JP3058022U - 譜面台 - Google Patents

譜面台

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JP3058022U
JP3058022U JP1998007471U JP747198U JP3058022U JP 3058022 U JP3058022 U JP 3058022U JP 1998007471 U JP1998007471 U JP 1998007471U JP 747198 U JP747198 U JP 747198U JP 3058022 U JP3058022 U JP 3058022U
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孝 畠山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 楽譜載置部上に多数枚の楽譜を横並びに安定
に載置することを可能にするとともに、書見台としても
利用することが可能な譜面台を提供する。 【解決手段】 楽譜載置部1から少なくとも横方向に突
出する折畳み可能な支持部材R6〜R9,L6〜L9を
設けるとともに、これら支持部材の先端に押え片Tを取
り付ける。楽譜載置部1と支柱4bとの間にクランク状
連結部材15を取り付けてもよい。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、譜面台に関し、特に、複数枚の楽譜を横並びに載置することができ 、また、ベッド等の上に横たわった状態での読書を可能にする書見台としても使 用することができる譜面台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図8に示すような譜面台が知られている。すなわち、譜面台は、楽譜を 載置する折畳み可能な枠状の楽譜載置部1と、この楽譜載置部1を、水平軸線の 周りで角度調整可能に、かつ鉛直軸線の周りで回動調整可能に支持する支持体2 とから構成されている。
【0003】 上記支持体2は、楽譜載置部1の背面に上端部を水平軸線の周りで回動可能に 軸支された支持ロッド3と、この支持ロッド3の下端部をその軸線の周りで回動 可能に嵌合支持するパイプ状の支柱4と、この支柱4の下部に設けられて支柱4 を直立状態に保持する折畳み可能な三脚部5とからなる。
【0004】 楽譜載置部1の背面には、図9および図10に示すように、左右一対の板部6 ,6を備えてコ字状(上下方向から見て)に形成されたブラケット7が固定され 、支持ロッド3の上端部が、上記板部6,6間に挟着され、かつ左右方向に延び る軸8によって回動可能に板部6,6の中心位置に軸支されている。そして、板 体6,6には、上記軸8を中心とする円弧状の溝6a,6aが形成され、一方の 溝6a側から挿入されたねじ9が支持ロッド3を軸8と平行方向に貫通して他方 の溝6aから突出し、このねじ9の先端に蝶ナット10が螺装されている。
【0005】 上記支柱4は、上記三脚部5を備えた下部パイプ4aと、この下部パイプ4a よりも小径に形成されて、伸縮式に、かつ取外し可能に下部パイプ4a内に上方 から挿入保持される上部パイプ4bとからなり、この上部パイプ4bに、支持ロ ッド3の下端部が上方から挿入されて、上部パイプ4bの軸線の周りの任意の回 動可能に嵌合保持されるようになっている。そして、下部パイプ4aの上端には 、上部パイプ4bを任意の高さ位置で係止する止めねじ11が設けられ、上部パ イプ4bの上端には、上記支持ロッド3を任意の回動位置に係止する止めねじ1 2が設けられ、止めねじ12を緩めると、支持ロッド3を楽譜載置部1とともに その軸線の周りで自由に回動することができる。
【0006】 また、支持ロッド3を支柱4の上部パイプ4bの上端部に支持させた状態で、 蝶ナット10を緩めて楽譜載置部1が軸8を中心に支持ロッド3に対して自由に 回動できる状態にし、楽譜載置部1の角度を調節した後、蝶ナット10を締める と、楽譜載置部1の譜面載置面を所望の傾斜角度に設定することができる。
【0007】 上記楽譜載置部1には、その上に載置された楽譜を保持するための一対の保持 棒13,13が折畳み回能に設けられている。
