JP3053808B2 - 暖房容量を可変させられる空調機器用ヒ―タ―組立体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は空調機器用ヒーター
組立体に係り、より詳しくは着脱自在なヒーターユニッ
トを備えて暖房容量を可変させることができる空調機器
用ヒーター組立体に関する。

【０００２】

【従来の技術】空調機器は快適な室内環境を組成するた
めに室内空気の温度、湿度などを調節する装置であっ
て、一般的に室内空気の冷房のための冷却システム及び
室内空気の暖房のためのヒーターである。

【０００３】このような空調機器の一例が図６に図示さ
れている。空調機器１０１は外観を形成する外部ケーシ
ング１０３、外部ケーシング１０３の前面の下部に設置
されて吸入口１０９を有する吸入カバー１０５、吸入カ
バー１０５の上側に設けられ操作パネル１１３を有する
操作カバー１１１、及び操作カバー１１１の上側に設け
られて吐出口１１７を有する吐出カバー１１５を備えて
いる。室内の空気は吸入口１０９を通じて外部ケーシン
グ１０３内に吸入され、外部ケーシング１０３内の空気
は吐出口１１７を通じて室内に吐出される。

【０００４】吐出カバー１１５には水平軸線を中心に回
動可能な垂直操向翼１１９、及び垂直軸線を中心に回動
可能な水平操向翼１２１が設けられている。垂直操向翼
１１９は吐出口１１７を通じて吐出される空気の垂直方
向上の吐出方向を調節して、水平操向翼１２１は吐出口
１１７を通じて吐出される空気の水平方向上の吐出方向
を調節する。

【０００５】外部ケーシング１０３の内部空間は分離板
１２７により一対の熱交換室１２８、１２９、即ち、下
部の冷却室１２８と上部の加熱室１２９とに区画されて
いる。冷却室１２８内には冷却システム(図示せず)が設
けられており、加熱室１２９内には加熱装置１３０が設
けられている。

【０００６】分離板１２７の下部には空気ダクト１２３
が設けられており、この空気ダクト１２３内には送風フ
ァン(図示せず)が設けられている。空気ダクト１２３の
両側面は冷却室１２８と連通するように開口されてお
り、上面は加熱室１２９と連通するように開口されてい
る。

【０００７】空調機器１０１が冷房モードで作動する時
は、冷却システムと送風ファンは動作し、加熱装置１３
０は動作しない。従って、吸入口１０９を通じて冷却室
１２８に吸入された空気は冷却システムにより冷却され
た後、空気ダクト１２３内に流入される。空気ダクト１
２３内の冷却された空気は送風ファンにより加熱室１２
９内に供給され、吐出口１１７を通じて室内に吐出され
る。これに伴い、室内空気の冷房作動が行われる。

【０００８】一方、空調機器１０１が暖房モードで作動
する時は、加熱装置１３０と送風ファンは動作し、冷却
システムは動作しない。従って、吸入口１０９を通じて
冷却室１２８に吸入された冷気は空気ダクト１２３内に
流入された後、送風ファンにより加熱室１２９内に供給
される。加熱室１２９内で空気は加熱装置１３０により
加熱され、加熱された空気が吐出口１１７を通じて室内
に吐出される。これに伴い、室内空気の暖房作動が行わ
れる。

【０００９】前述したような空調機器１０１では、加熱
装置１３０の加熱容量が一定なので暖房強度を調節し難
い問題点がある。即ち、加熱装置１３０内に設けられた
ヒーターは常に一定量の熱を放出するので、実質的に加
熱装置１３０の加熱容量は変わらなく、空調機器１０１
は使用者の設定した暖房温度に比例する速度で送風ファ
ンを回転させることによって暖房強度を調節する。従っ
て、使用者の設定した温度が低い場合は短時間内に設定
温度に到達するようになり、設定した温度が高い場合は
設定温度に到達するに長時間かかるようになる。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、従来のこのような問題点を考慮して、加熱容量を容
易に可変させることができる空調機器用ヒーター組立体
を提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前述した目的は、本発明
に係る空調機器用ヒーター組立体において、相互平行す
るように配置される棒状の多数のヒーターユニットと、
前記ヒーターユニットの両端部に配置されて前記ヒータ
ーユニットの両端部に貫通される多数の貫通孔を備える
一対の支持プレートを有するヒーターフレームと、前記
貫通孔に各々着脱自在に挿入されて前記ヒーターユニッ
トの両端部を把持する弾性材質の多数のホルダとを含む
ことを特徴とする空調機器用ヒーター組立体により達成
される。

