JP3055433B2 - 内燃機関の異常検出装置 - Google Patents

内燃機関の異常検出装置

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JP3055433B2
JP3055433B2 JP7160313A JP16031395A JP3055433B2 JP 3055433 B2 JP3055433 B2 JP 3055433B2 JP 7160313 A JP7160313 A JP 7160313A JP 16031395 A JP16031395 A JP 16031395A JP 3055433 B2 JP3055433 B2 JP 3055433B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の作動あるい
は非作動を検出するために設けられた内燃機関作動検出
スイッチの異常を検出する内燃機関の異常検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両には、内燃機関の作動及び非作動を
検出し、この検出信号に基づいて各種の作動及び制御を
行うものがある。例えば、内燃機関作動検出スイッチが
検出した内燃機関の作動あるいは非作動検出信号に基づ
いて変速機の変速制御を行ったり、自己診断のための信
号として用いたり、あるいは、車室内のウォーニングラ
ンプの点灯を行ったりしている。また、このような内燃
機関作動検出スイッチは前述したような重要な制御のた
めの信号を検出するため、この内燃機関作動検出スイッ
チが正常に機能しているかどうかを判断する装置も設け
られている。
【0003】図3に従来の内燃機関の異常検出装置の概
略、図4にこの従来の内燃機関の異常検出装置の制御を
表すフローチャート、図6に従来の内燃機関の異常検出
装置の制御を表すタイムチャートを示す。
【0004】従来の内燃機関の異常検出装置において、
図3に示すように、内燃機関11の下部には潤滑油が貯
留されたオイルパン12が装着されており、このオイル
パン12には各種の潤滑系に潤滑油を供給するオイルポ
ンプ13が装着されている。そして、このオイルポンプ
13にはこのオイルポンプ13からの潤滑油吐出圧力に
応じて作動するダイアフラムスイッチ14が取付けられ
ている。このダイアフラムスイッチ14は内燃機関の非
作動時には閉状態となり、作動時には開状態となること
で、この内燃機関の作動あるいは非作動を検出すること
ができる。また、内燃機関11には内燃機関の制御装置
15が接続され、この内燃機関の制御装置15はスター
トスイッチ16及びイグニッションキースイッチ17、
メインスイッチ18を介してバッテリ19に接続されて
いる。そして、イグニッションキースイッチ17と内燃
機関の制御装置15との間にはダイアフラムスイッチ1
4の異常を検出する異常検出装置20が接続されてい
る。
【0005】而して、メインスイッチ18がオンとなっ
た状態で、イグニッションキースイッチ17及びスター
トスイッチ16をオンとすると、内燃機関の制御装置1
5によって内燃機関11が作動する。このとき、オイル
ポンプ13が作動して各潤滑系に潤滑油が供給され、ダ
イアフラムスイッチ14はこの潤滑油吐出圧力が上昇す
ることで開状態となり、内燃機関11の作動信号を図示
しない制御系に出力する。その後、イグニッションキー
スイッチ17をオフとすると、内燃機関の制御装置15
によって内燃機関11が停止し、オイルポンプ13の作
動も停止し、ダイアフラムスイッチ14はこの潤滑油吐
出圧力が下降することで閉状態となり、内燃機関11の
非作動信号を図示しない制御系に出力する。
【0006】一方、異常検出装置20は、内燃機関11
の作動状態及びダイアフラムスイッチ14の開閉状態を
検出しており、内燃機関11が作動状態にあるときにダ
イアフラムスイッチ14は開状態であり、内燃機関11
が停止状態にあるときにダイアフラムスイッチ14は閉
状態であれば、このダイアフラムスイッチ14は正常に
動作しており、そうでない場合には異常として警告灯な
どを点灯させる。
【0007】ここで、異常検出装置20の作動を図4の
フローチャート及び図6のタイムチャートに基づいて説
明する。即ち、メインスイッチ18及びイグニッション
キースイッチ17がオフ状態では、内燃機関11が停止
しているので、ダイアフラムスイッチ14は閉状態とな
っている。この状態からメインスイッチ18をオンと
し、イグニッションキースイッチ17及びスタートスイ
ッチ16をオンとすると、内燃機関11は作動してダイ
アフラムスイッチ14は開状態となる。そして、イグニ
ッションキースイッチ17をオフとし、メインスイッチ
18をオフすると、内燃機関11が停止してダイアフラ
