JP3055071U - 時刻修正装置および情報記録再生装置並びに映像受信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイマー動作の実行時間前に時計４手段を標
準のローカル時刻に自動修正してタイマー動作を正確な
時間で実行させ得る時刻修正装置および情報記録再生装
置並びに映像受信機を提供する。 【解決手段】 グリニッジ標準時に対して時差を生じさ
せた地域毎に異なるローカル時刻情報を受信する受信手
段１と、タイマー動作を実行させる時間情報を出力する
時計手段４と、タイマー動作の実行時間前に前記時計手
段４の時刻を前記受信手段１からのローカル時刻情報に
基づいて修正する時刻修正手段１２と、を備えた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ビデオテープレコーダやＣＤプレイヤー等のＡＶ機器や各種電気機 器に備える時刻修正装置に係り、より詳細には、これら機器の予約プログラムや タイマー動作の内容を実行させる内部時計を自動修正し得る時刻修正装置および 情報記録再生装置並びに映像受信機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電気機器等を時計の時刻情報によりタイマー動作させる場合、誤差なく実行さ せるためには時計を標準時刻に修正しておく必要がある。 世界各国では、グリニッジ標準時に対し時差を設けた地域毎に異なるローカル 時刻を標準時刻として採用している。このローカル時刻は、その国の公共的な放 送局が、ローカル時刻情報を電波に乗せて発信するのが一般である。 日本は、Ｊｕｓｔ Ｃｌｏｃｋ方式により定時に時刻情報を発信しており、米 国では、ＰＢＳ（Ｐｕｂｒｉｃ Ｂｒｏａｄｃａｓｔ Ｓｔａｓｉｏｎ）が国内 各地で異なるローカル時刻情報を発信している。 このような標準時刻に合わせて正確に情報を記録、再生したり、機器の起動、 停止を行うには、これらに時刻情報を与える時計を常に正しい時刻に修正してお く必要がある。 この時刻修正を手動操作で行うのは煩瑣であることから、例えば、タイマー機 能を有するビデオカセットレコーダー（ＶＣＲ）等の放送受信機およびその内部 時計を自動修正する時刻設定方法が提案されている（特開平７−６６７８５号公 報参照）。

【０００３】 このものは、受信された放送信号に含まれる時刻情報を抽出する時刻情報抽出 手段と、この時刻情報抽出手段で抽出された時刻情報によって内部時計の時刻を 設定する時刻設定手段とを備え、この時刻設定手段による内部時計の時刻設定動 作を受信機本体のパワーオフのタイミングで行ったり、ある決められた時刻に行 うようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の時刻設定方法によれば、ローカル時刻等の標準時刻 に内部時計を自動修正できるものの、受信機本体のパワーキーをオフ操作したと きに時刻修正を行うので、修正時間がキー操作に委ねられて不定期であり、一度 修正されてから次に修正されるまでの期間が長いと、内部時計の時刻がローカル 時刻と大きくズレるといった問題が残されていた。 また、ある決められた時刻に行う場合も、１日のうち１回だけの時刻修正であ れば、この修正から相当に時間があいた時点でタイマー動作が実行されると、内 部時計がローカル時刻とズレることがあり、やはりタイマー動作が正確に実行さ れないという難点があった。

【０００５】 本考案は、上記課題に鑑みて創案されたもので、タイマー動作の実行時間前に 時計手段を標準のローカル時刻に自動修正してタイマー動作を正確な時間で実行 させ得る時刻修正装置および情報記録再生装置並びに映像受信機を提供すること を目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案のうち請求項１に記載の考案は、グリニッジ 標準時に対して時差を生じさせた地域毎に異なるローカル時刻情報を受信する受 信手段と、タイマー動作を実行させる時間情報を出力する時計手段と、タイマー 動作の実行時間前に前記時計手段の時刻を前記受信手段からのローカル時刻情報 に基づいて修正する時刻修正手段と、を備えたことを特徴とするものである。 また、請求項２に記載の考案は、前記タイマー動作の内容が、情報記録再生装 置の情報記録または情報再生に関する予約プログラムであることを特徴とするも のである。 また、請求項３に記載の考案は、前記情報記録再生装置が、ビデオテープレコ ーダ、テープレコーダ等の磁気記録再生装置であることを特徴とするものである 。 また、請求項４に記載の考案は、前記情報記録再生装置が、光ディスクに情報 を記録・再生する光学的情報記録再生装置であることを特徴とするものである。 また、請求項５に記載の考案は、前記タイマー動作の内容が、電気機器に接続 されたスイッチのオン・オフ動作であることを特徴とするものである。 また、請求項６に記載の考案は、請求項１または２の時刻修正装置を搭載した ことを特徴とする情報記録再生装置である。 また、請求項７に記載の考案は、請求項１または２の時刻修正装置を搭載した ことを特徴とするテレビジョン等の映像受信機である。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態について、図示例を参照しながら説明する。 図１は、本考案に係る時刻修正装置を備えた磁気記録再生装置を示す電気的ブ ロック線図である。 この時刻修正装置は、テレビ受像機とビデオカセットレコーダとを一体化した テレビ一体型ＶＣＲに適用したもので、このテレビ一体型ＶＣＲはローカル時刻 信号を含むキャプションデータを重畳した映像信号を受信する構成となっている 。 このテレビ一体型ＶＣＲのアンテナに、チューナ１が接続されており、受信電 波の信号がチューナ１に導入される。このチューナ１には、Ｙ／Ｃ／Ａ分離回路 ２と制御部１２とが接続されており、この制御部１２からの選局信号に基づいて 特定の放送局を選局し、そのチャンネルの信号をＹ／Ｃ／Ａ分離回路２に送出す る。

