JP3059026B2 - 光記録媒体、記録装置および記録方法 - Google Patents
光記録媒体、記録装置および記録方法Info
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Description
照射し、光ビームによる熱で情報を記録する光記録媒体
に関し、特に凹凸状の溝トラックを有する光記録媒体に
関するものである。
大容量のデータを保持できることから音声情報データ・
映像情報データ・各種情報機器データを蓄積するものと
して重要な地位を占めつつある。しかしながら、さらに
大容量化が求められており、この要求を満たすためには
光記録媒体上の情報記録密度をさらに向上させる必要が
ある。
板表面に幅0.8μm、ピッチ1.6μmという微小な
凹凸状の溝トラックをスパイラル状に形成し、この基板
表面上にスパッタリング等の手法でTe、Sb、Geを
主成分とした3元系の相変化型記録材料の薄膜を形成
し、この薄膜上に保護層を設けたもが知られている。こ
の樹脂基板は、凹凸の溝トラックがカッティングされて
いる原盤に基づいてスタンパーを作製し、このスタンパ
ーを用いてインジェクション等の手法で大量に複製され
る。
ると結晶質となり、溶融した後に急冷すると非晶質とな
る性質を持っている。この性質を利用して、相変化型記
録媒体は結晶状態と非晶状態を可逆的に変化させ、フロ
ッピーディスクあるいはハードディスク等の磁気記録媒
体と同じように、同じ場所に何回でも情報を重ね書きで
きる。相変化型記録媒体上に情報を記録する場合、記録
媒体を所定の速度で回転させ、溝トラック上に光ビーム
が位置するようにトラッキング制御しながら、記録する
信号に応じて光ビームの強度を非晶化レベルと結晶化レ
ベルの間で強弱に変調して行う。例えば記録マークが非
晶状態となるように記録する場合には、薄膜を溶融する
程度の光量の光ビームを照射して非晶状態のマークを形
成し、記録マーク以外の期間は溶融しない程度の光量の
光ビームを照射して結晶化する。従って、記録マーク以
外の期間は、以前の状態が非晶質であろうと結晶質であ
ろうと結晶状態となり、情報が既に記録されている場所
であってもオーバライトできる。
情報を再生するには、非晶状態と結晶状態で反射率また
は透過率が異なることを利用して行う。例えば、弱い一
定の光ビームを照射し、記録媒体からの反射光を光検出
器で受光して、反射光量の変化で情報の再生を行う。
情報密度は情報トラックのピッチおよびトラック方向の
情報密度すなわち情報の線密度で決まり、光記録媒体上
の情報密度を向上させるにはトラックピッチを狭くし、
線密度を高くする必要がある。しかしながら、従来の光
記録媒体は凹または凸のどちらか一方の溝トラック上に
情報を記録するように構成されているために、トラック
ピッチを狭くするとトラック幅が狭くなり、原盤あるい
は樹脂基板の複製が困難となる。また、溝トラック上に
記録されている情報を再生する場合、溝トラックからの
反射光量または透過光量が低下するために再生信号品質
が悪化するという課題があった。さらに、光記録媒体上
の光ビームと溝トラックとの位置ずれ、すなわちトラッ
クずれ信号をプッシュプル法で検出する場合に、トラッ
クずれ信号の大きさ及びダイナミックレンジは溝トラッ
クの幅とピッチで決まり、狭ピッチ化するために溝トラ
ックの幅を狭くするとトラックずれ信号の振幅が小さく
なり、かつダイナミックレンジも狭くなる。従って、ト
ラックずれ信号の品質が低下するためにトラッキング制
御が不安定となり、振動衝撃等の外乱に対してトラック
飛びが発生しやすくなるという課題があった。
ても装置の信頼性を低下させることなく、また容易に製
造できる高密度記録に好適な光記録媒体を提供すること
である。
めに、本発明の光記録媒体は、凸状の溝トラックと凹状
の溝トラックとが交互に配置された1本のスパイラル状
の溝トラックが形成されている円盤状の光記録媒体であ
