JP3055811U - 室内用植物栽培キット - Google Patents

室内用植物栽培キット

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JP3055811U
JP3055811U JP1998005623U JP562398U JP3055811U JP 3055811 U JP3055811 U JP 3055811U JP 1998005623 U JP1998005623 U JP 1998005623U JP 562398 U JP562398 U JP 562398U JP 3055811 U JP3055811 U JP 3055811U
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茂 佐藤
俊人 吉岡
孝太郎 小林
美奈子 小林
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小林ハードウェア株式会社
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 栽培器材の調達・準備及び管理等に要する時
間や経費、労力の負担等を軽減し、植物の発芽から開
花、受粉に至る一連の営み、生育を、室内で簡単かつ的
確に観察、学習しながら栽培管理できるようにする。 【解決手段】 人工培土及び容器入り液体肥料あるいは
予め肥料が添加された成形された培養基材と、植物種子
と、栽培用区画容器と、プラスチックピペットと、支柱
と、受粉用の小ブラシと、栽培方法を記載した説明書及
び観察記録用のノートとを、透明又は半透明性の蓋付き
プラスチックバットに収容する。植物種子は、播種から
開花までに要する日数が最適栽培条件下で2〜3週間、
生活環が55日以内のアブラナ科植物の種子とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、植物の発芽から開花、受粉に至る一連の営み、生育を、室内で簡単 かつ的確に観察、学習しながら栽培管理することができる室内用植物栽培セット に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、植物栽培の有用性が再認識され、植物の栽培を通して学習教育を行なう ことや治療に役立てようとすること (園芸療法)が注目されている。しかし、植 物を栽培するには植物種に応じて様々な栽培器材を準備する必要がある。従来、 植物を栽培する際、必要な器材を個別に買い揃え、調達しているので、その選定 、調達に要する時間や経費、労力は決して小さくない。また、栽培の進行に伴い 栽培途中に器材を購入する必要が生じることもある。適正な栽培管理を行なうこ と及びどのような植物を選定するかも大変重要でありかつ難しい問題である。
【0003】 特に、植物の栽培管理に関する専門的知識を有しない場合、上記のように植物 栽培の準備及び管理等に多大な労力を要する。このため、植物の栽培を通して学 習教育や治療に役立てようとする場合にも、手間がかかり、困難を伴うことがあ った。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記のような事情を考慮してなされたもので、栽培器材の調達・準 備及び管理等に要する時間や経費、労力の負担、さらには植物選定の困難さを軽 減し、植物の発芽から開花、受粉に至る一連の営み、生育を、室内で簡単かつ的 確に観察、学習しながら栽培管理することができる室内用植物栽培セットを提供 することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 (1) 植物種子と、予め肥料が添加された成形された培養基材と、プラスチ ックピペットと、支柱と、受粉用の小ブラシとを、容器に収容してなる室内用植 物栽培キットである。
【0006】 (2) 植物種子と、栽培用区画容器と、人工培土と、容器入り液体肥料と、 プラスチックピペットと、支柱と、受粉用の小ブラシとを、容器に収容してなる 室内用植物栽培キットである。
【0007】 (3) 前記植物種子は、播種から開花までに要する日数が最適栽培条件下で 2〜3週間であって、かつ種子の発芽から植物体の成長、開花と結実に至る生活 環が55日以内の短期間であるアブラナ科植物の種子である(1)項記載の室内 用植物栽培キットである。
