JP3054837U - 缶ビール等を収容した包装容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品価値が高く、しかもリサイクル可能な缶
ビール等を収容した包装容器を提供する。 【解決手段】 ビール等が封入された缶Ｃをその周囲に
所定幅の空間部Ｓを持たせて収容部１に収容し、かつ前
記缶Ｃの上面外周縁を上の固定枠２の開口１０に合致さ
せて飲み口が外部に露出するようにして構成され、飲ん
だ後は花びんＤや鉛筆立てＥなどとして利用可能であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ビール等が封入された缶の上面以外をすべて包装され奇抜で面白味 の有る缶ビール等を収容した包装容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えばビールを封入した缶、所謂缶ビールが多く市販されており、また これら缶ビールはビヤホール、さらには各種イベント会場などでも陳列して販売 されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記ビヤホール、各種イベント会場などで販売する場合、缶ビ ールはそのままの形態なので、ありきたりであって顧客の購買意欲を増すほどに 魅力に乏しく、商品価値を高める点で苦慮していた。また、仮に顧客が購入した 場合、前記缶が冷やされてなければ、持ち帰った後に冷やしてから飲むか、冷や されていても持ち帰る途中で温められ、再度冷やすといった面倒な手間を強いら れていた。

【０００４】 更に、近時リサイクル運動が盛んに行なわれており、通常は飲んだ後の缶を回 収して業者に引き取らせるようにしているが、面倒なことから徹底されておらず 、ともするとゴミとしてそのまま放置されている場合が多い。 そこで、本考案は上記課題に鑑みてなされたもので、顧客の販売意欲が増すよ うにして商品価値を高め、しかも飲んだ後の空容器を他に利用できるようにして リサイクルの上でも有益な缶ビール等を収容した包装容器を提供することを目的 とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するため、本考案に係る缶ビール等を収容した包装容器は、 ビール等が封入された缶をその周囲に所定幅の空間部を持たせて収容し得る缶ビ ール等を収容した包装容器であって、板紙や段ボール等の厚紙により形成され上 下両端面が開放する円筒状の収容部と、中央に開口を設けかつ外周縁には環状嵌 合溝を周設し該環状嵌合溝を前記収容部の上下両端縁にそれぞ嵌合して固定され る一対の固定枠と、板紙や段ボール等の厚紙により形成され前記下の固定枠の上 面に配置されて収容部の下端面を塞ぐ底板とからなり、前記収容部内に前記缶を 収容した状態で、前記上の固定枠に設けられた開口に前記缶の上面外周縁が合致 しその飲み口が外部に露出するようにした。

【０００６】 このように、上面の飲み口が外部に露出したような形態で缶ビール等が包装容 器に収容されているので、奇抜で面白味が有りどういった飲み物か顧客に興味が 持たせられ、これにより顧客の注意を引くことができ商品価値が高められる。こ の際、前記包装容器の外周面にビヤホールの広告・宣伝文句や各種イベント会場 の広告・宣伝文句などを印刷しておけばより効果的である。また、冷蔵可能なシ ョーケース内に入れて陳列しておけば、前記缶の外周面に所定幅の空間部が形成 されていることから、顧客の持ち帰り後少しの間は保冷効果が有り、家に持ち帰 って再度冷やすことなくそのまま飲むことができる。更には、飲んだ後は、空き 缶に水を入れて花を差し一種の花びんとして利用でき、また空き缶を取り外せば 包装容器が鉛筆立てとして利用できることとなり、リサイクルの面で有益である 。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下に本考案に係る缶ビール等を収容した包装容器の実施の形態を図面と共に 説明する。図１は缶ビールを収容した包装容器の斜視図、図２は包装容器の分解 斜視図、図３は使用に適した厚紙の一部断面図である。図において１はビールが 封入された缶所謂、缶ビールの缶Ｃが収容できる大きさであって、上下両端面が 開放される円筒状の収容部であり、該収容部１の上下両端面にそれぞれ固定枠２ ，３が嵌合して固定されるようになっている。また、下の固定枠３上面に円板状 の底板４が配置されて下端面を塞ぎ、缶ビールの缶Ｃ下端を受け止める。そして 、上の固定枠２の内周縁は缶Ｃの上面外周縁に合致して缶Ｃが収容できるように なっている。

【０００８】 すなわち、前記収容部１及び底板４として、図３に示した厚紙５が有る。更に 詳しくは、同図（ａ）に示した板紙、同図（ｂ）に示した平板と波形紙とを貼合 して形成した片面段ボールの一枚もの、同図（ｃ）に示した片面段ボールを二枚 重ねとしたもの、同図（ｄ）に示した片面段ボールの二枚を平板どうしを貼合し たものである。本実施の形態では同図（ｄ）の厚紙５を使用しているが、他の何 れも好適に使用される。 前記収容部１は、缶ビールの缶Ｃの直径と高さとに対応させて厚紙５を長方形 に裁断して形成され、該厚紙５の一側端に係合孔６が設けられると共に、他側端 に係止舌片７が突設されている。そして、厚紙５の全体を湾曲させて係止舌片７ を係合孔６に挿入させて上下両端面が開放した円筒状に形成する。該収容部１の 外周面には適宜着色された図柄模様または商品名などの広告・宣伝文句８をエン ボス模様状に印刷すれば、外周面が波形紙であることからこれら図柄模様又は商 品名などの広告・宣伝文句８の表示が鮮明になし得る。