【0008】 図11は、左右対称に構成された楽譜載置部1の正面図を示す。この楽譜載置 部1は、楽譜載置面と平行な面(紙面と平行な面)内において折畳み可能な多数 の細長い板状リンク部材によって構成され、上下方向に延びる中央板部Cの右側 には、リンク部材R1〜R5が互いに連結ピンで相互回動可能に連結され、中央 板部Cの左側には、細長いリンク部材L1〜L5が互いに連結ピンで相互回動可 能に連結され、L字状の断面形状に形成されたリンク部材R1,L1は、楽譜の 下縁を支持する底辺を形成し、また、斜めのリンク部材R5,L5には、楽譜載 置部1を折り畳むときの連結ピンの滑動を許容する長孔14が形成されている。 図12は楽譜載置部1が完全に折り畳まれて収納される状態から僅かに手前の状 態を示している。
【0009】 ところで、上述のような構成を有する従来の譜面台においては、楽譜載置部1 の横方向の幅が限定されている。これは、むやみに楽譜載置部1の横方向の幅を 広げると、持運びや収納の際にかさばり、取扱いにくくなるからである。したが って、多数枚の楽譜を横並びに載置することは不可能であった。
【0010】 そこで、例えば実開平3−4730号公報に開示されているように、楽譜載置 部から横方向に突出する支持部材を折畳み可能に設けた譜面台が提案されている 。
【0011】 また、例えば実開平3−96699号公報に開示されているように、水平面内 で回動自在に支柱に取り付けたアームを、楽譜載置部1の下端部近傍に取り付け て、演奏者から譜面までの距離および譜面の方向を自由に変更できるようにした 譜面台も提案されている。
【0012】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、単に、楽譜載置部から横方向に突出する支持部材を設けただけ では、多数枚の楽譜を横並びに安定に保持させることが困難である。
【0013】 一方、上記のような譜面台を、ベッド等の上に横たわった状態での読書に用い る書見台として利用しようという要求がある。
【0014】 しかしながら、図8に示すような譜面台を書見台に利用しようとする場合に、 楽譜載置部1上に書物を保持させることは可能であっても、下記のような3つの 問題があって、その利用が阻まれていた。
【0015】 従来の譜面台においては、支持ロッド3に対する楽譜載置部1の傾斜角度は、 楽器演奏時には楽譜載置部1を垂直に立てた状態から後方へほぼ水平に寝かせた 状態までの間で連続的に調整可能であることが要求され、また、楽譜載置部1を 折り畳んだ収納するときには、支持ロッド3が楽譜載置部1の背面へ密着するよ うに折り畳まれることが要求されるため、楽譜載置部1の背面に固定されるブラ ケット7の板部6,6のそれぞれに形成される円弧状の溝6aは、ブラケット7 に対して支持ロッド3が約180°の角度範囲で回動可能なように形成されてい る。
【0016】 したがって、第1の問題は、ベッド等の上に横たわった状態での読書に必要な 、紙面を斜め下方へ向けた状態で書物を保持する楽譜載置部1の調整角度が得ら れないばかりでなく、目と書物までの距離が遠すぎる点である。
【0017】 第2の問題点は、紙面を斜め下方へ向けた状態で書物を保持する楽譜載置部1 の調整角度が得られたとしても、新聞紙のような大判でかつ厚さの薄い印刷物を 楽譜載置部1上に保持させることが不可能である点である。
【0018】 第3の問題点は、ベッド上ではなく畳の上に横になって書見をする場合、支柱 4の上部パイプ4bを最低位置に調節しても、なおも書物の高さが高過ぎるので 、上部パイプ4bを取り外して、支持ロッド3を直接的に下部パイプ4aに取り 付けたいが、支持ロッド3の外径に比して下部パイプ4aの内径が大きいので、 支持ロッド3を下部パイプ4aに安定に係止し難い点である。
【0019】 上述の事情に鑑み、本考案の第1の目的は、楽譜載置部上に多数枚の楽譜を横 並びに安定に載置することが可能な譜面台を提供することにある。
【0020】 本考案の第2の目的は、書見台としても利用することが可能な譜面台を提供す ることにある。
