JP3055386B2 - 車両制御装置 - Google Patents

車両制御装置

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JP3055386B2
JP3055386B2 JP6005263A JP526394A JP3055386B2 JP 3055386 B2 JP3055386 B2 JP 3055386B2 JP 6005263 A JP6005263 A JP 6005263A JP 526394 A JP526394 A JP 526394A JP 3055386 B2 JP3055386 B2 JP 3055386B2
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秀樹 大橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のヨーイング運動
を制御する形式の車両制御装置に関するものであり、特
に、タイヤ圧の左右差に起因する車両の予定外のヨーイ
ング運動を抑制する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記形式の車両制御装置の一従来例が特
開平3−96481号公報に記載されている。これは、
車両制動時に左右輪の各々に発生する制動力を検出し、
その制動力の左右差に基づき、その左右差に起因する車
両の予定外のヨーイング運動が抑制されるように車両の
後輪舵角を制御するように構成されている。各輪の制動
力は具体的には、各輪の車軸に車両前後方向に作用する
力として検出される。
【0003】したがって、この車両制御装置によれば、
ブレーキパッドの摩擦係数,タイヤ有効半径,タイヤ接
地面積,タイヤ接地面の摩擦係数,路面の摩擦係数等に
左右差が発生し、結果的に制動力に左右差が発生すれ
ば、それに基づく予定外のヨーイング運動が抑制される
こととなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】車両に予定外のヨーイ
ング運動を発生させる原因にタイヤ圧の左右差がある。
タイヤ圧左右差はタイヤ有効半径,タイヤ接地面積等に
左右差を生じさせ、車両に予定外のヨーイングモーメン
トを発生させるからである。このタイヤ圧左右差は、車
両が制動状態にあるときに限らず、駆動状態にあるとき
でも車両に予定外のヨーイングモーメントを発生させ
る。また、車両が惰力走行状態にあるときでも予定外の
ヨーイングモーメントを発生させる。タイヤ接地面積に
左右差が発生すれば車輪のころがり抵抗にも左右差が発
生するからである。
【0005】そして、上記の説明から明らかなように、
前記従来の車両制御装置によれば、タイヤ圧左右差に起
因する予定外のヨーイング運動も抑制される。タイヤ圧
左右差は、タイヤ有効半径,タイヤ接地面積等に左右差
を発生させ、ひいては制動力にも左右差を発生させるか
らである。
【0006】しかし、この従来の車両制御装置は、タイ
ヤ圧左右差を直接に検出するのではなく、タイヤ圧に左
右差が発生した結果として車両制動時に車輪に発生する
制動力の左右差として間接に検出するにすぎない。その
ため、車両が制動状態でない限りタイヤ圧左右差を検出
することができず、非制動状態では、車両の進行方向を
運転者の意思に合致させることができないという問題が
ある。
【0007】そこで、本発明は、左右輪の各々のタイヤ
圧を直接に検出し、その結果に基づいて車両のヨーイン
グ運動を制御することにより、上記の問題を解決するこ
とを課題としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】その課題を解決するため
請求項1の発明は、車両制御装置を、(a) 車両の左右
輪の各々のタイヤ圧を検出する複数のタイヤ圧センサ
と、(b) 車両のヨーイング運動を制御するヨーイング運
動制御機構と、(c) タイヤ圧センサにより検出された左
右輪の各々のタイヤ圧に基づき、それらタイヤ圧の左右
差に起因する車両の予定外のヨーイング運動が抑制され
るように、ヨーイング運動制御機構を介して車両のヨー
イング運動を制御するコントローラとを含むものとした
ことを特徴とする。また、請求項2の発明は、タイヤ圧
センサを、左右駆動輪の各々のタイヤ圧を検出するもの
とし、コントローラを、当該車両が駆動状態にある場合
に、タイヤ圧センサにより検出されたタイヤ圧が低い方
の駆動輪を外側、他方の駆動輪を内側として車両を旋回
させる向きで発生するヨーイング運動を打ち消すヨーイ
ング運動を、ヨーイング運動制御機構を介して生じさせ
るものとすることにあり、請求項3の発明は、コントロ
ーラを、タイヤ圧センサによりタイヤ圧が検出される左
右輪が駆動力が加えられていない車輪である場合に、タ
イヤ圧センサにより検出されたタイヤ圧が低い方の車輪
を内側、他方の車輪を外側として車両を旋回させる向き