【0008】 (4) 前記植物種子は、播種から開花までに要する日数が最適栽培条件下で 2〜3週間であって、かつ種子の発芽から植物体の成長、開花と結実に至る生活 環が55日以内の短期間であるアブラナ科植物の種子である(2)項記載の室内 用植物栽培キットである。
【0009】 (5) 前記受粉用の小ブラシは、乾燥したミツバチの胴体部分を小さい棒の 先端に固定したものである(3)項記載の室内用植物栽培キットである。
【0010】 (6) 前記受粉用の小ブラシは、乾燥したミツバチの胴体部分を小さい棒の 先端に固定したものである(4)項記載の室内用植物栽培キットである。
【0011】 (7) さらに、栽培方法を記載した説明書及び観察記録用ノートを組合せて なる(5)項記載の室内用植物栽培キットである。
【0012】 (8) さらに、栽培方法を記載した説明書及び観察記録用ノートを組合せて なる(6)項記載の室内用植物栽培キットである。
【0013】 (9) 前記容器は、透明又は半透明性の蓋付きプラスチックバットである( 7)項記載の室内用植物栽培キットである。
【0014】 (10) 前記容器は、透明又は半透明性の蓋付きプラスチックバットである (8)項記載の室内用植物栽培キットである。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態について説明する。請求項1に係る考案は、植物種 子と、予め肥料が添加された成形された培養基材と、プラスチックピペットと、 支柱と、受粉用の小ブラシとを、容器に収容してなる室内用植物栽培キットであ る。請求項2に係る考案は、予め肥料が添加された成形された培養基材に代えて 栽培用区画容器と、用土と、容器入り液体肥料とを含んで構成される。
【0016】 〔植物種子〕 本考案の室内用植物栽培キットには、植物種子を含めている。 植物種子を予めキットに含ませることにより、植物種選定の困難さを解消するこ とができる。学習教育や園芸療法への導入も円滑に行われる。
【0017】 通常、播種から開花に至るまで数箇月以上を要する植物が多い。学習教材や園 芸療法の素材として使用する植物は、生育が速く播種後短期間に開花に至るもの が望ましい。この観点から、生活環の短期間な植物、例えば後述のとおりのアブ ラナ科の植物が好適である。
【0018】 キットに含ませる種子の数は特に限定されるものではなく、使用目的に応じて 選定することができるが、例えば学習教材としてキットを構成する場合、種子を 後述の生活環の短期間なアブラナ科の植物としたとき、1植物個体の生育に必要 な根の量及び植物の倒伏を防ぐために必要な根の量を考慮すると、1個の成形さ れた培養基材当たり1〜2個、栽培用区画容器の1区画当たり1〜2個程度とす るとよい。
【0019】 〔予め肥料が添加された成形された培養基材〕 用土に代わるものである。こ れを用いる場合は栽培用容器は不要である。予め肥料が添加された成形された培 養基材は、ピートモスを主材とした加工品あるいは合成樹脂成形発泡体等の定形 性を有する培養基材が好適である。予め肥料が添加された成形された培養基材で あってピートモスを主材とした加工品としては、商品名ジフィーセブン(Jif fy社製)が挙げられる。
【0020】 成形された培養基材の形状は特に限定されるものではないが、通常、予め肥料 が添加された成形された培養基材であるピートモス加工品は乾燥状態で円柱形等 とすることができる。また、大きさは特に限定されるものではないが、後述の生 活環の短期間なアブラナ科の植物としたとき、好ましくは、直径3〜4cm、高 さ0.5〜1cm程度のコンパクトなものが嵩張らず、キットとして取り扱い易 く、かつ使用上も場所を採らないのでよい。吸水により膨潤し、吸水後の大きさ は直径3〜4cm、高さ3〜4cmになる。このような培養基材は、乾燥した加 工品に吸水させるだけで培養基材として使用できるため、取扱が簡単である。ま た、予め肥料が添加されているため、栽培途中に施肥を行なう手間が省ける。通 常、キットには、上記の培養基材を複数個含ませる。複数の栽培条件による栽培 を可能にするためである。
【0021】 請求項2に係る考案は、成形された培養基材に代えて栽培用区画容器と、用土 と、容器入り液体肥料とを含んで構成される。
【0022】 〔栽培用区画容器〕 キットは、栽培用区画容器を含む。栽培用区画容器は、 植物を栽培するために用土を入れる区画を複数個有する容器である。いわゆるセ ルトレイと呼ばれ、農業用セル苗育成用トレイとして使用されるものを用いるこ ともできる。素材は、各種合成樹脂を用いることができる。軽量かつ安価に構成 し得る。生分解性のプラスチックを用いてもよい。透明又は半透明性のものとす るとよい。これにより根の生育状況を観察することができる。予め、栽培に適し た栽培用区画容器が含まれているので、器材購入の手間が省け専門的知識がなく てもすぐに栽培に着手することができ、極めて便利である。
