JP3058090U - 解熱用枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の文献は、人体の保冷には役立つものの、
本出願人が希望する首部に捲装（捲着）して簡易かつ確
実に解熱を図る構成としては十分でない。また気化熱の
利用の構成は、解熱には十分でない。他の文献は、体を
濡らす構成であり、病人には不向であること、又はふと
ん、寝巻き等の寝具関連品を濡らす問題、及びこの濡れ
防止対策が必要となり面倒である事、等の問題がある。 【解決手段】本発明は、構造簡単にして人体の各部位に
最も適合され易い構成、又は何人にも容易に受け入れら
れる構成の解熱用枕を提供する。構成は、人体の一部に
捲き付け得る捲装枕1と、この捲装枕に充填される解熱
用部材4と、この捲装枕の自由端に設けられたひも3、3
で構成されている解熱用枕である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、解熱用枕に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、解熱を目的に使用される枕としては、氷枕が知られており、手軽で継続 的に使用できることから重宝されている。しかし現実の問題として、それほどの 効果が上がっていない。例えば、子供はカセ゛をひくと、すぐに40℃くらいまで、 高熱を出すことが間々発生します。この際に、いくら氷枕をしても熱は下がらな いことがある。その原因は、なかなか解明されていないが、見聞するところでは 、脇の下と首の門脈にホ゜イントがあり、殊に、首の横を通っている門脈を冷やすと 効果があると云われている。

【０００３】 そこで、前記課題を解決する手段の一環として従来技術文献をみると、(1)実 開昭62-27617号の体冷やし器、(2)実開昭62-66624号の冷却ハ゛ント゛等の捲装用の冷 却手段があるが、体のほんの一部のみを冷却するものであり、解熱効果が挙って いないのが現実である。

【０００４】 (1)実用新案登録第3006032号の清涼帯は、吸湿性及び保水性を備えた冷媒粒を封 入した捲装帯である。冷却ハ゜ットであり、気化熱により清涼感を与える構成である 。従って、解熱用とは少し意味合がちがう。(2)実開昭62-27617号の体冷やし器 は、水タンクの水で体を濡らし、気化熱を利用して体温を下げる構成であるが、体 を濡らす部材を使用するので違和感が残る。(3)特開平8-33669号の身体用の保冷 用安定保持具は、背面部に各肩ヘ゛ルトを設け、この各肩ヘ゛ルトに保冷剤用のホ゜ケットを 設けた構成である。脇を冷やすことを目的としており、首には使用できない。(4 )実開昭62-66624号の冷却ハ゛ント゛は、巻着式であり、首部への使用には少し問題が ある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記の文献(1)〜(4)は、人体の保冷には役立つものの、本出願人が希望する首 部に捲装（捲着）して簡易かつ確実に解熱を図る構成としては、十分でなく、か つ次のような改良の余地が考えられる。

【０００６】 (イ)文献(1)では、気化熱の利用であり、解熱には十分でなく、かつ首部への捲装 には、構造上において困難であること等が考えられる。

【０００７】 (ロ)文献(2)は、体を濡らす構成であり、病人には不向であること、又はふとん、 寝巻き等の寝具関連品を濡らす問題、及びこの濡れ防止対策が必要となり面倒で ある事、等の問題がある。

【０００８】 (ハ)文献(3)、(4)は、構造上、首部への捲装は不可能である。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

請求項1の発明は、構造簡単にして人体の各部位に最も適合され易い構成、又 は何人にも容易に受け入れられる構成の解熱用枕を提供する。

【００１０】 請求項1は、人体の一部に捲き付け得る捲装枕と、この捲装枕に充填される解 熱部材と、前記捲装枕の自由端に設けられたひも等の連結部材とで構成されてい る解熱用枕である。

【００１１】 請求項2の発明は、枕と一体の捲装枕を備えた極めて効率的な解熱用枕、又は 在来の枕と同様な使用ができる利点等がある解熱用枕を提供する。

【００１２】 請求項2は、人体の一部に捲き付け得る捲装枕と、この捲装枕に連設した捲装 枕本体と、前記捲装枕及び捲装枕本体に充填される解熱部材と、この捲装枕の自 由端に設けられたひも等の連結部材とで構成されている解熱用枕である。

