JP3052059U - 電気プラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンセントからのプラグの取外しを容易にす
るための改良された手段を有する、平らで低い輪郭のプ
ラグを提供する。 【解決手段】 電気プラグは、入れ子式に作動すること
ができる第１部分及び第２部分を備え、それによって、
電気プラグは、一方の部分が他方の部分を取り囲む第１
位置から、内部の部分を露出させた拡張した状態に拡大
することができる。これにより、限られた空間で使用さ
れるように小さくすることができるが、同時に、壁に取
付けたコンセント等からプラグを取り外すことが望まれ
るときは、プラグを保持するのを容易にするための、よ
り大きい表面積を与えるように拡大することができるプ
ラグを提供する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は電気プラグに関し、特に、限られた空間で使用されるようになってい るこのようなプラグに関する。

【０００２】

【考案の背景技術】

本考案は、電気器具、例えば、電灯、テレビ受像機セット、オーディオ装置等 の家庭用電気器具を、壁に取り付けたコンセントに接続するのに使用されるタイ プの電気プラグに関する。壁に取り付けたコンセントは幾分目障りであり、それ らをテーブル、キャビネット、本箱等のような家具品目の後ろに配置する傾向が あり、或いは、しばしば、コンセントの前以外に家具品目を置く所がないことが ある。 このようなコンセントは、特に、比較的動かすことがなく、規則的にプラグを コンセントに差し込むこと、そして、プラグをコンセントから抜くことを必要と しない器具について、なお使用することができる。しかしながら、このような状 況は正に問題点がある。ほとんどの注目に値する在来の電気プラグは比較的厚い 傾向にあり、従って、電気プラグを収容するためにそれに対応する大きい空間を 壁と家具品目との間に残しておかなければならなかった。この空間はむだである とともに、目障りである。

【０００３】

【従来の技術】

この問題を軽減するための多数の試みが、電気プラグの厚さを減じることによ ってなされている。 このような試みの例は、使用中に電気ワイヤが壁から外方へ延びるのではなく 、電気ワイヤが壁に平らに位置することができるように、電気ワイヤをピボット 式接続により薄いプラグ本体に接続するような米国意匠特許第３７５，２９１号 を含む。米国特許第５，４５４，７３１号及びヨーロッバ特許出願公開第ＥＰ０ ５８９８８１Ａ号はまた、平らな「低い輪郭の」プラグ本体が、壁と平行に延び るようにプラグ本体に接続されているワイヤを備えた構造を開示している。他の 例は、米国特許第４，８５７，０１３号でわかるはずである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、非常に薄く低い輪郭のプラグについての１つの問題点は、この プラグ本体は、コンセントからプラグを取り外すのに必要な力を及ぼすように、 使用者がプラグをうまく把持することができないため、（特に、しばしば、プラ グとコンセントとの間にかなりきつい嵌め合いがあるので、）使用後にプラグを 取り外すことが難しいという点にある。 米国特許第５，４５４，７３１号及び米国特許第４，８５７，０１３号は、壁 に対してある角度で延びるように平らな位置から移動させることができ、かつコ ンセントからプラグを引くのに使用することができるピボット式引きタブを設け ることによって、この問題を解決しようと試みる。しかしながら、これらの構造 は、その構造により、多大な応力を引きタブにかけ、破壊になるかもしれないと いう点で不利となることがある。

【０００５】 本考案の目的は、コンセントからのプラグの取外しを容易にするための改良さ れた手段を有する、平らで低い輪郭のプラグを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

従って、本考案によれば、第１部分及び第２部分を有するプラグ本体を備え、 前記第１部分には、コンセントに挿入可能な電気ピンが形成され、前記第２部分 は、前記第１部分を取り囲み、前記第１部分に対して入れ子式に作動するように なっている電気プラグを提供する。 この構造により、プラグ本体は、通常、限られた空間にたやすく順応するため に、薄くかつ低い輪郭を有するが、壁に取付けたコンセントからプラグを取り外 すことが望まれるときは、コンセントからプラグを取り外すために使用者がプラ グを把持するのを容易にするために、プラグの寸法を拡大するように、第２部分 を第１部分に対して入れ子式に作動させることができる。