【0023】 栽培用区画容器は、各区画の大きさが同じで用土の収容量が同じであり、区画 が縦及び/又は横に複数個整列され一体に連設しているものがよい。各区画毎に 栽培条件を変更してしかもきちんと整列された状態で栽培可能であるため、生育 状況の把握や栽培管理がし易く簡単かつ確実に学習効果を高めることができるか らである。
【0024】 後述の生活環の短期間なアブラナ科の植物としたとき、1区画の大きさが、上 端で2〜5cm四方、高さが4〜6cm程度の区画が縦・横に複数列整列され一 体化されたもので全体の大きさは20cm四方以内に収まるようなものが好適で ある。例えば、栽培用区画容器1は、1区画の大きさが2.5cm×2.5cm 程度で高さが4〜5cm、図1に示すように底部に向かって断面積がやや小さく なる形状が使い易く、このような区画2が、図示のように縦5×横5、合計25 区画あるもの (約13cm四方)や縦2×横2、合計4区画あるもの等が好適な 一例である。勿論、区画の数は必要に応じて設定し得る。
【0025】 〔人工培土〕 本考案のキットは、上記栽培用区画容器に入れる栽培用の用土 として人工培土を含む。これにより用土の選定に悩むことなく専門的知識がなく てもすぐに栽培に着手することができ、極めて便利である。
【0026】 人工培土とは、畑や田圃の土等の土壌 (天然培土)ではなく、天然の土壌を構 成する成分又はその成分と類似した性質を持つ天然あるいは人工の素材を、単独 で又は数種類混合する等して人為的に調製した培土をいう。土壌を用いず人工培 土を用いることにより、室内栽培においてクリーンな環境を維持しながら育成・ 栽培することができる。
【0027】 人工培土としては、例えば、後述の生活環の短期間なアブラナ科の植物とした とき、ピートモスとバーミキュライトとの等量混合物 (例:商品名「ジフィーミ ックス」Jiffy社製)、あるいは焼成培養土(例:商品名「クレハ培養土」 クレハ化学社製)か、バーミキュライトの単独使用等が好ましい。
【0028】 また、キットの用土は、栽培用土と被覆用土とから構成するのが好ましい。被 覆用土はクリーンな環境を維持するため、栽培用土を詰めた後栽培用土の上に被 せて使用するものである。栽培用土ととしては、上記のピートモスとバーミキュ ライトとの等量混合物、焼成培養土、バーミキュライトの単独等が好適である。
【0029】 被覆用土としては、バーミキュライトやパーライト等を単独で用いるのが好適 である。
【0030】 用土の量は栽培用区画容器の各収容部の大きさ及び数に合わせて決定される。 例えば、1区画の大きさが2.5cm×2.5cm程度で高さが4〜5cmの栽 培用区画容器を用いる場合、この容器の1区画当たり栽培用土(ピートモスとバ ーミキュライトの等量混合物)60g、被覆用土(バーミキュライト)30g程 度が適当である。
【0031】 用土を人工培土とすることは好ましい態様の一つである。それは、一般に、植 物栽培のために土壌を室内に持ち込むことによる汚染に対する心理的抵抗がある と考えられるからである。インテリア観賞植物の他、学習教材に用いられる植物 (学習教材植物)、園芸療法に用いられる植物(園芸療法植物)等の育成におい ては、植物栽培の場を身近な室内とすることが好ましい。したがって、このよう な目的の室内における植物の栽培においては、土壌に代わる清浄な培土の使用が 望ましい。清浄な人工培土の使用によって、土壌からの植物病原菌の持ち込みを 防ぐこともでき、健全な植物の発芽育成が可能である。
【0032】 人工培土としては、上記の他に、多孔質の焼成物、中でもクリストバライトの 微粉末を各種の粒径にして焼成して作成したもの(日鉄鉱業社製、商品名クリス ライト)が好適である。この焼成物は、保水性を有し植物種子の発芽生育に適当 である。また、粒状の焼成物のため、吸水しても崩壊することがなく、通気性に 優れた人工培土を形成する。焼成物の粒径を変えることにより、粒径の異なる植 物種子の発芽生育に対応することができる。焼成操作により滅菌がなされるので 、清浄な人工培土が形成される。