で発生するヨーイング運動を打ち消すヨーイング運動
を、ヨーイング運動制御機構を介して生じさせるものと
することにある。
【0009】なお、「タイヤ圧センサ」は種々の方式を
採用することができる。例えば、実際にタイヤ圧を検出
する実際検出方式とすることができる。例えば、特開昭
62−59169号公報に記載されているように、実際
のタイヤ圧を検出してそれに応じた信号を電波として発
信する発信器をタイヤ側に取り付け、一方、その発信器
からの電波を受信する受信器を車体側に取り付けること
により、実際のタイヤ圧を検出する方式とすることがで
きるのである。
【0010】また、タイヤ圧と車輪回転状況との間に一
定の関係が成立するという事実を利用し、車輪回転状況
を検出してその結果から実際のタイヤ圧を推定する推定
方式とすることもできる。例えば、(a) 特開平5−13
3831号公報に記載されているように、車輪回転速度
の変動の共振周波数をFFT等により演算し、その共振
周波数の変動値によりタイヤ圧を推定する方式とした
り、(b) 特開昭62−149502号公報に記載されて
いるように、タイヤが路面上の突起を乗り越えるなどし
て、タイヤに対する外力が変化したときにおける車輪回
転速度の変化率がタイヤ圧に対応して変化することを利
用してタイヤ圧を推定する方式としたり、(c) 本出願人
の特願平5−198429号明細書に記載されているよ
うに、車輪の角速度等を入力とする外乱オブザーバによ
り推定する方式とすることができるのである。
【0011】また、「タイヤ圧センサ」がタイヤ圧を検
出する「左右輪」は、左右前輪のみとしたり、左右後輪
のみとしたり、左右前輪および左右後輪の双方とするこ
とができる。
【0012】また、「ヨーイング運動制御機構」は例え
ば、車両の前輪と後輪との少なくとも一方を電気的に操
舵することによって車両のヨーイング運動を制御する電
気的操舵機構とすることができる。
【0013】なお、この電気的操舵機構によれば、車両
が直進状態にあるか旋回状態にあるかを問わずヨーイン
グ運動を制御可能であり、また、駆動状態にあるか制動
状態にあるか惰力走行状態にあるかを問わずヨーイング
運動を制御可能である。
【0014】ステアリングホイールの回転に応じて転舵
される左右前輪にタイヤ圧左右差が発生した場合には、
そのタイヤ圧左右差すなわちタイヤの駆動力,制動力,
ころがり抵抗等のタイヤ作用力の左右差と左右前輪のキ
ングピンオフセットとの積に対応する外乱トルクが車輪
側から前輪操舵系に作用するため、予定外のヨーイング
運動のみならずいわゆるハンドルとられも発生する。そ
れらのうち予定外のヨーイング運動については例えば前
記電気的操舵機構による車両姿勢制御によって抑制可能
であるが、その車両姿勢制御のみによってはハンドルと
られを抑制することはできない。
【0015】そして、このハンドルとられを抑制するこ
とが必要である場合には、「ヨーイング運動制御機構」
を例えば、前輪を操舵する力(前輪操舵系から前輪に作
用してそれを回転させる力)を制御することにより、タ
イヤ圧左右差に基づく外乱トルクを減殺して車両のヨー
イング運動を制御する前輪操舵力制御機構とすることが
望ましい。ハンドルとられが発生すれば運転者がそれに
見合った操舵トルクをステアリングホイールに加えなけ
ればならないが、前輪操舵力制御機構を用いてハンドル
とられを自動的に抑制すれば、ハンドルとられに基づく
予定外のヨーイング運動が抑制されるとともにハンドル
とられを抑制する際の運転者の負担が軽減されるからで
ある。
【0016】ただし、ハンドルとられを完全に抑制すれ
ば、ハンドルとられ自体に基づく予定外のヨーイング運
動は抑制されるが、タイヤ作用力自体の左右差に基づく
予定外のヨーイング運動は抑制されない。したがって、
前輪操舵力制御機構は電気的操舵機構と共に使用するこ
とが望ましく、このようにすればハンドルとられはもち
ろん、予定外のヨーイング運動も抑制されることにな
る。ただし、それぞれ単独で使用することは可能であ
る。
【0017】なお、前輪操舵力制御機構によれば、車両
が直進状態にあるか旋回状態にあるかを問わずヨーイン
グ運動を制御可能であり、また、駆動状態にあるか制動
状態にあるか惰力走行状態にあるかを問わずヨーイング
運動を制御可能である。
【0018】
【作用】タイヤ圧を実際に検出する実際検出方式のタイ
ヤ圧センサを用いる場合には、理論上タイヤ圧検出が常
時可能となる。また、タイヤ圧と関連した物理量であっ
て車両の走行状態のいかんを問わず車輪に発生するも
の、すなわち、車輪回転状況を検出してその結果から実
際のタイヤ圧を推定する推定方式のタイヤ圧センサを用
いる場合には、車両が駆動状態にあるか制動状態にある
か惰力走行状態にあるかを問わずタイヤ圧検出が可能と
なる。すなわち、このようにタイヤ圧を直接に検出する
場合には、前記従来の車両制御装置の如く、タイヤ圧左
