JP3054847B2 - 空冷吸収冷温水機 - Google Patents

空冷吸収冷温水機

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JP3054847B2
JP3054847B2 JP6161945A JP16194594A JP3054847B2 JP 3054847 B2 JP3054847 B2 JP 3054847B2 JP 6161945 A JP6161945 A JP 6161945A JP 16194594 A JP16194594 A JP 16194594A JP 3054847 B2 JP3054847 B2 JP 3054847B2
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栄 大塚
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縦型流下液膜式吸収器
を用いた空冷吸収冷温水機及び空冷吸収冷凍機に係り、
特に機内で発生する不凝縮性ガスの抽気の効率化に関す
る。
【0002】
【従来の技術】縦型流下液膜式吸収器を用いた空冷吸収
冷温水機は、例えば実公平6−15278号公報により
公知である。縦型流下液膜式吸収器を用いた空冷吸収冷
温水機及び空冷吸収冷凍機において、機内で発生した不
凝縮性ガスは、機内で圧力が一番低い吸収器に集まる。
流下液膜式吸収器は吸収溶液が伝熱管内部を流下し、吸
収器下部の液溜に自然落下しており、液溜内部では伝熱
管内壁の延長面に沿った円筒状の液滴壁を作っている。
このような縦型流下液膜式吸収器を用いた例は、上記公
報のほか、特開昭62−73053号公報にも記載され
ている。
【0003】機内で発生した不凝縮性ガスは前述のよう
に吸収器に集まり、吸収器伝熱管の壁面を流下する吸収
溶液とともに吸収器下部、つまり液溜に運ばれる。一般
に吸収冷温水機には不凝縮性ガスを抽気し、別に設けら
れているガス貯蔵室に貯蔵すべく、補助吸収器と呼ばれ
る抽気装置が備えられ、不凝縮性ガスが集まる吸収器に
接続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図9,10に示すよう
に、流下液膜式吸収器において、前に述べたように伝熱
管内壁の延長面に沿った円筒状の吸収液滴壁5がある
と、吸収器下部、すなわち液溜3に下降してきた不凝縮
性ガス6は、補助吸収器(抽気装置)への流れを吸収液
滴壁5により妨げられ、不凝縮性ガスが吸収液滴壁5に
閉じ込められる形で滞留する。滞留が続くと、不凝縮性
ガスの溜りが吸収器伝熱管1内にまで達し、冷媒蒸気と
吸収溶液の接触面積が減って吸収器の吸収能力そのもの
が妨げられ、冷凍能力の低下を招く。
【0005】本発明の課題は、吸収器内における不凝縮
性ガスの滞留による冷凍能力の低下防止するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、内壁面に
沿って吸収溶液を流下させる吸収器伝熱管と該吸収器伝
熱管の下方に配置されて吸収器伝熱管下端から落下する
吸収溶液を受ける液溜とを有してなる吸収器と、前記液
溜にガス抽気用接続管を介して連通され前記液溜に滞留
する不凝縮性ガスを抽気する抽気手段とを含んでなる吸
収冷温水機において、前記液溜内部の前記吸収伝熱管下
方に、該吸収伝熱管から落下する吸収溶液の少なくとも
一部を受け止めて他の位置に導く整流手段が吸収器伝熱
管について設けられている吸収冷温水機によって達成さ
れる。該整流手段は前記ガス抽気用接続管の液溜への接
続位置よりも高い位置で吸収溶液を受け止める位置に配
置されるのが効果的である。
【0007】
【作用】整流手段は、各吸収伝熱管から落下する吸収溶
液の少なくとも一部を、ガス抽気用接続管の液溜への接
続位置よりも高い位置で受け止めて他の位置へ導く。こ
れにより、各吸収伝熱管の下方に吸収伝熱管内壁面の延
長面に沿って形成されていた円筒状の吸収液滴壁の少な
くとも一部がなくなり、吸収伝熱管の内部を吸収液とと
もに下降してきた不凝縮性ガスは、この円筒状の吸収液
滴壁の一部なくなったところから、ガス抽気用接続管を
経て抽気手段に抽気される。
【0008】円筒状の吸収溶液滴壁の一部なくなるの
が、ガス抽気用接続管の位置よりも上方であると、下降
してきた不凝縮性ガスが流れの向きを上方に変えること
なくガス抽気用接続管に導かれ、不凝縮性ガスの滞留が
少なくなる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0010】図1は本発明の第1の実施例である吸収冷
温水機を構成する吸収器の縦断面を示す。吸収冷温水機
の構成の全体は、前記特開昭62−73053号公報等
で知られたものであるのでここでは説明を省略する。図
示の吸収器は、外周面に空冷用の冷却フィン2を有する
2列に並んだ流下液膜吸収器伝熱管1と、該流下液膜吸
収器伝熱管1の下方に配置され流下液膜吸収器伝熱管
(以下、吸収器伝熱管という)1の下端部に結合された
液溜3と、液溜内部の前記吸収伝熱管下方に配置され、
該吸収伝熱管から落下する吸収溶液の少なくとも一部を