【0033】 もっとも、人工培土は、上記に限定されるものではなく、クリストバライトの 焼成物や同様の性質を有するゼオライト、ケイソウ土、発泡煉石等、さらには、 園芸用として使用されている素焼き鉢の廃棄品等を成形した培土等、産業廃棄物 を利用することもできる。また、これら人工培土の混合物の使用や、さらに植物 成長に必要な肥料を添加した人工培土混合物を使用してもよい。
【0034】 人工培土の粒子の粒径は、通常1〜5mm程度であるが、使用する植物種子の 形状と大きさ等に応じて、最も適当な粒径のものを用いることができる。
【0035】 〔容器入り液体肥料〕 植物の生育を促進するために補給するもので、例えば 、窒素、リン酸、カリ等の基本要素を含む。肥料とは別にジベレリンその他のホ ルモン等の薬剤を収容したものをキットに含ませてもよい。プラスチック又はガ ラス製の容器に充填したものが好適である。例えば、前記の合計25区画の栽培 用区画容器を用いる場合、1mlの肥料を充填したものをキットに含ませ、これ の0.2mlを100mlの水に希釈して用い、5回の施肥を行なうことができ るようにする。
【0036】 〔プラスチックピペット〕 水や液体肥料を計量して与えるために用いるもの である。プラスチックピペット3は、図2に例示するよう形状で、プラスチック 製で1ml程度の容量のものが好ましい。一滴が0.05ml位になるものが上 記液体肥料のおよその軽量に便利であることによる。
【0037】 〔支柱〕 種子が発芽し背丈が高くなるにつれ植物体が不安定になる。そこで 、植物を安定した状態で支えるために用いるものである。例えば、木製又は合成 樹脂製の棒片により構成される。竹串やストロー等を構成部材とすることもでき る。通常、直径2〜3mm、長さ15〜20cm程度である。成形された培養基 材の数又は栽培用区画容器の区画の数と同数キットに含ませる。
【0038】 〔受粉用の小ブラシ〕 受粉用の小ブラシ11としては、乾燥したミツバチの 胴体部分をつまようじ等の小さい棒の先端に接着剤で固定したものが好適である (図3参照)。受粉作業を行なうには医療用の綿棒を代用することもできるが、 上記小ブラシは、ミツバチの胴体の微細な毛が花粉をよくつけるので好適である 。
【0039】 〔容器〕 容器は、上記各器材等を収容するものである。各器材等を収容する ことにより、輸送・運搬等が楽であり、一つのパッケージ製品として市場での流 通も円滑に行なわれることになる。紙製の箱等を使用し得る。合成樹脂製袋等の 袋状体として構成してもよい。
【0040】 〔透明又は半透明性の蓋付きプラスチックバット〕 前記容器はプラスチック バットであるのが好ましい。上記各器材等を収容するとともに、栽培時に給水用 の置き皿として使用し得る。また、軽量かつ安価である。
【0041】 プラスチックバットの形状は、特に限定されるものではない。例えば、直方体 として構成し得る。大きさは、上記各器材等を収容可能な大きさであって、好ま しくは、縦12〜15cm、横約20cm、高さ5〜7cm程度以下の大きさが よい。前記の25区画の栽培用区画容器及びその他の添付器材をすべて収容でき るとともに取扱も容易な大きさである。
【0042】 プラスチックバットは蓋付きである。プラスチックバット本体と蓋からなり、 蓋を被せることにより、各器材等が確実に収容される。本体又は蓋を栽培時に給 水用の置き皿として使用し得る。蓋は、通常、重箱のように本体に被せる構造と する。
【0043】 プラスチックバットは透明又は半透明性のものである。これにより、収容物の 確認が容易であるとともにバットを給水用トレイとして使用する際に水の量を目 視により容易に確認することができる。
【0044】 〔栽培方法を記載した説明書〕 キットには、器材の使用方法、栽培方法等を 記載した説明書、マニュアルを含ませるとよい。播種から受粉、採種に至る栽培 方法、管理方法等について詳細に記載することにより、専門的知識を有しない者 でも容易かつ的確に栽培管理を行なうことができる。資料を別途購入する手間も 省ける。
【0045】 〔観察記録用ノート〕 予め観察学習に必要な所定事項を記載した観察記録用 ノートによって、専門的知識を有しない者でも観察、学習を的確に要領よく行な うことができる。観察記録のためのノートを別途考慮して作成する手間が省ける 。観察記録用ノートは、例えば、観察月日、植物の生育状況、作業内容等の欄を 設けたものとする。
【0046】 〔播種から開花までに要する日数が最適栽培条件下で2〜3週間の植物の種子 〕 通常、播種から開花に至るまで数箇月以上を要する植物が多いが、学習教材 や園芸療法の素材として使用する植物は、生育が速く播種後短期間に開花に至る ものが望ましい。