【００１３】 請求項3の発明は、最も簡単で、手軽な解熱部材を提供する。

【００１４】 請求項3は、解熱部材が氷水である解熱用枕である。

【００１５】 請求項4の発明は、有益で手軽な反復使用ができる解熱用枕を提供する。

【００１６】 請求項4は、解熱部材がケ゛ル化状の保冷剤である解熱用枕である。

【００１７】

【考案の実施の形態】

図1〜図4に示す略U字形状を呈する捲装枕は、その入口より氷水等の解熱部材 を挿入する。この捲装枕に前記解熱用部材が充填されたときに、入口を閉塞する 。これにより、解熱用の捲装枕として機能するので、解熱を必要とする人体の部 位に捲装する。この際、本考案は、最適断面径寸法、略U字形状を呈することか ら、図2の如く、人体の首部に確実にフィットし、かつ図3の如く、顎の下に確実にフィット する特徴がある。この捲装によりけい動脈を冷し、熱が脳に伝わることを回避 し、脳障害発生防止に役立つ特徴がある。また比較的早く熱が下がり発育ざかり の子供達にとっては誠に有益である。尚、特別な使用の仕方として、腕又は胴体 に捲装することも可能であり、図4にその一例を示す。勿論、首部との併用、そ の他各部位に単独使用も可能である。

【００１８】 図5に示す枕と捲装枕との連設の例では、前記の例と同様に入口より氷水等の 解熱部材を挿入する。この枕及び捲装枕が前記解熱部材で充填されたときに、入 口を閉塞する。これにより解熱用の据置枕として機能するので、解熱を必要とす る頭部の下に設ける。そして望ましくは、捲装枕を前記と同様に首部に捲装する 。その他の機能、作業等は前記と略同様に考えられる。

【００１９】

【実施例】

図1〜図4に示す略U字形状の捲装枕1でなる解熱用枕は、略U字形の袋体2と、こ の袋体2に設けたひも3、3（連結部材の一例である。）と、当該袋体2に設けた氷 水、冷水、ケ゛ル化状の保冷剤等でなる解熱用部材4の充填用の入口5とで構成され ており、この解熱用部材4は袋体2の入口5より挿入、取出される。ひも3、3は首 部H2への捲装時に結縛される。捲装枕1は中央部を太く、両端に向って順次絞り 込む構成であるので、簡便な使用ができること、又は形状的にも優れている。

【００２０】 図5に示す枕10と捲装枕1aでなる解熱用枕は、立方形状の袋本体11と略U字形の 袋体2aと、この袋本体11に設けた氷水、冷水、ケ゛ル化状の保冷剤等でなる解熱用 部材14の充填用の入口15とで構成されており、この解熱用部材14は袋体2aの入口 15より挿入、取出される。従って、枕10に頭部H1を捲装枕1aを首部H2に捲装して 使用する。尚、場合により捲装枕1aにひも（図示せず）を設けることもある。

【００２１】

【考案の効果】

請求項1の発明は、人体の一部に捲き付け得る捲装枕と、捲装枕に充填され る解熱部材と、捲装枕の自由端に設けられたひも等の連結部材とで構成されてい る。従って、構造簡単にして人体の各部位に最も適合され易い構成、又は何人に も容易に受け入れられる構成の解熱用枕を提供できる。

【００２２】 請求項2の発明は、人体の一部に捲き付け得る捲装枕と、この捲装枕に連設し た捲装枕本体と、前記捲装枕及び捲装枕本体に充填される解熱部材と、この捲装 枕の自由端に設けられたひも等の連結部材とで構成されている。従って、枕と一 体の捲装枕を備えた極めて効率的な解熱用枕、又は在来の枕と同様な使用ができ る利点等がある解熱用枕を提供できる。

【００２３】 請求項3の発明は、解熱部材を氷水で構成する。従って、最も簡単で、手軽な 解熱部材を提供できる。

【００２４】 請求項4の発明は、解熱部材をケ゛ル化状の保冷剤で構成する。従って、有益で手 軽な反復使用ができる解熱用枕を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図1】解熱用枕の一例を示す平面図である。

【図2】首に捲装した使用状態の一例を示す模式図であ
る。

【図3】図2の俯瞰図である。

【図4】図1の解熱用枕を首及び脇に捲装した使用状態の
一例を示す模式図である。

【図5】他の解熱用枕の使用状態の一例を示す模式図で
ある。

【符号の説明】

1 捲装枕 1a 捲装枕 2 袋体 2a 袋体 3 ひも 4 解熱用部材 5 入口 10 枕 11 袋本体 14 解熱用部材 15 入口 H1 頭部 H2 首部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 人体の一部に捲き付け得る捲装枕と、こ
   の捲装枕に充填される解熱部材と、前記捲装枕の自由端
   に設けられたひも等の連結部材とで構成されている解熱
   用枕。
2. 【請求項２】 人体の一部に捲き付け得る捲装枕と、こ
   の捲装枕に連設した捲装枕本体と、前記捲装枕及び捲装
   枕本体に充填される解熱部材と、この捲装枕の自由端に
   設けられたひも等の連結部材とで構成されている解熱用
   枕。
3. 【請求項３】 上記の解熱部材が氷水である請求項1又
   は請求項2に記載の解熱用枕。
4. 【請求項４】 上記の解熱部材がケ゛ル化状の保冷剤であ
   る請求項1又は請求項2に記載の解熱用枕。