JP3057622U - 人工培土及び人工培土を使用した鉢植え - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸水性樹脂を使用した人工培地に新規樹脂を
採用して、インテリア性を高めると共に、植物に対する
ナトリウムイオン障害を無くする。 【構成】 熱可塑性ノニオン型吸水樹脂を適宜吸水膨潤
させて、一辺が０．５〜２ｃｍ程度の大きさのゼリー状
ブロック体とし、透明植木鉢３の下方に透明なブロック
体１ａを、上方に着色を施したブロック体１ｂ，１ｃを
充填すると共に、適宜な観葉植物４を植えつけてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、吸水性樹脂からなる人工培土並びにその人工培土を使用した 鉢植えに関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

吸水性樹脂からなる人工培土は従前より広く知られている。この培土は、通常 透明な植木鉢を使用した鉢植えに使用することで、鉢植えの室内インテリア性を 高めているものである。そして前記の従前の人工培地は、ゲル強度の高い球状弾 性体であるビニルアルコール−アクリル酸系高吸水性高分子に、充分吸水させて 全体を流動性を備えさせて使用しているものである。

【０００３】 ところで前記の従前の吸水性樹脂製培土は、液肥の種類にもよるが、添加する とゲル状態から液状化してしまい、経年変化によってインテリア性が劣ってしま う。また全体が流動性を備えることで異なる着色樹脂を使用したものを混ぜて使 用すると、色が濁ってしまいやはりインテリア性の点で問題がある。さらに水溶 液状態でナトリウムイオンが存在することになり、植物の生育に適しているとは 言い難い。

【０００４】 そこで本考案は、熱可塑性ノニオン型吸水樹脂が創出されたので、当該樹脂を 使用してのインテリア特性に優れた新規な人工培土並びに人工培土を使用した鉢 植えを提案したものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る人工培土は、熱可塑性ノニオン型吸水樹脂で形成され、吸水膨潤 時に、一辺が０．５〜２ｃｍ程度の立方体となるように切断してなることを特徴 とするものであり、また前記人工培土を、植物養分を含有させた水溶液で湿潤膨 潤させて、一辺が０．５〜２ｃｍ程度の立方体形状のゼリー状ブロック体として なることを特徴とし、さらには前記の各人工培土において、透明並び濃淡異なる 着色を施したものを混合してなることを特徴とするものである。

【０００６】 また本考案に係る鉢植えは、透明植木鉢に、下方に透明な前記の人工培地を、 上部に着色を施した人工培土を充填すると共に、適宜な観葉植物を植えつけてな ることを特徴とするものである。

【０００７】 従って前記の人工培土は、液状化せずにブロック体形状（当然ゼリー状のため 変形することは謂うまでも無い）並びに色彩を維持することになるので、前記人 工培土を透明植木鉢に使用すると、培地部分のブロック境界による光の反射が外 部より視認されて、そのインテリア性が高められ、更に汚れた場合には簡単に洗 浄することができ、而もナトリウムイオンによる植物育成阻害の問題が生じない 。

【０００８】

【実施例】

次に本考案の実施例について説明する。実施例に示した人工培地は、従前より 多用されている「アクリル酸系吸水性樹脂」と異なる近年開発された「熱可塑性 ノニオン型吸水性樹脂」で、植物養分含有水溶液で吸水膨潤させ、一辺が０．５ 〜２ｃｍ程度の立方体のゼリー状ブロック体としたものであり、透明ブロック１ ａや、着色水を吸水させて濃淡適宜に着色させたしたブロック１ｂ、１ｃとして なるものである。そして所定量をポリフィルム包装袋２に密封して市場に流通さ せるものであるが、透明ブロック１ａと、着色ブロック１ｂ，１ｃは、各別に或 いは適宜混合して包装する。

【０００９】 尚本考案に係る人工培土は、前記実施例に限定されるものでは無く、乾燥状態 のものでも良く、その場合には、湿潤後に所定の大きさの立方体となるように予 め切断しておくものである。

【００１０】 また前記人工培地を使用した鉢植えは、図２に例示するように、透明植木鉢３ 内の下方に、透明ブロック１ａを充填し、上部に濃淡の着色を施したブロック１ ｂ，１ｃを充填し、適宜な液肥を添加し、観葉植物４やその他の適宜な植物を植 えつけてなるものである。

【００１１】 前記の鉢植えは、人工培地１部分を外部からみると、濃淡透明ブロックの境界 面が光反射によって視認され、外観印象が著しく特徴的となり、そのインテリア 性に優れたものとなる。

【００１２】 勿論本考案の鉢植えは、前記実施例に限定されるものではなく、上下に透明着 色を分離させずに混合状態で使用しても良いし、或いは透明着色各単独で使用し ても良い。

【００１３】

【考案の効果】

以上の通り本考案は、熱可塑性ノニオン型吸水樹脂を適宜吸水膨潤させて、一 辺が０．５〜２ｃｍ程度の大きさのゼリー状ブロック体とした人工培地であり、 また透明植木鉢に、下方に透明な前記の人工培地を、上部に着色を施した人工培 土を充填すると共に、適宜な観葉植物を植えつけてなる鉢植えで、従前の吸水性 樹脂を使用した人工培地に比較して、形態保持性に優れているので、ブロック状 態が外部視認できることにより、インテリア性を高め、更にナトリウムイオンに よる植物育成障害を無くしたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の人工培地の説明図。

【図２】同鉢植えの実施例の説明図。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ，１ｃ ブロック体（吸水性樹脂） ２ 包装袋 ３ 植木鉢 ４ 観葉植物

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱可塑性ノニオン型吸水樹脂で形成さ
   れ、吸水膨潤時に、一辺が０．５〜２ｃｍ程度の立方体
   となるように切断してなることを特徴とする人工培土。
2. 【請求項２】 熱可塑性ノニオン型吸水樹脂を、植物養
   分を含有させた水溶液で湿潤膨潤させて、一辺が０．５
   〜２ｃｍ程度の立方体形状のゼリー状ブロック体として
   なることを特徴とした人工培土。
3. 【請求項３】 透明並び濃淡異なる着色を施したものを
   混合してなる請求項１又は２記載の人工培地。
4. 【請求項４】 透明植木鉢に、透明な請求項２記載の人
   工培土を充填し、適宜な観葉植物を植えつけてなる人工
   培土を使用した鉢植え。
5. 【請求項５】 透明植木鉢に、下方に透明な請求項２記
   載の人工培土を充填し、上部に着色を施した請求項２記
   載の人工培土を充填すると共に、適宜な観葉植物を植え
   つけてなる人工培土を使用した鉢植え。