に反応させて、それ
ぞれ1と2を得る。
(b)ベンズアルデヒドとエチレンジアミンを1:1又は
2:1のモル比で白金族金属(Ni、Ru又はPdなど)及び還
元剤(水素など)の存在下に反応させて、それぞれ1と
2を得る。
実施例2:N,N′−ビス(クロロアセチル)−N−ベンジ
ルエチレンジアミン3 (a)250mLフラスコに1(7.53g,50.1mmol)、55mLのC
H2Cl2、16.6g(120mmol)のK2CO3及び60mLの水を入れ
た。得られた二相溶液を約5℃に冷却した。CH2Cl250mL
中のクロロアセチルクロリド(10mL,126mmol)溶液を、
冷却した前記溶液に、温度を5〜10℃に維持しながら滴
下した。その溶液を周囲温度に温めた後、その水溶液を
分離し、CH2Cl2(2×25mL)で洗浄した。合わせたCH2C
l2溶液を水で洗浄し、濃縮した。得られた油状物3を実
施例4(a)に直接使用した。13C NMR(CDCl3):δ3
8.09、41.04、42.38、45.21、51.73、126.30、127.70、
128.77、135.30、166.66、168.33。
(b)3.5kgのK2CO3を10リットルの水に周囲温度で溶解
した。これに10.6リットルのCH2Cl2と1.6kgの1を加え
た。その混合物を5℃に冷却した。別個に、CH2Cl2 12.
8リットル中のクロロアセチルクロリド3.0kgからなる溶
液を調製した。このクロロアセチルクロリド溶液を、前
記の冷却した混合物に、温度を5〜10℃に維持しながら
ゆっくりと加えた。その添加が完了した後、その混合物
を室温に温めた。CH2Cl2相を分離し、水相を新たなCH2C
l2で洗浄した。合わせたCH2Cl2水で洗浄した後、実施例
4(b)に直接使用した。(このCH2Cl2溶液の体積は30
リットルだった。) 実施例3:N,N′−ビス(ブロモアセチル)−N−ベンジ
ルエチレンジアミン4 オーバーヘッドスターラー、滴下漏斗及び温度計を装
着した2L三つ口丸底フラスコに69.86g(0.444mol)のブ
ロモアセチルクロリド、750mLのCH2Cl2及び62g(0.449m
ol)のK2CO3を入れた。その混合物を5〜10℃に冷却し
た後、CH2Cl2250mL中の1 28.99g(0.193mol)を、温度
を約10℃に維持しながらゆっくりと加えた。その反応混
合物を10〜15℃で1/2時間攪拌した。次に水(250mL)を
前記の冷却混合物(5〜10℃)に注意深く加えた。その
有機層を分離した。水層を300mLのCH2Cl2で洗浄し、有
機層を合わせ、2×300mLの脱イオン水で抽出した。そ
の有機層を濃縮し、その生成物4を実施例4(c)に直
接使用した。13C NMR(CDCl3):δ25.99、28.74、38.
46、45.10、52.26、126.30、128.13、129.14、135.36、
166.30、168.73。
実施例4:1,4,7−トリベンジル−1,4,7,10−テトラアザ
−2,9−ジオキソシクロドデカン5 (a)窒素導入口と還流冷却器を装着した2リットルフ
ラスコに、アセトニトリル(ACN)300mLに溶解した実施
例2(a)の生成物3を入れた。2(10.2g,42mmol)、
Na2CO3(70g,0.66mmol)及び625mLの新たなACNをそのフ
ラスコに加えた。その混合物を3日間還流した。その混
合物を周囲温度に冷却し、ANCの大半を減圧下に除去し
た。その残渣に30mLのCH2Cl2と水を加えた。有機層を分
離した。水層を新たなCH2Cl2で洗浄した。有機層を合わ
せ、脱イオン水で洗浄した。その有機層を濃縮した。生
成物を酢酸エチルで沈殿させ、ろ過によって集め、新し
い酢酸エチルで洗浄した。5(m/e=471)の収率は67%
だった。
(b)21リットルのCH2Cl2を実施例2(b)の生成物か
ら大気蒸留によって除去した。21リットルのアセトニト
リル(ACN)を加え、ヘッド温度が82℃になるまで蒸留
を続けた。120リットルのACN、6.7kgの無水K2CO3及び2.