右差をそれに起因して車両制動時に限って発生する制動
力左右差として間接に検出する場合に比較して、タイヤ
圧左右差を検出する時期の制約が緩和されるのである。
【0019】また、タイヤ圧左右差と車両の予定外のヨ
ーイング運動との間には一定の関係があるから、その関
係に従えば、タイヤ圧左右差に基づいて予定外のヨーイ
ング運動を適正に抑制することが可能となる。
【0020】それらの事実に基づき、本発明に係る車両
制御装置においては、左右輪の各タイヤ圧がタイヤ圧セ
ンサによって直接に検出され、コントローラにより、タ
イヤ圧センサにより検出された左右輪の各タイヤ圧に基
づき、それらタイヤ圧の左右差に起因する車両の予定外
のヨーイング運動が抑制されるように、ヨーイング運動
制御機構を介して車両のヨーイング運動が制御される。
例えば、車両が駆動状態にある場合に、タイヤ圧センサ
により検出されたタイヤ圧が低い方の駆動輪を外側、他
方の駆動輪を内側として車両を旋回させるヨーイング運
動を打ち消すヨーイング運動が生じさせられ、タイヤ圧
センサによりタイヤ圧が検出された左右輪が駆動力が加
えられていない車輪である場合に、タイヤ圧が低い方の
車輪を内側、他方の車輪を外側として車両を旋回させる
ヨーイング運動を打ち消すヨーイング運動が生じさせら
れるのである。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明によれば、車両の走行状態のいかんを問わずタ
イヤ圧左右差が検出可能となるため、車両が制動状態に
あるときにしかタイヤ圧左右差が検出することができな
い従来の車両制御装置に比べて、車両制御装置を設計す
る際の自由度が向上し、車両の操縦性および安全性を容
易に向上させ得る効果が得られる。また、請求項2の発
明によれば、車両が駆動状態にある場合に、左右駆動輪
のタイヤ圧に左右差が生じた場合、請求項3の発明によ
れば、駆動力が加えられていない左右輪のタイヤ圧に左
右差が生じた場合に、これらタイヤ圧の左右差に起因す
るヨーイング運動を打ち消すことが可能となる。
【0022】
【発明の望ましい態様】以下、請求項1の発明の望まし
い態様のいくつかを列挙する。 (1) 車両の左右前輪と左右後輪との少なくとも一方であ
る左右輪の各々のタイヤ圧を検出する複数のタイヤ圧セ
ンサと、車両の前輪と後輪との少なくとも一方を電気的
に操舵する電気的操舵機構と、タイヤ圧センサにより検
出された左右輪の各々のタイヤ圧に基づき、それらタイ
ヤ圧の左右差に起因する車両の予定外のヨーイング運動
が抑制されるように電気的操舵機構を制御するコントロ
ーラとを含むことを特徴とする車両制御装置。
【0023】(2) 車両の左右前輪と左右後輪とのうち少
なくとも左右前輪を含むものである左右輪の各々のタイ
ヤ圧を検出する複数のタイヤ圧センサと、車両の前輪を
操舵する力を制御する前輪操舵力制御機構と、タイヤ圧
センサにより検出された左右前輪のタイヤ圧左右差に基
づき、そのタイヤ圧左右差に起因するハンドルとられが
抑制されるように前輪操舵力制御機構を制御するコント
ローラとを含むことを特徴とする車両制御装置。
【0024】(3) 車両の左右前輪と左右後輪とのうち少
なくとも左右前輪を含むものである左右輪の各々のタイ
ヤ圧を検出する複数のタイヤ圧センサと、車両の前輪を
操舵する力を制御する前輪操舵力制御機構と、車両の後
輪を電気的に操舵する後輪操舵機構と、タイヤ圧センサ
により検出された左右輪の各々のタイヤ圧に基づき、そ
れらタイヤ圧の左右差に起因する車両の予定外のヨーイ
ング運動が抑制されるように後輪操舵機構を制御すると
ともに、左右前輪のタイヤ圧左右差に起因するハンドル
とられが抑制されるように前輪操舵力制御機構を制御す
るコントローラとを含むことを特徴とする車両制御装
置。
【0025】(4) (2) または(3) の車両制御装置であっ
て、前輪操舵力制御機構が、運転者によりステアリング
ホイールに加えられる操舵トルクをアシストする量を調
整可能な操舵トルクアシスト量調整機構であり、かつ、
コントローラが、左右前輪のタイヤ圧左右差に基づくハ
ンドルとられが抑制されるようにその操舵トルクアシス
ト量調整機構を介して前輪操舵力を制御するもの。
【0026】なお、請求項1の発明における「ヨーイン
グ運動制御機構」は、上記のように、後輪操舵機構また
は/および前輪操舵力制御機構とすることができるが、
制動力の左右輪への配分を制御する制動力配分制御装置
に置換したり、それを付加したりすることもできる。こ
の制動力配分制御装置によれば、車両が少なくとも制動
状態にあるときにヨーイング運動を制御可能であり、ま
た、車両が直進状態にあるか旋回状態にあるかを問わず
ヨーイング運動を制御可能である。また、スタビライザ
バーのねじり剛性,ショックアブソーバの減衰特性,サ
スペンションスプリングのばね定数等を制御することに
よって車体のロール剛性の前後輪への配分を制御するロ
ール剛性配分制御装置に置換したり、それを付加したり
