JP3057897U - 車内積載物用補助具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 キャビンとラゲッジルームとの仕切り機能
と、積載物のキャビンへの荷崩れ防止機能を確保して、
キャビンからラゲッジルーム内の荷物の取り込みを簡単
に行うことができる車内載物用補助具の提供。 【解決手段】 断面略Ｃ形溝としたカーテンレール様の
一対の合成樹脂製のレールからなる固定用部材1 と、ス
ライドするランナー3 を用いたネット部材とからなり、
ネット部材は、有彩色の伸縮紐21の、同一色又は異彩色
を併用した多数を平行に整列させて、隣接する伸縮紐相
互を千鳥状に結合し、広げた状態で対角線が５cm以上の
網目23を形成するように伸縮する帯部材24で抱持して縫
着したネット主体に、ネット主体の上下両端の長さ方向
に沿う伸縮紐に略等間隔で合成樹脂製のランナーを固定
した構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主としてバンタイプ車両、ワゴンタイプ車両のように仕切られるこ となく連通しているキャビン（客室）とラゲッジルーム（荷物積載室）との仕切 り機能、キャビンのインテリヤの向上及びラゲッジルームの積載物のキャビンへ のへの崩れを防止する目的のために使用する車内積載物用補助具に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来における上記車内積載物用補助具としては、金属製又は合成樹脂製フレー ムで囲った空間部に縦格子を配設したもの或は金属製ネット又は樹脂製ネットを 張設した固定タイプのパーティションが知られており、必要に応じてキャビンと ラゲッジルームの間に立設したり、倒したりして、キャビンとラゲッジルームと の仕切り機能とラゲッジルームの積載物のキャビンへの荷崩れを防止する目的に おいて使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このし上記従来の車内積載物用補助具としてのパーティションは、装備させた 場合には完全な仕切り機能を発揮するとともに、キャビン内への荷崩れ防止を達 成するものであるが、キャビンルームからラゲッジルーム内の荷物を取り込むこ とが困難であって、特に走行中においては停車して車外後方から取り出す必要が 生じるなどの不便を招き、また、立設している場合には、恰も動物の檻のような 悪いイメージを与えるだけでなく、運転中におけるルームミラーによる後方確認 を遮る場合もあって、安全走行面においても問題があった。

【０００４】 本考案は自動車のキャビンとラゲッジルームとの仕切り機能とラゲッジルーム の積載物のキャビンへの荷崩れを防止する機能を害することなく、キャビンから ラゲッジルーム内の荷物の取り込みが、停車することなく簡単に行うことができ るとともに、檻のような悪いイメージを与えず、しかも安全運転走行が確保でき る車内積載物用補助具の提供を課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る車内積載物用補助具は、主としてキャビンとラゲッジルームとの 仕切り部分に使用するものである点において従来のパーティションと同様である が、特徴とするところは、車内の天井面及び床面に沿って設ける脱着自在のバー 、ワイヤ若しくは非伸縮性の紐からなる固定用部材(1) と、該固定用部材(1) の それぞれに水平方向の開閉を可能とする支持手段によって張設したネット部材(2 ) とからなり、該ネット部材(2) は、伸縮紐(21)の多数を引き揃えて平行に整列 させるとともに、隣接する伸縮紐(21)相互の千鳥状位置を平面的な結合部(22)と し、伸縮紐(21)の長さ方向と直交する幅方向に広げた状態で網目(23)を形成する ように、左右両端の幅側縁部に該縁部に沿う方向に伸縮する紐又は帯部材(24)を 取着したネット主体(A) と、該ネット主体(A) の上下両端の長さ方向縁に沿って 固定され前記固定用部材(1) に連結して支持させる連結具(B) と、から構成する ことを基本とするものである。

【０００６】 そして固定用部材(1) としては、断面略Ｃ形溝(11)としたカーテンレール様の 一対のレールを使用して、これを車体に装着されるアタッチメントによって、Ｃ 形溝(11)のガイド用の開口面が対向するように車内の天井面及び床面に沿って架 設するとともに、有彩色の伸縮紐(21)又は異色（無彩色も含む）を混用してカラ フルとし且つレールに係合するランナー(3) を具備させた伸縮紐(21)からなる前 記構成のネット部材(2) を、一対のレールに連結具(B) であるランナー(3) を移 動自在に係合させて開閉自在に張設支持した構成とすることが最も好ましが、こ れに限定するものではない。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案に係る車内積載物用補助具は、車内の天井面及び床面に沿って設ける脱 着自在のバー、ワイヤ若しくは非伸縮性の紐からなる固定用部材(1) に、伸縮紐 (21)の多数を引き揃えて平行に整列させて隣接する伸縮紐(21)相互を千鳥状とな る位置において平面的に結合してなるネット部材(2) を、伸縮紐(21)の長さ方向 と直交する幅方向に広げた状態で網目(23)を形成した状態で、水平方向の開閉を 可能とする支持手段によって張設し、該ネット部材(2) の開閉によって、仕切り の形成と仕切り無しの状態とすることができるとともに、積載物のキャビンから の取り出しができるようにしたものであり、車両の一部に脱着可能なアタッチメ ント(M) 、例えば、ハンガー部を形成した断面Ｕ字形の基体に蝶ネジを設けて、 基体を車両の一部に差し込んで蝶ネジで固定する構成のものに、固定用部材(1) を脱着自在に固定することにより装着して使用するものである。