3リットルの2を加えた。その混合物を加熱して6時間
還流させた、120〜130リットルの溶媒を蒸留によって除
去した。その残渣に27リットルの水を加えた。その混合
物を40℃未満に冷却し、53リットルのCH2Cl2を加えた。
相を分離し、水を8リットルのCH2Cl2で逆抽出した。有
機相を合わせ、50LのCH2Cl2を蒸留によって除去した。2
1リットルの酢酸エチルを加え、さらに11リットルのCH2
Cl2を蒸留によって除去した。その溶液を20℃に冷却
し、沈殿した生成物をろ過し、酢酸エチルで洗浄し、乾
燥して5(m/e=471)を得た、収量は2.5kg(収率53
%)だった。
(c)オーバーヘッドスターラー、還流冷却器及び温度
計を装着した2L三つ口丸底フラスコに375mLのジメチル
ホルムアミド(DMF)と50gのK2CO3を入れた。その混合
物を50℃に加熱した。DMFで125mLに希釈した46.3g(0.1
93mmol)のN,N′−ジベンジルエチレンジアミンとDMFで
125mLに希釈した実施例3の生成物4を、前記DMF中の温
かい炭酸カリウム懸濁液に1/2時間かけて加えた。得ら
れた懸濁液を6時間加熱した。DMFの約1/2を減圧蒸留に
よって除去した。300mLの脱イオン水をその溶液加えた
後、300mLのCH2Cl2を加えた。その物質を2Lの分液漏斗
に移し、有機層を分離した。水層を100mLのCH2Cl2で洗
浄し、有機層を合わせ、2×150mLの脱イオン水で洗浄
した。その有機層を減圧下に濃縮した。生成物5を酢酸
エチルで沈殿させ、ろ過によって集め、新しい酢酸エチ
ルで洗浄した。5(m/e=471)の収率は47%だった。
実施例5:トリベンジルシクレン6 (a)還流冷却器、オーバーヘッドスターラー及び窒素
導入口を装着した1L三つ口丸底フラスコに10.0g(0.021
mmol)の5と72mLのTHFを入れた。その混合物を窒素下
に攪拌した。5〜10℃に冷却した後、176mLの1.0M B
H3.THFをその懸濁液に加えた「注:BH3の添加中にH2が発
生した]。得られた溶液を窒素下で12時間還流した。こ
の反応の進行中に白色固体が生成する。その混合物を約
25℃に冷却した後、残ったBH3を64mLのH2O(3.55mol)
で注意深くクエンチした(注:BH2のクエンチ中にかなり
のH2が発生した]。236mLのTHFを減圧下で除去した後、
25mLの12M HCl(0.3mol)をその溶液に注意深く加えた
[注:HClの添加中にH2が発生したようだった。その溶液
は約30℃に温まり、発泡した]。その濁った酸性混合物
を3時間還流して、透明無色の溶液を得た。その溶液を
周囲温度に冷却した後、25mLの50%NaOH水溶液でpHを約
14に調節した。生成物を120mLのCH2Cl2で抽出した。水
相を分離し、85mLの新たなCH2Cl2で洗浄した。合わせた
有機層を2×50mLのH2Oで洗浄した。そのCH2Cl2の大半
を減圧下に除去して、9.4gの粗製物6を得た。この固体
を約40mLの沸騰アセトニトリルに溶解した。その溶液を
ゆっくりと0℃に冷却した。得られた沈殿をろ過によっ
て集め、乾燥して、6.1gの無色の結晶性生成物6(m/e
=443)を得た。6の収率は5に基づいて65%だった。
(b)還流冷却器、オーバーヘッドスターラー及び窒素
導入口を装着した1L三つ口丸底フラスコに、10.0g(0.0
21mol)の5、7.45g(0.197mol)のNaBH4及び300mLのTH
Fを入れた。その懸濁液を窒素下に攪拌した。別のフラ
スコで、22g(0.23mol)のメタンスルホン酸を100mLの
冷却したTHFに溶解した「注:この酸のTHFへの溶解は発
熱反応である]。その酸溶液を前記ボロヒドリド懸濁液
に攪拌しながらゆっくりと加えた[注:BH3の添加中にH2
が発生した。この懸濁液は酸の添加中に濃厚になるが、
最後の酸を加えるといくらか希薄になる]。得られた懸
濁液を窒素下に12時間還流した。その混合物を約25℃に
冷却した後、残ったBH3を50mLにH2O(2.87mol)で注意
深くクエンチした[注:BH3のクエンチ中にかなりのH2
発生した]。減圧下にTHFの1/2を除去した後、水100mL
