JP3058274U - 全油圧高揚程せん孔機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全油圧高揚程せん孔機の提供。 【解決手段】 キャタピラ車台の前方に一つの油圧伸縮
機構を取付け、該油圧伸縮機構の末端に桁架を取付け、
該桁架にスライド式の打撃と回転を行えるせん孔機構を
取付け、並びに桁架の前端に一つのホルダ及び中心固定
器を設けて、せん孔機構の軸にロッドを取付け、且つ該
ロッドに該中心固定器を貫通させ、桁架３の前端に複数
の支持棒を設けたせん孔機において、該油圧伸縮機構
を、キャタピラ車台に枢接されて上下に回転できる主梁
に往復伸縮可能な副梁を取付けて、副梁の外端に上下に
揺動可能なスイングシートを設けて、該スイングシート
に回転できるベースシートを設け、該ベースシートにス
ライドシートを取り付け、該スライドシートに上述の桁
架を往復移動可能に取り付けるようにして組成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、一種の土木工程用せん孔機の油圧連接棒機構に関し、特に主梁に一 つの副梁が設けられ、高い揚程を得て杭打ち或いは参考作業を進行できるように した全油圧高揚程せん孔機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

通常、擁壁或いは建物の地下室の壁面に杭を打ったり或いはせん孔をするのに 、通常は油圧せん孔機で施工がなされる。しかし、山の擁壁に杭を打って擁壁の 強度を高めたり、排水孔を掘削する時には、油圧せん孔機の持ち上げられる高さ は有限で、通常３メートル以下であるため、その高さより施工位置が高い時には 台を設けてその上に油圧せん孔機を乗せて作業を行う必要があり、これは面倒で あるだけでなく危険であった。ゆえに施工速度が緩慢となり工程進度に影響が生 じた。また、ビル建設で地下室を掘る時、まず一定の深さ（通常２メートル程度 ）の孔を掘って、土質と周囲の状況を見て、もし周囲の垂直壁面に杭を打つ必要 があれば、掘土機を孔に入れて施工しなければならず、その孔の面積は掘土機を 収容できるものでなくてはならず、並びに掘土機が回転できるための相当な空間 が必要であり、掘土機の前方の回転アームが前方に突出しておりその回転半径は 比較的大きいため、比較的大きな面積を掘る場所にしか適合しなかった。且つ掘 土機の作業可能な高さは有限であるため、下に一定の深さ掘るごとに一回杭を打 たねばならず、もし掘る深さが比較的深い時には、何度も施工を繰り返すことで で完成し、このため工期が長くなり工程進度に影響が生じ、施工コストが増した 。

【０００３】 またある工程専用のせん孔機は、図３に示されるように、キャタピラ車台ａの 前方に油圧伸縮機構ｂが設けられ、該機構ｂの末端に桁架ｃが設けられ、該桁架 ｃにスライドして打撃と回転を行うことのできるせん孔機構ｄが設けられ、並び に桁架ｃの前端に中心固定器ｅが設けられてせん孔機構ｄの軸にロッドｆが設け られ、ロッドｆが中心固定器ｅを貫通し、油圧伸縮機構ｂで桁架ｃを水平方向に 持ち上げるか或いは垂直に下向きに駆動し、垂直壁面或いは水平地面に深孔を掘 ったり杭を打つことができる。しかし、垂直壁面に対する作業高度は３メートル 程度に制限され、より高い所の施工は行えず、地面に孔を掘るのも何度もの施工 により完成するため、工程進度に影響が生じ、施工コストが増加した。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主要な目的は、一種の高揚程せん孔機の油圧伸縮機構を提供すること にあり、それは、主梁に伸縮できる副梁を設けてあり、より高い作業揚程を獲得 して、施工回数を減らして施工速度を増し、工期を短縮して施工コストを減らす ことができるものとする。

【０００５】 本考案の次の目的は、一種の高揚程せん孔機のキャタピラ車台後端に、上下に 伸縮できる後部支持装置を設け、この後部支持装置を地面上に支持することで、 せん孔時に発生する反作用力を打ち消せるようにすることにある。