【0021】 本考案の第3の目的は、楽譜載置部1を支柱4に支持させた状態で、楽譜載置 面と目との間の距離および角度が自由に変更できるようにした譜面台を提供する ことにある。
【0022】 本考案の第4の目的は、ベッドの上に横になった状態で快適に読書をすことが できる書見台として利用する場合に、新聞紙のような大判でかつ厚さの薄い印刷 物を楽譜載置部上に保持させることを可能にした譜面台を提供することにある。
【0023】 本考案の第5の目的は、畳の上に横になった状態で快適に読書をすことができ る書見台として機能する譜面台を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、折畳み可能な楽譜載置部と、この楽譜 載置部から少なくとも横方向に突出する折畳み可能な支持部材と、この支持部材 の先端に設けられた押え部材とを備えていることを特徴とするものである(請求 項1)。
【0025】 その場合、上記楽譜載置部が複数のリンク部材を互いに楽譜載置面と平行な面 内において回動可能に連結したものよりなり、上記支持部材が上記面内において 回動可能に上記リンク部材に連結され、上記押え部材が、上記面内において回動 可能に上記支持部材に連結されて、この回動により、上記楽譜載置部に載置され た被載置物を上記支持部材との間に挟持する押え片よりなることが好ましい(請 求項2)。
【0026】 また、本考案は、折畳み可能な楽譜載置部と、この楽譜載置部の支持体とを備 えた譜面台において、上記楽譜載置部から少なくとも横方向に突出する折畳み可 能な支持部材と、この支持部材の先端に設けられた押え部材とを備えていること を特徴とするものである(請求項3)。
【0027】 上記支持体は、上記楽譜載置部に連結された支持ロッドと、下部に脚部を備え た支柱と、上記支持ロッドの下端部と上記支柱の上端部とを連結するクランク状 連結部材とによって構成することができ、このクランク状連結部材は、上記支柱 の上端部にこの支柱の軸線の周りで回動可能に嵌合支持される第1嵌合部と、こ の第1嵌合部の一端から第1嵌合部に対してほぼ直角方向に延びる中間部と、こ の中間部の第1嵌合部側とは反対側の端部から第1嵌合部に対してほぼ平行にか つ反対方向に延びて支持ロッドの下端部を支持ロッドの軸線の周りで回動可能に 嵌合支持する第2嵌合部とからなることが好ましい(請求項4)。
【0028】 また、上記楽譜載置部が上記支持体に支持された状態において、その楽譜載置 面を斜め下方に向かせ得るように構成されていることが好ましい(請求項5)。
【0029】 さらに、上記楽譜載置部が複数のリンク部材を互いに楽譜載置面と平行な面内 において回動可能に連結したものよりなり、上記支持部材が上記面内において回 動可能に上記リンク部材に連結され、上記押え部材が、上記面内において回動可 能に上記支持部材に連結されて、この回動により、上記楽譜載置部に載置された 被載置物を上記支持部材との間に挟持する押え片よりなることが好ましい(請求 項6)。
【0030】 さらに、上記支柱が、脚部を備えた下部パイプと、この下部パイプよりも小径 に形成されて、伸縮式にかつ取外し可能に下部パイプ内に挿入保持される上部パ イプとからなる場合に、上記クランク状連結部材の第1嵌合部が、上部パイプの 上端部内に嵌合保持される小径部と、この小径部の上記中間部側に設けられて上 記下部パイプの上端部内に嵌合保持される大径部とを備えていることが好ましい (請求項7)。
【0031】
【考案の効果】
本考案による譜面台は、楽譜載置部から少なくとも横方向に突出する折畳み可 能な支持部材と、この支持部材の先端に設けられた押え部材とを備えていること により、多数枚からなる楽譜を楽譜載置部上に横並びに載置しても、楽譜載置部 から外れた譜面の両端部を折れ曲がることなく安定に支持することができる。
【0032】 したがって、楽譜載置部を支持ロッドを介して支柱に取り付けた場合であって も、あるいは、楽譜載置部を、支柱から取り外し、かつ楽譜載置部を支柱に取付 けるための支持ロッドを折り畳んだものを(もしくは最初から支持ロッドを備え ていない構成としたものを)例えばグランドピアノ上に乗せた場合でも、演奏の 途中で譜面を折り返すことなく、演奏に専心することができるから、極めて有用 である。
