JP3056524U - 絹糸蒲団 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性、保温性、快適性の優れた絹糸蒲団を
提供する。 【解決手段】 化繊２は絹糸１より直径がやや大きくて
高たわみ性の張力を有し、複数の絹糸１を弛く周回する
ように螺旋状に仮撚されている。したがって、螺旋状に
周回する化繊２に絹糸１は包まれ、絹糸１は化繊２の張
力により柔軟な状態、および繊維の張りを維持すること
ができるので、通気性、保温性、快適性の高い蒲団を得
ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、絹糸蒲団に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

絹糸は長い繊維の状態で繰られたものであるため、直径が細くて質量が軽くて 伸びが高い特性を持っている。昔から服装の優れた材料として利用されて来た。 また絹糸は天然蛋白質の繊維であるため、優れた保温効果があり、また軽くて触 感も柔らかい特性を有するため現在はよく蒲団に利用されている。そして冬の時 、たくさんの人々が暖を取るための絹糸蒲団として利用されている。

【０００３】 従来より知られる絹糸蒲団の構造および製造過程は、主としては図４に示すよ うに、絹糸５を水の中に浸してから絹糸５の繊維を弛めさせてからボール状の絹 糸５を人工で引き抜いて細長い塊にし、その細長い塊の絹糸５を蒲団本体の長さ に対応して引き抜き、そして引き抜いた絹糸５を互いに重なり合わせて積み重ね させて配列にさせ、蒲団本体を適当な厚さにしてから縫い糸６で配列した後の絹 糸５とカバー布７を縫い合わせていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、前述の従来の知られた絹糸蒲団の構造は結合が高密度であるため、互 いに積み重ねて組み合わせた絹糸蒲団は適当なふわふわさが乏しくなり、高密度 のため快適、通気、柔軟性が低下した状況をもたらしたのである。

【０００５】 また人工で糸を引き抜く時、絹糸５の塊の密度は不一致で、人工の力も均一で ないため、組み合わせた後の絹糸蒲団の厚さは均一ではなくなり、かつ絹糸蒲団 の表面にもでこぼこしている状況をもたらした。

【０００６】 それに絹糸はある期間を経て使われた後、長期間の圧力を受けたため、上、下 層の絹糸５はもっと緊密な結合になって絹糸蒲団は硬くなり、快適感、通気性が 大幅に低下した状況になった。 本考案の目的は、均一の厚さが保て、通気性も促進できる絹糸蒲団を提供する ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の請求項１記載の絹糸蒲団によると、化繊は絹糸より直径がやや大きく て高たわみ性の張力を有し、複数の絹糸を弛く周回するように螺旋状に仮撚され ている。したがって、螺旋状に周回する化繊に絹糸は包まれ、絹糸は化繊の張力 により柔軟な状態、および繊維の張りを維持することができるので、通気性、保 温性、快適性の高い蒲団を得ることができる。

【０００８】 本考案の請求項２記載の絹糸蒲団によると、化繊と絹糸を混合し仮撚した半製 品を成型機により畳みあわせて適当な蒲団本体の厚さに畳みあわせるので、製造 が終了するまで柔軟な状態を保つことができる。 本考案の請求項３記載の絹糸蒲団によると、束ねた複数の絹糸を弛く周回する ように螺旋状に仮撚されている。したがって、化繊を用いることなく柔軟性、通 気性、快適性のある全絹糸蒲団を造ることができる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１に示すように、絹糸１、高たわみ性の張力のある化繊２、カバー布３、縫 い糸４など主要な部材が含まれる。化繊２は絹糸１の直径よりやや大きく、かつ 仮撚を経て断面の巾ａが複数の絹糸１の直径ｂより大きい中空の螺旋状、連続し た歯形あるいはその他の適当な形になる。そして絹糸１および仮撚した化繊２を 人工あるいはダブル式ストリッピングレールの作業により絹糸１と適量な化繊２ を弛めた状態にする。高たわみ性の張力のある素材であれば化繊２に限らず代わ りの材料を用いることができる。