することもできる。このロール剛性配分制御装置によれ
ば、車両が旋回状態にあるときにヨーイング運動を制御
可能であり、また、車両が駆動状態にあるか制動状態に
あるか惰力走行状態にあるかを問わずヨーイング運動を
制御可能である。
【0027】
【実施例】以下、請求項1の発明を図示の実施例に基づ
いて具体的に説明する。
【0028】図示の実施例は、ヨーイング運動制御機構
として後輪操舵機構および前輪操舵力制御機構との双方
を備えた車両制御装置である。すなわち、この車両制御
装置は車両の後輪舵角と前輪操舵力とをそれぞれ制御す
ることによって車両の予定外のヨーイング運動およびハ
ンドルとられの双方を抑制する形式なのである。
【0029】この車両制御装置は図1に示すように、後
輪駆動式の4輪車両に搭載されている。この車両におい
ては、運転者によって回転操作されるステアリングホイ
ール10が前輪操舵機構11を介して左右前輪12に連
携させられており、ステアリングホイール10の操舵角
θに応じて左右前輪12の舵角が機械的に変化させられ
る。
【0030】前輪操舵機構11は、運転者によりステア
リングホイール10に加えられる操舵トルクをアシスト
する操舵トルクアシスト装置14を備えている。この操
舵トルクアシスト装置14は操舵トルクアシスト量調整
装置16を備えている。
【0031】操舵トルクアシスト量調整装置16は、図
2に示すように、操舵トルクアシスト量調整機構18と
それを電気的に制御する操舵トルクコントローラ20と
を含むように構成されている。操舵トルクアシスト量調
整機構18は例えば、圧力媒体の圧力をソレノイドバル
ブ,リニアバルブ,モータ等の電気制御部により制御し
て前輪操舵系に加える圧力式や、電気制御部としてのモ
ータの回転トルクを制御して前輪操舵系に加える電動式
である。一方、操舵トルクコントローラ20は例えば、
車速,エンジン回転数等の車両走行条件に応じて操舵ト
ルクのアシスト量を決定し、それに応じて操舵トルクア
シスト量調整機構18を制御する。
【0032】一方、左右後輪22には図1に示すよう
に、後輪操舵機構26が連携させられており、左右後輪
22の舵角が電気的に変化可能とされている。後輪操舵
機構26は例えば、圧力媒体の圧力を制御して後輪操舵
系に加える圧力式や、モータの回転トルクを制御して後
輪操舵系に加える電動式である。
【0033】左右前輪12および左右後輪22にはそれ
ぞれタイヤ内の空気圧であるタイヤ圧Pを実際検出方式
で検出するタイヤ圧センサ32が取り付けられている。
また、車速Vが車速センサ36によって検出される。
【0034】それら4個のタイヤ圧センサ32および車
速センサ36は、図2に示すように、後輪舵角コントロ
ーラ40の入力側に接続されている。後輪舵角コントロ
ーラ40は、CPU50,ROM52およびRAM54
を含むコンピュータを主体として構成されており、さら
に、図示しないA/Dコンバータ,ドライバ等を備えて
いる。この後輪舵角コントローラ40の出力側に前記後
輪操舵機構26の電気制御部と操舵トルクアシスト量調
整装置16の操舵トルクコントローラ20とがそれぞれ
接続されている。ROM52には、予定外ヨーイング運
動抑制のための各種ルーチン,テーブル等が予め記憶さ
れており、CPU50がRAM54を利用しつつ各種ル
ーチンを実行することにより、タイヤ圧左右差に基づく
予定外ヨーイング運動が抑制される。
【0035】タイヤ圧左右差が発生すると、タイヤ有効
半径,タイヤ接地面積等に左右差が発生し、車輪の駆動
力,制動力,ころがり抵抗等のタイヤ作用力にも左右差
が発生する。これに起因して車両に予定外ヨーイングモ
ーメントが発生する。また、左右前輪12においてタイ
ヤ圧左右差が発生した場合には、予定外ヨーイングモー
メントが発生するのみならず、そのタイヤ圧左右差に基
づく外乱トルクがタイヤ側から前輪操舵系に加えられて
ハンドルとられも発生する。
【0036】タイヤ圧左右差に基づく予定外ヨーイング
モーメントおよびハンドルとられは、車両が駆動状態に
あるか制動状態にあるか惰力走行状態にあるかを問わず
発生する。ただし、本実施例においては、それら走行状
態のうち特に駆動状態に着目し、例えば運転者が車両を
真っ直ぐに駆動させる際に、タイヤ圧左右差とは無関係
に運転者の意思通りに車両が真っ直ぐに進行することを
確保することを目的とされている。
【0037】前記のように、左右後輪22は駆動輪であ
るため、左右後輪22にタイヤ圧左右差が発生すると、
駆動状態で駆動力の左右差が発生して車両に予定外ヨー
イングモーメントが発生する。一方、左右前輪12は遊
動輪であるため、左右前輪12にタイヤ圧左右差が発生
すると、駆動状態ではころがり抵抗の左右差のみが発生
して車両に予定外ヨーイングモーメントが発生する。な
お、左右後輪22にタイヤ圧左右差が発生すれば当然、
ころがり抵抗にも左右差が発生することになるが、その