って、前記凸状の溝トラックおよび前記凹状の溝トラッ
クの境界領域には溝トラックが前記凸状の溝トラックで
あるか前記凹状の溝トラックであるかを識別するための
トラック識別情報が記録されており、前記トラック識別
情報としてトラックアドレスを使用することを特徴と
し、これにより、上記目的が達成される。前記トラック
識別情報としてセクタ番号を使用することを特徴として
もよい。前記溝トラックが前記凸状の溝トラックである
ことを示すトラック識別情報と前記溝トラックが前記凹
状の溝トラックであることを示すトラック識別情報とは
互いに異なっていてもよい。本発明の記録装置は、上述
した光記録媒体上に収束されている光ビームが溝トラッ
ク上に位置するようにトラッキング制御を行い、前記光
記録媒体上に情報を記録する記録装置であって、前記光
記録媒体に記録されている前記トラック識別情報に基づ
いて、溝トラックが前記凸状の溝トラックであるか前記
凹状の溝トラックであるかを識別する識別信号を生成す
る識別回路と、前記識別信号に応じて、トラッキング制
御の極性を切り換える極性切り換え回路とを備えたこと
を特徴とする。本発明の記録方法は、上述した光記録媒
体上に収束されている光ビームが溝トラック上に位置す
るようにトラッキング制御を行い、前記光記録媒体上に
情報を記録する記録方法であって、前記光記録媒体に記
録されている前記トラック識別情報に基づいて、溝トラ
ックが前記凸状の溝トラックであるか前記凹状の溝トラ
ックであるかを識別する識別信号を生成するステップ
と、前記識別信号に応じて、トラッキング制御の極性を
切り換えるステップとを包含することを特徴とする。
報としてトラックアドレスが使用される。これにより、
トラック識別情報に基づいて凸状の溝トラックと凹状の
溝トラックとの境界を容易に検出することができるの
で、記録再生条件の切り換えあるいはトラッキング制御
の極性切り換えを容易に行うことができる。
て、図面を参照しながら説明する。
体の概観図を示したものである。図1(a)は光記録媒
体101の平面図であり、凹または凸の溝トラック10
2がスパイラル状に設けられている。このスパイラル状
の溝トラック102は光記録媒体101の一周毎に凹状
の溝トラックと凸状の溝トラックが交互に繰り返して形
成されている。そして、その境界領域には切り換え検出
領域103が設けられ、切り換え検出領域103には凹
状の溝トラックと凸状の溝トラックが切り替わることを
検出するための識別情報が記録されている。104は情
報を記録するあるいは情報が記録されている情報領域で
ある。図1(b)は切り換え検出領域103の部分拡大
図である。105は凸状の溝トラック、106は凹状の
溝トラック、一点鎖線107は溝トラック102のセン
ターを示している。108は切り換え検出領域103に
凹凸の形態で記録されている識別情報ピットである。図
示のように、ピット108は凸状の溝トラック105と
凹状の溝トラック106の双方の先頭に設けられ、凸状
の溝トラック105と凹状の溝トラック106とで大き
さ及び間隔、すなわち空間周波数が異なっている。従っ
て、この切り換え検出領域103で次に光ビームが走査
するトラックが凸状の溝トラック105か凹状の溝トラ
ック106かを予め簡単に識別できる。
m、トラックピッチを1.6μmとすると、トラックピ
ッチを1/2の0.8μmにするには、例えば、トラッ
ク幅を0.4μmと非常に微小にする必要がありる。こ
のような幅の狭いトラックをカッティングすることは難
しく、また複製することも困難である。しかしながら本
発明においては、光記録媒体101の半径方向には凸状
の溝トラック105と凹状の溝トラック106が交互に
配列されるので、溝トラック102の幅を0.8μmと
するとトラックピッチも0.8μmとなる。従って、容
易に原盤をカッティングすることができ、また、複製も
簡単となる。