ムスイッチ14は閉状態となる。そして、メインスイッ
チ18を再びオンとしたときに、異常検出装置20はダ
イアフラムスイッチ14の正常/異常を判定するが、電
気的な信号遅れのための規定時間tを設けており、この
異常検出装置20はメインスイッチ18がオンとなって
から規定時間tの経過後にダイアフラムスイッチ14の
正常/異常の判定を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
異常検出装置20にあっては、ダイアフラムスイッチ1
4がオイルポンプ13からの潤滑油吐出圧力によって開
状態あるいは閉状態となることで、内燃機関11の作動
と非作動を検出している。そのため、図5に示すよう
に、メインスイッチ18及びイグニッションキースイッ
チ17がオンであってダイアフラムスイッチ14が開状
態のとき、イグニッションキースイッチ17をオフとす
ると、このオフした時から実際にオイルポンプ13から
の潤滑油吐出圧力が低下することでダイアフラムスイッ
チ14が閉となるまでには、潤滑油吐出圧力低下遅れの
ための遅れ時間ta が発生する。従って、この潤滑油吐
出圧力低下遅れ時間ta の発生により、メインスイッチ
18及びイグニッションキースイッチ17の特殊操作時
に、ダイアフラムスイッチ14が内燃機関11の作動と
非作動を正しく検出せず、異常検出装置20はダイアフ
ラムスイッチ14の異常を検出することができない場合
がある。
【0009】即ち、図6に示すように、メインスイッチ
18及びイグニッションキースイッチ17及びスタート
スイッチ16がオンで内燃機関11は作動し、ダイアフ
ラムスイッチ14が開である状態からイグニッションキ
ースイッチ17をオフとし、メインスイッチ18をオフ
してすぐにオンすると、内燃機関11は停止し、異常検
出装置20は規定時間tの経過後にダイアフラムスイッ
チ14の正常/異常の判定を行う。ところが、この場
合、内燃機関11は停止しているため、ダイアフラムス
イッチ14は閉状態となっていなければならない。とこ
ろが、オイルポンプ13には潤滑油吐出圧力低下遅れ時
間ta があるために、規定時間tの経過後であってもダ
イアフラムスイッチ14は開状態であり、異常検出装置
20はダイアフラムスイッチ14を異常と判断してしま
う。従って、ダイアフラムスイッチ14が正常に作動し
ているにもかかわらず、異常検出装置20は異常と判断
するという誤作動が生じてしまうという問題があった。
【0010】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、装置の誤作動を防止して信頼性の向上を図った
内燃機関の異常検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の内燃機関の異常検出装置は、バッテリと車
両の電装品とを継断するメインスイッチと、内燃機関を
始動させるイグニッションキースイッチと、前記内燃機
関の潤滑系の状態から該内燃機関の作動あるいは非作動
を検出する検出手段と、前記メインスイッチのリセット
後に前記検出手段を作動させると共に前記イグニッショ
ンキースイッチがオフとなってから予め設定された前記
潤滑系の動作遅れに起因する第1規定時間が経過するま
で前記検出手段の作動を禁止する制御手段とを具えたこ
とを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の内燃機関の異常検出装置
は、前記制御手段は、前記イグニッションキースイッチ
がオフとなってから予め設定された前記潤滑系の動作遅
れに起因する第1規定時間が経過した状態で、前記メイ
ンスイッチのリセット時点から予め設定された電気系の
制御遅れに起因する第2規定時間が経過するまで前記検
出手段の作動を禁止することを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の内燃機関の異常検出装置
は、前記検出手段は、潤滑油ポンプの潤滑油吐出圧力に
応じて作動するダイアフラムスイッチであることを特徴
とするものである。
【0014】
【作用】イグニッションキースイッチ及びメインスイッ
チをオフして内燃機関を停止させてから所定時間経過後
にメインスイッチをオンすると、制御手段は検出手段を
作動させ、この検出手段は内燃機関の潤滑系の状態から
この内燃機関を非作動と検出するが、このとき、メイン
スイッチをオフした後にすぐにオンすると、制御手段は
イグニッションキースイッチがオフとなってから第1規
定時間が経過するまで検出手段の作動を禁止し、第1規
定時間の経過後に内燃機関の潤滑系の状態からこの内燃
機関を非作動と検出することとなり、内燃機関の潤滑系