影響は駆動力の左右差との関係では無視してもよいほど
小さいと考えられる。
【0038】左右後輪22にタイヤ圧左右差が発生した
場合には、予定外ヨーイングモーメントが、タイヤ圧が
低い方の車輪を外側、他方の車輪を内側として車両を旋
回させる向きで発生する。例えば、図3に示すように、
左後輪22のタイヤ圧がΔPだけ低下した場合には、左
後輪22のタイヤ有効半径の方が右後輪22のタイヤ有
効半径より短いため、左右後輪22に加えられる駆動ト
ルクが等しくても左後輪22の駆動力FRLの方が右後輪
22の駆動力FRRより大きくなり、結局、車両を右旋回
させる向きの予定外ヨーイングモーメントが発生するこ
とになる。
【0039】左右後輪22のタイヤ圧左右差ΔPR に基
づく予定外ヨーイングモーメントMは、例えば図4にグ
ラフで表すように、タイヤ圧左右差ΔPR の増加につれ
て増加する。タイヤ圧左右差ΔPR が大きいほどタイヤ
有効半径の左右差が大きくなり、ひいては駆動力の左右
差も大きくなるからである。しかも、タイヤ圧左右差Δ
R の増加に対する予定外ヨーイングモーメントMの増
加率は車速Vが大きいほど大きくなる。車速Vが大きい
ほど各輪に加えられる駆動トルクが大きくなり、ひいて
は駆動力の左右差も大きくなるからである。
【0040】そして、本実施例においては、左右後輪2
2にタイヤ圧左右差が発生した場合には、それに基づく
予定外ヨーイングモーメントを減殺するために後輪舵角
制御を行う。具体的には、左後輪22のタイヤ圧PRL
方が右後輪22のタイヤ圧P RRより低い場合には、図3
に示すように、左右後輪22を右回転方向に転舵して左
旋回方向の打消ヨーイングモーメントを発生させ、逆の
場合には、左右後輪22を左回転方向に転舵して右旋回
BR>方向の打消ヨーイングモーメントを発生させる。そ
のため、本実施例においては、左右後輪22のタイヤ圧
左右差ΔPR と後輪舵角δR と車速Vとの間に、図5に
グラフで表すように、タイヤ圧左右差ΔPRが大きいほ
ど後輪舵角δR の絶対値が大きくなり、かつ、タイヤ圧
左右差ΔPRの増加に対する|δR |の増加率が車速V
が大きいほど増加する関係が設定されている。なお、こ
のグラフは直線とされているが、曲線としたり階段状と
することもできる。
【0041】これに対し、左右前輪12にタイヤ圧左右
差が発生した場合には、予定外ヨーイングモーメント
が、タイヤ圧が低い方の車輪すなわちころがり抵抗が大
きい方の車輪を内側、他方の車輪を外側として車両を旋
回させる向きで発生する。例えば図6に示すように、左
前輪12のタイヤ圧がΔPだけ低下した場合には、左前
輪12のころがり抵抗DFLの方が右前輪12のころがり
抵抗DFRより大きくなり、結局、車両を左旋回させる向
きの予定外ヨーイングモーメントが発生することにな
る。
【0042】左右前輪12のタイヤ圧左右差ΔPF に基
づく予定外ヨーイングモーメントMは一般に、例えば図
7にグラフで表すように、タイヤ圧左右差ΔPF の増加
につれて増加する。タイヤ圧が低いほどタイヤ接地面積
等が大きくなって左右前輪12のころがり抵抗Dが増加
するからである。なお、左右前輪12のタイヤ圧左右差
ΔPF と予定外ヨーイングモーメントMとの関係は、左
右後輪22のタイヤ圧左右差ΔPR と予定外ヨーイング
モーメントMとの関係におけるほど車速Vの影響は受け
ないものと考えられる。
【0043】そして、本実施例においては、左右前輪1
2にタイヤ圧左右差が発生した場合にも、それに基づく
予定外ヨーイングモーメントを減殺させるために後輪舵
角制御を行う。具体的には、図6に示すように、左前輪
12のタイヤ圧PFLの方が右前輪12のタイヤ圧PFR
り低い場合には、左右後輪22を左回転方向に転舵して
右旋回方向の打消ヨーイングモーメントを発生させ、逆
の場合には、左右後輪22を右回転方向に転舵して左旋
回方向の打消ヨーイングモーメントを発生させる。その
ため、本実施例においては、左右前輪12のタイヤ圧左
右差ΔPF と後輪舵角δR との間に、図8にグラフで表
すように、タイヤ圧左右差ΔPF が大きいほど後輪舵角
δR の絶対値が大きくなる関係が設定されている。な
お、このグラフも直線とされているが、曲線としたり階
段状とすることもできる。
【0044】なお、後輪舵角制御は左右前輪12のタイ
ヤ圧左右差ΔPF と左右後輪22のタイヤ圧左右差ΔP
R との双方について実行されるため、本実施例において
は、左右前輪12と左右後輪22とについて個々に部分
後輪舵角δ1 およびδ2 が決定され、それらの和が全体
後輪舵角δR として決定され、それが実現されるように
左右後輪22が転舵される。
【0045】左右前輪12にタイヤ圧左右差が発生した
場合には、さらに、そのタイヤ圧左右差ΔPF すなわち
ころがり抵抗Dの左右差と左右前輪12のキングピンオ
フセットとの積に対応する外乱トルクがタイヤ側から前
輪操舵系に作用し、その結果、ハンドルとられも発生す
