JP3059235B2 - X線回折装置用モノクロメータ - Google Patents

X線回折装置用モノクロメータ

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JP3059235B2 JP3106738A JP10673891A JP3059235B2 JP 3059235 B2 JP3059235 B2 JP 3059235B2 JP 3106738 A JP3106738 A JP 3106738A JP 10673891 A JP10673891 A JP 10673891A JP 3059235 B2 JP3059235 B2 JP 3059235B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線回折装置に用いら
れるモノクロメータに関する。特に、単結晶試料を測定
対象としていて精度の高い測定が要求されるX線回折装
置に適したモノクロメータに関する。
【0002】
【従来の技術】単結晶試料の構造を解析するために用い
られるX線回折装置として、いわゆる4軸ゴニオメータ
を有するX線回折装置は既に知られている。このX線回
折装置においては、X線源から放射されたあらゆる波長
のX線を含んだX線束(すなわち白色X線)からモノク
ロメータを使って単一波長のX線を取り出して(すなわ
ち単色化して)、その単色X線を単結晶試料に照射す
る。一方、異なる4軸を中心として単結晶試料を回転さ
せることにより、該単結晶試料に入射するX線の入射角
度を種々の角度に変化させて回折X線の測定を行なう。
【0003】上記のX線回折装置においては、きわめて
精度の高い測定が要求される。すなわち、モノクロメー
タによって単色化されたX線は正確に単一波長のX線の
みを有するものであって、しかも強度の強いものでなけ
ればならない。一般にモノクロメータにおいては、白色
X線を単色化するための要素部材として、グラファイト
等の単結晶から成る分光結晶が用いられる。上記のよう
に正確に単一波長であって強度の強いX線を得るために
は、この分光結晶として均一で結晶構造に乱れのない良
質の分光結晶が必要である。この場合、全体として良質
の分光結晶を手に入れることは非常に難しく、通常は分
光結晶をX線に対して上下に移動させることにより、1
つの分光結晶のうちの良質の部分を選択して使用してい
る。
【0004】また、強度の強い単色X線を得るために
は、X線進行方向に対して直交する垂直軸線を中心とし
て分光結晶を回転移動(θ回転)させたり、X線進行方
向に延びる軸線を中心として分光結晶を回転移動(あお
り回転)させたり、あるいは分光結晶を前後移動させた
りする必要がある。
【0005】このように、上記種類のモノクロメータに
おいては、分光結晶をθ回転、あおり回転、上下移動、
及び前後移動させなければ正確に単一波長で、しかも強
度の強い単色X線を得ることができない。しかしながら
これらの各機構を1つのモノクロメータに設置すること
は空間的な問題から非常に難しい。よって従来は、性能
が低下することを容認した上で、いずれかの機構を省い
たり、あるいは大型で複雑な形状になることを容認した
上で、上記の全機構をモノクロメータに設置していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記4つの移動機構の
うちいずれかの機構を省いた従来のモノクロメータは、
正確に単一波長であってしかも強度の強い単色X線を得
ることについて充分な結果を得られないという問題を有
していた。また、上記全ての移動機構を備えた従来のモ
ノクロメータにおいては、その形状が著しく大きくなる
と共に、カバー等の構成要素部材をモノクロメータ本体
から取り外さなければ、全ての移動機構を動作させるこ
とができないという問題を有していた。本発明は、従来
のモノクロメータにおける上記の問題点に鑑みてなされ
てものであって、分光結晶についてのθ回転、あおり回
転、上下移動機構及び前後移動機構の全ての移動機構を
備えていて、使用可能な分光結晶の範囲を広くすること
ができ、全体形状が小型であり、分解及び組み立てが簡
単であり、しかもカバー等の要素部材を取り外すことな
く上記全ての移動機構を動作させることのできるモノク
ロメータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るモノクロメータは、X線光路(L)上
