JP3055235B2 - 光回路の製造方法 - Google Patents

光回路の製造方法

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JP3055235B2
JP3055235B2 JP21397491A JP21397491A JP3055235B2 JP 3055235 B2 JP3055235 B2 JP 3055235B2 JP 21397491 A JP21397491 A JP 21397491A JP 21397491 A JP21397491 A JP 21397491A JP 3055235 B2 JP3055235 B2 JP 3055235B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信、光信号処理、
光計測の分野における導波型光部品の製造方法に関する
ものであり、詳しくは、レーザ機能または光増幅機能を
有する導波型光部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、レーザ、光増幅器への応用を目的
とした希土類添加石英系導波型光部品の研究が活発に進
められており、光通信分野において重要な1.5μm帯の波
長の信号光を増幅する導波型光増幅器が開発されてい
る。これは、希土類元素として1.5μm帯にレーザ遷移を
もつErを光導波路に添加したのであり、従来の受動型光
導波回路と同様Er添加コア用ガラス膜をパターン化して
導波路に加工し、上部クラッド層で埋め込む方法により
作製される。
【0003】図6に従来法によるEr添加光増幅用光導波
回路の作製方法を示す。まず、図6(a)に示すように
Si基板1n上に火炎堆積法及び液浸法を用いて下部クラ
ッド層用石英系ガラス膜2j及びコア用Er添加石英系ガ
ラス膜5gを作製する。次に、図6(b)に示すように
コア用Er添加石英系光導波膜をパターン化技術を用いた
エッチングにより導波路6eに加工し、さらに図6
(c)に示すように、上部クラッド用石英系ガラス膜8
bを形成する。この方法によると、コア部にのみErを添
加できるのでクラッド部を含めた導波路全体に添加する
拡散法などと比べ小さい励起光で1.5μm帯の信号光を増
幅させることができる。また、導波路パターンを任意に
形成でき、従来の導波型光部品に用いられている方向性
結合器、リング共振器等の導波回路を作製することがで
きる。これらのEr添加導波回路は、光増幅により従来の
石英系光回路における伝搬損失や分割損失を補償するこ
とができるものであり、極めて有用な光部品である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光増幅
のみならず、励起光合波器等を集積化した光増幅回路や
レーザ回路では、その設計上、励起光及び信号光もしく
は発振光をそれぞれ分離して伝搬させる必要がある。こ
れは、例えば、励起光が分岐される光分配器において励
起光が小さい部分が生じており、こうした部分で励起光
が信号光の増幅に用いられる事無く吸収により減衰した
り、また、信号光が3順位系のErに吸収されるので、素
子全体としての増幅特性を制限しているためである。
【0005】そこで、設計上の自由度を増すためにも、
素子特性を最大限に発揮させるためにも、同一基板上に
Er添加コア層膜とEr無添加コア層膜を形成し、光回路の
うち光増幅部を構成する光導波路にのみErを添加し、か
つ、Er添加導波路と光導波路を互いに小さな接続損失で
結合する技術を確立することが必要不可決となってい
る。しかしながら、同一基板上にEr添加光導波路と光導
波路を作製する光回路の製造方法は明らかにされていな
かった。
【0006】本発明は、これらの問題点を鑑みてなされ
たものであり、その目的は、高効率で動作する導波型の
光増幅器及びレーザを実現するための光回路の製造方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明における光回路の製造方法は、平面基板上に
下部クラッド層膜を形成し、次いで該下部クラッド層膜
上に、それよりも屈折率の高いコア層膜を形成し、次い
でパターン化及びエッチングにより該コア層膜を導波路
型のコア部に加工し、さらに該コア部より屈折率の低い
上部クラッド層膜を形成する埋め込み型光導波路の製造
方法において、前記平面基板上に形成した下部クラッド
層膜の上に、パターン化及びエッチングにより希土類添
加領域および希土類無添加領域を有するコア層膜を形成
し、次いで、パターン化及びエッチングによりコア部を
形成し、この後に上部クラッド層膜を形成して埋め込む
ことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の光回路の製造方法によれば、露光及び