る。このとき、例えば図9にグラフで表すように、タイ
ヤ圧左右差ΔPF の増加につれて外乱トルクTF が増加
する。そして、本実施例においては、タイヤ圧左右差Δ
F に基づくハンドルとられを抑制するために操舵トル
クアシスト量制御を行う。前記操舵トルクアシスト量調
整装置16を流用し、圧力またはモータの作動力を制御
して前輪操舵系に加えて左右前輪12の転舵力を増加さ
せ、タイヤ圧左右差ΔPF に基づくハンドルとられを抑
制する。具体的には、操舵トルクアシスト量をそれの基
本値(すなわち、前記車両走行条件によって決まる値)
から変更することにより、左前輪12のタイヤ圧PFL
方が右前輪12のタイヤ圧PFRより低い場合には、左右
前輪12を右回転方向に転舵する向きの力を増加させ、
逆の場合には、左右前輪12を左回転方向に転舵する向
きの力を増加させる。そのため、本実施例においては、
左右前輪12のタイヤ圧左右差ΔPF と操舵トルクアシ
スト量の変更量ΔTの絶対値との間に、図10にグラフ
で表すように、タイヤ圧左右差ΔPF が大きいほど変更
量ΔTの絶対値が大きくなる関係が設定されている。な
お、このグラフも直線とされているが、曲線としたり階
段状とすることもできる。
【0046】以上説明したヨーイング運動制御を実行す
るために、ROM52に図11にフローチャートで表さ
れているルーチンを始めとする各種ルーチンが予め記憶
されている。
【0047】図11のルーチンは車両が駆動状態にある
ときに限り実行され、かつ、一定時間ごと実行される。
【0048】まず、ステップS10(以下、単にS10
で表す。他のステップについても同じである。)におい
て、各タイヤ圧センサ32からは各輪のタイヤ圧PFL
FR,PRL,PRR、車速センサ36からは車速Vがそれ
ぞれ入力される。入力された値はRAM54に記憶され
る。
【0049】その後、S20において、左右前輪12の
各々のタイヤ圧PFL,PFRの差を求めることにより、左
右前輪12のタイヤ圧左右差ΔPF が演算される。続い
て、S30において、タイヤ圧左右差ΔPF の演算値に
対応する部分後輪舵角δ1 の絶対値が求められる。タイ
ヤ圧左右差ΔPF に基づく予定外ヨーイングモーメント
Mを打ち消すための部分後輪舵角δ1 の絶対値が求めら
れるのである。タイヤ圧左右差ΔPF と部分後輪舵角δ
1 の絶対値との関係がROM52にテーブル,関数等と
して予め記憶されており、その関係に従って|δ1 |の
今回値が決定される。
【0050】その後、S40において、タイヤ圧左右差
ΔPF の演算値に対応する操舵トルクアシスト量の変更
量ΔTの絶対値が求められる。タイヤ圧左右差ΔPF
基づくハンドルとられを抑制するための変更量ΔTの絶
対値が求められるのである。タイヤ圧左右差ΔPF と変
更量ΔTの絶対値との関係がROM52にテーブル,関
数等として予め記憶されており、その関係に従って|Δ
T|の今回値が決定される。
【0051】続いて、S50において、左前輪12のタ
イヤ圧PFLの方が右前輪12のタイヤ圧PFRより低いか
否かが判定される。すなわち、今回のタイヤ圧左右差Δ
Fによって発生する予定外ヨーイングモーメントMの
向きが左旋回方向(図6参照)であるか否かが判定され
るのである。今回は左前輪12のタイヤ圧PFLの方が低
いと仮定すれば、判定がYESとなり、S60におい
て、部分後輪舵角δ1 の符号が負とされ(図6参照)、
結局、部分後輪舵角δ1 の今回値が−|δ1 |とされ
る。後輪22が予定外ヨーイングモーメントMと同じ向
きに転舵され、その予定外ヨーイングモーメントMを打
ち消す向きのヨーイングモーメントが発生するようにさ
れるのである。その後、S70において、変更量ΔTの
符号が正とされ、結局、変更量ΔTの今回値が+|ΔT
|とされる。左右前輪12が左にとられ、ステアリング
ホイール10が左にとられることを抑制するため、左右
前輪12を右回転方向に転舵する向きの力が増加させら
れるのである。
【0052】これに対し、今回は左前輪12のタイヤ圧
FLの方が低くはないと仮定すれば、S50の判定がN
Oとなり、S80において、部分後輪舵角δ1 の符号が
正とされ、結局、部分後輪舵角δ1 の今回値が+|δ1
|とされる。さらに、S90において、変更量ΔTの符
号が負とされ、結局、変更量ΔTの今回値が−|ΔT|
とされる。
【0053】いずれの場合にもその後、S100におい
て、左右後輪22のタイヤ圧左右差ΔPR が演算され、
S110において、そのタイヤ圧左右差ΔPR と前記車
速Vとの双方に対応する部分後輪舵角δ2 の絶対値が求
められる。タイヤ圧左右差ΔPR に基づく予定外ヨーイ
ングモーメントMを打ち消すための部分後輪舵角δ2
絶対値が求められるのである。タイヤ圧左右差ΔPR
車速Vと部分後輪舵角δ2 の絶対値との関係がROM5
2にテーブル,関数等として予め記憶されており、その
関係に従って|δ2 |の今回値が決定される。