に配置されていてX線光路を中心として回転可能であっ
て内部にX線を通過させるための貫通穴を備えた支持体
(12)と、支持体と一体な主ブロック(14)と、主
ブロックの内部においてX線光路に対して直角の方向に
延びるように設けられていて上端が開口となっている空
間である結晶室(15)と、主ブロックの底面に固定さ
れていて下方に向けて突出するあおり調節ピン(23)
と、あおり調節ピンを付勢するあおり調節部材(25)
と、主ブロックの上端に回転可能に配置されていて結晶
室に連通する貫通穴を備えておりさらにθ回転調節ピン
(18)を備えたθ回転ブロック(17)と、θ回転調
節ピンをθ回転ブロックの回転に関する円周方向に付勢
するθ回転調節部材(マイクロメータヘッド20)と、
θ回転ブロックの貫通穴を上方から覆うと共にX線光路
と平行な方向に移動可能なスライドブロック(26)
と、スライドブロックを移動させる前後位置調節部材
(28)と、スライドブロックと一体であってθ回転ブ
ロックの貫通穴を貫通して主ブロックの結晶室内へ臨出
する垂下ブロック(31)と、垂下ブロックと一体であ
って結晶室内に配置されるガイド部材(22)と、ガイ
ド部材によってガイドされながら結晶室内においてX線
光路に対して直角な方向へ移動可能に配置されていて分
光結晶(3)が固着された結晶支持チップ(33)と、
垂下ブロックを貫通してX線光路に対して直角な方向に
延びていてその一端が結晶支持チップに螺合しておりそ
の他端がスライドブロックの外方へ突出していてその突
出端に上下位置調節部材(29)が固定された上下位置
調節ロッド(30)とを有することを特徴としている。
【0008】
【作用】結晶支持チップに固着された分光結晶は、あお
り調節部材を調節することによってそのあおり角度の調
節ができ、θ回転調節部材を調節することによってその
θ回転方向の角度位置を調節することができ、前後位置
調節部材を調節することによってその前後位置を調節す
ることができ、そして上下位置調節部材を調節すること
によってその上下位置を調節することができる。このよ
うに4種類の位置を適宜に調節することにより、欠陥を
有する分光結晶の欠陥部分を避けて分光結晶の正常部分
のみを選択的に使用することができるようになり、ま
た、単色X線ビームを光軸に正確に一致させる等して強
度の強い単色X線を得ることができる。各調節機構は、
無駄な空間を占有することなく、しかもそれぞれが正確
に機能するように小型のモノクロメータ内に配設され
る。さらに、主ブロックよりも上方にある部材を主ブロ
ックから取り外せば、垂下ブロック、ガイド部材、そし
て結晶支持チップと共に分光結晶を結晶室から簡単に取
り外すことができ、また再度、簡単に結晶室内に装着す
ることができる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明に係るモノクロメータの一実
施例及びそれを用いたX線回折装置を図式的に示してい
る。同図において、X線管1内のX線源2から放射され
た白色X線は、モノクロメータ6内に配置された分光結
晶3に入射し、その結晶で回折して、単一波長のX線、
すなわち特性X線として出射する。この特性X線は、単
結晶試料4に入射し、該試料内の結晶格子面との間で回
折条件が満足されたときに該試料で回折する。この回折
X線は、X線検出器5によって受け取られてその強度が
測定される。試料4は、いわゆる4軸ゴニオメータによ
って支持されていて、垂直軸線Φを中心としたΦ揺動、
水平軸線Χ(カイ)を中心としたΧ揺動、そしてΦ軸及
びΧ軸を一体に支持するΩ軸を中心としたΩ揺動といっ
た各方向への揺動を行なう。また4軸ゴニオメータは、
X線検出器5をΩ軸を中心として、いわゆる2θ回転さ
せる。4軸ゴニオメータによって単結晶試料4を各軸に
関して揺動させながら、X線検出器5によって試料4か
らの回折X線の強度を測定することにより、単結晶試料
4内の結晶構造、例えば格子欠陥等が解析される。
【0010】上記X線回折装置においては、モノクロメ
ータ6によって不純波長成分を含まない純粋な特性X線
を得るということが重要な要件である。本実施例では、
分光結晶3を支持するための構造を改善することによ
り、不純波長成分を含んでおらず、しかも強度の強い特
性X線を獲得している。以下、分光結晶3を支持するた
めの構造について説明する。
【0011】図1において、機枠ベース7上に軸受8,