【０００８】

【実施例】

図は本考案に係る車内積載物用補助具の実施例であって、図１は分解正面図、 図２は完成品正面図であって、断面略Ｃ形溝(11)としそのガイド用の開口面が対 向するように車内の天井面及び床面に沿って架設する、カーテンレール様の一対 の合成樹脂製のレールからなる固定用部材(1) と、該固定用部材(1) のそれぞれ に水平方向の開閉を可能とする支持手段によって張設支持されるところの、伸縮 を考慮して所要仕切り面積を確保した一枚物のネット部材(2) とから構成されて いる。

【０００９】 該一枚物のネット部材(2) は、インテリアを考慮して有彩色の伸縮紐(21)の、 同一色又は異彩色（無彩色を含む）を併用した多数を引き揃えて平行に整列させ るとともに、隣接する伸縮紐(21)相互の千鳥状位置を平面的な結合部(22)とし、 伸縮紐(21)の長さ方向と直交する幅方向に広げた状態で対角線が５cm以上の網目 (23)を形成するように、左右両端の幅側縁部を、該縁部に沿う方向に伸縮する芯 紐(25)とともに帯部材(24)で抱持して縫着したネット主体(A) と、該ネット主体 (A) の上下両端の長さ方向縁に沿って、伸縮紐(21)に略等間隔で装着固定した合 成樹脂製のランナー(3) とから構成する。

【００１０】 ランナー(3) は、前記レールのＣ形溝(11)に係合して移動させるものであって 、溝係合用の頭部(31)とガイド用の開口部から突出してネット部材(2) と連結す るため止め孔(32)を穿設したガイド脚(33)とを一体成形により製作したものであ り、止め孔(32)を通す結着糸で伸縮紐(21)に巻着して装着固定するが、両端のラ ンナー(3) には、レールの一部に脱着できるフック体（図示せず）を止め孔(32) を利用して取着した止め機能を具備させ、開く場合には片方の止め機能を解除し てスライドさせるようにするか、ネット主体(A) の端とレールとの間に止め機能 を具備させるようにする。このような手段は、後述する両開き構成や選択使用し た固定用部材(1) の場合にも適用される。

【００１１】 上記のように構成した本考案の実施例に係る車内積載物用補助具は、前記「考 案の実施の形態」において説明したように、車両の一部に脱着可能なアタッチメ ント、例えば、ハンガー部を形成した断面Ｕ字形の基体に蝶ネジを設けて、基体 を車両の一部に差し込んで蝶ネジで固定する構成のものに、固定用部材(1) を脱 着自在に固定することにより装着し、仕切りが不要に場合には、固定用部材(1) にスライド自在に張設したネット部材(2) を、カーテンを開けるようにいずれか 一方へ引き寄せて、仕切りのない状態とし、積載した荷物がキャビン内へ崩れる 状態の場合には、ネット部材(2) を閉め、道路環境（未舗装、坂道、カーブ）や 走行状態（速度、停止、発進）によって生じる振動、慣性力等によりキャビン内 への荷物の崩れを防止し、荷崩れに気を取られた運転による事故の危険性を解消 するように使用する。

【００１２】 また荷物の有る無しに関係なくネット部材(2) を閉めていても、ネット部材(2 ) がカラフルであるから、動物檻のようなイメージを与えず、インテリア部材と して車内装飾に貢献すし、また、網目(23)が対角線５cm程度とすれば、荷物積載 使用時の崩れ防止機能に影響を与えることなく、後方確認を遮ることもなく安全 運転を遂行することができるのである。

【００１３】 上記実施例においては、固定用部材(1) としてカーテンレール様のレールを用 いた場合について説明したが、これ以外の、一本物のバー、突張りバー（伸縮バ ー）、ワイヤ（いずれも、竹材、木製、金属製、合成樹脂製を問わない）、非伸 縮性の紐、ベルトを使用することもでき、これらの場合には、ネット主体(A) に ランナー(3) の代わりに通し環体を固定して、開閉機能を確保する。

【００１４】 またネット主体(A) は一枚物に限定されるものではなく、二枚で左右に開閉す るようにすることもできる。この場合には閉じた状態において不用意に開くと、 荷物の崩れ防止機能を失うことになるから、開閉側縁部に操作性と支持性能に優 れる、面ファスナー（ベルベット式ファスナー）、鳩目と鉤フックを用いた連結 手段を設ける。

