JP3054691U - けん引式伸長器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】手に力を入れなくても、ストレッチ作用を維持
できるけん引式伸長器の提供。 【解決手段】仰臥するベンチと、ベンチの頭側に固定し
たフックバーと、ベンチの下面に固定したホルダー１０
と、ホルダーに移動自在に支持してベンチの足側から伸
長させた全長調整可能なフットバー４と、フットバーを
長手方向に頭側へ付勢する戻しばねと、ホルダーに支持
したアクションアームと、アクションアームの回転をフ
ットバーに伝達して往復させる伝達機構１７と、足首を
保持するフットバーの先端部に設けたフットポジショナ
ーと、フックバーに掛け止めするサスペンダーとを備え
た伸長器。ホルダーの底面開口２１から露出するフット
バーの下面につめラック２０を固定し、ホルダーにつめ
ラックと係合するつめ２３を設け、同じくホルダーにそ
のつめに付勢するロックばね２６と、つめを保持するキ
ャッチ２４とを設け、使用者がつめをキャッチに脱着さ
せるハンドル８を付設した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、骨格、関節のゆがみを矯正して背を伸ばすために使用するけん引式 伸長器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

けん引式伸長器は、実開昭６２−６１２５８号、同６２−２０２８２７号によ り公知である。公知伸長器は、ベンチと、そのベンチの頭側に固定したフック・ バーと、ベンチにその足側から伸長可能に設けたフットバーと、そのフットバー を伸長方向に移動させるアクション・アームを備え、使用者はベンチに仰臥して 足首をフットバーに設けたフットポジショナーに掛け、肩に掛けたサスペンダー をフック・バーに掛け止めし、手でアクション・アームを回動してフットバーを 伸長させて使用者の足にストレッチを作用させるものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の伸長器は使用者の手の力がそのままけん引力となり、使用者が手の力を 抜くとけん引力もなくなる方式であるから、使用者が手の力を抜いた状態でスト レッチ作用を続けることはできなかった。しかし、使用者が一定時間、例えば１ 分以上も手の力を出し続けることは容易ではないので、手の力を抜いてもストレ ッチを掛け続けることができる伸長器が要望されていた。

【０００４】 本考案はこの要望に応えることを課題とするものであり、その目的とするとこ ろは、手の力により足にストレッチを掛けた状態で、手の力を縫いても、そのま ま足にストレッチを掛け続けることができる伸長器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するため、本考案が採用する手段は、使用者が仰臥するベンチ と、そのベンチの頭側に固定したフックバーと、ベンチの足側から突出する長さ 調整可能なフットバーと、ベンチの下面に固定されてフットバーを長手方向に移 動可能に保持するホルダーと、ホルダーに部分回動可能に支持されてベンチの上 方へ突出するアクションアームと、ホルダーに配設されてアクションアームの回 動を伝達してフットバーを長手方向へ進退させる伝達機構と、フックを有するフ ックバーに掛ける使用者着用のサスペンダーと、フットバーに設けられて使用者 の足を保持するフットポジショナーと、フットバーを頭側に付勢する戻しばねと を備えた伸長器において、フットバーの頭側への移動を阻止するロック機構を設 けたことにある。ロック機構はフットバーにつめラックと、ホルダーにつめラッ クと係合するつめとからなり、つめは使用者が自由に操作できる。

【０００６】 この伸長器は、ロック機構を使用しないときは、従来のものと同様にアクショ ンアームを頭側から足側へ回すと、フットバーはベンチの足側から伸長し、アク ションアームを放すと、戻しばねの力でフットバーとアクションアームは元に戻 る。しかし、アクションアームを回してフットバーを伸長させた状態でロック機 構を使用すると、フットバーは伸長した状態で停止し、アクションアームも回し た位置に停止する。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案を図面に示す実施例に基づいて説明する。 図１は伸長器の上方からの斜視図である。伸長器はベンチ１と、そのベンチの 頭側に固定したフックバー２と、そのフックバーに掛け止めしたサスペンダー３ と、ベンチの足側から突出するＬ字形のフットバー４と、そのフットバーの端部 に設けたフットポジショナー５と、フットバー４を長手方向に進退させるための アクションアーム６とを備える。ベンチ１は傾斜調整可能なスタンド７により傾 斜を自由に設定することができる。ベンチ１の中央にはロック機構のハンドル８ が設けられている。このロック機構については後記する。

【０００８】 図２は使用時の伸長器を示す側面図である。使用者Ｕは両足首をフットポジシ ョナー５の上下ロールの間にいれ、上ロールの位置をねじ９で調整して上下ロー ルではさむ。使用使用者Ｕはサスペンダー３を肩に付けてベンチ１の上に仰臥し 、サスペンダー３をフックバー２に掛け止めする。ベンチ１の下面にホルダー１ ０を固定し、そのホルダーにフットバー４を長手方向移動調整可能に支持する。 フットバー４はねじ１１を介して全長調整可能な二重管であり、フットバー４の 全長は使用者が自己の身長に合わせて調整する。フットバー４は戻しばね１２に よりベンチ側に付勢する。

【０００９】 図３はアクションアーム６の組立を示す斜視図である。ホルダー１０にサポー ト１３を固定し、そのサポートにピン１４を介してＴ字形のレバー１５を回動可 能に支持する。レバー１５にアクションアーム６を止めねじで一体固定する。レ バー１５の先端はホルダー１０の底面開口１６からホルダー１０内に入り、ロッ ド１７の一端にピン１８を介して連結する。アクションアーム６と一体のレバー １５とロッド１７はリンク機構を形成し、アクションアーム６が回動すると、ロ ッド１７の他端はホルダー１０内において長手方向に往復する。