8を介してベース部材9が設けられている。ベース部材
9の上端9aは円盤状になっていて、その左端上部にブ
ラケット10が固定して載置されている。このブラケッ
ト10は2つの軸受11,11を有しており、それらの
軸受によって支持体12がX線光路を中心として回転可
能に支持されている。支持体12の中心部には、X線源
2からのX線を通過させるための貫通穴13が設けられ
ている。支持体12の右端には概ね円筒状の主ブロック
14が固定されている。この主ブロック14の内部に
は、X線光路に対して直角な方向に延びる断面円形の空
間、すなわち結晶室15が形成されている。この結晶室
15は、その下端が主ブロック14の底面によって密閉
されており、一方その上端が開口となっている。
【0012】主ブロック14の底面には、あおり調節ピ
ン23が下方へ突出して設けられていて、ベース部材上
端9a内へ臨出している。図2(図1における矢印II
−II線に従った断面図)に示すようにベース部材上端
9aには、あおり調節ピン23の左側面に当接する圧縮
バネ24及びそのピン23の右側面に当接するあおり調
節ネジ25が設けられている。あおり調節ネジ25を回
すと、あおり調節ピン23がそのネジ25又はバネ24
によって付勢されて移動し、これによりピン23と一体
な主ブロック14が支持体12、従ってX線光路を中心
として揺動回転する。以下、この回転をあおり回転とい
う。
【0013】図1において主ブロック14の上端には、
2つの軸受16,16を介して円盤状のθ回転ブロック
17がX線光路と直角な軸線を中心として回転可能に設
けられている。θ回転ブロック17の左側下面には、θ
回転調節ピン18が固定されている。主ブロック14の
うちピン18に対応する部分には、図3(図1における
矢印IIIに従った平面図)に示すように、円弧状の溝
19が形成されており、この溝19に上記のθ回転調節
ピン18が収納されている。図3に示すように、主ブロ
ック14の左端部にはマイクロメータヘッド20が固定
して設けられており、そのマイクロメータヘッド20の
スピンドル20aが上記の溝19内へ臨出してθ回転調
節ピン18に側面から当接している。溝19内には圧縮
バネ21が収納されており、このバネのバネ力によって
θ回転調節ピン18がスピンドル20aに押し付けられ
ている。マイクロメータヘッド20のツマミ20bを回
すと、スピンドル20aが進退移動する。この進退移動
により、θ回転調節ピン18及びそれと一体なθ回転ブ
ロック17が矢印A−A’のように揺動回転する。以
下、この回転をθ回転と呼ぶことにする。
【0014】図1に示すように、θ回転ブロック17の
上端には、いわゆるあり溝22が形成されている。この
あり溝22は、図3に示すように、θ回転ブロック17
の直径方向に延びている。θ回転ブロック17の上には
スライドブロック26が載置されており、そのスライド
ブロック26の下面に設けられたガイド突起27が上記
のあり溝22に嵌合している。図2において、スライド
ブロック26の左端部とθ回転ブロック17との間に圧
縮バネ27が設けられている。また、θ回転ブロック1
7の右端部上面に設けられた前後位置調節ネジ28がス
ライドブロック26の右側面に当接している。前後位置
調節ネジ28を回すと、そのネジ28又はバネ27によ
って付勢されてスライドブロック26が図2の右左方
向、すなわち前後方向へ移動する。図では、右側にオペ
レータが立つので、右側を前側と呼ぶことにする。
【0015】図2において、スライドブロック26の下
面に垂下ブロック31が固定して設けられている。この
垂下ブロック31は、概ね図5に示すような形状に加工
されていて、図2の下方へ垂下してその下端部31aが
結晶室15内へ臨出している。垂下ブロック下端部31
aは、図5に示すように、円柱部材を半分に割ったよう
な形状をしており、その円周部分の外周に円筒状のガイ
ド部材32がネジ止め等によって固着されている。図2
及び図4に示すように、円筒状ガイド部材32の内部で
あって垂下ブロック下端部31aに対向する位置には、
円柱部材を半分に割ったような形状の結晶支持チップ3
3が配置されている。上記の分光結晶3は、この結晶支
持チップ33の平面状側壁部にロー付け等によって固着
されている。図2において、スライドブロック26の中
央よりやや左側に、細長い棒材である上下位置調節ロッ
ド30が設けられている。このロッド30は、スライド