【００１５】

【考案の効果】

以上の説明した本考案に係る車内積載物用補助具の構成によれば、車内の天井 面及び床面に沿って設ける脱着自在のバー、ワイヤ若しくは非伸縮性の紐からな る固定用部材(1) と、該固定用部材(1) のそれぞれに水平方向の開閉を可能とす る支持手段によって張設したネット部材(2) とからなり、該ネット部材(2) は、 伸縮紐(21)の多数を引き揃えて平行に整列させるとともに、隣接する伸縮紐(21) 相互を千鳥状に平面上において結合し、伸縮紐(21)の長さ方向と直交する幅方向 に広げた状態で網目(23)を形成するように、左右両端の幅側縁部に該縁部に沿う 方向に伸縮する紐又は帯部材(24)を取着したネット主体(A) と、該ネット主体(A ) の上下両端の長さ方向縁に沿って固定され前記固定用部材(1) に連結して支持 させる連結具(B) とによって構成したから、必要に応じてカーテンの開閉のよう に簡単に開閉することができるとともに、キャビンとラゲッジルームとの仕切り 機能とラゲッジルームの積載物のキャビンへの荷崩れを防止する機能を害するこ となく、キャビンからラゲッジルーム内の荷物の取り込みが、停車することなく 簡単に行うことができるとともに、動物檻のような悪いイメージを与えず、しか も安全運転走行が確保できる車内積載物用補助具を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係る車内積載物用補助具の分
解正面図である。

【図２】本考案の実施例に係る車内積載物用補助具の完
成品正面図である。

【符号の説明】

(A) ネット主体 (B) 連結具 (1) 固定用部材 (2) ネット部材 (3) ライナー (11) Ｃ形溝 (21) 伸縮紐 (22) 結合部 (23) 網目 (24) 帯部材 (25) 芯紐 (31) 止め孔 (32) ガイド脚

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車内の天井面及び床面に沿って設ける脱
   着自在のバー、ワイヤ若しくは非伸縮性の紐、帯のいず
   れかからなる固定用部材(1) と、該固定用部材(1) のそ
   れぞれに水平方向の開閉を可能とする支持手段によって
   張設したネット部材(2) とからなり、該ネット部材(2)
   は、伸縮紐(21)の多数を引き揃えて平行に整列させると
   ともに、隣接する伸縮紐(21)相互の千鳥状位置を平面的
   な結合部(22)とし、伸縮紐(21)の長さ方向と直交する幅
   方向に広げた状態で網目(23)を形成するように、左右両
   端の幅側縁部に該縁部に沿う方向に伸縮する紐又は帯部
   材(24)を取着したネット主体(A) と、該ネット主体(A)
   の上下両端の長さ方向縁に沿って固定され前記固定用部
   材(1) に連結して支持させる連結具(B) と、からなって
   いることを特徴とする車内積載物用補助具。
2. 【請求項２】 断面略Ｃ形溝(11)としそのガイド用の開
   口面が対向するように車内の天井面及び床面に沿って架
   設する、カーテンレール様の一対のレールからなる固定
   用部材(1) と、該固定用部材(1) のそれぞれに水平方向
   の開閉を可能とする支持手段と伸縮によって張設支持さ
   れるところの、所要仕切り面積が確保できる一枚又は左
   右二枚のネット部材(2) とからなり、 該ネット部材(2) を、無彩色又は有彩色の伸縮紐(21)
   の、同一色又は異色を併用した多数を引き揃えて平行に
   整列させるとともに、隣接する伸縮紐(21)相互の千鳥状
   位置を平面的な結合部(22)とし、伸縮紐(21)の長さ方向
   と直交する幅方向に広げた状態で対角線が５cm以上の網
   目(23)を形成するように、左右両端の幅側縁部に該縁部
   に沿う方向に伸縮する紐又は帯部材(24)を取着したネッ
   ト主体(A)と、該ネット主体(A) の上下両端の長さ方向
   縁に沿って伸縮紐(21)に略等間隔で装着固定した、前記
   レールにガイドされて移動する連結具(B) であるランナ
   ー(3) とから構成したことを特徴とする車内積載物用補
   助具。
3. 【請求項３】 車内の天井面及び床面に沿って設ける脱
   着自在のバー、ワイヤ若しくは非伸縮性の紐、帯のいず
   れかからなる固定用部材(1) と、該固定用部材(1) に対
   して脱着自在の引っ掛け手段を具備させた、所要仕切り
   面積を確保した一枚又は左右二枚のネット部材(2) とか
   らなり、 該ネット部材(2) を、任意の色彩の伸縮紐(21)の多数を
   引き揃えて平行に整列させるとともに、隣接する伸縮紐
   (21)相互の千鳥状位置を平面的な結合部(22)とし、伸縮
   紐(21)の長さ方向と直交する幅方向に広げた状態で対角
   線が５cm以上の網目(23)を形成するように、左右両端の
   幅側縁部に該縁部に沿う方向に伸縮する紐又は帯部材(2
   4)を取着したネット主体(A) と、該ネット主体(A) の上
   下両端縁の長さ方向に沿って伸縮紐(21)に略等間隔で装
   着固定した連結具(B) であるフック部材とから構成し、
   該フック部材を前記固定用部材(1) に掛け外しするよう
   にしたことを特徴とする車内積載物用補助具。