【0033】 しかも、支持部材が折り畳み可能であるから、収納および携帯に便利である。 また、本考案の譜面台を書見台として利用する場合であっても、新聞紙のよう な大判でかつ薄紙製の印刷物を安定に支持させることが可能になる。
【0034】 さらに、支持ロッドの下端部と支柱の上端部とを連結するクランク状連結部材 を回動自在に備えている場合には、演奏者の目と譜面との距離を自由に調整する ことが可能になり、弦楽器、菅楽器、打楽器の奏者には便利であるとともに、ベ ッドの上に横になった状態で読書をする場合にも、楽譜載置部を支柱よりも手前 に位置させることができるから極めて便利である。
【0035】 そして、上記クランク状連結部材は、その第1および第2端部がそれぞれ支柱 および支持ロッドに対して嵌合によって連結されるように構成されているので、 支柱および支持ロッドに対して極めて容易に連結することができ、しかも、従来 の譜面台にそのまま取り付けることが可能である。また、上記クランク状連結部 材が不要なときには、これを取り外すことで、従来通りの譜面台に戻すことがで きる。この点は、アームの両端をねじによって支柱および支持ロッドにそれぞれ 取り付けるようにした前述した実開平3−96699号公報記載の譜面台の構成 では得られない利点である。
【0036】 また、楽譜載置部が、支持体に支持された状態においてその楽譜載置面を斜め 下方に向かせ得るように構成されてている場合には、クランク状連結部材を備え ていることと相俟って、ベッドの上に横になった状態で快適に読書をすることが 可能になる。
【0037】 さらに、クランク状連結部材の第1嵌合部が、支柱の上部パイプの上端部内に 嵌合保持される小径部と、支柱の下部パイプの上端部内に嵌合保持される大径部 とを備えている場合には、クランク状連結部材の第1嵌合部を支柱の下部パイプ の上端部内に挿入保持させることが可能になり、畳の上に横になって書見をする 場合に便利である。
【0038】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0039】 図1は、本考案による譜面台の一実施の形態の要部の分解斜視図である。楽譜 載置部1には、保持棒13,13に加えて、この譜面台を書見台として用いると きに楽譜載置部1上に載置された書物を押えるための保持棒17が、左方のリン ク部材L1の右端に折畳み回能に設けられている。また、右方のリンク部材R1 の下面には、指揮棒や筆記具等を横方向から差し込んで保持させるための複数の リング状部材18が折畳み可能に取り付けられている。
【0040】 本実施の形態の譜面台における構造上の第1の主な特徴は、楽譜載置面と平行 な面内において折畳み可能な細長い板状支持部材R6〜R9,L6〜L9を備え ていることである。
【0041】 すなわち、楽譜載置面と平行な面内において折畳み可能な楽譜載置部1が備え ている右側のリンク部材R2(図11参照)の先端には、支持部材R6が連結ピ ンで、譜載置面と平行な面内において回動可能に連結され、さらに、支持部材R 6の先端には、支持部材R7が連結ピンで同じく譜載置面と平行な面内において 回動可能に連結されて右方へ延びている。そして、図2に示すように、支持部材 R7の先端の表側には、押え片Tが支持部材R7の先端から折り返されるように 連結ピンSによって、譜載置面と平行な面内において回動自在に軸支され、例え ば楽譜P1の右側縁または右下角部を回動によって支持部材R7との間に挟持し 得るように、あるいはこの譜面台を書見台として用いるときには、新聞紙の右下 角部を支持するように構成されている。
【0042】 同様に、左側のリンク部材L2の先端にも、支持部材L6が連結ピンで回動可 能に連結され、さらに、支持部材L6の先端には、支持部材L7が連結ピンで回 動可能に連結されて、左方へ延びており、支持部材L7の先端にも、楽譜P1の 左側縁部または左下角部あるいは新聞紙の左下角部を挟持し得る押え片Tが回動 自在に軸支されている。