ブロック26及び垂下ブロック31を貫通して下方へ延
びており、上下方向へ自由に移動できるようになってい
る。このロッド30の上端はスライドブロック26の上
方へ突出しており、その突出端に上下位置調節ツマミ2
9が固定されている。また、ロッド30の下端にはネジ
ブロック34が固定されていて、そのネジブロック34
は、結晶支持チップ33の上端に設けたネジ穴に螺合し
ている。さらに、ロッド30の外周であって結晶支持チ
ップ33と垂下ブロック31との間には、圧縮バネ35
が設けられている。上下位置調節ツマミ29を回すと、
ロッド30下端のネジブロック34が回転し、それに螺
合している結晶支持チップ33及びそれに固着された分
光結晶3が上下方向へ移動する。
【0016】以下、上記構成からなるモノクロメータ6
についてその作用を説明する。図2において、底部のあ
おり調節ネジ25を適宜の角度だけ回すと、図1におい
て主ブロック14がX線光路Lを中心としてあおり回転
する。分光結晶3は、結晶支持チップ33、垂下ブロッ
ク31、スライドブロック26、そしてθ回転ブロック
17を介して主ブロック14と一体になっているので、
主ブロック14が上記のようにあおり回転する場合に
は、主ブロック14と一体になって分光結晶3もあおり
回転する。これにより、X線光路Lを中心とした分光結
晶3の傾斜角度位置が調節される。図3において、マイ
クロメータツマミ20bを適宜の角度だけ回すと、θ回
転調節ピン18及びそのピンが固定されているθ回転ブ
ロック17がθ回転、すなわち、X線光路Lに直交する
軸線を中心として揺動回転する。分光結晶3は、θ回転
ブロック17と一体であるから、θ回転ブロック17の
上記のθ回転に応じて同じくθ回転する。これにより、
分光結晶3へ入射するX線の入射角度を調節することが
できる。図2において、前後位置調節ネジ28を適宜の
角度だけ回すと、スライドブロック26が図の右左方
向、すなわち前後方向に移動する。分光結晶3はスライ
ドブロック26と一体であるから、スライドブロック2
6がそのように前後移動すると、分光結晶3も一体とな
って前後移動する。これにより、X線光路Lを横切る方
向に関する分光結晶の位置が調節される。図2におい
て、上下位置調節ツマミ29を適宜の角度だけ回すと、
結晶支持チップ33、従って分光結晶3が上下方向へ移
動する。これにより、分光結晶3のX線光路Lに対する
上下位置が調節される。
【0017】以上のように、本実施例によれば、X線光
路Lに対する分光結晶3の設置位置を前後方向、上下方
向、θ回転方向、そしてあおり回転方向の各方向に関し
てそれぞれ独立して調節できる。従って、分光結晶3の
希望する面をX線を回折させるための回折位置へと移動
させることがでる。それ故、一部分に欠陥を有する分光
結晶3でも正常な部分を選択して使用することができる
ようになるので、使用できる分光結晶の範囲が広くな
る。また、各調節機構は、狭い空間内にまとめて組み込
まれているので、モノクロメータ6の全体形状が非常に
小型である。また、分光結晶3の回転方向の位置を調節
するための部材、すなわちθ回転調節用のマイクロメー
タツマミ20b(図3)とあおり調節ネジ25(図2)
は、主ブロック14の上方及び下方に分離して設けられ
ている。これらの部材を主ブロック14の上方又は下方
にまとめて、すなわち並べて配置させておくと、オペレ
ータが誤って意図しない別の部材を操作するおそれがあ
るが、本実施例ではそのような心配がない。さらに、分
光結晶3を交換する場合には、θ回転ブロック17を主
ブロック14から取り外す。すると、スライドブロック
26、垂下ブロック31、結晶支持チップ33及び分光
結晶3が一つのユニットとして主ブロック14から取り
外されることになる。よって、分解及び組み立ての作業
が非常に簡単になる。
【0018】図6は、結晶支持チップ33についての変
形例を示している。この変形例においては、圧縮バネ3
6によって付勢された硬質ボール37を有するボルト3
8が結晶支持チップ33の内部に水平方向にわたって延
びている。結晶支持チップ33は、ボール37を介して
バネ36によって図の右方向へ付勢され、垂下ブロック
31に押し付けられる。これにより、結晶支持チップ3
3に固着された分光結晶3の位置がばらつくのを防止で
きる。
【0019】以上、1つの実施例を用いて本発明を説明
したが、本発明はその実施例に限定されるものではな