【０００８】 このＹ／Ｃ／Ａ分離回路２は、クロマＩＣやデータデコーダ等を備えた映像信 号処理部３とステレオＩＣからなる図示省略の音声信号処理部とに接続されてお り、入力信号を分離して映像信号を映像信号処理部３に、音声信号を音声信号処 理部にそれぞれ送出する。 映像信号処理部３のクロマＩＣは、映像信号中の映像情報を取り出して制御部 １２を介し画像処理回路８に送出する。また、データデコーダは、映像信号中の キャプションデータを抽出してこれに含まれるローカル時刻情報を制御部１２に 送出するようになっている。 なお、このローカル時刻は、グリニッジ標準時に対して時差を設けた地域毎に 異なる現地時刻であり、例えば、米国においては日本のＮＨＫに相当するＰＢＳ から米国各地で異なったローカル時刻信号を発信している。このローカル時刻信 号は、ＥＤＳ（Ｅｘｔｅｎｄｅｄ Ｄａｔａ Ｓｉｇｎａｌ）としてキャプショ ンデータに重畳されるものである。

【０００９】 制御部１２は、テレビ一体型ＶＣＲ全体を制御するマイクロコンピュータ（マ イコン）であって、時計４、メモリ５、受信部６、画像処理回路８、録再処理回 路１０等の他に、図示省略しているが、テレビジョン受像機およびビデオカセッ トレコーダを構成する各種回路部等と、その機能に応じて一方向あるいは双方向 性に接続されている。 時計４は、制御部１２の内部時計４であり時刻情報が予約プログラムを実行す るタイミングに用いられる。メモリ５は、マイコンを構成するＲＡＭであって、 ユーザーが入力設定した予約プログラム等の情報を記憶する。 受信部６は、リモコン７からの操作信号を受信して制御部１２にディジタル信 号を送出する。このリモコン７は、キー入力部にテレビ受像機とビデオカセット レコーダとを動作させるための各種キーを設けている。 画像処理回路８は、制御部１２からの出力信号を受けてＣＲＴ９に画像情報を 送出する。また、録再処理回路１０は、制御部１２からの指令信号によりメカ機 構部１１を動作させ、ビデオテープに録画情報を記録させるとともに、ビデオテ ープに記録された録画情報を再生して制御部１２に送出する。

【００１０】 この制御部１２は、入力信号に基づいてテレビ受像機の各種機能や録画、再生 、早送りおよび巻戻し等の各動作制御を行うとともに、前記メモリ５に記憶され た情報を常時チェックし、録画の予約プログラムが記憶されていれば、その予約 プログラムの実行時間前に内部時計４の時刻をチューナ１側から入力するローカ ル時刻情報に基づいて自動修正する構成になっている。 なお、この制御部１２は、内蔵電池により内部時計４等を動作させており、こ の時計４の時刻情報を受けて、自動修正のタイミングを予約プログラムの実行５ 分前に設定してある。

【００１１】 次に、上記時刻修正装置の動作について説明する。 ユーザーが、リモコン７の操作により録画の予約プログラムを入力設定した場 合、制御部１２は日時、時間帯、チャンネル番号といったプログラム内容の情報 を前記メモリ５に記憶させた後、予約をスタンバイにしておく。 そして、制御部１２は、メモリ５の記憶情報をサーチし、録画予約の実行５分 前になった時点で、チューナ１にＰＢＳ放送局を選局させる選局信号を送出する 。このチューナ１が、ＰＢＳ放送局を選局すると、そのチャンネルの信号がＹ／ Ｃ／Ａ分離回路２に送出される。 このＹ／Ｃ／Ａ分離回路２からの出力信号が映像信号処理部３に導かれると、 映像信号に含まれるキャプションデータからローカル時刻情報として前記ＥＤＳ を抽出し、制御部１２に送出する。