【００１２】本発明によれば、ヒーターユニットをヒー
ターフレームから容易に取り外せ、これに伴い空調機器
の暖房容量を容易に変化させることができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して本
発明の望ましい実施の形態を詳細に説明する。図１は本
発明に係るヒーター組立体を備える空調機器の分解斜視
図であり、図２及び図３は図１の部分拡大図である。空
調機器１は、従来の空調機器と同様、外観を形成する外
部ケーシング３、外部ケーシング３の前面の下部に設置
されて吸入口９を有する吸入カバー５、吸入カバー５の
上側に設けられて操作パネル１３を有する操作カバー１
１、及び操作カバー１１の上側に設けられて吐出口１７
を有する吐出カバー１５とを備えている。室内の空気は
吸入口９を通じて外部ケーシング３内に吸入され、外部
ケーシング３内の空気は吐出口１７を通じて室内に吐出
される。

【００１４】吐出カバー１５には水平軸線を中心に回動
可能な垂直操向翼１９、及び垂直軸線を中心に回動可能
な水平操向翼２１が設けられている。垂直操向翼１９は
吐出口１７を通じて吐出される空気の垂直方向上の吐出
方向を調節し、水平操向翼２１は吐出口１７を通じて吐
出される空気の水平方向上の吐出方向を調節する。

【００１５】外部ケーシング３の内部空間は分離板２７
により一対の熱交換室２８、２９、即ち、下部の冷却室
２８と上部の加熱室２９とに区画されている。冷却室２
８内には冷却システム(図示せず)が設けられており、加
熱室２９内には本発明にともなうヒーター組立体３０が
設けられている。

【００１６】分離板２７の下部には空気ダクト２３が設
けられており、この空気ダクト２３内には送風ファン
(図示せず)が設けられている。空気ダクト２３の両側面
には吸入開口２４が形成されており、上面には吐出開口
２５が形成されている。送風ファンの作動時、冷却室２
８内の空気が吸入開口２４を通じて空気ダクト２３内に
吸入される。分離板２７は吐出開口２５に対応される連
通孔２７aを持ち、空気ダクト２３内に吸入された空気
は吐出開口２５及び連通孔２７aを通して加熱室２９に
供給される。

【００１７】ヒーター組立体３０は、多数のヒーターユ
ニット４０、ヒーターユニット４０を支持するヒーター
フレーム７０、及びヒーターユニット４０をヒーターフ
レーム７０に固定させるための多数のホルダ５０とを含
む。

【００１８】ヒーターユニット４０は長棒状を持ち、ヒ
ーターフレーム７０内で相互平行するように配置され
る。ヒーターユニット４０はその内部にPTC（Positive
Temperature Coefficient）素子４３を備えており、ま
た、ヒーターユニット４０の両端部にはヒーターユニッ
ト４０に電源を供給するための電源接続端子４１が設け
られている。

【００１９】ヒーターフレーム７０は、図２及び図３に
示したように、ヒーターユニット４０の両端部に配置さ
れる一対の支持プレート７１、及び支持プレート７１を
連結する一対の側面プレート７２で構成されている。支
持プレート７１はヒーターユニット４０の端部が貫通す
る多数の貫通孔３１を持つ。ヒーターユニット４０の電
源供給端子４１は貫通孔３１を通してヒーターフレーム
７０の外側に露出される。

【００２０】図４に示したように、ホルダ５０は結合グ
ルーブ５２を有している。ホルダ５０を貫通孔３１に挿
入すれば、貫通孔３１の縁部が結合グルーブ５２と結合
され、これに伴いホルダ５０がヒーターフレーム７０に
装着される。

【００２１】ホルダ５０の両側面には受入溝５１が形成
されており、受入溝５１内には電源接続端子４１の通過
するホルダ孔５３が形成されている。このホルダ孔５３
に電源接続端子４１が挿入され、これに伴いヒーターユ
ニット４０がホルダ５０により支持され、また電源接続
端子４１がヒーターフレーム７０の外側に露出されるよ
うになる。受入溝５１はヒーターユニット４０の端部を
係合して受け入れる。ヒーターフレーム７０の外側に露
出された電源接続端子４１には外部の電源を供給するた
めの電源供給線(図示せず)が連結される。

【００２２】ホルダ５０は絶縁性を有する弾性材質で製
造され、望ましくはシリコンで製造される。従って、ヒ
ーターユニット４０がヒーターフレーム７０に対して電
気的に絶縁され、また、ホルダ５０を貫通孔３１に容易
に設けられ、貫通孔３１から容易に取り外せる。

【００２３】ヒーターフレーム７０の上部には遮断網６
０が設けられている。遮断網６０はヒーターフレーム７
０の上部開口を遮断して、ヒーターフレーム７０内への
異物の流入を防止する機能をする。