【０００６】 本考案のもう一つの目的は、一種の高揚程せん孔機の桁架の前端両側に作業台 を設けて、作業員が必要時にこの作業台の上でロッド交換を行えるようにするこ とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、キャタピラ車台１の前方に一つの油圧伸縮機構２を取付け 、該油圧伸縮機構２の末端に桁架３を取付け、該桁架３の上にスライド式の打撃 と回転を行えるせん孔機構４を取付け、並びに桁架３の前端に一つのホルダ及び 中心固定器５を設けて、せん孔機構４の軸にロッド６を取付け、且つ該ロッド６ にホルダ及び中心固定器５を貫通させ、桁架３の前端に複数の支持棒３１を設け て、油圧伸縮機構２により桁架３を水平に持ち上げるか或いは垂直に下向きとな すことができるようにし、並びに桁架３の支持棒３１を壁面或いは地面に差し込 んでせん孔機構４にロッド６を安定して駆動させて深孔掘削が行えるようにした せん孔において、該油圧伸縮機構２を、キャタピラ車台１に枢接され上下に回転 できる主梁２１に、往復伸縮可能な副梁２２を取付けて、副梁２２の外端に上下 に揺動可能なスイングシート２３を設けて、該スイングシート２３に回転できる ベースシート２４を設け、該ベースシート２４にスライドシート２５を枢接し、 該スライドシート２５に上述の桁架３を取り付けるようにして組成し、該桁架３ をスライドシート２５上で往復移動可能とし、並びに桁架３の前端両側に作業台 ３２を設け、別にキャタピラ車台１の後端に上下に伸縮できる後部支持装置１１ を設けて、該後部支持装置１１を地面上に支持することでせん孔時に発生する反 作用力を打ち消すことができるようにした構成を設けたことを特徴とする、全油 圧高揚程せん孔機としている。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案は、キャタピラ車台の前方に一つの油圧伸縮機構を取付け、該油圧伸縮 機構の末端に桁架を取付け、該桁架にスライド式の打撃と回転を行えるせん孔機 構を取付け、並びに桁架の前端に一つのホルダ及び中心固定器を設けて、せん孔 機構の軸にロッドを取付け、且つ該ロッドに該中心固定器を貫通させ、桁架３の 前端に複数の支持棒を設けたせん孔機において、該油圧伸縮機構を、キャタピラ 車台に枢接されて上下に回転できる主梁に、往復伸縮可能な副梁を取付けて、副 梁の外端に上下に揺動可能なスイングシートを設けて、該スイングシートに回転 できるベースシートを設け、該ベースシートにスライドシートを取り付け、該ス ライドシートに上述の桁架を往復移動可能に取り付けるようにして組成し、主梁 に伸縮可能な副梁を取り付けたことで高い作業揚程を獲得し、並びに桁架の前端 両側に作業台を取り付けることで作業員が必要時に作業台上でロッド交換を行う ことができるようにし、またキャタピラ車台の後端に上下に伸縮可能な後部支持 装置を設けてそれを地面上に支持することでせん孔時に発生する反作用力を打ち 消せるようにしたことを特徴としている。

【０００９】

【実施例】

本考案は、キャタピラ車台１の前方に一つの油圧伸縮機構２を取付け、該油圧 伸縮機構２の末端に桁架３を取付け、該桁架３の上にスライド式の打撃と回転を 行えるせん孔機構４を取付け、並びに桁架３の前端に一つのホルダ及び中心固定 器５を設けて、せん孔機構４の軸にロッド６を取付け、且つ該ロッド６にホルダ 及び中心固定器５を貫通させ、桁架３の前端に複数の支持棒３１を設けて、油圧 伸縮機構２により桁架３を水平に持ち上げるか或いは垂直に下向きとなすことが できるようにし、並びに桁架３の支持棒３１を壁面或いは地面に差し込んでせん 孔機構４にロッド６を安定して駆動させて深孔掘削が行えるようにしたせん孔に おいて、以下の特徴を有するものとしている。

【００１０】 該油圧伸縮機構２を、キャタピラ車台１に枢接され上下に回転できる主梁２１ に、往復伸縮可能な副梁２２を取付けて、副梁２２の外端に上下に揺動可能なス イングシート２３を設けて、該スイングシート２３に回転できるベースシート２ ４を設け、該ベースシート２４にスライドシート２５を枢接し、該スライドシー ト２５に上述の桁架３を取り付けるようにして組成し、該桁架３をスライドシー ト２５上で往復移動可能とし、並びに桁架３の前端両側に作業台３２を設け、別 にキャタピラ車台１の後端に上下に伸縮できる後部支持装置１１を設けて、該後 部支持装置１１を地面上に支持することでせん孔時に発生する反作用力を打ち消 すことができるようにした。

【００１１】 本考案は以上の構造を有し、該油圧伸縮機構２の主梁２１に伸縮可能な副梁２ ２を取り付けたことで高い作業揚程（１２メートルに達する）を獲得して、より 高い所での排水孔の掘削或いは杭打ちの工程が行え、せん孔機全体を乗せる作業 台を設ける必要をなくし、施工速度を速め、工期を短縮し、施工コストを低くす ることができる。