エッチング等のパターン化技術を用いることにより、同
一基板上の任意の位置に屈折率及び膜厚の制御された希
土類元素を添加したコア層と希土類元素を添加しないコ
ア層を区分けして作製でき、さらに、この複合化したコ
ア層を用い導波路加工を行なうことにより所定の位置に
形成したEr添加コアと無添加コアを互いに小さな接続損
失で結合することが可能となる。
【0009】また、本発明によれば、励起光と信号光を
同時に導波し光増幅を行なう導波路部に希土類添加コア
を用い、また、励起光もしくは信号光を単独に導波した
方が望ましい部分には希土類無添加の導波路を用いるこ
とが可能となり、Erの吸収による信号光、励起光の損失
を最小限にすることができる。このため、素子特性を最
大限に発揮させると同時に、導波回路設計の自由度も大
きくすることが可能となる。
【0010】本発明が特に有効であるのは、励起光と信
号光を単独で導波することが望ましい部分、つまり、
光増幅回路における励起光導入部、信号光導入部、励起
光信号光合分波部、信号光導出部、または、レーザ回
路における励起光導入部、励起光導入用結合器、発振光
導出用結合器、発振光導出部、さらに、Y分岐導波路等
信号光及び励起光が分岐される部分に無添加導波路を用
いる場合等である。
【0011】さらに、本発明によれば、パターン化によ
るエッチング加工で希土類添加領域を設定するので、マ
スクの形状を指定することで希土類添加導波路の位置を
任意に制御することができる。特に、本発明は、光分配
器と光増幅部を同一基板内に作製して無損失光分配器を
構成する例など光増幅部と他の光導波回路を組み合わせ
る回路構成のように、希土類添加導波路と光導波路の境
界線の形状が複雑でしかも高精度な位置決めを要する場
合に好適である。さらに、本発明の方法は、石英系ガラ
スを用いたコア層をパターン化技術により導波路に加工
し、クラッド層で埋め込むような埋め込み型の導波路構
造をもつ導波型部品において、膜の製造法の如何にかか
わらず、火炎堆積法、プラズマCVD法などに適用する
ことができる。
【0012】
【実施例】以下に図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0013】(実施例1)図1に本実施例における希土
類部分添加石英系光導波路製造工程を示す。ここで、希
土類元素としてErを用いた。まず、Si基板1上に火炎堆
積法により下部クラッド層用石英系ガラス膜2、及び膜
厚6μm、比屈折率差Δ0.7%のコア層用石英系ガラス膜
3を作製し、希土類を添加しない領域にマスク剤により
マスク4を形成する。次に、エッチング加工によってマ
スク剤の塗られていない領域のコア層用ガラス膜のみを
取り除く。さらに、Er添加石英系光導波膜5及び5aを
火炎堆積法及び液浸法により作製し、Erを添加する領域
にマスク剤によるマスク4aを形成する。さらに、エッ
チングによりコア層用ガラス膜及びEr添加光導波膜が二
重に形成されている領域において、Er添加光導波膜5a
のみを取り除く。さらに、パターン化によるエッチング
加工工程及び火炎堆積法を用いたオーバークラッド工程
による上部クラッド層用ガラス膜8の形成を経て、Erを
添加していない石英系光導波路7及びErを添加した石英
系光導波路6を同一基板上に作製した。
【0014】本実施例により作製したEr部分添加光導波
膜を用いて、Erを光増幅部にのみ添加し励起光および信
号光の合分波器を有する光増幅器を作製した。図2に回
路構成の概略図を示す。Si基板1e上に、長さ10cmのEr
添加石英系光導波路6a、励起光導入用光導波路10、
励起光導出用光導波路11、信号光導入用光導波路1
2、信号光導出用光導波路13、方向性結合器I,II,
III及びIVを構成した。さらに、9,9a,9bは単一
モード光ファイバを示す。この光増幅器を作製するに
は、光増幅部であるEr添加石英系光導波路部6aの位置
に、Er添加光導波膜が形成されるようなマスクを用い
て、Er部分添加光導波膜を形成する。さらに、従来の光
導波回路に用いられているパターン化技術によるエッチ
ング加工を用いて、高さ6μm、幅6μmであるEr添加石英
系光導波路6a、励起光導入用光導波路10、励起光導
出用光導波路11、信号光導入用光導波路12、信号光
導出用光導波路13、方向性結合器I,II,IV,IIIを
形成し、オーバークラッド膜を作製する。
【0015】この光増幅器を動作するには、まず、波長
0.98μmの励起光及び波長1.55μmの信号光を単一モード
光ファイバ9及び9aを用いて励起光導入用光導波路1
0および信号光導入用光導波路12に入射する。励起光
はI及びIIから構成されたマッハツェンダ干渉計により