を追加した。残りのTHFの大半を蒸留によって除去した
後、その溶液に50mLの12M HCl(0.6mol)を注意深く加
えた。その酸性混合物を3時間還流した。その溶液を周
囲温度に冷却した後、50%NaOH水溶液でpHを12〜13に調
節した。生成物を2×125mLのCH2Cl2で抽出した。合わ
せた有機層を3×125mLのH2Oで洗浄した。そのCH2Cl2
大半を減圧下に除去して、粗製物を得た。その固体を約
35mLの沸騰アセトニトリルに溶解した、その溶液をゆっ
くりと−5℃に冷却した。得られた沈殿をろ過によって
集め、乾燥して、無色結晶性のトリベンジルシクレン6
(m/e=443)7.1gを得た。収率は5に基づいて75%だっ
た。1H NMRと13C NMRのよると、その試料は純粋だっ
た。
実施例6:1.14−ジブロモ−2,13−ジオキソ−3,12−ジア
ザ−6,9−ジオキサ−テトラデカン7 滴下漏斗、温度計及びN2導入管を装着した500mL丸底
フラスコに24.8g(160mmol)のブロモアセチルクロリ
ド、300mLのCH2Cl2及び25gのK2CO3を入れた。その懸濁
液を氷槽中で5〜10℃に冷却した後、CH2Cl2100mL中の
2,2′−(エチレジオキシ)ジエチルアミン10.1g(68mm
ol)を冷却しながら滴下した(発熱反応)。その反応混
合物を周囲温度で1時間攪拌した後、250mLの脱イオン
水を加えた。有機層を水層から分離した。その水層を2
×200mLのCH2Cl2で洗浄した。全ての有機層を合わせ、
3×250mLの脱イオン水で洗浄した。有機層を濃縮乾固
すると、その濃厚な油状物が無色の固体に固化した。そ
の粗製固体7を熱エタノールから再結晶した。得られた
結晶性固体を集め、乾燥し、1H NMR、13C NMR及び質
量分析(m/e=391)で特徴づけた。7の収率は80%だっ
た。
実施例7:1,14−ビス(4,7,10−トリベンジル−1.4.7.10
−テトラアザシクロドデシル)−2,13−ジオキソ−3,12
−ジアザ−6,9−ジオキサテトラデカン8 7を2等量のトリベンジルシクレンと次のように反応
させた。還流冷却器を装着した100mL丸底フラスコに1.5
g(3.4mmol)のトリベンジルシクレン6、0.661g(1.7m
mol)の7及びCH2Cl250mL中のテトラメチルグアニジン
(TMG)0.39g(3.4mmol)を入れた。その反応混合物を5
5℃で6時間攪拌した後、周囲温度で終夜攪拌した。DMF
の大半を真空下に除去した。CH2Cl2/H2Oからの後処理に
よって生成物を濃厚な淡黄色油状物として得た。1H NM
R、13C NMR及び質量分析データ(m/e=1114)は、残存D
MFのみが混入した純粋な生成物8と合致した。
実施例8:1,14−ビス−(1,4,7,10−テトラアザシクロド
デシル)−2,13−ジオキソ−3,12−ジアザ−6,9−ジオ
キサテトラデカン9 (a)還流冷却器とN2導入口を装着した100mL丸底フラ
スコに1.09g(0.98mol)の8、30mLのエタノール及び1.
133gのギ酸アンモニウムを入れた。そのフラスコを窒素
で15分間パージし、216mgの10%Pd/Cを加えた。その反
応溶液を終夜還流した。その混合物をセライトのベッド
を通してろ過し、そのろ液を濃縮してわずかに黄色い油
状物を得た。1H NMR、13C NMR及び質量分析データ(m/e
=573)は9と合致した。9の収率は本質的に定量的だ
った。
(b)100mLオートクレーブ圧力反応器に9.2g(8.3mmo
l)の8、50mLのエタノール及び3gの10%Pd/Cを入れ
た。その反応器を80℃で3時間、水素で220psigに加圧
した。その混合物をろ過し、ろ液を濃縮して、わずかに
黄色い油状物を得た。1H NMR、13C NMR及び質量分析デ
ータは9と合致した。9の収率は本質的に定量的だっ
た。
実施例9:1,14−ビス−(4,7,10−トリス(カルボキシメ
チル−ベンジルエステル)−1,4,7,10−テトラアザシク
ロドデシル)−2,13−ジオキソ−3,12−ジアザ−6,9−
ジオキサテトラデカン10 還流冷却器を装着した250mL丸底フラスコに1.84g(3.