をスパイラル状に形成すれば、凸状の溝トラック間が連
続した凹状の溝トラックとなる。このように溝トラック
を形成すると、2本のスパイラルトラックとなり、連続
的な記録及び再生が困難となる。例えば、光記録媒体の
内周から外周に向かって連続的に凸状の溝トラック上に
情報を記録し、再び光記録媒体の内周に戻って内周から
外周に向かって連続的に凹状の溝トラック上に情報を記
録する必要がある。従って、外周から内周に戻る間は情
報の記録ができない。また、凸状の溝トラックと凹状の
溝トラックを光記録媒体の1回転毎に交互に記録するよ
うにしても、例えば光記録媒体の1回転毎に凸状の溝ト
ラックから凹状の溝トラックへ光ビームをトラック飛び
越し走査する必要があり、トラック飛び越し走査間は情
報の記録を行うことができない。しかしながら、上述し
た本発明の光記録媒体101は溝トラック102が1本
のスパイラルトラックとなっているので、連続的に情報
を記録または再生することができる。
ク106では一般的に放熱条件が異なりために、情報を
記録する光ビームの記録光量あるいは照射パルス幅等の
記録条件を変える必要がある。また、凸状の溝トラック
105と凹状の溝トラック106の幅が異なる場合には
反射光量が異なり、再生振幅の大きさが異なる。さら
に、例えば、プッシュプル法でトラックずれ信号を検出
してトラッキング制御を行う場合に、凸状の溝トラック
105と凹状の溝トラック106ではトラックずれ信号
の極性が反対となる。本発明の光記録媒体101は、切
り換え検出領域103内にトラックの形態を識別するト
ラック識別情報が記録されているので、凸状の溝トラッ
ク105と凹状の溝トラック106とで記録再生条件あ
るいはトラッキング制御の極性を簡単に切り換えること
ができる。
したときの断面図を拡大誇張して示したものである。ポ
リカーボネイト樹脂等の基板201の一方の表面上には
凸状の溝トラック105、凹状の溝トラック106が形
成されている。そして、その上にSiO2 等の誘電体膜
202、記録材料膜203、誘電体膜204を順次設
け、さらに誘電体膜204と保護層206を接着剤によ
り接着したものである。205は接着剤よりなる接着層
である。記録材料膜203は、例えば、Te(テル
ル)、Sb(アンチモン)、Ge(ゲルマニウム)を主
成分とした相変化型記録材料をスパッタリング等の手法
で形成したものである。誘電体膜202、204は記録
材料膜203を湿度あるいは熱衝撃より保護するための
ものであり、省略することができる。
応する装置に関して図6を参照しながら簡単に説明す
る。図6において、光記録媒体101はモ−タ601の
回転軸に取り付けられて所定の回転数で回転されてい
る。半導体レ−ザ等の光源602より発生した光ビ−ム
は、カップリングレンズ603で平行光にされた後に、
偏光ビ−ムスプリッタ−604、1/4波長板605を
通過し、全反射鏡606で反射され、収束レンズ607
により光記録媒体101上に収束して照射されている。
光記録媒体101により反射された反射光は、収束レン
ズ607を通過して全反射鏡606で反射され、1/4
波長板605を通過した後に偏光ビ−ムスプリッタ−6
04で反射され、光検出器608上に照射される。収束
レンズ607はアクチュエ−タ609の可動部に取り付
けられている。アクチュエ−タ609は可動部に設けら
れているトラッキング用のコイルと固定部に取り付けら
れている永久磁石より構成されている。従ってこのコイ
ルに電流を流すと、コイルが受ける電気磁気力によって
収束レンズ607は光記録媒体101の半径方向、すな
わち光記録媒体101上の溝トラックを横切るように移
動する。また、アクチュエ−タ609の可動部にはフォ
−カス用のコイルも取り付けられており、このコイルに
電流を流すとコイルが受ける電気磁気力によって収束レ
ンズ607は光記録媒体101の面と垂直な方向に移動
できるように構成されている。収束レンズ607は光記