の動作遅れによる検出手段の誤動作が防止される。
【0015】制御手段は、イグニッションキースイッチ
がオフとなってから第1規定時間が経過した状態で、
インスイッチのリセット時点から第2規定時間が経過す
るまで検出手段の作動を禁止しており、検出手段の電気
的な制御遅れによる誤動作が防止される。
【0016】検出手段を潤滑油ポンプの潤滑油吐出圧力
に応じて作動するダイアフラムスイッチとしたことで、
構造の簡素化が図れる。
【0017】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0018】図1に本発明の一実施例に係る内燃機関の
異常検出装置の制御を表すフローチャート、図2に本実
施例の内燃機関の異常検出装置の制御を表すタイムチャ
ートを示す。
【0019】本実施例の内燃機関の異常検出装置の概略
構成は前述した従来のものとほぼ同様の構成(図3参
照)となっており、説明は省略するが、検出手段として
のダイアフラムスイッチの異常を検出する異常検出装置
(制御手段)の制御方法のみが相違している。即ち、こ
の本実施例の内燃機関の異常検出装置は、イグニッショ
ンキースイッチがオフとなってから所定の第1規定時間
及び第2規定時間が経過するまではこのダイアフラムス
イッチの作動を禁止するようにしている。
【0020】即ち、本実施例の内燃機関の異常検出装置
において、図1のフローチャートに示すように、ステッ
プS1にてイグニッションキースイッチがオンしてるか
どうかを判定し、イグニッションキースイッチがオンで
あれば、ステップS2にて、現在の時刻T1 をメモリす
る。この現在の時刻T1 は常時書き換えられるものであ
る。ステップS3では、メインスイッチリセットが作動
してるかどうかを判定し、メインスイッチリセット時で
あれば以降のステップで内燃機関が作動しているか停止
しているかをダイアフラムスイッチによって検出し、メ
インスイッチがリセット時でなければステップS1に戻
る。
【0021】即ち、イグニッションキースイッチがオフ
(ステップS1)で、メインスイッチリセット時(ステ
ップS3)であれば、ステップS4において、現在の時
刻Tからイグニッションキースイッチがオンからオフに
なったときにメモリされた時刻T1 を除算し、算出され
た時間が予め設定された規定時間t1 を越えているかど
うか、即ち、イグニッションキースイッチがオフになっ
てから規定時間t1 を経過しているかどうかを判断す
る。この規定時間t1 はイグニッションキースイッチ1
7をオフとなってからオイルポンプの潤滑油吐出圧力が
低下してダイアフラムスイッチが閉となるまでに要する
潤滑油吐出圧力低下遅れ時間ta を考慮し、この遅れ時
間ta より大きいものとなっている。
【0022】そして、イグニッションキースイッチがオ
フになってから規定時間t1 を経過していれば、ステッ
プS5にて、メインスイッチリセット後の経過時間が予
め設定された規定時間t2 を越えているかどうか、即
ち、規定時間t1 を経過してから規定時間t2 を経過し
ているかどうかを判断する。この規定時間t2 はダイア
フラムスイッチ等の電気的な遅れを考慮し、この遅れ時
間より大きいものとなっている。そして、メインスイッ
チリセット時から規定時間t2 を経過していれば、ステ
ップS6にて、ダイアフラムスイッチの開閉状態を検出
し、内燃機関の作動あるいは停止状態とを対比してダイ
アフラムスイッチの正常/異常を判定する。
【0023】ここで、上述した本実施例の内燃機関の異
常検出装置による制御を図2のタイムチャートによって
説明すると、メインスイッチ及びイグニッションキース
イッチがオフ状態では、内燃機関11が停止しているの
で、ダイアフラムスイッチは閉状態となっている。この
状態からメインスイッチをオンとし、イグニッションキ
ースイッチをオンとすると、内燃機関11は作動してダ
イアフラムスイッチは開状態となる。そして、イグニッ
ションキースイッチをオフとすると、内燃機関11は停
止し、メインスイッチをオフとしてからすぐにオンする
と、異常検出装置は規定時間t1 及び規定時間t2 を経
過後にダイアフラムスイッチの正常/異常の判定を行
う。
【0024】即ち、イグニッションキースイッチ17が
オフとなってからオイルポンプの潤滑油吐出圧力が低下
してダイアフラムスイッチが閉となるまでに要する潤滑
油吐出圧力低下遅れ時間ta を考慮して設定された規定
時間t1 を経過し、且つ、ダイアフラムスイッチ等の電
気的な遅れを考慮して設定された規定時間t2 を経過し
てからダイアフラムスイッチの開閉状態を検出し、この
ダイアフラムスイッチの正常/異常の判定を行う。
【0025】このように本実施例の内燃機関の異常検出
装置にあっては、オイルポンプの潤滑油吐出圧力の低下