受け止めて他の位置に導く整流手段である液受け7と、
を含んで構成されている。液溜3にはガス抽気用接続管
4を介して図示されていない抽気手段である抽気装置が
接続されている。液溜3は、直方体をなし、前記吸収伝
熱管1はその長手方向中心線を挟み、それに沿って配列
されている。
【0011】液受け7は、プレス加工された金属板から
なり、液溜3の天井部下面に固定して吊り下げられてい
る。液受け7には、各吸収伝熱管と同心になる位置に穴
8が打ち抜かれており、各穴の周囲は上方に折り曲げら
れ、環状の壁9をなしている。また、液受け7の両側
辺、つまりガス抽気用接続管4が接続されている液溜3
の壁面11にほぼ垂直をなす辺10が下方に折り曲げら
れており、前記壁面11に平行する辺は上方に折り曲げ
られている。穴8の内径は、吸収伝熱管の内径よりも小
さくしてあり、吸収伝熱管の内壁面に沿って流下してき
た吸収溶液が吸収伝熱管の下端から落下したとき、落下
する吸収液が穴8を通過することなく液受け7の上面に
落ちるようになっている。
【0012】この吸収器の動作を次に説明する。吸収溶
液は、吸収伝熱管1の上部から図示されていない分配手
段によりその内壁面に供給され、内壁面全周に亘って液
膜を形成して該内壁面に沿って流下する。吸収器伝熱管
1には同時に冷媒蒸気が流入し、吸収伝熱管1の内壁面
を流れる吸収溶液はこの冷媒蒸気を吸収しつつ流下す
る。吸収溶液が冷媒蒸気を吸収して発生する吸収熱は、
吸収伝熱管1の外周面の冷却フィン2に伝達され、外気
に放出される。内壁面を流れつつ冷媒蒸気を吸収して冷
媒濃度を高めた吸収溶液は、吸収伝熱管1の下端に達す
ると、そこを離れて円筒状の吸収溶液滴壁を形成した状
態で落下する。吸収伝熱管1の下方には液受け7が配置
されているから、落下した吸収溶液は、図3,図4に示
すように、液受け7の上面に落下し、該上面上を流れて
図4に示すように、辺10からさらに下方に落下する。
【0013】一方、冷温水機内の各部で発生した不凝縮
性ガスは、さきにのべたように、圧力の低い吸収器に集
まってきて冷媒蒸気とともに吸収器伝熱管1内を下降す
る。吸収器伝熱管1内を下降してきた不凝縮性ガスは、
吸収器伝熱管1の下端に達すると、そのまま吸収溶液で
形成される円筒状の吸収溶液滴壁内を下降するが、吸収
溶液が液受け7で受け止められるため、不凝縮性ガスだ
けが液受け7の穴8を通りぬけて液受け7の下方にまで
下降する。液受け7の下方では、吸収溶液が液受け7で
受け止められて辺10から落下する2列の液膜となって
いるため、図3に示すように、円筒状の吸収溶液滴壁は
消滅し、不凝縮性ガスのガス抽出用接続管4に向かう流
れを妨げるものはない。なお、穴8の大きさは、不凝縮
性ガスの液受け7下方への通過を容易にするため、吸収
溶液が穴を通って落下することがない範囲でできるだけ
大きくしておくことが望ましい。
【0014】なお、上記実施例では、吸収溶液をすべて
液受け7で一旦受け止めたのち、壁面11にほぼ垂直を
なす2列の液膜として落下させているが、必ずしもすべ
ての吸収溶液を受け止めてしまわなくともよい。図5,
図6に示す第2の実施例は、液受けを除いて前記第1の
実施例のものと同じ構成である。本実施例においては、
液受け7Aは、図1,図2に示した液受け7の穴8の外
側部分をなくした形状であり、液溜3の長手方向中心線
を挟んで2列に並んだ吸収伝熱管1から落下する吸収液
のうちの、長手方向中心線側の半周分だけを受け止める
構成となっている。液受け7Aの長手方向中心線に平行
する辺には、半月形にあいた穴8Aの周りの壁9を結ぶ
ように、同じ高さの壁13が設けられ、壁面11に平行
する辺で該壁面11に近い側の辺は前記第1の実施例と
同じく上方に曲げられて吸収溶液が落下しないようにな
っているが、壁面11から遠い側の辺は下向きに曲げら
れている。この結果、液受け7Aは、各吸収器伝熱管1
から円筒状の液滴壁を形成して落下する吸収溶液のう
ち、長手方向中心線側の半周分だけを受け止め、受け止
めた吸収溶液をガス抽出用接続管4が接続された壁面1
1から遠い側の端から下に落下させる。従って吸収器伝
熱管の下方に形成される円筒状の吸収溶液滴壁は、液受
け7Aの下方ではいずれも半円筒状となり、下降してき
た不凝縮性ガスが吸収溶液滴壁内に閉じ込められて滞留
することは無くなる。
【0015】また、壁13を省き、壁面11から遠い側
の辺を下向きに曲げるのをやめても、効果に著しい差異
はないが、平板で構成された液受けの場合、液受けの縁
を伝って液受けの裏側にまわった吸収溶液が不凝縮性ガ
スの移動を妨げるような液膜を作って落下するおそれが
あるので、好ましくない。壁13を省き、壁面11から
遠い側の辺を下向きに曲げるのをやめる場合は、液受け
を長手方向中心線に沿って、上方あるいは下方に凸にな
るように折り曲げ、裏側にまわった吸収溶液がその折線
あるいは長手方向中心線に沿う辺から落下するようにし
ておくことが望ましい。
【0016】上記第2の実施例では、液受け7Aは、円
筒状の吸収溶液滴壁の長手方向中心線側の半周分だけを
受け止めるように構成されているが、例えば壁面11に