録媒体101上に照射されている光ビ−ムが常に所定の
収束状態となるようにフォ−カス制御されている。
ングレンズ603、偏光ビ−ムスプリッタ−604、1
/4波長板605、全反射鏡606、光検出器608及
びアクチュエ−タ609の固定部が取り付けられてお
り、移送台610はリニアモータ611によって光記録
媒体101の半径方向に移動するように構成されてい
る。光検出器608は2分割構造になっており、この出
力は電流を電圧に変換するI/V変換器612、613
にそれぞれ入力されている。I/V変換器612、61
3の出力信号は差動増幅器614に入力されており、差
動増幅器614は両信号の差に応じた信号を出力する。
差動増幅器614の出力信号は、光記録媒体101上に
収束されている光ビ−ムと溝トラックの位置ずれを表わ
す信号、すなわちトラックずれ信号となるが、このトラ
ックずれ信号の検出方法はプッシュプル法と呼ばれてい
る。
制御の極性を切り換えるための極性切り換え回路61
5、トラッキング制御系の位相を補償するための位相補
償回路616及び電力増幅するための駆動回路617を
介してアクチュエ−タ609のトラッキング用コイルに
加えられ、光記録媒体101上に収束されている光ビ−
ムが常に溝トラック上に位置するようにトラッキング制
御されている。また、差動増幅器614の信号は、極性
切り換え回路615、位相補償回路616、618及び
電力増幅するための駆動回路619を介してリニアモー
タ611に加えられ、収束レンズ607が自然の状態を
中心に移動するように移送制御されている。620は加
算回路であり、I/V変換器612と613の信号を加
算した信号を出力する。この加算回路620は、非晶状
態と結晶状態の反射率の差に応じた信号を出力し、この
信号より光記録媒体101上に記録されている情報を読
み取る。また、この加算回路620は、切り換え検出領
域103においてはピット108に応じた信号を出力す
る。識別回路621は加算回路620の出力信号より次
に光ビームが位置する溝トラック102が凸状の溝トラ
ック105か凹状の溝トラック106かを識別し、この
識別信号を極性切り換え回路615に送る。極性切り換
え回路615は識別回路621の出力信号に応答して入
力信号の極性を切り換える。例えば極性切り換え回路6
15は、識別回路621より凸状の溝トラック105を
表すロウレベル信号が送られて来ると差動増幅器101
4の出力信号と同相の信号を出力し、凹状の溝トラック
106を表すハイレベル信号が送られて来ると逆相の信
号を出力する。従って、光記録媒体101が一回転する
毎にトラッキング制御の極性が反転されるので、光ビー
ムは凸状の溝トラック105と凹状の溝トラック106
を一周毎に交互に繰り返して形成されている1本のスパ
イラルトラック上を連続的に追跡する。
生する光ビームの強度を記録する情報に応じて変調する
が、これについて図7と共に説明する。図7は、縦軸を
光ビームの光量、横軸を時間として表したものであり、
P0は光記録媒体101上に記録されている情報を読み
取る時の再生光量、P1は相変化材料を結晶状態にする
結晶化光量、P2は相変化材料を非晶状態にする非晶化
光量である。非晶化光量P2が照射された部分の記録材
料は溶融して、照射以前の状態が結晶状態であろうと非
晶状態であろうと非晶状態となる。また、結晶化光量P
1が照射された部分の記録材料は、照射以前の状態が結
晶状態であろうと非晶状態であろうと結晶状態となる。
103に凸状の溝トラック105と凹状の溝トラック1
06で異なる空間波長の凹凸信号を記録しているが、こ
れに限定されることはない。例えば、切り換え領域10
3に記録する識別情報をトラックアドレスとすることが
できる。この場合、例えば光記録媒体101の内周から
外周に向けて連続的なトラック番号を記録すると、トラ
ック番号が偶数か奇数かで凸状の溝トラック105か凹