励起光導入用光導波路10を伝搬する光強度に対し99%
の光強度がEr添加光導波路6aに入射してErを励起し、
信号光は信号光導入用光導波路12に対し98%の光強度
がEr添加石英系光導波路6aに伝搬する。励起されたEr
はEr添加石英系光導波路6aを伝搬する信号光を増幅す
る。さらに、励起光は、III及びIVから構成されたマッ
ハツェンダ干渉計により励起光信号光合波部に使用した
マッハツェンダ干渉計と同様な動作原理で99%の結合率
で分波され励起光導出用光導波路11に、Er添加光導波
路6aで増幅された信号光は98%の結合率で信号光導出
用光導波路13にそれぞれ伝搬し、信号光のみが単一モ
ードファイバ9bによって取り出される。
【0016】本実施例の光回路の製造方法を用いること
で、励起光及び信号光の合分波器を集積した光増幅器に
おいて、Erが吸収体として働く励起光導入部、信号光導
入部、励起光信号光合分波部、信号光導出部を伝搬損失
の低いEr無添加光導波路により形成し、光増幅部のみを
Er添加光導波路で作製することができる。しかも、高精
度なマスクの位置合わせによりEr添加導波路とEr無添加
導波路を0.1dB以下の接続損失で接続することが可能と
なる。また、本実施例において、励起光及び信号光の合
分波器として、波長間隔の大きい二つの光を精度良く調
節することが可能な二つの方向性結合器を用いたマッハ
ツェンダ型干渉計を用いたが、一つの方向性結合器から
構成される合分波器の利用も有効である。
【0017】この光増幅器を用いて1.5μm帯の光増幅実
験を行なったところ、単一モード光ファイバ9からの励
起光強度が30mWにおいて信号光の単一モード9bからの
光強度が単一モード光ファイバ9からの光強度に比べ10
dB増幅されていることがわかった。
【0018】以上により、本発明で作製した光増幅器で
は、Erを光増幅部にのみ添加することができ、励起光及
び信号光の合分波器を集積した光増幅器を作製できるこ
とが明らかとなった。
【0019】(実施例2)図3に、本発明における希土
類部分添加石英系光導波路製造工程を示す。先の実施例
1では火炎堆積法を用いてコア層膜作製後マスク形成し
てエッチング加工を施し、希土類添加光導波膜を作製し
てマスク形成後エッチング加工を行なって、希土類部分
添加光導波膜を作製したが、本実施例ではプラズマCV
D法を用いて希土類添加光導波膜作製後、エッチング加
工を施してコア層膜を形成し、エッチング加工後、希土
類部分添加光導波膜を作製した。また、ここで、希土類
元素としてErを用いた。
【0020】まず、Si基板1f上にプラズマCVD法に
より下部クラッド層用石英系ガラス膜2e及び膜厚6μ
m、比屈折率差Δ0.7%のEr添加石英系光導波膜5cを作
製し、Erを添加する領域にマスク剤によるマスク4bを
形成する。次に、エッチング加工によってマスク剤の塗
られていない領域のEr添加光導波膜のみを取り除く。さ
らに、この領域にマスク剤によるマスク4cを形成し、
エッチングによりコア層用ガラス膜及びEr添加光導波膜
が二重に形成されている領域において、コア層用光導波
膜3eのみを取り除く。さらに、パターン化によるエッ
チング加工工程及びプラズマCVD法を用いたオーバー
クラッド工程による上部クラッド層用ガラス膜8aの形
成を経て、Erを添加した導波路6b及びErを添加してい
ない石英系光導波路7aを同一基板上に作製した。
【0021】本実施例により作製したEr部分添加光導波
膜を用いて、Erを光増幅部にのみ添加し励起光及び信号
光の合分波器を有する無損失光分配器を作製した。図4
に回路構成の概略図を示す。Si基板1k上に、長さ4cm
のEr添加光導波路6c、励起光導入用光導波路10a、
励起光導出用光導波路11a、信号光導入用光導波路1
2a、信号光導出用光導波路13a、方向性結合器V及
びVI、光分岐部VIIを構成した。さらに、9c,9d,
9e,9fは単一モード光ファイバを示す。この無損失
光分配器を作製するには、光増幅部であるEr添加石英系
光導波路6cの位置に、Er添加光導波膜が形成されるよ
うなマスクを用いて、Er部分添加光導波膜を形成する。
さらに、従来の光導波回路に用いられているパターン化
技術によるエッチング加工を用いて、高さ6μm、幅6μm
であるEr添加石英系光導波路6c、励起光導入用光導波
路10a、励起光導出用光導波路11a、信号光導入用
光導波路12a、信号光導出用光導波路13a,光分岐
部VIIを形成し、オーバークラッド膜を作製する。
【0022】この無損失光分配器を動作するには、ま
ず、波長1.55μmの信号光及び波長0.98μmの励起光を単
一モード光ファイバ9c及び9dを用いて信号光導入用
光導波路12a及び励起光導入用光導波路10aに入射
する。励起光はVの方向性結合器により励起光導入用光