【0043】 また、右上方へ斜めに延びるリンク部材R5の先端には、支持部材R8が連結 ピンで回動可能に連結され、さらに、支持部材R8の先端には、支持部材R9が 連結ピンで回動可能に連結されている。そして、図3に示すように、支持部材R 9の先端の裏側には、押え片Tが連結ピンSによって楽譜載置面と平行な面内に おいて回動自在に軸支されており、この押え片Tは、その回動により支持部材R 9の先端との間で楽譜の右上角部あるいは新聞紙P2の右上角部を挟持するもの である。
【0044】 同様に、左上方へ斜めに延びるリンク部材L5の先端にも、支持部材L8が連 結ピンで回動可能に連結され、さらに、支持部材L8の先端には、支持部材L9 が連結ピンで回動可能に連結されている。支持部材L9の先端にも、楽譜あるい は新聞紙P2の左上角部を挟持し得る押え片Tが回動自在に軸支されている。そ してこの場合、図1に2点鎖線で示すように、支持部材R7およびL7を回動し て、それぞれの先端の押え片Tによって楽譜あるいは新聞紙P2の右下角部およ び左下角部を挟持することができる。
【0045】 上記支持部材R6〜R9,L6〜L9のうち、R6,R7およびL6,L7は 、図12に対応した図4に示すように、それぞれリンク部材R1およびL1の外 側に回動によって折り畳むことが可能である。その場合、支持部材R6およびL 6の折畳みを容易にするために、図4から明らかなように、リンク部材R2およ びL2の先端には、それぞれ下方へ突出する部分R2aおよびL2aが形成され 、これら突出部R2aおよびL2aにそれぞれ支持部材R6およびL6の基端が 連結ピンによって連結されている。また、図示は省略するが、支持部材R8,R 9およびL8,L9は、それぞれリンク部材R5およびL6の背面側に回動によ って折り畳むことが可能である。
【0046】 本実施の形態における構造上の第2の主な特徴は、楽譜載置部1が、その楽譜 載置面を斜め下方に指向させ得る関係をもって角度調整可能に支持ロッド3の上 端に軸支されていることである。
【0047】 すなわち、図5および図6に示す構成を図9に示した構成と比較すれば明らか なように、本実施の形態では、左右一対の板部6,6を備えて楽譜載置部1の背 面に固定されたコ字状のブラケット7の各板部6に形成されている円弧状の溝6 aが、図9に示されているものよりも広い角度範囲に亘って形成され、これによ って、図6に示すように、楽譜載置部1を、その楽譜載置面が斜め下方に向いた 状態で支持ロッド3の上端に固定することが可能になっている。
【0048】 本実施の形態における構造上の第3の主な特徴は、支持ロッド3の下端部と支 柱4の上端部とを連結するクランク状連結部材15を備えていることである。
【0049】 すなわち、図5および図6に示すように、クランク状連結部材15は、下方へ 延びて支柱4の上端部に垂直軸線の周りで回動可能に嵌合支持される第1嵌合部 15aと、この第1嵌合部15aの上端から第1嵌合部15aに対してほぼ直角 方向に水平に延びる中間部15bと、この中間部15bの第1嵌合部15a側と は反対側の端部らか上方に、すなわち第1嵌合部15aに対して平行かつ反対方 向に延びて支持ロッド3の下端部を垂直軸線の周りで回動可能に嵌合支持する第 2嵌合部15cとから構成されている。この場合、中間部15bの第1嵌合部1 5a側とは反対側の端部から上方に短く延びる、第1嵌合部15aおよび中間部 15bと一体のロッド部分15dが形成され、第2嵌合部15cは、ロッド部分 15dに嵌着されたパイプによって構成され、このパイプ内に、支持ロッド3の 下端部が回動自在に嵌合され、支持ロッド3の下端面がロッド部分15dの上端 面に当接することによってパイプ内に保持されるようになっている。
【0050】 クランク状連結部材15の第1嵌合部15aは支持ロッド3と同径に形成され ているとともに、その上端近傍に円筒状のブッシュ16が嵌着固定されている。 そして、図5に示すように、第1嵌合部15aは支柱4の上部パイプ4bの上端 部内に回動自在に嵌合され、ブッシュ16の下端面を上部パイプ4bの上端面に 当接させた状態で保持され、止めねじ12によって固定されるように構成されて いる。