状の溝トラック106かを判別することができる。
の溝トラック105と凹状の溝トラック106を交互に
繰り返して1本のスパイラルトラックを形成している
が、光記録媒体面を放射状に奇数個に分割し、凸状の溝
トラックと凹状の溝トラックを一周当り複数回交互に切
り換えても1本のスパイラル状の溝トラックを形成する
ことができる。この場合に必ずしも等角度に分割する必
要はなく、光記録媒体の半径方向に凸状の溝トラックと
凹状の溝トラックが交互に配列されるように、nを正の
整数すると(2n+1)個に分割すればよい。そして、
プッシュプル法でトラックずれ信号を検出してトラッキ
ング制御を行う場合、凸状の溝トラックと凹状の溝トラ
ックの切り換え点でトラックずれ信号の極性を反転させ
れば光ビームが1本のスパイラル状の溝トラック上に位
置するように連続的に追随させることができる。
周当り複数回交互に切り換えて1本のスパイラル状の溝
トラックを形成した一実施例について図3を参照しなが
ら説明する。図3(a)は光記録媒体301の平面図で
あり、凹または凸の溝トラック302がスパイラル状に
設けられている。303は情報領域の位置を識別するた
めの識別情報が凹凸ピットの形態で記録されているID
領域、304は情報を記録するあるいは情報が記録され
ている情報領域である。一周のスパイラルトラックは複
数の奇数のセクタ、図3(a)では、0、1、2の3つ
のセクタ305に分割されており、1つのセクタ305
は一対のID領域303と情報領域304で構成されて
いる。図3(b)はID領域303部を拡大した部分拡
大図である。306は凸状の溝トラック、307は凹状
の溝トラックであり、夫々の情報領域に対応してピット
308よりなる識別情報が設けられている。ID領域3
03にはトラック番号とセクタ番号が記録されており、
トラック番号とセクタ番号が奇数か偶数かで次に光ビー
ムが走査する溝トラック302が凸状の溝トラック30
6か凹状の溝トラック307かを識別する。
3にトラック番号とセクタ番号が記録されているが、こ
れに限定されることはない。例えば、ID領域303に
光記録媒体301の内周から外周に向けて連続したセク
タ番号を記録してもよい。例えば、最内周の第1周の溝
トラック302上には0から2、第2周の溝トラック3
02上には3から5のセクタ番号を記録し、以下同様に
連続したセクタ番号を記録する。このように連続したセ
クタ番号を記録しておけば、次に光ビームが走査する溝
トラック302が凸状の溝トラック306か凹状の溝ト
ラック307かをセクタ番号が奇数か偶数かで識別でき
る。
1の実施例と同様に、凸状の溝トラック306と凹状の
溝トラック307を光記録媒体301の1回転毎に交互
に繰り返して1本のスパイラル状の溝トラック302を
形成することができる。例えば、セクタ0を境にして凸
状の溝トラック306と凹状の溝トラック307を切り
換える。この場合、一周当りのセクタ数は偶数個とし、
トラック番号が奇数か偶数かで次に光ビームが走査する
溝トラック302が凸状の溝トラック306か凹状の溝
トラック307かを識別できる。
ックの2本のスパイラル状の溝トラックを有し、凸状の
溝トラックと凹状の溝トラックの双方に情報を記録する
光記録媒体のに好適な識別情報のについて図4と共に説
明する。図4(a)は光記録媒体401の平面図であ
り、スパイラル状の凸状の溝トラック402と凸状の溝
トラック402間の凹状のスパイラル状の溝トラック4
03の2本の溝トラック404が設けられている。40
5はID領域、406は情報領域であり、一周のスパイ
ラル状の溝トラック404は4つのセクタ407に分割
されている。図4(b)はID領域405部を拡大した
部分拡大図である。ID領域405に設けられている識
別情報は凸状の溝トラック402と凹状の溝トラック4
03のほぼ境界線上に配置されている。すなわち、凸状
の溝トラック402のセンターと凹状の溝トラック40