2mmol)の9、100mLのDMF、5.99g(25.7mmol)のブロモ
酢酸ベンジル及び2.95g(25.7mmol)のTMGを入れた。そ
の反応混合物を55℃に5時間加熱した。その混合物を最
初の体積の約1/2まで減圧下に濃縮した。その反応をCH2
Cl2/H2Oから後処理して、生成物10を残存DMFが混入した
黄色油状物として得た。1H NMR、13C NMR及び質量分析
データ(m/e=1461)は10と合致した。
実施例10:1,14−ビス−(4,7,10−トリス(カルボキシ
メチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル)−2,
13−ジオキソ−3,12−ジアザ−6,9−ジオキサテトラデ
カン11 100mLオートクレーブ圧力反応器に4.7g(3.2mmol)の
10、50mLの50%THF水溶液及び1gの10%Pd/Cを入れた。
その反応器を80℃で3時間、水素で220psigに加圧し
た、その混合物をろ過し、そのろ液を濃縮してわずかに
黄色いガラス状の油状物を得た。1H NMR、13C NMR及び
質量分析データ(m/e=922)は11と合致した。11の収率
は本質的に定量的だった。
実施例11:[1,14−ビス−(4,7,10−トリス(カルボキ
シメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデシル)−
2,13−ジオキソ−3,12−ジアザ−6,9−ジオキサテトラ
デカン]Gd(III)キレート化合物12 フラスコに3.44g(3.7mmol)の11と200mLに脱イオン
水を入れた。3.01g(7.5mmol)の酢酸ガドリニウムを40
℃で加えた。溶媒を除去して4.55gの白色固体12を得
た。元素分析:C36H62N10O16Gd2・4.75H2Oに関する計算
値(実測値):C 34.71(34.99);H 5.48(5.38);N 10.
65(10.77);Gd 23.92(23.88)。
実施例12:1,4,7−テトラアザラシクロドデカン13(シク
レン) トリベンジルシクレン(2.0g,4.5mmol)、エタノール
(50mL)及び10%Pd/炭素(1.0g)を100mLオートクレー
ブ圧力反応器に充填した。その反応器を80℃で3時間、
水素で100psigに加圧した。その混合物をろ過して触媒
を除去し、ろ液を濃縮することにより、本質的に定量的
な収率で純粋な13を得た。13C NMR(D2O):δ46.30。
実施例13:1,4,7−トリス(カルボキシメチル−tert−ブ
チルエステル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン
14 ジメチルアセタミド(DNA)600mL中のシクレン35g
(0.20mol)と酢酸ナトリウム50g(0.61mol)の混合物
に、DMA 150mL中のブロモ酢酸tert−ブチル(118.9g,
0.61mol)溶液を加えた。その混合物を周囲温度で19日
間攪拌した後、沈殿した生成物をろ過によって集めた。
そのろ過を濃縮して、生物物の第2クロップを得た。合
わせたクロップ(118.5g)をクロロホルムに溶解し、水
で洗浄した。そのクロロホルムを減圧下で除去した。そ
の黄色油状物に酢酸エチルを加えて白色固体を得て、そ
れをろ過によって集め、エーテルで洗浄した。14の収量
は67.4g(56%)だった。14.HBrの13C NMR(CDCL3):
δ28.08、28.11、47.41、49.11、51.25、58.06、80.9
7、81.57、169.52、170.40。
実施例14:1,4,7−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,
10−テトラアザシクロドデカン15 約400mLのトリフルオロ酢酸/CHCl3(1:1)に、0.034m
olの14を加えた。周囲温度で1時間攪拌した後、溶媒を
減圧下に除去した。この工程を3回繰り返して黄色油状
物を得た。その油状物をメタノール(15mL)と混合し、
アセトンで1リットルに希釈した。沈殿した白色固体を
ろ過によって集め、真空乾燥して11.75g(99%)の15を
得た。13C NMR(D2O):δ43:00、48.48、49.67、52.3
2、53.94、56.92、170.77、175.35。
実施例15:1,4,7−トリス(カルボキシメチル)−10−
(2−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,10−テトラアザシ
クロドデカン16 水450mL中の15 194.0g(0.56mol)の溶液に、NaOHを
加えてpHを12.0〜12.5に調節する(添加中は温度を30℃
未満に維持する)。この塩基性溶液にプロピレンオキシ
ド(65g,1.12mol)を加える。周囲温度で6時間の後、
過剰のプロピレンオキシドと溶媒を減圧下に除去する。
生成物を最小量のメタノールから沈殿させて16を96%の
収率で得る。
実施例16:[1,4,7−トリス(カルボキシメチル)−10−
(2−ヒドロキシプロピル)−1,4,7,10−テトラアザシ
クロドデカン]ガドリニウム17 水100mL中の16 20.22g(0.05mol)の溶液に9.54g
(0.0263mol)のGd2O3を加える。その懸濁液を95℃で20
時間攪拌する。溶媒を真空下に除去し、生成物をメタノ
ール/アセトンから再結晶し、白色固体の17を56%の収
率で得る。
実施例17:[1,4,7−トリス(カルボキシメチル)−10−
(10−(3,5−ジカルボキシフェニル)−デシル)−1,
4,7,10−テトラアザシクロドデカン]18 還流冷却器を装着した丸底フラスコに0.2molのトリベ
ンジルシクレン(tribenzylcylen)、0.2molの10−(3.
