JP3055059U - リフトの救助緩降具の吊上げ用自動伸縮ポール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】リフトの救助緩降具を支えい索に掛けるための
伸縮式ポールの提供。 【解決手段】小型滑車６ａ，６ｂおよびその間に展張し
たワイヤロープ５を装着できる余裕を有する径落しの管
４ａ，４ｂ，４ｃを嵌合させ、駆動用スリップ止め滑車
８及び外管底部の折返えしテンション滑車９を介してワ
イヤロープを緊張させることにより、順次引伸ばし得る
様に連絡したポールの一端に、降下索を通す環を備え、
支えい索に引掛けるフツ４ｄを有する構成とする。駆動
用スリップ止め滑車を手段又は電動の小型ウインチ８ｂ
によりボールを伸縮させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

椅子式搬器を架線した支えい索に吊下げて乗客を輸送するリフトにおいて、停 電又は機器の故障により長時間運転が停止し復旧の見込がない時は、乗客を地上 又は雪上に救助しなければならない。 この時支えい索に地上又は雪上より救助をする搬器に緩降具を救助該当搬器の 山側支えい索に吊上げるためのポールが必要不可欠なものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種のポールは竹竿を使用して、この竹竿をつたわって乗客を降下させ たが、竹竿の入手難と降下時に滑り落ちたり刺による負傷及び耐用年数が短く実 用性に欠け、これに替わり３〜６段程度に組み込んだ伸縮ポール先端に緩降具を 取付け支えい索に掛け救助作業を実施してきた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術０００２、で述べた竹竿に替わる伸縮するポールの最大長９ｍ程度 に伸ばしたポール先端に数ｋｇの緩降具を取付けて、８〜９ｍの高さの支えい索 にポールをおこして掛ける作業は手元に非常に大きいトルクが必要で、乗客の乗 っている搬器数は「線路長÷約１０ｍ＝数十基以上」に及びその労力は計りきれ ないものがある。 救助時間の短縮は救助行為として欠くべからざる課題であり、老齢化する救助 スタッフ等作業員のニーズに反するものであり、救助緩降具の吊上げ用自動伸縮 ポールを手元に立てたまま伸縮を自動化することで労力の省力化と救助時間の短 縮が要求されている。

【０００４】

【課題を解決するするための手段】

考案が解決しようとする課題０００３、で本考案の自動伸縮ポールは、３〜４ 段に重ねた強固な軽量管の若干の間隙に段違いの各管の両端に装置した小滑車を 介し、頂部になる中心棒の端末で固定したワイヤロープを折返し１番外側のワイ ヤロープにエンドレスになるように接続し、更にこの外側ワイヤロープを前後に 往復できるように、溝に摩擦係数の大きい素材を装置した滑車に数回巻きこの滑 車を正逆に回転できる、手動又は電動の小型ウインチを取付けて、これを駆動す ることで自動伸縮ポールの伸縮を可能にした。 自動伸縮ポールの伸縮終了位置の各管末端にストッパー及び外管及び中心棒の 末端にはリミットスイッチを設けて伸び終り又は縮み終には自動ストッパーとし た構成で、必要な長さで停める時は手動を止めるか又は電動機の電源を切れば良 い。

【０００５】

【作用】

救助緩降具を自動伸縮ポールの中心棒の先端フック下の環に装置して、ポール を立てたままポール外管に装備した、手動又は電動の小型ウインチを動作させる ことでポールは伸縮し、救助緩降具を上下させることができる。 手動の場合は伸び切った所のストッパーで止まり、電動機の場合はこのストッ パーのリミットスイッチで、縮めた時は外管の底に装備したリミットスイッチで 停止させる。