3のセンターの間に識別情報を構成するピット408の
センターが位置するように配置され、隣接する凸状の溝
トラック402と凹状の溝トラック403の情報領域は
1つの識別情報に基づいて識別するように形成されてい
る。図4(b)では、凸状の溝トラック402aと凹状
の溝トラック403a、凸状の溝トラック402bと凹
状の溝トラック403bはそれぞれ同じ識別情報に基づ
いて識別される。凸状の溝トラック402と凹状の溝ト
ラック403の情報領域はプッシュプル法でトラックず
れ信号を検出してトラッキング制御を行うとトラックず
れ信号の極性が反対となる。従って、凸状の溝トラック
402と凹状の溝トラック403の情報領域の識別情報
が同一であってもトラッキング制御の極性から凸状の溝
トラック402と凹状の溝トラック403の判定ができ
るので何ら問題無く識別することができる。
場合、例えば、連続した凸状の溝トラック402をスパ
イラル状にカッティングすれば、凸状の溝トラック40
2間が連続した凹状の溝トラック403となる。凸状の
溝トラック402と凹状の溝トラック403に別個に識
別情報を設けると、凸状の溝トラック402と凸状の溝
トラック402用の識別情報をカッティングする光ビー
ムの他に少なくとも凹状の溝トラック403用の識別情
報をカッティングする光ビームが必要となる。しかしな
がら、図4の実施例のように識別情報を凸状の溝トラッ
ク402と凹状の溝トラック403で兼用するようにす
れば、凸状の溝トラック402と識別情報をカッティン
グする光ビームのみとすることができる。また、このよ
うに識別情報を設けると、識別情報のピット408の幅
W3を溝トラックの幅とほぼ同じ程度にすることができ
る。従って、光偏向器等を用いて光記録媒体401の半
径方向に微少に移動させて記録する必要があるが、凸状
の溝トラック402をカッティングする光ビームと同じ
光ビームで識別情報を記録することができるのでカッテ
ィングマシーンが簡単となり、またピットを大きくでき
るので容易に成形できる。
02の幅、W2は凹状の溝トラック403の幅をそれぞ
れ示している。凸状の溝トラック402と凹状の溝トラ
ック403の識別情報を兼用しているので、過度にピッ
ト408の幅W3が小さいと識別情報の読み取りが困難
となる。従って、W3≧W1あるいはW3≧W2とすれ
ば、凸状の溝トラック402または凹状の溝トラック4
03上を光ビームが走査している状態で光ビームスポッ
トの略半分がピット408上を走査するので品質の良い
識別情報が得られる。また、過度にピット408の幅W
3を大きくすると隣接した識別情報からのクロストーク
が大きくなり、このクロストークによって識別情報の読
み取りが困難となる。実験によれば、W3≦(W1+W
2)×0.8とすれば信頼性良く識別情報が読み取れる
という結果が得られている。
した凸状の溝トラック402と凹状の溝トラック403
の2本のスパイラル状の溝トラック404が形成されて
いるが、図1の実施例と同様に、凸状の溝トラックと凹
状の溝トラックを光記録媒体の1回転毎に交互に繰り返
して1本のスパイラル状の溝トラックを形成することが
できる。この場合、凸状の溝トラックと凹状の溝トラッ
クでトラッキングの極性が反対となるので、光記録媒体
の一回転毎、例えばセクタ0を検出する度にトラッキン
グ制御の極性を自動的に反転させればよい。また言うま
でもないが、図4の実施例において、光記録媒体401
の一周当りのセクタ数を奇数個とし、セクタ毎に凹状の
溝トラックと凸状の溝トラックを切り換えてもよい。
クの幅に関して図5を参照しながら説明する。図5は光
記録媒体501を半径方向に切断したときの拡大断面図
でり、感度を向上させ、かつ放熱を良好にして熱衝撃よ
り記録材料膜504を保護するために誘電体膜505の
上にさらにアルミニウム等の反射層506を設けた構成
としている。すなわち、一方の表面上に凸状の溝トラッ