【0047】 上記のように播種から開花までに要する日数が最適栽培条件(例:22〜26 ℃、100〜150μmol・m-2・s-1)下で2〜3週間の植物の種子を用い れば、結果を出すまでの期間が短いので、学習計画等をたて易い。集中的な学習 により飽きにくく、学習効果も高い。栽培期間が短いことは、植物の栽培に習熟 していない者にもとりつき易いので、学習教材植物あるいは園芸療法植物として 好適である。
【0048】 〔種子の発芽から植物体の成長、開花と結実に至る生活環が55日以内の短期 間であるアブラナ科植物の種子〕 インテリア観賞植物や学習教材植物、園芸療 法植物として使用するのに好適な植物種であって、給水開始後1カ月未満の短期 間で開花に至る植物種としては、吸水・発芽から開花・結実に至るまでの生活環 が約1カ月で終わるアブラナ科植物の一種が好適である。
【0049】 それは、ブラシカ ラパ(Brassica rapa)の変種であって、ウ ィスコンシンファーストプランツ(WFP,商品名)として開発された、表現さ れる形質が異なる数多くの系統の植物群の中から、上述した目的を達成するため に選びJ−WFP(商品名)と名づけられた植物が好適である。
【0050】 このアブラナ科植物の一種は、給水開始後1カ月ほどの短期間で開花に至る。 開花時の草丈は系統の違いによって5〜25cmほどであり観賞価値がある。こ の植物を使用した製品は、インテリア観賞植物としても室内栽培するにふさわし い。我が国の国民性からみても、早春の菜の花や菜の花畑に対する郷愁があると 考えられ、馴染み易く、インテリアとしても好まれるものである。
【0051】 種子の発芽から植物体の成長、開花と結実に至る生活環が55日以内の短期間 であるアブラナ科植物の種子を用いることにより、これを食用に供するべく野菜 の非常食栽培セットとして使用することも可能である。
【0052】 上記のアブラナ科植物の特徴を列挙すると、以下のとおりである。 播種から開花までの期間が短い(14〜21日)。 ライフサイクルが短い(35〜55日)。 草丈が小さい(系統によって異なるが、通常5〜25cm程度)。 植物を密植しても種子が得られる。 種子の成熟が早い。 種子の休眠性がない。 窓辺や蛍光灯による連続照明下で成長する。 市販の培養土で成長する。
【0053】 ちなみに、上記の植物と学名が同じ植物としてカブがあるが、カブは通常、秋 に播種し、冬を越して3〜4月に開花する、すなわち播種から開花まで数箇月を 要するものである。
【0054】 前述のような各器材を収容した本考案のキットは、特にこのような植物の種子 を使用した場合の最適な開花条件等を種々実験して検討した結果、植物の発芽か ら開花、受粉に至る一連の営み、生育を簡単かつ的確に観察、学習しながら栽培 管理することができるようにする上で重要な器材を選抜して得られた、という側 面を有するものでもある。
【0055】 もっとも、採用する植物種は、アブラナ科植物の一種に限られるものではない 。生活環が1カ月ほどで終わり、個体サイズが小さく、観賞価値の高い花を咲か せる植物であれば、好適に使用し得る。例えば、ソバは播種後3〜4週間で開花 に至る。ソバから個体サイズの小さいものを選抜・固定してこのような目的に用 いる可能性がある。
【0056】 〔使用方法〕 請求項1に係る考案においては、プラスチックバット(本体又は 蓋いずれかを用いるかは植物の大きさ等によって適宜選択する)等を置き皿とし て、成形された培養基材を置き、培養基材に水を与える。培養基材は吸水して、 膨潤する。培養基材の上に植物種子を載せる (播種)。
【0057】 請求項2に係る考案においては、プラスチックバット本体又は蓋等を置き皿と して水を入れ、用土(人工培土)を詰めた栽培用区画容器を置く。プラスチック バットを給水容器とした半水耕栽培の形態により予め必要充分な水を給水してお くことができるので、週末の土曜日、日曜日が休みになる学校等においても水切 れによる植物の枯死を防ぐことができる。
【0058】 〔その他〕 キットには給水布を含ませてもよい。給水された水を保持可能な 織布、不織布等により構成される。1cm四方程度に切って栽培用区画容器の底 に敷いて、区画の底の孔から用土がもれないようにするために用いる。水の吸水 性が大きいものがよい。例えば、公知の農業用吸水布、キッチン用タオルペーパ ー等を用いることができる。