導波路10aを伝搬する光強度に対し99%の結合率でEr
添加光導波路6cに入射しErを励起し、信号光は信号光
導入用光導波路12aに対し97%の結合率でEr添加石英
系光導波路6cに伝搬する。励起されたErはEr添加石英
系光導波路6cを伝搬する信号光を増幅し、励起光強度
を調節することにより光分岐部により原理的に避けれな
い3dBの分割損失、及び導波路の伝搬損失を補償する。
さらに、励起光は、VIの方向性結合器により方向性結合
器Vと同様な動作原理で99%が分波され励起光導出用光
導波路11aに伝搬し、Er添加光導波路6cで増幅され
た信号光は光分岐部VIIで1:1に分配され単一モードファ
イバ9e,9fによって取り出される。
【0023】本実施例の光回路の製造方法を用いること
で、励起光及び信号光の合分波器を集積した無損失光分
配器において、Erが吸収体として働く励起光導入部、信
号光導入部、励起光信号光合分波部、信号光導出部を伝
搬損失の低いEr無添加光導波路により形成し、光増幅部
のみにErを添加することができる。しかも、マスクの位
置合わせを高精度に制御することができ、Er添加導波路
とEr無添加導波路を0.1dB以下の接続損失で接続するこ
とが可能となる。さらに、本実施例の無損失光分配器は
光増幅部であるEr添加光導波路部6cの長さL1,方向
性結合器VI及び光分岐部VIIを含むEr無添加信号光導出
用光導波路部13aの長さL2とが、L1>L2を満たす
ことにより、小型で高効率に動作する無損失光分配器を
作製することができる。また、本実施例では1×2型無
損失光分配器を作製したが、さらに分岐部を多段に構成
することにより、1×2N型無損失光分配器を作製する
ことも可能である。また、本実施例において、励起光及
び信号光の合分波器として方向性結合器を用いたが、波
長間隔の大きい二つの光を精度良く調節することが可能
なマッハツェンダ型干渉計の利用も有効である。
【0024】この無損失光分配器を用いて1.5μm帯の光
分配実験を行なったところ、分岐された信号光の単一モ
ード光ファイバ9e及び9fからの光強度が分岐以前の
信号光の単一モード光ファイバ9cからの光強度を同じ
になる励起光強度が単一モード光ファイバ9dの出射光
光強度で40mWであることがわかった。
【0025】以上により、本発明で作製した無損失光分
配器では、Erを光増幅部にのみ添加することができ、励
起光及び信号光の合分波器を集積した無損失光分配器を
作製できることが明らかとなった。
【0026】(実施例3)本実施例では実施例1同様、
火炎堆積法を用いてコア層膜作製後マスク形成してエッ
チング加工を施し、希土類添加光導波膜を作製してマス
ク形成後エッチング加工を行なって、希土類部分添加光
導波膜を作製した。また、ここで、希土類元素としてEr
の替わりにNdを用いた。
【0027】本実施例により作製したNd部分添加光導波
膜を用いて、Ndを光増幅部にのみ添加したリングレーザ
を作製した。図5に回路構成の概略図を示す。Si基板1
l上に、半径6.5mmであるNd添加石英系光導波路6d、
励起光導入用光導波路10b、発振光導出用光導波路1
4を構成した。さらに、9g,9hは単一モード光ファ
イバを示す。このリングレーザを作製するには、光共振
器内の導波路部6dにNd添加光導波膜が形成されるよう
なマスクを用いて、Nd部分添加光導波膜を形成する。さ
らに、従来の光導波回路に用いられているパターン化技
術によるエッチング加工を用いて、Nd添加石英系光導波
路6d、励起光導入用光導波路10b、発振光導出用光
導波路14を形成し、オーバークラッド膜を作製して埋
め込み型光導波路とした。
【0028】このリングレーザの動作原理としては、ま
ず、波長0.8μmの励起光を励起光入射用単一モード光フ
ァイバ9gを用いて励起光導入用光導波路10bに入射
する。励起光は方向性結合器VIIIにより励起光導入用光
導波路10bを伝搬する光強度に対し97%の光強度がNd
添加石英系光導波路6dに入射し、Ndを励起する。方向
性結合器VIIIは1.06μm帯の光に対し98%の結合率を有
しており、リング共振器内において励起されたNdの誘導
放出による波長1.06μm発振光は発振光導出用光導波路
14を伝搬し単一モード光ファイバ9hによって取り出
される。
【0029】本実施例の光回路の製造方法を用いること
で、本実施例のリングレーザを作製するにあたって、Nd
が損失媒体として働く励起光導入部、信号光導入部、励
起光発振光合波部を伝搬損失の低いNd無添加光導波路に
より形成し、光増幅部のみをNd添加光導波路で作製する
ことができる。しかも、高精度なマスクの位置合わせに
よりNd添加導波路とNd無添加導波路を0.1dB以下の接続
損失で接続することが可能となる。また、本実施例にお