遅れ時間ta を考慮して設定された規定時間t1 とダイ
アフラムスイッチ等の電気的な遅れを考慮して設定され
た規定時間t2 を設け、この規定時間t1 ,t2 を経過
してからダイアフラムスイッチの開閉状態を検出し、正
常/異常の判定を行うようにしたので、ダイアフラムス
イッチが正常に作動しているにもかかわらず、異常検出
装置が異常と判断するような誤作動が発生することはな
い。
【0026】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明の内燃機関の異常検出装置によれば、バッテ
リと車両の電装品とを継断するメインスイッチと内燃機
関を始動させるイグニッションキースイッチと内燃機関
の潤滑系の状態からこの内燃機関の作動あるいは非作動
を検出する検出手段を設け、制御手段によってメインス
イッチのリセット後に検出手段を作動させると共にイグ
ニッションキースイッチがオフとなってから予め設定さ
れた潤滑系の動作遅れに起因する第1規定時間が経過す
るまで検出手段の作動を禁止するようにしたので、内燃
機関の潤滑系の動作遅れによる検出手段の誤動作を防止
し、信頼性の向上を図ることができる。
【0027】また、本発明の内燃機関の異常検出装置に
よれば、制御手段はイグニッションキースイッチがオフ
となってから第1規定時間が経過した状態で、メインス
イッチのリセット時点から予め設定された電気系の制御
遅れに起因する第2規定時間が経過するまで検出手段の
作動を禁止するようにしたので、検出手段の電気的な動
作遅れによる誤動作を防止することができる。
【0028】また、本発明の内燃機関の異常検出装置に
よれば、検出手段を潤滑油ポンプの潤滑油吐出圧力に応
じて作動するダイアフラムスイッチとしたので、構造の
簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃機関の異常検出装
置の制御を表すフローチャートである。
【図2】本実施例の内燃機関の異常検出装置の制御を表
すタイムチャートである。
【図3】従来の内燃機関の異常検出装置の概略図であ
る。
【図4】従来の内燃機関の異常検出装置の制御を表すフ
ローチャートである。
【図5】従来の内燃機関の異常検出装置の制御を表すタ
イムチャートである。
【図6】従来の内燃機関の異常検出装置の制御において
潤滑系の動作遅れによる誤作動を表すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
11 内燃機関 12 オイルパン 13 オイルポンプ 14 ダイアフラムスイッチ 15 内燃機関の制御装置 17 イグニッションスイッチ 18 メインスイッチ 19 バッテリ t1 第1規定時間 t2 第2規定時間 ta 低下遅れ時間 T 現在の時刻 T1 メモリされた時刻
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 45/00 G05B 9/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリと車両の電装品とを継断するメ
    インスイッチと、内燃機関を始動させるイグニッション
    キースイッチと、前記内燃機関の潤滑系の状態から該内
    燃機関の作動あるいは非作動を検出する検出手段と、前
    記メインスイッチのリセット後に前記検出手段を作動さ
    せると共に前記イグニッションキースイッチがオフとな
    ってから予め設定された前記潤滑系の動作遅れに起因す
    る第1規定時間が経過するまで前記検出手段の作動を禁
    止する制御手段とを具えたことを特徴とする内燃機関の
    異常検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内燃機関の異常検出装置
    において、前記制御手段は、前記イグニッションキース
    イッチがオフとなってから予め設定された前記潤滑系の
    動作遅れに起因する第1規定時間が経過した状態で、
    記メインスイッチのリセット時点から予め設定された電
    気系の制御遅れに起因する第2規定時間が経過するまで
    前記検出手段の作動を禁止することを特徴とする内燃機
    関の異常検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の内燃機関の異常検出装置
    において、前記検出手段は、潤滑油ポンプの潤滑油吐出
    圧力に応じて作動するダイアフラムスイッチであること
    を特徴とする内燃機関の異常検出装置。
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