【００１２】 さらに、該油圧伸縮機構２の有する比較的高い作業揚程により、地面に杭を打 つ時に、地質と周辺環境条件が揃った状況において、一回の掘削でより深い孔を 掘削することができ、その後にさらに杭打ちを行うことで、掘削回数を減らし、 同様に施工速度を速め、工期を短縮し、施工コストを減少できる。

【００１３】 また主梁２１及び副梁２２を上向きに揺動させる時、副梁２２の末端のスイン グシート２３が前傾して桁架３を水平状態に保持し、且つベースシート２４上に 枢接するスライドシート２５も小角度の揺動可能であるため、桁架３を必要に応 じて必要な角度に調整できる。並びに桁架３の上昇時に桁架３が後方にスライド して平衡を保持して傾倒の発生を防止する。

【００１４】 スイングシート２３に連接するベースシート２４は回転可能であるため、桁架 ３を回転して施工の設計角度及び高さに微調整することができる。

【００１５】 さらに、桁架３の前端両側に作業台３２が取付けられて、作業員が必要時に作 業台３２上に立ってビット或いはロッド６の交換を行うことができる。

【００１６】 また、もし垂直に地面に杭を打つ時には、主梁２１と副梁２２を下向きに平ら に下ろし、並びに桁架３を後方にスライドさせ、その後にスイングシート２３を 前傾させることで、桁架３を地面に垂直とすれば、地面に対する掘削を進行でき る。

【００１７】 また油圧伸縮機構２を上昇させる時、キャタピラ車台１の後端の後部支持装置 １１を地面上に支持すれば、桁架３のせん孔時に発生する反作用力を打ち消すこ とができる。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、主梁に伸縮可能な副梁を取り付けたことで高い作業揚程を獲得し、 並びに桁架の前端両側に作業台を取り付けることで作業員が必要時に作業台上で ロッド交換を行うことができるようにし、またキャタピラ車台の後端に上下に伸 縮可能な後部支持装置を設けてそれを地面上に支持することでせん孔時に発生す る反作用力を打ち消せるようにしたことを特徴としており、せん孔機の適用作業 高度を高くし、せん孔機使用の作業効率を高める効果を提供している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の側面図である。

【図２】本考案の側面視による動作表示図である。

【図３】周知の技術の側面図である。

【符号の説明】

１ キャタピラ車台 １１ 後部支持装置 ２ 油圧伸縮機構 ２１ 主梁 ２２ 副梁 ２３ スイングシート ２４ ベースシート ２６ スライドシート ３ 桁架 ３１ 支持棒 ３２ 作業台 ４ せん孔機構 ５ ホルダ及び中心固定器 ６ ロッド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャタピラ車台１の前方に一つの油圧伸
   縮機構２を取付け、該油圧伸縮機構２の末端に桁架３を
   取付け、該桁架３の上にスライド式の打撃と回転を行え
   るせん孔機構４を取付け、並びに桁架３の前端に一つの
   ホルダ及び中心固定器５を設けて、せん孔機構４の軸に
   ロッド６を取付け、且つ該ロッド６にホルダ及び中心固
   定器５を貫通させ、桁架３の前端に複数の支持棒３１を
   設けて、油圧伸縮機構２により桁架３を水平に持ち上げ
   るか或いは垂直に下向きとなすことができるようにし、
   並びに桁架３の支持棒３１を壁面或いは地面に差し込ん
   でせん孔機構４にロッド６を安定して駆動させて深孔掘
   削が行えるようにしたせん孔において、該油圧伸縮機構
   ２を、キャタピラ車台１に枢接され上下に回転できる主
   梁２１に、往復伸縮可能な副梁２２を取付けて、副梁２
   ２の外端に上下に揺動可能なスイングシート２３を設け
   て、該スイングシート２３に回転できるベースシート２
   ４を設け、該ベースシート２４にスライドシート２５を
   枢接し、該スライドシート２５に上述の桁架３を取り付
   けるようにして組成し、該桁架３をスライドシート２５
   上で往復移動可能とし、並びに桁架３の前端両側に作業
   台３２を設け、別にキャタピラ車台１の後端に上下に伸
   縮できる後部支持装置１１を設けて、該後部支持装置１
   １を地面上に支持することでせん孔時に発生する反作用
   力を打ち消すことができるようにした構成を設けたこと
   を特徴とする、全油圧高揚程せん孔機。