いて、励起光及び信号光の合分波器として方向性結合器
を用いたが、波長間隔の大きい二つの光を精度良く調節
することが可能なマッハツェンダ型干渉計の利用も有効
である。
【0030】このリングレーザを用いて1.06μm帯のレ
ーザ発振光について発振実験を行なったところ、発振閾
値18mW、スロープ効率25%の発振特性を得た。以上によ
り、本発明で作製したリングレーザでは、Ndをリング共
振部にのみ添加することができ、励起光及び信号光の合
分波器を集積したリングレーザを作製できることが明ら
かとなった。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光回路の
製造方法によれば、 パターン化技術を用いることにより、同一基板上の任
意の位置に希土類元素を添加したコア層と希土類元素を
添加しないコア層を区分けして作製できる、 希土類添加光導波路と無添加光導波路の境界線の形状
を複雑に構成でき、しかも希土類添加領域の高精度な位
置決めができるので、導波回路設計の自由度を大きくす
ることが可能となる、 励起光と信号光を同時に導波し光増幅を行なう導波路
部に希土類添加コアを用い、また、励起光もしくは信号
光を単独に導波した方が望ましい部分等には希土類無添
加の導波路を用いることが可能となり、希土類元素の吸
収による信号光、励起光の損失を最小限にすることがで
き、素子特性の向上が図れる、等の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる光回路の製造方法の一例を工程
順に示す図で、(a),(c),(e),(g),(i)は側面図、(b),
(d),(f),(h),(j)は平面図である。
【図2】本発明の実施例1のErを光増幅部にのみ添加し
励起光の合分波器を集積した光増幅器の回路構成を示す
平面図である。
【図3】本発明に係わる光回路の製造方法の他の例を工
程順に示す図で、(a),(c),(e),(g),(i)は側面図、(b),
(d),(f),(h),(j)は平面図である。
【図4】本発明の実施例2のErを光増幅部にのみ添加し
励起光の合分波器を集積した無損失光分岐回路の回路構
成を示す平面図である。
【図5】本発明の実施例3のNdをリング共振器部にのみ
添加したリングレーザの回路特性を示すグラフである。
【図6】従来の希土類添加石英系光導波路の作製過程を
示す側面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h,1i,1j,1k,1l,1n,1o,1p
Si基板 2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g,2h,2i,2j,2k,2l 下部ク
ラッド層膜用石英系ガラス膜 3,3a,3b,3c,3d,3e,3f コア層膜用石英系光導波膜 4,4a,4b,4c マスク 5,5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g Er添加石英系光導波膜 6,6a,6b,6c,6d,6e,6f Er添加石英系光導波路 7,7a 石英系光導波路 8,8a,8b 上部クラッド層膜用ガラス膜 9,9a,9b,9c,9d,9e,9f,9g,9h 単一モード光ファイ
バ 10,10a,10b 励起光導入用光導波路 11,11a 励起光導入用光導波路 12,12a 信号光導入用光導波路 13,13a 信号光導出用光導波路 14 発振光導出用光導波路 I,II,III,IV,V,VI,VII 方向性結合器 VIII 光分岐部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面基板上に下部クラッド層膜を形成
    し、次いで該下部クラッド層膜上に、それよりも屈折率
    の高いコア層膜を形成し、次いでパターン化及びエッチ
    ングにより該コア層膜を導波路型のコア部に加工し、さ
    らに該コア部より屈折率の低い上部クラッド層膜を形成
    する埋め込み型光導波路の製造方法において、前記平面
    基板上に形成した下部クラッド層膜の上に、パターン化
    及びエッチングにより希土類添加領域および希土類無添
    加領域を有するコア層膜を形成し、次いで、パターン化
    及びエッチングによりコア部を形成し、この後に上部ク
    ラッド層膜を形成して埋め込むことを特徴とする光回路
    の製造方法。
JP21397491A 1991-08-26 1991-08-26 光回路の製造方法 Expired - Lifetime JP3055235B2 (ja)

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