【0054】続いて、S120において、左後輪22の
タイヤ圧PRLの方が右後輪22のタイヤ圧PRRより低い
か否かが判定される。今回は左後輪22のタイヤ圧PRL
の方が低いと仮定すれば、判定がYESとなり、S13
0において、部分後輪舵角δ 2 の符号が正とされ、結
局、部分後輪舵角δ2 の今回値が+|δ2 |とされる。
これに対し、今回は左後輪22のタイヤ圧PRLの方が低
くはないと仮定すれば、判定がNOとなり、S140に
おいて、部分後輪舵角δ2 の符号が負とされ、結局、部
分後輪舵角δ2 の今回値が−|δ2 |とされる。
【0055】いずれの場合にもその後、S150におい
て、部分後輪舵角δ1 およびδ2 の和が全体後輪舵角δ
R の今回値に決定され、その後、S160において、そ
の全体後輪舵角δR の今回値および変更量ΔTの今回値
を実現するための駆動信号が、後輪操舵機構26および
操舵トルクアシスト量調整装置16に対してそれぞれ出
力される。
【0056】なお、操舵トルクアシスト量調整装置16
に対しては具体的に、操舵トルクアシスト量の基本値
(直進状態では0)を変更量ΔTだけ変更させるための
駆動信号が出力される。したがって、例えば直進状態で
は、左右前輪12のタイヤ圧左右差の存在にもかかわら
ず、それに基づく外乱トルクTF が、本来操舵トルクの
アシストのために発生させられるトルクを流用して打ち
消されるから、運転者はステアリングホイール10を中
立位置で軽く握るだけで車両は直進することになる。ま
た、旋回状態でも、タイヤ圧左右差ΔPF に基づくハン
ドルとられが抑制されるから、車両は運転者の意思通り
に旋回軌跡を描くことになる。
【0057】以上で本ルーチンの一回の実行が終了す
る。
【0058】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、タイヤ圧センサ32によってタイヤ圧左右
差ΔPが直接に検出され、タイヤ圧左右差ΔPをそれに
基づいて車輪に発生する制動力左右差として検出する場
合とは異なり、車両が制動状態にないときでもタイヤ圧
左右差ΔPを検出可能となる。そして、本実施例におい
ては、車両が駆動状態にあるときに、タイヤ圧左右差Δ
Pに起因する予定外のヨーイング運動およびハンドルと
られが確実に抑制されるため、車両が駆動状態にあると
きに、車両の操縦性が向上するとともに安全性が向上す
る効果が得られる。ただし、車両が駆動状態にあるか否
かを問わず、タイヤ圧左右差ΔPに起因する予定外のヨ
ーイング運動およびハンドルとられが確実に抑制される
ようにして請求項1の発明を実施することができるのは
もちろんである。
【0059】また、タイヤ圧左右差ΔPを制動力左右差
として間接に検出する場合には、タイヤ圧左右差ΔPの
発生から制動力左右差の発生までに時間がかかる。しか
し、本実施例においては、タイヤ圧左右差ΔPが直接に
検出されるから、タイヤ圧左右差ΔPの発生・変化を迅
速に検出可能となり、予定外のヨーイング運動およびハ
ンドルとられの早期かつ迅速な抑制が可能となるという
効果が得られる。
【0060】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、左右前輪12および左右後輪22にそれぞ
れ設けられた4個のタイヤ圧センサ32が請求項1の発
明における「複数のタイヤ圧センサ」の一例を構成し、
後輪操舵機構26および操舵トルクアシスト量調整機構
18が「ヨーイング運動制御機構」の一例を構成し、操
舵トルクコントローラ20および後輪舵角コントローラ
40が「コントローラ」の一例を構成しているのであ
る。
【0061】なお、本実施例においては、タイヤ圧に左
右差ΔPが発生すると、それに基づくヨーイング運動お
よびハンドルとられが発生しないように車両の運動が自
動制御され、タイヤ圧に左右差ΔPが発生した事実が積
極的には運転者に伝えられるようになっていないが、例
えば、その事実を積極的に運転者に伝えるようにするこ
ともできる。例えば、左右差ΔPが許容値を超えた場合
にその事実を警告音発生器,警告灯等の警告器を介して
運転者に伝えるようにすることもできるのである。ま
た、左右差ΔPが許容値を超えない場合でも、各輪個々
のタイヤ圧Pが許容値を超えた場合にその事実を警告器
を介して運転者に伝えるようにすることもできる。
【0062】また、本実施例においては、前輪操舵機構
11の操舵トルクアシスト調整機構18を流用して前輪
操舵力を変化させるようになっているが、例えば、前輪
操舵機構11全体を車体に、左右前輪12のキングピン
に対して車両左右方向に移動可能に支持させ、その前輪
操舵機構11をアクチュエータによって移動させること
により前輪操舵力を制御することもできる。
【0063】また、本実施例においては、後輪舵角およ
び前輪操舵力の制御によって車両のヨーイング運動が制
御されるようになっているが、例えば、駆動力配分制