【0051】 また、上記ブッシュ16は、支柱4の下部パイプ4aの上端部内に回動自在に 嵌合される外径寸法を有し、楽譜載置部1の高さを低くしたい場合には、支柱4 の上部パイプ4bを取り外し、図6に示すように、下部パイプ4aの上端部内に クランク状連結部材15の第1嵌合部15aをブッシュ16が止めねじ11に対 向する位置まで挿入して、止めねじ11によって固定することによって、図7に 示す状態となる。なお、図7においては、支持部材R6〜R9,L6〜L9を省 略してある。
【0052】 以上の説明で明らかなように、本実施の形態においては、楽譜載置部1からも 横方向および斜め上方に突出する折畳み可能な支持部材R6〜R9,L6〜L9 と、支持部材R7,R9,L7,L9の先端に設けられた押え片Tとを備えてい ることにより、多数枚の楽譜を楽譜載置部1上に横並びに安定に載置することを 可能であり、かつ書見台として利用する場合でも、新聞紙のような大判でかつ厚 さの薄い印刷物を楽譜載置部1上に保持させることが可能になる。
【0053】 また、支持ロッド3の下端部と支柱4の上部パイプ4bの上端部とを連結する クランク状連結部材15を回動自在に備えていることにより、演奏者の目と譜面 との距離を自由に調整することが可能になり、弦楽器、菅楽器、打楽器の奏者に は便利であるとともに、ベッドの上に横になった状態で読書をする場合にも、楽 譜載置部1を支柱4よりも手前に位置させることができるから、極めて便利であ る。
【0054】 そして、クランク状連結部材15は、その第1および第2端部15a,15c がそれぞれ支柱4(上部パイプ4bまたは下パイプ4a)および支持ロッド3に 対して嵌合によって連結されるように構成されているから、支柱4および支持ロ ッド3に対して極めて容易に連結することができ、しかも、従来の譜面台にその まま取り付けることが可能である。また、クランク状連結部材15が不要なとき には、これを取り外すことで、従来通りの譜面台に戻すことができる利点がる。
【0055】 また、楽譜載置部1が、支持ロッド3の上端部に支持された状態においてその 楽譜載置面を斜め下方に向かせ得るように構成されてているので、クランク状連 結部材15を備えていることと相俟って、ベッドの上に横になった状態で快適に 読書をすることが可能になる。
【0056】 さらに、クランク状連結部材15の第1嵌合部15aが、支柱4の上部パイプ 4bの上端部内に嵌合保持される小径部分を備えていることに加えて、支柱4の 下部パイプ4aの上端部内に嵌合保持される大径ブッシュ16を備えていること により、クランク状連結部材15の第1嵌合部15aを支柱4の下部パイプ4a の上端部内に嵌合保持させることが可能になり、畳の上に横になって書見をする 場合に便利である。
【0057】 なお、上述の実施の形態においては、横方向へ延びる支持部材R6,R7,L 6,L7と、斜め上方へ延びる支持部材R8,R9,L8,L97との双方を備 えているが、いずれか一方であってもよい。しかしながら、四方に延びる支持部 材を備えている場合、9枚のA4判の楽譜を2段に支持させることができ、また 、新聞紙の四隅を押えることができる。
【0058】 さらに、上記支持部材が回動によって折り畳まれるようになっているが、スラ イドによって折り畳まれるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施の形態による譜面台の要部の分
解斜視図
【図2】図1の支持部材の先端に設けられた押え片で楽
譜の右側縁部を挟持した状態を示す拡大図
【図3】図1の支持部材の先端に設けられた押え片で新
聞紙の右上角部を挟持した状態を示す拡大図
【図4】図1の楽譜載置部を折り畳んだ状態を示す正面
【図5】図1のクランク状連結部材を支柱の上部パイプ
に取り付けた状態で楽譜載置部と支持ロッドとの連結部
を示す要部側面図
【図6】図1のクランク状連結部材を支柱の下部パイプ
に取り付けた状態で楽譜載置部と支持ロッドとの連結部
を示す要部側面図
【図7】図6の状態における譜面台全体の斜視図
【図8】従来の譜面台全体の斜視図
【図9】図8の譜面台における楽譜載置部と支持ロッド
との連結部を示す要部側面図
【図10】図9の背面図
【図11】図8の譜面台の楽譜載置部の正面図
【図12】図11の楽譜載置部を折り畳んだ状態を示す
正面図
【符号の説明】