【０００７】 好ましくは、入れ子式作動の方向は、前記ピンの軸線と平行であり、かくして 、コンセントからプラグを取り外すことを望むときのプラグの作動方向と平行で ある。しかしながら、ピンの軸線と平行な方向の作動の少なくとも十分な成分が あるという条件で、入れ子式作動の他の方向も可能である。 好ましくは、第１部分と第２部分は実質的に同じ厚さ（高さ）のものであり、 第２部分は、第２部分が第１部分を完全に取り囲む第１位置と、第１部分を実質 的に完全に露出させた第２位置との間で作動することができる。この方法では、 第１位置から第２位置までの第２部分の入れ子式摺動によって、プラグ本体の有 効寸法を、ほとんど２倍にすることができる。 好ましくは、第１部分と第２部分は、この２つの部分の相互の分離を阻止する ための手段を備える。このような手段は、例えば、前記第１部分及び第２部分に 形成された相互に係合する部分を含む。

【０００８】 好ましくは、プラグ本体の第１部分は、電気ワイヤを通すための孔を設けた周 囲壁を備える。電気ワイヤはプラグ本体の第１部分内のピンに電流を通じる。プ ラグ本体の第２部分は、同様に、ワイヤの通過が可能な対応する孔を備える。 特定の好ましい実施の形態では、プラグ本体の第１部分と第２部分は、各々、 環状壁を形成した全体的に管状の部分を備え、第２部分が第１部分を取り囲むこ とができるように、第２部分は第１部分より大きい直径を有し、第１部分の壁に は、第１部分の軸線と平行に延びる少なくとも１つの溝が設けられ、第２部分の 壁には、上記溝で摺動作動可能なように上記溝に受け入れられるようになってい る少なくとも１つの出張りが設けられる。 好ましくは、両方の環状壁は、ケーブルを通すことができる孔を備える。

【０００９】

【考案の実施の形態】

今、本考案の幾つかの実施の形態を例示として添付図面を参照して説明する。 図１から図４を参照すると、これらの図に本考案による電気プラグの好ましい 実施の形態を示す。電気プラグは全体的に円形の第１部分１及び第２部分２を備 える。第１部分１はベース部分と、このベース部分を通る電気ピン３とを備える 。図に示す実施の形態では、ピン３は３つの平らなピンであるが、任意の他の形 態のピンを設けてもよいし、或いは、任意の他の数のピンを設けてもよいことを 理解すべきである。 第１部分１の形態は、側壁４を有する浅く全体的に管状の本体である。電力ケ ーブル６の電気プラグ内部への通過のための孔５が壁４の側面に設けられ、この 電力ケーブル６は、在来の方法（図示せず）でピン３に接続される個々のワイヤ （電流が通じている（ライブ）ワイヤ、中立の（ニュートラル）ワイヤ、接地し た（アース）ワイヤ）７からなる。第１部分１には又、第１部分１のベースの周 囲のまわりに延び、かつ電気プラグの下面のなめらかな延長部を形成する環状フ ランジ部分８が形成されている。

【００１０】 第２部分２も、壁部分９を形成した全体的に浅い管状の本体の形態である。し かしながら、壁部分９の周囲は、これに対応する第１部分１の壁部分４よりわず かに大きく、従って、図に示すように、第１部分１を第２部分２の中に受け入れ ることができる。壁部分９は又、電気ケーブル又はリードが電気プラグの内部へ 通ることができるように、寸法及び位置が孔５に対応する孔１０を有する。しか しながら、孔１０には、以下で説明するように、第２部分が第１部分に対して、 なお移動することができるように、電気プラグのベースに向かう開放面が形成さ れていることに注目すべきである。 図４で特に明瞭にわかるように、電気プラグの第１部分１には又、１２０°間 隔で壁部分４に構成された３つの溝１１が形成されている。溝１１は、第１部分 １の軸線とほぼ平行に、従って、ピン３の軸線と平行に、かくして、コンセント に電気プラグを挿入する方向／コンセントから電気プラグを引き抜く方向と平行 に、電気プラグの第１部分１の管状本体部分の長さにわたって延びる。第２部分 ２の壁９にも同様に、溝１１内に嵌まり込み、溝１１に沿って摺動するように寸 法決めされ、溝１１に対応して内方に差し向けられた３つの出張り１２が形成さ れている。図で明瞭に見ることはできないけれども、フランジ部分８から遠い方 の第１部分１の壁４の端には、外方へ係合する固定した突出部が形成されている 。第２部分２の上面は、任意所望の方法で形成される。第２部分２の上面は、例 えば、完全に閉じられていてもよいし、或いは、図に示すように、装飾的な方法 で形成されていてもよい。