【００１２】 この制御部１２は、ローカル時刻情報を基準にして時計４からの時刻情報を比 較し、この時刻に誤差が生じていると時計４に時刻修正信号を送出する。この時 点で、時計４はローカル時刻に修正され、以後正確な時刻情報を出力する。 この後、時計４からの時刻情報を受けて録画予約の実行時刻になると、制御部 １２は録再処理回路１０に制御信号を送出し、メカ機構部１１を動作させてビデ オテープへの録画を開始させる。 このように、時計４の時刻修正が予約プログラムの直近で行われるので、その 地域で放送される番組を正確な時間帯で録画することができるものである。

【００１３】 また、上記実施の形態においては、テレビ一体型ＶＣＲに内蔵された時計４を 時刻修正し、ビデオカセットレコーダを動作させてビデオテープに番組を録画す る例について説明したが、テレビジョン受像機とは別体のビデオカセットレコー ダや、テープレコーダといった磁気記録再生装置により磁気テープに情報を記録 する場合にも適用し得るものである。 そして、このような磁気記録再生装置に限らず、予約プログラムによって情報 を記録したり再生するＡＶ機器、例えば、光ディスクに関してＣＤプレーヤ、Ｃ Ｄコンポ、ＤＶＤといった光学的情報記録再生装置にも広く採用できるのは勿論 である。 さらに、予約プログラムによりＡＶ機器を動作させる他に、タイマーの時間情 報によりスイッチをオン・オフ動作させて電気機器を起動したり、停止させると いった場合にも適用することが可能である。 加えて、上記の例では、ＰＢＳ放送を米国の各地で受信してそのローカル時刻 情報に時計を自動修正する場合について説明したが、他の国でも採用し得ること は勿論であり、日本でも前述のような日時情報が発信されれば採用可能である。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のうち請求項１に記載の考案は、グリニッジ標準 時に対して時差を生じさせたローカル時刻情報に基づきタイマー動作の実行時間 前に時計手段の時刻を自動修正するので、直近になされる時刻修正によりタイマ ー動作を正確な時間で実行させることができる効果がある。 また、請求項２に記載の考案は、タイマー動作の内容が情報記録再生装置の情 報記録または再生に関する予約プログラムであることから、情報記録もしくは再 生を正確な時間で行える利点がある。 また、請求項３に記載の考案は、情報記録再生装置がビデオカセットレコーダ、 カセットレコーダ等の磁気記録再生装置であるから、これら磁気記録再生装置に よる映像・音声情報の記録もしくは再生を正確な時間で行える利点がある。

【００１５】 また、請求項４に記載の考案は、情報記録再生装置が光ディスクに情報を記録 ・再生する光学的情報記録再生装置であるから、これら光学的情報記録再生装置 による映像・音声情報の記録もしくは再生を正確な時間で行える利点がある。 また、請求項５に記載の考案は、タイマー動作の内容が電気機器に接続された スイッチのオン・オフ動作であることから、各種電気機器の起動、停止動作を正 確な時間で行える利点がある。 また、請求項６に記載の考案は、情報記録再生装置に時刻修正装置を搭載した ことから、各種情報記録再生装置による情報の記録もしくは再生を正確な時間で 行える効果がある。 また、請求項７に記載の考案は、テレビジョン等の映像受信機に時刻修正装置 を搭載したことから、これら映像受信機による映像・音声情報の記録もしくは再 生を正確な時間で行える効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態に係る時刻修正装置を備え
た磁気記録再生装置を示す電気的ブロック線図である。

【符号の説明】

１ 受信手段 ４ 時計手段 １２ 時刻修正手段

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 グリニッジ標準時に対して時差を生じさ
   せた地域毎に異なるローカル時刻情報を受信する受信手
   段と、タイマー動作を実行させる時間情報を出力する時
   計手段と、タイマー動作の実行時間前に前記時計手段の
   時刻を前記受信手段からのローカル時刻情報に基づいて
   修正する時刻修正手段と、を備えた時刻修正装置。
2. 【請求項２】 前記タイマー動作の内容が、情報記録再
   生装置の情報記録または情報再生に関する予約プログラ
   ムであることを特徴とする請求項１に記載の時刻修正装
   置。
3. 【請求項３】 前記情報記録再生装置が、ビデオテープ
   レコーダ、テープレコーダ等の磁気記録再生装置である
   ことを特徴とする請求項１または２に記載の時刻修正装
   置。
4. 【請求項４】 前記情報記録再生装置が、光ディスクに
   情報を記録・再生する光学的情報記録再生装置であるこ
   とを特徴とする請求項１または２に記載の時刻修正装
   置。
5. 【請求項５】 前記タイマー動作の内容が、電気機器に
   接続されたスイッチのオン・オフ動作であることを特徴
   とする請求項１に記載の時刻修正装置。
6. 【請求項６】 請求項１または２の時刻修正装置を搭載
   した情報記録再生装置。
7. 【請求項７】 請求項１または２の時刻修正装置を搭載
   したテレビジョン等の映像受信機。