【０００９】 また、前記底板４も同じ厚紙５により円板状に形成され、その外周縁に互いに 対向位置させて複数の舌片状の突出片９が一体に延設されている。

【００１０】 前記固定枠２，３にはそれぞれ中央に開口１０が設けられた環状板１１の一側 面外周縁に外側壁１２が周設されると共に、該外側壁１２の内側に内側壁１３が 同心円状に周設され、これらの内外側壁１２，１３間に環状嵌合溝１４が形成さ れる。さらに、内側壁１３より内側に鍔部１５が周設されている。また、内側壁 １３に、底板４の外周縁に設けた各突出片９と対応位置して切り欠き１６が設け られ、該各切り欠き１６に前記各突出片９を係合させることにより底板４が下の 固定枠３の上面にずれることなく固定される。また、上の固定枠２はその環状嵌 合溝１４を収容部１の上端縁に嵌合させて固定されるようになっている。

【００１１】 次に、缶ビールの缶Ｃの包装方法を説明する。先ず、下の固定枠３の鍔部１５ 上面に底板４を配置し、円筒状に形成された収容部１の下端縁を環状嵌合溝１４ に嵌合させて下の固定枠３を固定する。次に、缶ビールの缶Ｃを収容部１内へ収 容し、その底部を底板４で受け止めさせ缶Ｃを収容部１の中央に立設させる。最 後に、収容部１の上端縁に環状嵌合溝１４を嵌合して上の固定枠２を固定させる ことで収容部１内に缶ビールの缶Ｃが収容される。この状態では、前記上の固定 枠２の開口１０に前記缶Ｃの上面外周縁が合致し、その飲み口が外部に露出する ようになっている。また、図４に示すように、収容部１の内周面と前記缶Ｃの外 周面との間には所定幅の空間部Ｓが形成されている。なお、前記各固定枠２，３ は収容部１に容易に取り外せないよう例えば接着剤で接着しておくことが望まし い。

【００１２】 本考案に係る缶ビールを収容した包装容器Ａは、一般にビヤホールまたは各種 イベント会場で販売される。そこで、前記のように上面の飲み口が外部に露出し たような形態で缶ビールの缶Ｃが収容部１に収容されているので、奇抜で面白味 が有り、どういった飲み物か顧客に興味を持たせられ、これにより顧客の注意を 引くことができる。この際、前記収容部１の外周面に図柄模様または商品名など の広告・宣伝文句８が印刷されていればより効果的である。また、冷蔵可能なシ ョーケース内に缶ビールを収容した包装容器Ａを入れて陳列しておけば、顧客の 持ち帰り後、前記缶Ｃの周囲に空間部Ｓが形成されていることから、少しの間は 保冷効果が有り、家に持ち帰って再度冷やすことなくそのまま飲むことができる 。

【００１３】 前記缶ビールを開封してビールを飲んだ後は、缶Ｃ内に水を入れ、図５に示す ように花びんＤとして利用し花Ｆを差し込んで観賞することができ、また缶Ｃを 抜き取り包装容器のみを図６に示すように鉛筆立てＥとして利用し、鉛筆Ｐまた は定規Ｑを立てることもでき、リサイクルとして有効に利用できる。 なお、本実施の形態ではビールを封入した缶について説明したが、他にジュー スまたはコーラなど果実飲料や清涼飲料を封入した缶であっても利用できること 勿論である。

【００１４】

【考案の効果】

以上述べたように本考案に係る缶ビール等を収容した包装容器は、缶ビール等 の缶をその周囲に所定幅の空間部を持たせかつ缶の上面外周縁を上の固定枠の開 口に合致させて飲み口が外部に露出するようにして包装したので、デザイン的に 奇抜で面白味が有りビヤホールや各種イベント会場等にあっては、顧客の購買意 欲が増し商品価値が高められる。また、前記空間部が断熱層として働き、一度冷 蔵すると保冷効果が有り、家に持ち帰った後もそのまま飲むことができ再冷蔵し なければならない手間が不要となる。更に、飲んだ後は花びんや鉛筆立てとして 再利用できリサイクルの面でも有益である。更にまた、包装容器の外周面は装飾 に限らず広告・宣伝のための媒体としても広く活用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る缶ビール等を収容した包装容器斜
視図。

【図２】同包装容器の分解斜視図。

【図３】使用に適した厚紙の一部断面図。

【図４】缶ビールを収容した包装容器の縦断面図。

【図５】リサイクルされた缶ビールを収容した包装容器
の斜視図。

【図６】リサイクルされた包装容器の斜視図。

【符号の説明】

１ 収容部 ２，３ 固定枠 ４ 底板 ５ 厚紙 １０ 開口 １４ 環状嵌合溝 Ａ 缶ビールを収容した包装容器 Ｃ 缶ビールの缶

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ビール等が封入された缶をその周囲に所
   定幅の空間部を持たせて収容し得る缶ビール等を収容し
   た包装容器であって、 板紙や段ボール等の厚紙により形成され上下両端面が開
   放する円筒状の収容部と、中央に開口を設けかつ外周縁
   には環状嵌合溝を周設し該環状嵌合溝を前記収容部の上
   下両端縁にそれぞ嵌合して固定される一対の固定枠と、
   板紙や段ボール等の厚紙により形成され前記下の固定枠
   の上面に配置されて収容部の下端面を塞ぐ底板とからな
   り、前記収容部内に前記缶を収容した状態で、前記上の
   固定枠に設けられた開口に前記缶の上面外周縁が合致し
   その飲み口が外部に露出するようにしたことを特徴とす
   る缶ビール等を収容した包装容器。