【００１０】 次に、カーデイングマシンを使って絹糸１と化繊２を適量な割合にして混合す る。かつ混合する時の絹糸１の繊維は仮撚した化繊２に依存できるようにする。 仮撚した化繊２の張力によりふわふわとする状態になる。さらに化繊２を絹糸１ の中に包ませる。 図２および図３に示すように、混合した半製品を成型機により適当な蒲団本体 の厚さに畳みあわせる。そして蒲団本体の長さに対応してカットしてから外側で カバー布３と接合させ、縫い糸４で絹糸蒲団製品に縫い上げる。

【００１１】 前述した絹糸１と化繊２はニーズにより適当な混合割合に調整できる。例えば ２０：１、１６：１などである。また、もし絹糸蒲団の弛めと弾性を促進したい 場合、化繊２の比例をやや増加するとよい。それにより絹糸蒲団本体はもっと優 れた通気性を有することができる。

【００１２】 このほか、本考案においては、一部の絹糸を仮撚により中空の螺旋状、連続し た歯形あるいはその他の適当な形にすることができ、前述した過程により仮撚し た絹糸と縦向きの絹糸と交錯混合させて組み合わせた全絹糸蒲団は従来知られた 絹糸蒲団よりも優れたふわふわさ、通気性、快適性を有することができる。

【００１３】 したがって、従来の蒲団と比較し本考案においては以下のような特性を持って いる。 （１）化繊２は比較的天然の絹糸１より優れたたわみ性を持つゆえ、絹糸１を仮 撚で螺旋状になった化繊２に依存させると、化繊２のたわみ性によりふわふわさ と保温と通気性を増加することができる。さらに蒲団本体のたわみ性が増加した ことにより、ある期間使っても絹糸１が互いに緊密に接合して蒲団本体の厚さが 薄くなったり、快適性、保温性が低下したりすることが避けられる。

【００１４】 （２） 絹糸１の断続した長繊維は化繊２に依存できるため、カーデイングマシ ンで均一に混合し絹糸蒲団にもっと均一性と平らかな触感をもたらした。さらに 、長期間に渡って使っても、絹糸１が曲がって結合することで若干の塊が発生し てでこぼこした状況になることはない。

【００１５】 （３）絹糸１と化繊２は、ストリッピングレール、カーデイングマシンと成型機 を組み合わせて使うことにより、製造にかかるコストが低下できるし、また組み 合わせの均一性も促進できる。

【００１６】 （４）本考案と従来の知られた製品は同じ重量の原料で造る場合、本考案の製品 は比較的に大きい厚さが獲得できるため、もっと優れた弾性の触感が得られる。 製品が膨れてふわふわしているため優れた保温性が保てる。 （５）全絹糸の蒲団が造れるため、全絹糸の蒲団に従来の知られた製品より優れ た通気性、快適性をもたらし、かつ長期間使っても優れたふわふわさが保つこと ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例による絹糸蒲団の蒲団本体を示
す概略図である。

【図２】本考案の実施例による絹糸蒲団を示す断面図で
ある。

【図３】本考案の実施例による絹糸蒲団を示す概略図で
ある。

【図４】従来の蒲団を示す概略図である。

【符号の説明】

１ 絹糸 ２ 化繊 ３ カバー布 ４ 縫い糸 ５ 絹糸 ６ 縫い糸 ７ カバー布

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 絹糸と、前記絹糸と適当な混合割合で混
   合される高たわみ性の化繊とを有する蒲団本体と、 前記蒲団本体を包むカバー布と、 前記カバー布を縫い合わせる縫い糸とを含み、 前記化繊の直径は前記絹糸の直径よりも大きく、複数束
   ねた前記絹糸を前記化繊が弛く周回するように螺旋状に
   前記絹糸と前記化繊とが仮撚されていることを特徴とす
   る絹糸蒲団。
2. 【請求項２】 前記絹糸と前記化繊は、前記絹糸と前記
   化繊を適当な割合に混合して仮撚してから適当な厚さに
   畳みあわせることを特徴とする請求項１記載の絹糸蒲
   団。
3. 【請求項３】 絹糸を有する蒲団本体と、 前記蒲団本体を包むカバー布と、 前記カバー布を縫い合わせる縫い糸とを含み、 前記絹糸の一部は、複数束ねた絹糸を弛く周回するよう
   に螺旋状に仮撚されていることを特徴とする絹糸蒲団。