御,制動力配分制御,ロール剛性配分制御等によって車
両のヨーイング運動を制御することもできる。
【0064】以上、請求項1の発明を図示の実施例に基
づいて具体的に説明したが、この他にも、特許請求の範
囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の
変形,改良を施した態様で請求項1の発明を実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例である車両制御装置
およびそれが搭載される車両の主要構成を示す平面図で
ある。
【図2】その車両制御装置の電気的な構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】その車両制御装置において左右後輪のタイヤ圧
左右差ΔPに基づく予定外ヨーイングモーメントが抑制
される様子を説明するための平面図である。
【図4】左右後輪のタイヤ圧左右差ΔPR と予定外ヨー
イングモーメントMと車速Vとの間に一般的に成立する
関係を概念的に示すグラフである。
【図5】前記車両制御装置における左右後輪のタイヤ圧
左右差ΔPR と後輪舵角δR の絶対値と車速Vとの間の
関係を示すグラフである。
【図6】その車両制御装置において左右前輪のタイヤ圧
左右差ΔPに基づく予定外ヨーイングモーメントが抑制
される様子を説明するための平面図である。
【図7】左右前輪のタイヤ圧左右差ΔPF と予定外ヨー
イングモーメントMとの間に一般的に成立する関係を概
念的に示すグラフである。
【図8】前記車両制御装置における左右前輪のタイヤ圧
左右差ΔPF と後輪舵角δR の絶対値との間の関係を示
すグラフである。
【図9】左右前輪のタイヤ圧左右差ΔPF とタイヤ側か
ら前輪操舵系に入力される外乱トルクTF との間に一般
的に成立する関係を概念的に示すグラフである。
【図10】前記車両制御装置における左右前輪のタイヤ
圧左右差ΔPF と操舵トルクアシスト量の基本値からの
変更量ΔTの絶対値との関係を示すグラフである。
【図11】図2のROMに記憶されているヨーイング運
動制御ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ステアリングホイール 11 前輪操舵機構 12 左右前輪 18 操舵トルクアシスト量調整機構 20 操舵トルクコントローラ 22 左右後輪 26 後輪操舵機構 32 タイヤ圧センサ 36 車速センサ 40 後輪舵角コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62D 137:00 (56)参考文献 特開 平3−253468(JP,A) 特開 昭60−148771(JP,A) 特開 平7−69232(JP,A) 特開 昭62−59169(JP,A) 特開 平6−286632(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 B60C 23/00 - 29/04 B62D 7/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の左右輪の各々のタイヤ圧を検出する
    複数のタイヤ圧センサと、 車両のヨーイング運動を制御するヨーイング運動制御機
    構と、 前記タイヤ圧センサにより検出された左右輪の各々のタ
    イヤ圧に基づき、それらタイヤ圧の左右差に起因する車
    両の予定外のヨーイング運動が抑制されるように、前記
    ヨーイング運動制御機構を介して車両のヨーイング運動
    を制御するコントローラとを含むことを特徴とする車両
    制御装置。
  2. 【請求項2】前記タイヤ圧センサが、左右駆動輪の各々
    のタイヤ圧を検出するものであり、 前記コントローラが、当該車両が駆動状態にある場合
    に、前記タイヤ圧センサにより検出されたタイヤ圧が低
    い方の駆動輪を外側、他方の駆動輪を内側として車両を
    旋回させる向きで発生するヨーイング運動を打ち消すヨ
    ーイング運動を、前記ヨーイング運動制御機構を介して
    生じさせるものである請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 【請求項3】前記コントローラが、前記タイヤ圧センサ
    によりタイヤ圧が検出される左右輪が駆動力が加えられ
    ていない車輪である場合に、前記タイヤ圧センサにより
    検出されたタイヤ圧が低い方の車輪を内側、他方の車輪
    を外側として車両を旋回させる向きで発生するヨーイン
    グ運動を打ち消すヨーイング運動を、前記ヨーイング運
    動制御機構を介して生じさせるものである請求項1また
    は2に記載の車両制御装置。
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