【０００６】

【実施例】

救助員は救助用具を携帯し救助する搬器の直下に到着した時、図１．のように 救助緩降具３．を伸縮ポール中心管４ｃ．の先端のフック下の環４ｄ．に装置し て、ポールに取付けてある手動又は電動の小型ウインチ８ｂ．を駆動させ自動伸 縮ポール図２．を支えい索１．まで伸ばしフック４ｄ．を掛ける。 搬器の乗客を緩降具３．の救助ベルトを脇下に掛けて搬器２．より降下させ る。救助を終了した救助員はフック４ｄ．を支えい索１．よりはずし、自動伸縮 ポールの手動又は電動の小型ウインチ８ｂ．で伸ばした時と逆に駆動させて自動 伸縮ポール図２．を縮めてこれ等を携帯して次に救助する搬器２．の下に移動す る。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は搬器の乗客を地上又は雪上に降下救助する作業で、リフトの亘長によ り救助班の編成数を増やしたりして対応しても、リフト要員に限りがあり、従っ て救助搬器の該当数は数十台になる可能性が多く従来の伸縮ポールでは伸ばした 先端に緩降具を装着してポールを立て起こす作業は大きな労力を必要とし安全迅 速を基本とする救助作業と、救助員の老齢化に対応することが困難である。 この考案は救助作業の最大の欠点を除くために、自動伸縮ポール図２．を立て たままでポール先端のフック４ｄ．を支えい索１．に掛けられるので、救助作業 全体の時間の短縮と現状のニーズに対応することができる。

【０００８】 エンドレスに配線したワイヤロープ５．は、最外管から各管の各層の間隙を通 り全て管内に内蔵してあるので、手動又は電動の小型ウインチ８ｂ．以外はポー ル図２．外面に露出することなく、従来の伸縮ポールと同じく外観に優れている 。

【０００９】 クレーンと異なり、伸縮する装置としては油圧装置等は使用しないので軽量か つシンプルな機構であり、電動機の電源はバッテリーを使用するので携帯便利で 製造価額の低減と省力化ができ環境資源的にも優れている。 救助作業の行程でスノーモビル等の電源を使用し迅速を図ることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】救助作業説明図。

【図２】救助緩降具の吊上げ自動伸縮ポール外観図。

【図３】多層管の各管の間隙に管の両端に配置した滑車
の位置を示す要部断面及びエンドレスワイヤロープの経
路を示す。

【符号の説明】 救助緩降具をポール図２で吊上げ支えい索１．に掛
ける。 乗客がベルトを脇下に装着する。 救助ベルト。 地上又は雪面に乗客を降ろす。 １．支えい索。 ２．リフトの搬器。 ３．救助緩降具。 ４．自動伸縮ポール。 ４ａ．ポールの外側管。 ４ｂ．管の中間の管（伸したポールの必要長さに応じ管
層を増やす）。 ４ｃ．ポールの中心管。 ４ｄ．フック及び環。 ５．エンドレスワイヤロープ。 ６ａ．滑車。 ６ｂ．エンドレスワイヤロープを管下層間隙に介する滑
車。 ７．エンドレスのワイヤロープの固定位置。 ８ａ．駆動軸の滑車溝にスリップ止めのライニングを有
する駆動滑車。 ８ｂ．手動又は電動の小型ウインチ（外側管の中央部に
取付ける）。 ９．外管内底部のテンション滑車。 １０ａ．ストッパー。 １０ｂ．ストッパー及びリミットスイッチ（電動機式の
時に設ける）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】数層に組込んだ適度な長さの管の各間隙の
   外側から管の両端に取付けた滑車を介して段落としに細
   いワイヤロープを往復させ、最内管の端部でワイヤロー
   プを固定、更に最外管のワイヤロープにテンション滑車
   で折返してエンドレスに結束し、そのワイヤロープを駆
   動用の溝に摩擦抵抗の大きい素材を組込んだ滑車に数回
   巻いて手動又は電動の小型ウインチで駆動することによ
   って、数層の管を伸縮させる構成とし、更に伸縮の終り
   で停止するよう各管端末にストッパーと電動の場合にリ
   ミットを装置して過伸縮防止を具備した、操作用ワイヤ
   ロープをエンドレスにしたことを特長とした、リフトの
   救助緩降具の吊上げ用自動伸縮ポール。