1 楽譜載置部 2 楽譜載置部支持体 3 支持ロッド 4 支柱 4a 支柱の下部パイプ 4b 支柱の上部パイプ 5 三脚部 6 ブラケットの板部 7 ブラケット 8 軸 9 ねじ 10 蝶ナット 11,12 止めねじ 13,17 保持棒 15 クランク状連結部材 15a 連結部材の第1嵌合部 15b 連結部材の中間部 15c 連結部材の第1嵌合部 R1〜R5,L1〜L5 楽譜載置部のリンク部材 R6〜R9,L6〜L9 支持部材 S 連結ピン T 押え片

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 折畳み可能な楽譜載置部と、該楽譜載置
    部から少なくとも横方向に突出する折畳み可能な支持部
    材と、該支持部材の先端に設けられた押え部材とを備え
    ていることを特徴とする譜面台。
  2. 【請求項2】 前記楽譜載置部が複数のリンク部材を互
    いに楽譜載置面と平行な面内において回動可能に連結し
    たものよりなり、前記支持部材が前記面内において回動
    可能に前記リンク部材に連結され、前記押え部材が、前
    記面内において回動可能に前記支持部材に連結されて、
    該回動により、前記楽譜載置部に載置された被載置物を
    前記支持部材との間に挟持する押え片よりなることを特
    徴とする請求項1記載の譜面台。
  3. 【請求項3】 折畳み可能な楽譜載置部と、該楽譜載置
    部の支持体とを備えた譜面台において、 前記楽譜載置部から少なくとも横方向に突出する折畳み
    可能な支持部材と、該支持部材の先端に設けられた押え
    部材とを備えていることを特徴とする譜面台。
  4. 【請求項4】 前記支持体が、前記楽譜載置部に連結さ
    れた支持ロッドと、下部に脚部を備えた支柱と、前記支
    持ロッドの下端部と前記支柱の上端部とを連結するクラ
    ンク状連結部材とからなり、 該クランク状連結部材が、前記支柱の上端部に該支柱の
    軸線の周りで回動可能に嵌合支持される第1嵌合部と、
    該第1嵌合部の一端から該第1嵌合部に対してほぼ直角
    方向に延びる中間部と、該中間部の前記第1嵌合部側と
    は反対側の端部から該第1嵌合部に対してほぼ平行にか
    つ反対方向に延びて前記支持ロッドの下端部を該支持ロ
    ッドの軸線の周りで回動可能に嵌合支持する第2嵌合部
    とからなることを特徴とする請求項3記載の譜面台。
  5. 【請求項5】 前記楽譜載置部が前記支持体に支持され
    た状態において、該楽譜載置部の楽譜載置面を斜め下方
    に向かせ得るように構成されていることを特徴とする請
    求項4記載の譜面台。
  6. 【請求項6】 前記楽譜載置部が複数のリンク部材を互
    いに楽譜載置面と平行な面内において回動可能に連結し
    たものよりなり、前記支持部材が前記面内において回動
    可能に前記リンク部材に連結され、前記押え部材が、前
    記面内において回動可能に前記支持部材に連結されて、
    該回動により、前記楽譜載置部に載置された被載置物を
    前記支持部材との間に挟持する押え片よりなることを特
    徴とする請求項5記載の譜面台。
  7. 【請求項7】 前記支柱が、前記脚部を備えた下部パイ
    プと、該下部パイプよりも小径に形成されて、伸縮式に
    かつ取外し可能に該下部パイプ内に挿入保持される上部
    パイプとからなり、前記クランク状連結部材の第1嵌合
    部が、前記上部パイプの上端部内に嵌合保持される小径
    部と、該小径部の前記中間部側に設けられて前記下部パ
    イプの上端部内に嵌合保持される大径部とを備えている
    ことを特徴とする請求項6記載の譜面台。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015036751A (ja) * 2013-08-13 2015-02-23 学校法人明星学苑 グランドピアノ用譜面台

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