5−ジカルボキシフェニル)−1−ブロモデカン、1リ
ットルのDMF及び0.2molのテトラメチルグアニジン(TM
G)を入れる。その反応混合物を60〜65℃で約12〜16時
間攪拌する。DMFの大半を真空下に除去する。CH2Cl2/H2
Oからの後処理により、アルキル化トリベンジルシクレ
ン中間体を得る。
そのアルキル化トリベンジルシクレン中間体を次のよ
うに脱ベンジルする:100mLオートクレーブ圧力反応器に
約10mmolの基質、50mLのエタノール及び3gの10%Pd/Cを
入れる。その反応器を80℃で3時間、水素で100〜200ps
igに加圧する。その混合物をろ過して触媒を除去し、ろ
液をエバポレートして1−[10−(3,5−ジカルボキシ
フェニル)−デシル]−1,4,7,10−テトラアザシクロド
デカンを得る。
1−[10−(3,5−ジカルボキシフェニル)デシル]
−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンの水溶液(水50
0mL中0.16mol)にクロロ酢酸ナトリウムの水溶液(水68
mLクロロ酢酸ナトリウム0.71mol)を加える。その溶液
を、pHを9〜10に維持しながら80℃で終夜攪拌する。周
囲温度に冷却した後、溶液のpHをHCl水溶液で2.5に調節
する。得られた沈殿をろ過によって集め、アセトンで洗
浄し、真空乾燥して18を得る。
実施例18:[1,4,7−トリス(カルボキシメチル)−10−
(2−(1,3,4−トリヒドロキシブチル)]−1,4,7,10
−テトラアザシクロドデカン19 還流冷却器を装着した丸底フラスコに1リットルのア
セトニトリル、0.2molのトリベンジルシクレン及び0.2m
olの1,4−ジヒドロキシ−2−ブテンオキシドを入れ
る。その反応混合物を60〜65℃で約12〜16時間攪拌す
る。アセトニトリルの大半を真空下に除去する。CH2Cl2
/H2Oからの後処理により、トリヒドロキシブチルトリベ
ンジルシクレン中間体を得る。
そのトリヒドロキシブチルトリベンジルシクレン中間
体を次のように脱ベンジルする:100mLオートクレーブ圧
力反応器に約10mmolの基質、50mLのエタノール及び3gの
10%Pd/Cを入れる。その反応器を80℃で3時間、水素で
100〜200psigに加圧する。その混合物をろ過して触媒を
除去し、ろ液をエバポレートして1−[2−(1,3,4−
トリヒドロキシブチル)]−1,4,7,10−テトラアザシク
ロドデカンを得る。
1−[2−(1,3,4−トリヒドロキシブチル)]−1,
4,7,10−テトラアザシクロドデカンの水溶液(水500mL
中0.16mol)にクロロ酢酸ナトリウムの水溶液(水68mL
中クロロ酢酸ナトリウム0.71mol)を加える。その溶液
を、pHを9〜10に維持しながら80℃で終夜攪拌する。周
囲温度に冷却した後、溶液のpHをHCl水溶液で2.5に調節
する。得られた沈殿をろ過によって集め、アセトンで洗
浄し、真空乾燥して19を得る。
実施例19:1−ベンジル−1,4,7,10−テトラアザ−2,9−
ジオキソシクロドデカン20 オーバーヘッドスターラー、還流冷却器及び温度計を
装着した2L三つ口丸底フラスコに375mLのジメチルホル
ムアミド(DMF)と50gのK2CO3を入れる。その混合物を5
0℃に加熱する。その温かいDMF中の炭酸カリウム懸濁液
に、DMFで125mLに希釈したエチレンジアミン(0.2mol)
とDMFで125mLに希釈した実施例3の生成物4を1/2時間
かけて加える。得られた懸濁液を6時間加熱する。DMF
の約1/2を減圧蒸留によって除去する。300mLの脱イオン
水をその溶液に加え、次いで300mLのCH2Cl2を加える。
その物質を2Lの分液漏斗に移し、有機層を分離する。水
槽を100mLのCH2Cl2で洗浄し、有機層を合わせ、2×150
mLの脱イオン水で洗浄する。有機層を減圧下に濃縮す