ク509、凹状の溝トラック510が形成されているポ
リカーボネイト樹脂等の基板502上にSiO 2 等の誘
電体膜503、記録材料膜504、誘電体膜505、反
射層506を順次設け、さらに反射層506と保護層5
08を接着剤により接着したものである。
ック509からの反射光量と凹状の溝トラック510か
らの反射光量が等しいことが望ましい。この条件を満足
させるには、凸状の溝トラック509の幅W1と凹状の
溝トラック510の幅W2をほぼ等しくすればよい。
録材料等の熱によって情報が記録される材料を用いる場
合には、凸状の溝トラック509と凹状の溝トラック5
10の幅の関係は記録を考慮する必要がある。
4、反射層506の熱伝導度より一桁近く小さく、また
反射層506の熱伝導度は記録材料膜504の熱伝導度
より大きい。従って、凸状の溝トラック509あるいは
凹状の溝トラック510上に照射された光ビームによる
熱は反射層506、記録材料膜504あるいは誘電体膜
503、505を伝わって放熱される。図5に示すよう
に、凹状の溝トラック510は反射層506、誘電体膜
503、505に囲まれる構成となっているが、凸状の
溝トラック509は囲まれない。従って、光記録媒体5
01の半径方向において、凹状の溝トラック510の方
が凸状の溝トラック509より放熱が良好となり、感度
が低下する。凸状の溝トラック509と凹状の溝トラッ
ク510の記録感度は等しいことが望ましく、放熱を等
しくするためには凹状の溝トラック510の幅W2を凸
状の溝トラック509の幅W1より小さくすればよい。
また、凸状の溝トラック509と凹状の溝トラック51
0の段差dは、プッシュプル法でトラックずれを検出す
る場合には、段差dはほぼλ/(8n)が最良となる。
ここで、λは光ビームの波長、nは基板501の屈折率
である。
回転数で光記録媒体を回転する装置もあれば、角速度が
一定となるように回転する装置もある。周速が一定とな
るように回転する場合には問題無いが、角速度が一定と
なるように回転する場合には周速依存性を考慮する必要
がある。前述したように、相変化型記録材料は加熱した
後に徐冷すると結晶質となり、溶融した後に急冷すると
非晶質となる性質を持っていが、結晶化する速度と周速
は密接な関係がある。すなわち、光ビームと光記録媒体
とのトラック方向の速度(線速度と呼ぶ)が高くなるほ
ど結晶化速度を上げる必要がある。例えば、Te、S
b、Geを主成分とした相変化型記録材料の場合、Sb
の量を増加させると結晶化速度が遅くなる。従って、角
速度一定で回転させて使用される光記録媒体において、
半径が小さくなるにつれてSbの量が増大するように記
録材料を形成すれば周速依存性を低減することができ
る。
と外周で変えることによって周速依存性を緩和させるこ
ともできる。例えば、結晶化速度が外周の線速度に最適
となるように設定され、非晶質状態を記録マークとして
情報が記録される光記録媒体の場合に、内周の遅い線速
度で情報を記録すると、記録マークの前後の熱の影響を
受け安く、これによって除冷効果が生じ、非晶質の記録
マークが小さくなる。従って、この場合には内周の溝ト
ラックほどその幅を広くして光記録媒体の半径方向に放
熱されやすいようにすれば、所定の大きさの非晶質マー
クを形成することができる。また、結晶化速度が内周の
線速度に最適となるように設定された光記録媒体の場合
には、外周の速い線速度で情報を記録すると、線速が速
いために急冷効果が生じ、結晶化しにくくなる。この場
合には、外周の溝トラックほどその幅を狭くして光記録
媒体の半径方向に放熱されにくくすれば、消去残りを少
なくすることができる。以上述べたように、光記録媒体
の半径に応じて溝トラックの幅を変化させることによっ
て周速依存性を緩和させることができる。
上述した実施例により何ら限定されない。例えば、光記
録材料として光磁気材料であっても何ら問題なく、要は
光ビームで記録できる材料であればよい。