【００１１】 今、電気プラグの操作を説明する。第１部分１と第２部分２は、第２部分２の 壁９が第１部分１のフランジ８に載りかつ第１部分１の壁を取り囲んでいる状態 で第２部分２が第１部分１を取り囲む、図１及び図２に示す第１位置と、第１部 分１が露出された、図３及び図４に示す第２位置との間で作動することができる 。この第１位置では、電気プラグは薄くて低い輪郭の状態にあり、できる限り少 ない空間をとる。しかしながら、プラグをコンセントから引き抜くことが望まれ るときには、出張り１２が第１部分１に形成された固定した突出部によって停止 されるまで、出張り１２が溝１１に沿って摺動する状態で、第２部分２を入れ子 式に第１部分１に対して摺動させることによって、たやすく電気プラグの寸法を 増大させることができる。

【００１２】 この方法では、ほとんど２つの要素によって電気プラグの寸法を増大させるこ とができ、コンセントからの引き抜きを容易にするように、保持すること及び引 くことがよりたやすい、より大きい表面積を有する非常に大きいプラグを提供す る。 もちろん、本発明は説明した実施の形態に限定されない。前述したように、異 なる国の異なる標準を考慮に入れるために、ピンの形態を変えてよいだけでなく 、もちろん、達成される入れ子式の作動を変えてもよい。例えば、他の可能な実 施の形態は、壁４の外面及び壁９の内面に単純ねじを設けてもよく、その結果、 第１部分１と第２部分２は、ねじ作動によっていっしょになるように作動するこ ともできるし、或いは、離れるように作動することもできる。しかしながら、説 明した実施の形態の利点は、簡単な単一の引き作動だけが必要であり、プラグを 大きくするのに必要とされる作動が引き抜き操作のすべての部分であるように、 作動は、いずれにしても、コンセントからのプラグの引き抜きの方向であるとい うことにある。

【図面の簡単な説明】

【図１】プラグが平らで拡大していない状態における、
本考案の実施の形態による電気プラグの上方から見た斜
視図である。

【図２】電気プラグの下方から見た、図１に対応する斜
視図である。

【図３】プラグ本体の２つの部分を離すように作動させ
た状態における、図１に対応する斜視図である。

【図４】電気プラグの下方から見た、図３に対応する斜
視図である。

【符号の説明】

１ 第１部分 ２ 第２部分 ３ 電気ピン ４ 側壁 ５ 孔 ６ 電力ケーブル ７ ワイヤ ８ 環状フランジ部分 ９ 壁部分 １０ 孔 １１ 溝 １２ 出張り

Claims (10)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１部分及び第２部分を有するプラグ
   本体を備え、前記第１部分には、コンセントに挿入可能
   な電気ピンが形成され、前記第２部分は前記第１部分を
   取り囲み、前記第１部分に対して入れ子式に作動するよ
   うになっていることを特徴とする電気プラグ。
2. 【請求項２】 前記入れ子式作動の方向は、前記電気
   ピンの軸線と平行であることを特徴とする請求項１に記
   載の電気プラグ。
3. 【請求項３】 前記第１部分と前記第２部分は実質的
   に同じ高さのものであることを特徴とする請求項１に記
   載の電気プラグ。
4. 【請求項４】 前記第２部分は、該第２部分が前記第
   １部分を取り囲む第１位置と、前記第１部分を露出させ
   た第２位置との間で作動することができることを特徴と
   する請求項１に記載の電気プラグ。
5. 【請求項５】 前記第１部分と前記第２部分は、それ
   らの部分の相互の分離を阻止するための手段を備えるこ
   とを特徴とする請求項１に記載の電気プラグ。
6. 【請求項６】 前記分離阻止手段は、前記第１部分及
   び前記第２部分に形成された相互に係合する部分を含む
   ことを特徴とする請求項５に記載の電気プラグ。
7. 【請求項７】 前記第１部分と前記第２部分の各々
   は、前記プラグの中への電気ケーブルの進入を可能にす
   るための手段を備えることを特徴とする請求項１に記載
   の電気プラグ。
8. 【請求項８】 前記第１部分と前記第２部分は、各
   々、環状壁を形成した全体的に管状の部分を備え、前記
   第２部分は前記第１部分より大きい直径を有し、前記第
   １部分の前記壁には、前記第１部分の軸線と平行に延び
   る少なくとも１つの溝が設けられ、前記第２部分の前記
   壁には、前記少なくとも１つの溝で摺動作動可能なよう
   に前記少なくとも１つの溝に受け入れられるようになっ
   ている少なくとも１つの出張りが設けられることを特徴
   とする請求項１に記載の電気プラグ。
9. 【請求項９】 前記各壁は、電気ケーブルの通過を可
   能にするための孔を備えることを特徴とする請求項８に
   記載の電気プラグ。
10. 【請求項１０】 前記第１部分には、その最も下の面に
    隣接した環状フランジが形成されていることを特徴とす
    る請求項８に記載の電気プラグ。