い。例えば、ガイド部材32の形状は、円筒状に限ら
ず、角筒状であってもよい。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、分光結晶に関してθ回
転機構、あおり回転機構、上下移動機構及び前後移動機
構の各機構を設けたので、一部に欠陥を有する、より多
くの分光結晶を使用でき、しかも強度の強い単色X線を
得ることができる。また、そのように多くの機構を設け
たにもかかわらず、モノクロメータの全体形状が非常に
小型で場所をとらない。また、主ブロックに対して一つ
のユニットを取り付け又は取り外すという非常に簡単な
作業だけで、分光結晶の取り付け及び取り外しができ
る。さらに、何等の要素部品を取り外すことなく全ての
移動機構を動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモノクロメータの一実施例を示す
側面断面図である。
【図2】図1におけるII−II線に従った断面図であ
る。
【図3】図2における矢印IIIに従った平面図であ
る。
【図4】上記実施例の要部を示す斜視図である。
【図5】上記実施例の他の要部を示す斜視図である。
【図6】本発明に係るモノクロメータの他の実施例の要
部を示す側面断面図である。
【符号の説明】
12 支持体 14主ブロッ
ク 15 結晶室 17θ回転ブ
ロック 18 θ回転調節ピン 20 マイク
ロメータヘッド 23 あおり調節ピン 25 あおり
調節ネジ 26 スライドブロック 28 前後位
置調節ネジ 29 上下位置調節ツマミ 30 上下位
置調節ロッド 31 垂下ブロック 32 ガイド
部材 33 結晶支持チップ 38 弾性付
勢ボール付ボルト

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線光路上に配置した分光結晶によって
    白色X線を単色化するX線回折装置用モノクロメータに
    おいて、X線光路上に配置され、X線光路を中心として
    回転可能であり、内部にX線を通過させるための貫通穴
    を備えた支持体と、支持体と一体な主ブロックと、主ブ
    ロックの内部においてX線光路に対して直角の方向に延
    びるように設けられていて、上端が開口となっている空
    間である結晶室と、主ブロックの底面に固定されてい
    て、下方に向けて突出するあおり調節ピンと、あおり調
    節ピンを付勢するあおり調節部材と、主ブロックの上端
    に回転可能に配置されていて、結晶室に連通する貫通穴
    を備えており、さらにθ回転調節ピンを備えたθ回転ブ
    ロックと、θ回転調節ピンをθ回転ブロックの回転に関
    する円周方向に付勢するθ回転調節部材と、θ回転ブロ
    ックの貫通穴を上方から覆うと共にX線光路と平行な方
    向に移動可能なスライドブロックと、スライドブロック
    を移動させる前後位置調節部材と、スライドブロックと
    一体であり、θ回転ブロックの貫通穴を貫通して主ブロ
    ックの結晶室内へ臨出する垂下ブロックと、垂下ブロッ
    クと一体であり結晶室内に配置されるガイド部材と、ガ
    イド部材によってガイドされながら結晶室内においてX
    線光路に対して直角な方向へ移動可能に配置されてい
    て、分光結晶が固着された結晶支持チップと、垂下ブロ
    ックを貫通してX線光路に対して直角な方向に延びてお
    り、その一端が結晶支持チップに螺合し、その他端がス
    ライドブロックの外方へ突出していてその突出端に上下
    位置調節部材が固定されている上下位置調節ロッドとを
    有することを特徴とするX線回折装置用モノクロメー
    タ。
  2. 【請求項2】 結晶支持チップ内に、該結晶支持チップ
    を垂下ブロック又はガイド部材のいずれかに押し付ける
    ための弾性押圧手段を設けたことを特徴とする請求項1
    記載のX線回折装置用モノクロメータ。
  3. 【請求項3】 θ回転調節部材及びあおり調節部材が、
    主ブロックの上方及び下方に分離して設けられているこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のX線回折装置用モ
    ノクロメータ。
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