【００２４】空調機器１が冷房モードで作動する時は、
冷却システムと送風ファンは動作し、ヒーター組立体３
０は動作しない。従って、吸入口９を通じて冷却室２８
に吸入された冷気は冷却システムにより冷却された後、
空気ダクト２３内に流入される。空気ダクト２３内の冷
却された空気は送風ファンにより加熱室２９内に供給さ
れ、吐出口１７を通じて室内に吐出される。これに伴
い、室内空気の冷房作動が行われる。

【００２５】空調機器１が暖房モードで作動する時は、
ヒーター組立体３０と送風ファンは動作し、冷却システ
ムは動作しない。従って、吸入口９を通じて冷却室２８
に吸入された空気は空気ダクト２３内に流入された後、
送風ファンにより加熱室２９内に供給される。加熱室２
９内で空気はヒーター組立体３０により加熱され、加熱
された空気が吐出口１７を通じて室内に吐出される。こ
れに伴い、室内空気の暖房作動が行われる。

【００２６】使用者が空調機器１の暖房容量を調節しよ
うとする場合は、ヒーターフレーム７０内に設けられた
ヒーターユニット４０の個数を調節する。即ち、使用者
はホルダ５０をヒーターフレーム７０から取り外して、
ヒーターフレーム７０から適切な個数のヒーターユニッ
ト４０を取り外す。これに伴い、ヒーター組立体３０の
加熱容量が変化される。ホルダ５０が弾性材質で製造さ
れているので、ホルダ５０をヒーターフレーム７０から
取り外しやすくなる。使用者はヒーターユニット４０を
再びヒーターフレーム７０に設けて暖房容量を増やすこ
とができる。

【００２７】図５は本発明の他の実施の形態を示してい
る。図５において、前述した実施の形態と実質的に同じ
部分については同じ参照符号を付する。本実施の形態に
おいて、空調機器を構成する各部分の構成は実質的に前
述した実施の形態と同一である。ただし、本実施の形態
では各々複数のヒーターユニット４０を備えた四つのヒ
ーターフレーム７０が設けられており、また、分離板２
７7aにはこのヒーターフレーム７０の各々に対応する四
つの連通孔２７aが形成されている。本実施の形態にと
もなう空調機器の動作及び効果は前述した実施の形態と
同一である。

【００２８】

【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、ヒ
ーターユニット４０をヒーターフレーム７０から容易に
取り外せ、これに伴い空調機器の暖房容量を容易に変化
させることができる。

【００２９】以上では本発明の望ましい実施の形態を示
しかつ説明したが、本発明は前述した特定の望ましい実
施の形態に限らず、請求範囲で請求した本発明の要旨を
逸脱せず当該発明の属する技術分野において通常の知識
を持つ者ならば誰でも多様な変形実施が可能なことは勿
論、そのような変更は請求範囲記載の範囲内にあるよう
になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係るヒーター組立体を備える空調機
器の分解斜視図である。

【図２】 図１の部分分解斜視図である。

【図３】 図２の部分拡大図である。

【図４】 図２のV-V線による拡大断面図である。

【図５】 本発明の他の実施の形態を示す図である。

【図６】 従来の空調機器の分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 空調機器 ３０ ヒーター組立体 ３１ 貫通孔 ４０ ヒーターユニット ４１ 電源接続端子 ５０ ホルダ ５３ ホルダ孔 ６０ 遮断網 ７０ ヒーターフレーム ７１ 支持プレート

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 空調機器用ヒーター組立体において、 相互平行するように配置される棒状の多数のヒーターユ
   ニットと、 前記ヒーターユニットの両端部に配置され、前記ヒータ
   ーユニットの両端部が貫通される多数の貫通孔を備える
   一対の支持プレートを有するヒーターフレームと、 前記貫通孔に各々着脱自在に挿入され、前記ヒーターユ
   ニットの両端部を把持する弾性材質の多数のホルダとを
   含むことを特徴とする空調機器用ヒーター組立体。
2. 【請求項２】 前記ヒーターユニットはその両端部に電
   源接続端子を持ち、前記ホルダは前記電源接続端子を前
   記ヒーターフレームの外側に露出させるホルダ孔を備え
   ることを特徴とする請求項１に記載の空調機器用ヒータ
   ー組立体。
3. 【請求項３】 前記弾性材質はシリコンであることを特
   徴とする請求項１に記載の空調機器用ヒーター組立体。
4. 【請求項４】 前記ヒーターフレームの上部に設けられ
   て前記ヒーターフレーム内への異物の流入を防止する遮
   断網をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の空
   調機器用ヒーター組立体。