JP3052238U - 腰部固定ベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 腰部に巻き付けて装着する健康用ベルトにお
いて、腰痛等を未然に防止する腰部保護に適した、吸水
性に富み、装着感良好で動作の支障とならない腰部固定
ベルトの提供を目的とする。 【解決手段】 帯状体ベルト本体の材料を内部に多数の
孔（毛細管）を持つ繊維で縫製し、該ベルトの短手方向
の幅を１００ｍｍから１５０ｍｍとして本考案の腰部固
定ベルトとした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】 本考案は整形外科用コルセットの技術分野に属し、 詳しくは、人体の腰部に巻付け装着する、腰痛防止等を目的とした腰部保護用の 固定ベルトに関する。

【０００２】

【従来の技術】 従来、腰部に巻き付け装着する固定ベルトとしては、整形 外科で使用されるコルセットや健康器具用ゴムベルトがあり、使用状況により多 様なものが提供されている。

【０００３】 この種のベルトでは、腰部の固定効果とともに装着感が重要となるため、従来 より多くの工夫がなされている。その中で、装着中不快感の原因となるムレを防 止するための対策品として、素材にメッシュを使用したり、ベルト表面に多数の 小孔を設ける等の手段を施したものが提供され、通気性が確保されることにより 、使用中の装着感の向上に一定の効果をあげている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 治療目的であれば、前記したような従来 の対策品の装着感であっても、治療効果との相対的関係において受け入れられる ものであるが、一方運動選手を代表とする腰部に激しい付加を要求される人々の 間では、腰痛等を未然に防止する腰部保護用固定ベルトの要望があり、このよう な要望に対しては充分答えられる装着感を提供するものではない。

【０００５】 すなわち、従来のムレ防止手段では一定の通気性、吸水性は期待できるものの 、激しい運動や長時間の装着による多量の汗に対応できるだけの吸水性は無く、 健常者が予防のため使用するのに満足な装着感を提供するものではない。

【０００６】 また、従来製品は、治療を主たる目的とするため、腰部の固定が最優先され、 より確実な固定のため、ベルト材質を固くし、ベルトの短手方向の幅を広くする 傾向があり、通常該幅は１５０ｍｍ以上で提供されている。これは治療には有効 に作用するが、幅が広く、装着感が固いことで腰部に装着したとき肋骨等にあた り、該部の痛みの原因となり、また日常生活時、特に運動時には動き難い等の問 題があり、健常者の腰部保護の目的としての装着には受け入れられるものではな い。

【０００７】 上記問題点に鑑み本考案は、腰痛等を未然に防止する腰部保護に適した、吸水 性に富み、装着感良好で動作の支障とならない腰部固定ベルトの提供を目的とす る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】 本考案の腰部固定ベルトは、腰部に巻き付 けて装着する帯状体ベルト本体の材料を、繊維内部に多数の孔（毛細管）を持つ 繊維で縫製した。

【０００９】 また、帯状体ベルトの短手方向の幅を１００ｍｍから１５０ｍｍとして本考案 の腰部固定ベルトとした。

【００１０】

【作用】 ベルト本体に多数の孔（毛細管）を有する繊維を用いたことによ り、該孔が毛細管現象の働きをし、水や汗をすばやく吸収、蒸散させるため非常 に吸水性に優れている。また、吸水された水分は繊維内部の孔を通り抜けるだけ で、繊維が水により膨張することがないため、汗をかいてもべとつき感がなく、 通気性を失うことがない。

【００１１】 更に、ベルト本体の幅が１００ｍｍから１５０ｍｍと従来品と比較して狭いこ とで、肋骨等への接触を防止でき、日常活動、運動中の動作への影響を低減可能 となる。一方ある程度の幅が確保されることで腰部の固定効果も損なわれない。

【００１２】

【考案の実施の形態】 以下本考案の実施の形態を図面を参考しながら詳細 に説明する。

【００１３】 図１は本考案の実施形態の腰部固定ベルトの一例を示すもので、腰部に一巻き 可能な長さの帯状体ベルト本体１と、該ベルト本体１の装着時外側となる面に、 本体ベルト１長手方向と平行に、本体ベルト１より細く、かつ短い、弾性体より なるゴムバンド２を、本体ベルト１数カ所に設けたバンド通し３に、通して設け 、該ゴムバンド２両端の各々対応する位置に、腰部に巻き付け固定するための係 止手段である面状ファスナー４を設けて構成した。尚、ベルト本体１が弾性体で あれば、係止手段は、ゴムバンド２のように別に設ける必要はなく、ベルト本体 １の両端の対応する位置に面状ファスナー４を設ければ良い。

【００１４】 上記帯状体ベルト本体１は、吸水性、通気性に優れた、繊維５内部に多数の孔 ６（毛細管）を有する材料（アクワロン カネボウ製）を使用して縫製したもの で、該繊維５の構造模式図を図２に示す。該繊維５は、前記孔６が毛細管現象の 働きをし、汗をすばやく吸収、発散させるほか軽量性、通気性などに優れた特長 をもつ。

【００１５】 また、帯状体ベルト本体１の短手方向の長さは、用途、すなわち治療ではなく 腰痛予防の観点から健常者の日常活動、更には運動選手への使用を考慮し、動作 に支障がなく、かつ腰部保護効果を損なうことのない厚さである、１００ｍｍか ら１５０ｍｍが選択される。尚、本考案の実施形態では１２０ｍｍとした。

【００１６】 本考案の腰部固定ベルトは、ベルト本体１を腰部に巻き、更に該上部をゴムバ ンド２でその弾性を利用して引き延ばす様にして巻き、面状ファスナー４で係止 して固定して使用する。用途は限定するものではないが本考案の目的である、腰 部保護、すなわちスポーツ等で腰部に激しい付加をかけるさいや、日常的に腰痛 をあらかじめ防止したいさいに使用するのに特に適している。

【００１７】

【考案の効果】 本考案によれば、内部に多数の孔を有する繊維の効果によ り吸水性、通気性に優れているため、長期間の着用、あるいは多量の汗をかいた 場合でもべとつき感がなく良好な装着感が得られる。

【００１８】 また、腰痛予防等保護を目的として最適なベルト幅となっているため、腰部固 定効果を失うことなく、よって腰痛予防に効果があり、かつ肋骨等へのあたりを 解消し、日常動作、運動活動に支障なく、違和感や、制約のない装着感を実現す ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の腰部固定ベルトの実施の形態の一例
を示す全体図

【図２】 本考案のベルト本体の繊維構造を示す模式図

【符号の説明】

１． ベルト本体 ２． ゴムバンド ３． バンド通し ４． 面状ファスナー ５． 繊維 ６． 孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 帯状体のベルトであって、ベルト本体端
   部に設けるか、あるいはベルトに付属して設ける係止手
   段により、腰部に巻きけ付け固定して装着する腰部固定
   ベルトにおいて、該ベルト本体が多数の孔を有する繊維
   により縫製されることを特徴とする腰部固定ベルト。
2. 【請求項２】 ベルト本体の短手方向の幅が１００ｍｍ
   から１５０ｍｍである請求項１の腰部固定用ベルト。