【0059】 さらに、キットには種子を入れておく容器としてプラスチックチューブを含ま せてもよい。このプラスチックチューブとしては例えばマイクロチューブ(1. 5ml容量)を用いることができる。また、栽培用区画容器につめた用土をつき 固める目的でも使用することが可能なプラスチック試験管、例えば直径1.6c m、高さ10cm程度で平面の蓋(直径20mm程度)が付いたものを用いるこ ともできる。
【0060】 さらに、キットにはプラスチックピンセットを含ませてもよい。成形された培 養基材にあるいは栽培用区画容器内の用土に種子を播くときに使用するものであ る。プラスチック製のものが軽量かつ安価であるため好適である。
【0061】 以上、本考案の実施の形態について説明したが、本考案は上記に記載の実施の 形態に限定されるものではなく、本考案の要旨の範囲で適宜変更、付加等して実 施することができるものである。
【0062】
【考案の効果】
本考案は、上記のように構成されているので、栽培器材の調達・準備及び管理 等に要する時間や経費、労力の負担、さらには植物選定の困難さが軽減され、植 物の発芽から開花、受粉に至る一連の営み、生育を、室内で簡単かつ的確に観察 、学習しながら栽培管理することができる。
【0063】 したがって、小学校での情操教育を主とした生物教育の教材、中学校、高等学 校での科学教育の一環としての教材として極めて有益である。輸送・運搬等も簡 便であるので、製品としての流通も円滑に行なわれ、製品の普及によって、さら に学習教育の効果の向上が期待される。
【0064】 また、キットは天候の影響を直接受けにくい室内での栽培を前提として適切な 器材を選抜して組まれているので、安定した植物の栽培管理が行なわれるもので ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】栽培用区画容器1を示すもので(a)は平面
図、(b)は側面図である。
【図2】プラスチックピペット3を例示する斜視図であ
る。
【図3】受粉用の小ブラシ11を例示する斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 栽培用区画容器 2 区画 3 プラスチックピペット 11 受粉用の小ブラシ

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物種子と、予め肥料が添加された成形
    された培養基材と、プラスチックピペットと、支柱と、
    受粉用の小ブラシとを、容器に収容してなる室内用植物
    栽培キット。
  2. 【請求項2】 植物種子と、栽培用区画容器と、人工培
    土と、容器入り液体肥料と、プラスチックピペットと、
    支柱と、受粉用の小ブラシとを、容器に収容してなる室
    内用植物栽培キット。
  3. 【請求項3】 前記植物種子は、播種から開花までに要
    する日数が最適栽培条件下で2〜3週間であって、かつ
    種子の発芽から植物体の成長、開花と結実に至る生活環
    が55日以内の短期間であるアブラナ科植物の種子であ
    る請求項1記載の室内用植物栽培キット。
  4. 【請求項4】 前記植物種子は、播種から開花までに要
    する日数が最適栽培条件下で2〜3週間であって、かつ
    種子の発芽から植物体の成長、開花と結実に至る生活環
    が55日以内の短期間であるアブラナ科植物の種子であ
    る請求項2記載の室内用植物栽培キット。
  5. 【請求項5】 前記受粉用の小ブラシは、乾燥したミツ
    バチの胴体部分を小さい棒の先端に固定したものである
    請求項3記載の室内用植物栽培キット。
  6. 【請求項6】 前記受粉用の小ブラシは、乾燥したミツ
    バチの胴体部分を小さい棒の先端に固定したものである
    請求項4記載の室内用植物栽培キット。
  7. 【請求項7】 さらに、栽培方法を記載した説明書及び
    観察記録用ノートを組合せてなる請求項5記載の室内用
    植物栽培キット。
  8. 【請求項8】 さらに、栽培方法を記載した説明書及び
    観察記録用ノートを組合せてなる請求項6記載の室内用
    植物栽培キット。
  9. 【請求項9】 前記容器は、透明又は半透明性の蓋付き
    プラスチックバットである請求項7記載の室内用植物栽
    培キット。
  10. 【請求項10】 前記容器は、透明又は半透明性の蓋付
    きプラスチックバットである請求項8記載の室内用植物
    栽培キット。
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