クと凹状の溝トラックが交互に配置されて1本のスパイ
ラル状の溝トラックが形成され、凸状の溝トラックと凹
状の溝トラックの先頭にトラックの形態が切り替わるこ
とを識別するためのトラック識別情報を設けているの
で、識別情報に基づいて凸状の溝トラックと凹状の溝ト
ラックの境界が検出でき、記録再生条件の切り換えある
いはトラッキング制御の極性切り換えを容易に行うこと
ができる。また、トラックピッチを狭めてもトラック幅
を広くすることができるので光記録媒体の製造が簡単と
なる。
ックの幅を凸状の溝トラックの幅よりも狭くしているの
で、凹状の溝トラックと凸状の溝トラックの放熱条件が
ほぼ等しくなり、凸及び凹の状の溝トラック上の双方に
簡単に品質の良い情報を記録することができる。また、
本発明の光記録媒体は、凹状の溝トラックと凸状の溝ト
ラックのほぼ境界線上に記録領域を識別するための識別
情報を設けているので、識別情報の幅を広くすることが
でき、カッティングマシーンの構成が簡単になるととも
に、隣接の識別情報のクロストークも低減できるので識
別情報の読み取りが容易となる。
媒体の概略正面図 (b)は本発明の第1の実施例における光記録媒体表面
の部分拡大図
大断面図
媒体の概略正面図 (b)は本発明の第2の実施例における光記録媒体表面
の部分拡大図
媒体の概略正面図 (b)は本発明の第3の実施例における光記録媒体表面
の部分拡大図
るための拡大断面図
置のブロック図
ム照射光量の説明図
Claims (5)
- 【請求項1】 凸状の溝トラックと凹状の溝トラックと
が交互に配置された1本のスパイラル状の溝トラックが
形成されている円盤状の光記録媒体であって、 前記凸状の溝トラックおよび前記凹状の溝トラックの境
界領域には溝トラックが前記凸状の溝トラックであるか
前記凹状の溝トラックであるかを識別するためのトラッ
ク識別情報が記録されており、前記トラック識別情報と
してトラックアドレスを使用することを特徴とする、光
記録媒体。 - 【請求項2】 前記トラック識別情報としてセクタ番号
を使用することを特徴とする、請求項1に記載の光記録
媒体。 - 【請求項3】 前記溝トラックが前記凸状の溝トラック
であることを示すトラック識別情報と前記溝トラックが
前記凹状の溝トラックであることを示すトラック識別情
報とは互いに異なっている、請求項1記載の光記録媒
体。 - 【請求項4】 請求項1に記載の光記録媒体上に収束さ
れている光ビームが溝トラック上に位置するようにトラ
ッキング制御を行い、前記光記録媒体上に情報を記録す
る記録装置であって 、 前記光記録媒体に記録されている前記トラック識別情報
に基づいて、溝トラックが前記凸状の溝トラックである
か前記凹状の溝トラックであるかを識別する識別信号を
生成する識別回路と、 前記識別信号に応じて、トラッキング制御の極性を切り
換える極性切り換え回路とを備えたことを特徴とする、
記録装置。 - 【請求項5】 請求項1に記載の光記録媒体上に収束さ
れている光ビームが溝トラック上に位置するようにトラ
ッキング制御を行い、前記光記録媒体上に情報を記録す
る記録方法であって、 前記光記録媒体に記録されている前記トラック識別情報
に基づいて、溝トラックが前記凸状の溝トラックである
か前記凹状の溝トラックであるかを識別する識別信号を
生成するステップと、 前記識別信号に応じて、トラッキング制御の極性を切り
換えるステップと を包含することを特徴とする、記録方
法。
Priority Applications (2)
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- 1993-07-15 JP JP5175241A patent/JP3059026B2/ja not_active Expired - Lifetime
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