る。生成物20を酢酸エチルで沈殿させ、ろ過によって集
め、新しい酢酸エチルで洗浄する。
実施例20:N−ベンジルシクレン21 還流冷却器、オーバーヘッドスターラー及び窒素導入
口を装着した1L三つ口丸底フラスコに10.0g(0.021mo
l)の20と72mLのTHFを入れる。その混合物を窒素下に攪
拌する。5〜10℃に冷却した後、その懸濁液に176mLの
1.0M BH3.THFを加える。得られた溶液を窒素下に12時
間還流する。この反応の進行中に白色固体が生成する。
その混合物を約25℃に冷却した後、残ったBH3を64mLのH
2O(3.55mol)で注意深くクエンチする。236mLのTHFを
減圧下に除去した後、その溶液に25mLの12M HCl(0.3m
ol)を注意深く加える。その濁った酸性混合物を3時間
還流して、無色透明の溶液を得る。その溶液を周囲温度
に冷却した後、25mLの50%NaOH水溶液でpHを約14に調節
する。生成物を120mLのCH2Cl2で抽出する。水層を分離
し、新しいCH2Cl285mLで洗浄する。合わせた有機層を2
×50mLのH2Oで洗浄する。CH2Cl2の大半を減圧下に除去
して21を得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブルズ、アラン レイ アメリカ合衆国、ペンシルバニア州 19807、ウェイン、466 デボン パーク ドライブ、ナイコムド アール アン ド ディー インク (56)参考文献 特開 平7−224050(JP,A) 特表 平4−502763(JP,A) 特表 平2−501141(JP,A) 国際公開92/4336(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 257/02 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式Iのトリベンジルシクレン。 (式I) ただし、Phはフェニルである。 Rはベンジルではなく、水素、又はヒドロキシ、アルコ
    キシ若しくはフェニル基で置換されていてもよいC1-12
    アルキル基であるか、 又はRは両親媒性基L−Ar(−AH)(ただし、各Lは
    C2-25−アルキレンリンカーであり、そのうち少なくと
    も1つのCH2部分がX1又は基X1(CH2CH2X1)u(uは正
    の整数である)で置換されている。ただし、シクレン環
    に隣接するLの末端はCH2であるものとし、Arに隣接す
    るLの末端はX1又は基X1に隣接するCH2基若しくはX1
    ら1CH2基離れたCH2基であるものとする。 各Arは、さらなるフェニル環で置換されているか、又は
    それに縮合していてもよいフェニル環である。 各AHはオキシ酸又はその塩である。 各X1はO、S、NR2又はPR2である。 各R2は水素、置換されていてもよいアルキル又は置換さ
    れていてもよいフェニルである。 nは正の整数である。)であるか、 又はRは第2のトリベンジルシクレン基への架橋を提供
    する。 XはCHR1であるか、Rが水素である場合は、2つのX基
    がそれぞれCO基を表してもよい。R1は水素、又はヒドロ
    キシ、アルコキシ若しくはカルボキシ基で置換されてい
    てもよいC1-6アルキル基、又はアルキル部分に1〜6個
    の炭素を持つアラルキル基であり、そのアリール部分は
    アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ又はイソチオシアナ
    ート基で置換されていてもよいフェニル基である。
  2. 【請求項2】全てのXがCH2基である請求項1に記載の
    化合物。
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