近い側の半周分にしてもよいし、必ずしも半周分でなく
てもっと多く、あるいはもっと少なくしてもよい。
【0017】上記第1,第2の実施例においては、液受
け7,7Aの位置は、いずれもガス抽出用接続管4の壁
面11への接続位置よりも高い位置にしてある。これは
不凝縮性ガスが下降してきたのち、流れのむきを横方向
に変えるだけでガス抽出用接続管4に導かれ、抽出が効
果的に行われて不凝縮性ガスの滞留が少なくなるという
利点がある。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、吸収器伝熱管内壁面を
流下してくる吸収溶液が、吸収器伝熱管下端から落下す
る際に円筒状の吸収溶液滴壁を形成するのが妨げられ、
吸収器伝熱管内を下降してきた不凝縮性ガスが円筒状の
吸収溶液滴壁に閉じ込められて滞留することが無くな
る。このため、不凝縮性ガスの吸収器内滞留に起因する
冷凍能力の低下が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の部分を示す縦断面図で
ある。
【図2】図1のII−II線矢視断面図である。
【図3】図1における不凝縮性ガスの流れを示す図であ
る。
【図4】図2における不凝縮性ガスと吸収溶液の流れを
示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例の部分を示す縦断面図で
ある。
【図6】図5のVI−VI線矢視断面図である。
【図7】従来技術の例を示す縦断面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線矢視断面図である。
【図9】従来技術における吸収溶液の流れと不凝縮性ガ
スの状態を示す図である。
【図10】図9のX−X線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 吸収器伝熱管 2 冷却フィン 3 液溜 4 ガス抽出用接
続管 5 吸収溶液滴壁 6 不凝縮性ガス 7,7A 整流手段(液受け) 8,8A 穴 9 環状の壁 10 辺 11 壁面 12 辺 13 壁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内壁面に沿って吸収溶液を流下させる吸
    収器伝熱管と該吸収器伝熱管の下方に配置されて吸収器
    伝熱管下端から落下する吸収溶液を受ける液溜とを有し
    てなる吸収器と、前記液溜にガス抽気用接続管を介して
    連通され前記液溜に滞留する不凝縮性ガスを抽気する抽
    気手段とを含んでなる吸収冷温水機において、前記液溜
    内部の前記吸収器伝熱管下方に、該吸収器伝熱管から落
    下する吸収溶液の少なくとも一部を受け止めて他の位置
    に導く整流手段がすべての吸収器伝熱管について設けら
    れていることと、該整流手段は、前記吸収器伝熱管の下
    端内周縁の輪郭線を垂直下方に向かって整流手段上面に
    投影したとき、開口部が前記投影された輪郭線の内部に
    存在する穴、もしくは、前記投影された輪郭線の内部に
    位置する外周縁、を有してなり、該穴は前記吸収器伝熱
    管内部から下方に流出した気体を該整流手段の下方に導
    くものであることを特徴とする吸収冷温水機。
  2. 【請求項2】 整流手段が、吸収器伝熱管下方にほぼ水
    平に配置された板部材と、該板部材に開けられ、吸収器
    伝熱管の内径よりも所定の寸法だけ小さい径で吸収器伝
    熱管の数と同じ数の前記穴と、該穴の周囲の前記板部材
    上面に該穴を囲んで環状に設けられた壁とを含んで形成
    され、前記穴の中心が吸収器伝熱管の中心と同心になる
    ように配置されていることを特徴とする請求項1に記載
    の吸収冷温水機。
  3. 【請求項3】 整流手段は、前記ガス抽気用接続管の液
    溜への接続位置よりも高い位置で吸収溶液を受け止める
    位置に配置されていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の吸収冷温水機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103994607A (zh) * 2014-05-19 2014-08-20 东南大学 一种管壳立式防结垢降膜吸收装置
KR102150464B1 (ko) 2018-10-25 2020-09-02 주식회사 풍강 클린칭 너트

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103994607A (zh) * 2014-05-19 2014-08-20 东南大学 一种管壳立式防结垢降膜吸收装置
CN103994607B (zh) * 2014-05-19 2016-03-23 东南大学 一种管壳立式防结垢降膜吸收装置
KR102150464B1 (ko) 2018-10-25 2020-09-02 주식회사 풍강 클린칭 너트

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