【００１０】 図４はロック機構の組立を示す斜視図である。ロッド１７の他端はピン１９を 介してフットバー４の一端に連結する。ホルダー１０の底面開口２１から露出す るフットバー４の下面に９山のつめラック２０をねじ止め固定する。ホルダー１ ０にサポート２２を固定し、そのサポートにハンドル８の軸部を通して支持する 。つめラック２０とかみ合うつめ２３はハンドル８の軸部にねじ止め固定する。 ホルダー１０につめ２３の先端がつめラック２０から外れたときにつめ２３の後 端を弾性的に挟持するキャッチ２４を設ける。ホルダー１０にピン２５を立設し 、そのピンにつめ２３の先端がつめラック２０とかみ合う方向に付勢するロック ばね２６を配置する。このようにフットバー４のロック機構はつめラック２０と つめ２３とキャッチ２４からなり、ハンドル８を上げるとつめ２３はつめラック ２０から外れてキャッチ２４に挟持され、ハンドル８を下げると、つめ２３はつ めラック２０とかみ合う。したがって、ハンドル８を上げるとフットバー４の移 動はフリーとなり、ハンドル８を下げるとフットバー４の伸張方向の移動は可能 であるがベンチ側へ戻る移動は阻止される。

【００１１】 図２において、ハンドル８を上げた状態のとき、使用者Ｕが手でアクションア ーム６をつかみ、頭側から足側へ矢印Ａで示すように回すと、フットバー４は矢 印Ｂで示すように伸長し、足にストレッチが作用する。手の力を抜くと、戻しば ね１２によって、フットバー４もアクションアーム６も元に戻るから、ストレッ チは消失する。このように、ハンドル８を上げると、ストレッチは手に力を入れ てアクションアームを回しているときにのみ作用する。この状態で長い時間、手 に力を入れて足にストレッチを作用させることは容易ではない。

【００１２】 しかし、手に力を入れてアクションアーム６を回してストレッチが作用してい る間に、ハンドル８を矢印Ｃで示すように下げると、図５に示すように、つめ２ ３がキャッチ２４から外れ、ロックばね２６がつめ２３を回動させてフットバー ４と一体のつめラック２０にかみ合わせる。その後で、手の力を抜いても、つめ ラック２０にかみ合ったつめ２３がフットバー４の戻りを阻止するから、フット バー４は伸長したままであり、ストレッチはそのまま足に作用し続ける。このと き、アクションアームも回した位置にそのまま残る。このように、ハンドル８の 操作により、使用者は手に力をいれずに、所望の時間、自身にストレッチを作用 させることができる。このとき、足に作用するストレッチはフットバー４の伸張 度による。このフットバーの伸張度はつめ２３がかみ合うつめラック２０の山の 位置により変わる。

【００１３】 つめラック２０の山は９山であるから、使用者は力を入れずに作用させるスト レッチの程度を８段階に調整することができる。 使用者がアクションアームを足側に少し回してハンドルを下げると、図５の鎖 線で示すように、つめ２３がつめラック２０から外れてキャッチ２４に把持され るから、フットバー４は戻しばねで元に戻り、ストレッチは解除される。

【００１４】

【考案の効果】

上記のとおり、本考案の伸長器は、手の力を抜くとストレッチ作用がなくなる 従来のものとは異なり、ハンドル操作により、手の力を抜いてもストレッチ作用 を維持することが可能であるから、使用者は所望時間手の力を抜いたまま自身に ストレッチ作用をかけ続けることができるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の伸長器の上から見た斜視
図、

【図２】図１の伸長器の使用状態を示す側面図、

【図３】図１の伸長器のアクションアームの組立を示す
示す斜視図、

【図４】図１の伸長器のロック機構の組立を示す斜視
図、

【図５】図１の伸長器のロック機構の要部を拡大して示
す図、

【符号の説明】

１：ベンチ ２：フックバー ３：サスペンダー ４：フットバー ５：フットポジショナー ６：アクションアーム ７：スタンド ８：ハンドル ９：ねじ １０：ホルダー １１：ねじ １２：戻しばね １３：サポート １４：ピン １５：レバー １６：底面開口 １７：ロッド １８：ピン １９：ピン ２０：つめラック ２１：底面開口 ２２：サポート ２３：つめ ２４：キャッチ ２５：ピン ２６：ロックばね

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 使用者が仰臥するベンチ（１）と、前記
   ベンチの頭側に突出させて固定したフックバー（２）
   と、前記ベンチの下面に固定した箱状のホルダー（１
   ０）と、前記ホルダーに長手方向移動自在に支持して前
   記ベンチの足側から伸長させた全長調整可能なフットバ
   ー（４）と、前記フットバー（４）を長手方向に頭側へ
   付勢する戻しばね（１２）と、前記ホルダーに部分回動
   自在に支持したアクションアーム（６）と、前記アクシ
   ョンアームの回転を前記フットバーに伝達して長手方向
   に往復させる伝達機構（１５、１７）と、前記使用者の
   足首を保持するために前記フットバーの先端部に設けた
   フットポジショナー（５）と、前記使用者が着用して前
   記フックバーに掛け止めするサスペンダー（３）とを備
   えた伸長器において、前記ホルダーの底面開口（２１）
   から露出する前記フットバーの下面につめラック（２
   ０）を固定し、前記ホルダーに前記つめラック（２０）
   と係合するつめ（２３）を支持させ、前記爪を前記つめ
   ラック（２０）に係合するよう付勢するロックばね（２
   ６）と前記つめを前記つめラックから外れた状態に保持
   するキャッチ（２４）を前記ホルダーに設け、前記使用
   者が前記つめを前記キャッチに脱着させるためのハンド
   ル（８）を設けたことを特徴とするけん引式伸長器。