JP3051424U - 録音・再生機能を備えた額縁収納陶板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変色・褪色がなく、絵柄面に傷が着かない陶
板を、額縁に装飾収容して陶板の美観を強調した記念陶
板を、声のメッセージとともに贈り得るようにし、包装
を解くと同時に声のメッセージが飛び出す。 【解決手段】 回り縁１の嵌め込み部８に嵌められる裏
板２に、絵柄を表した陶板３を貼り付け、上記貼り付け
られた陶板３と裏板２の界面周囲に、陶板の外形にぴっ
たりのマスク４を嵌め込み、そのマスク４の上面に、上
記陶板３の周りに溝縁５を形成するように化粧マスク７
を貼り合わせて一体にするとともに、上記裏板２に録音
・再生モード選択回路、シーケンサー、録音・再生制御
回路、記憶回路および増幅回路からなる録音・再生装置
３０を組み込み、これを回り縁１の嵌め込み部８に嵌め
込んでなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この発明は、額縁入り陶板とともに祝詞、弔辞などのメッセージを音声で贈り うる額縁入り陶板に関する。

【０００２】

【従来の技術】

慶事・弔事に際し、古くから祝電や弔電が贈られてきているが、近年になって 祝電や弔電の付加価値を高めるために、該電報に刺繍あるいは漆器などの額縁を 添えられるようになってきている。また、電報の表紙に音声合成回路を組み込み 慶事・弔辞に見合ったメロディーを奏でる電報が盛んに利用されるようになって いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術であって、前者のものでは、単に記念品を添えるだけであること 、また、記念品が刺繍や漆器では褪色・変色あるいは表面に傷が入りやすいなど の問題があり、後者のものでは、贈り主自らの声で祝辞（弔辞）を贈ることがで きないとの不満がある。

【０００４】 この考案は上記の問題に鑑み、表面に傷の付くことがなく褪色・変色のない陶 板を額縁に納め、これとともに贈り主自らの声を相手側に届けることのできるも のを提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために請求項１の考案は、陶板を額縁に装飾収容し、上記 額縁の構成部材である裏板に録音・再生装置を付設してなる構成を採用したもの である。

【０００６】 請求項２の考案は、上記録音・再生装置が、収録モード・再生モードを選択す るモード選択回路と、上記モード選択回路の出力に従って作動する収録・再生制 御回路と、収録情報の記憶回路および再生出力を増幅する回路とからなる構成を 採用したものである。

【０００７】 請求項３の考案は、上記録音・再生装置に光スイッチを配設し、該光スイッチ が受光したときに再生モードを選択して音声を再生する構成を採用したものであ る。

【０００８】 上記の如く構成するこれらの考案にあっては、第一に記念品の主体として陶板 を採用したので褪色・変色の心配がなく、絵柄の表面に傷が付くような心配がな くなる。第二に陶板を収容する額縁の裏板にシート状あるいはカード状の録音・ 再生機能を付設したので、贈り主自らの声をメッセージとして相手方に贈ること ができる。また、第三に記念品が相手方に届けられ、包装ケースから記念品を取 り出されたとき贈り主の声でメッセージが再生される。

【０００９】

【考案の実施の形態】

次に、この考案の実施形態を図面とともに説明する。陶板３は、回り縁１の嵌 め込み部８に嵌められる裏板２の前面略中央に接着剤でもって接着される。裏板 ２に接着された陶板３の接着界面の周りには接着剤のはみ出し、あるいは陶板３ の裏面に存在する凹凸２３の目隠として陶板の外形にぴったりの窓を開けたマス ク４を裏板２上に重ねる（このとき上記マスク４の外回りは、裏板２と一致する ようになっている）。

【００１０】 さらに、上記マスク４の上面には、陶板３の周りに溝縁５が形成するように、 陶板３の外形寸法より僅かに大きい内形寸法で、かつ、その周りが傾斜面の窓縁 ６とした窓を開けた化粧マスク７を貼り合わせる（このとき、化粧マスク７の外 回りは、裏板２の外回りと一致するようになっている）。なお、上記では、窓縁 ６を傾斜面としているが、必ず傾斜面にする必要はなく、絵柄や全体形状のバラ ンスを考慮して曲面にしたり垂直面にすることもできる。

【００１１】 また、裏板２には、音声の録音・再生装置３０が組み込まれている。この音声 の録音・再生装置３０は、録音・再生モード選択回路３１、シーケンサー３２、 録音・再生制御回路３３、記憶回路３４および増幅器３５とからなる回路基板３ ６と、電源３７、手動電源スイッチ３８、光スイッチ３９、録音・再生切り替え スイッチ４０、マイクロフォン４１およびスピーカー４２とからなっている。

【００１２】 上記のように陶板３と録音・再生装置３０を組み込んだ額縁１１の裏面（上記 実施形態では押さえ板９の裏面）には、宛て名表示欄１２ａとメッセージ本文１ ２ｂとを表したメッセージシート１２が貼り付けられ配達用ケース１３に納めら れて配達されるが、ケース１３に納める前に贈り主のメッセージが録音される。 なお、図１において９は裏板の背面に存在する凹凸を吸収するための発泡板材で １０は、裏板２等を固定する止め金である。

【００１３】 配達用ケース１３は、その表面部分１４には、前記メッセージシートの宛て名 表示欄１２ａに対応する位置に透視窓１５が形成され、この透視窓１５には、透 明フィルムが貼られている。表面部分１４の周囲には、額縁１１の厚さに相当す るマチ１６がとられ、その左右両側には折り畳み片１７が連接されている。なお 、１８はマチに連接された折り込み片である。

【００１４】 表面部分１４の上下には上記マチ１６を介して下側覆い片１９と上側覆い片２ ０とが連接されている。下側覆い片１９の中程にはスリット２１が開けられ、上 側覆い片２０にはその上端に連続して差し込み片２２が設けられて、額縁１１を 包み込んだ状態で上記スリット２１に差し込み片２２が差し込まれ、配達用ケー ス１３の包装状態が固定されるようになっている。

【００１５】 裏板２に、陶板３を接着し、録音・再生装置３０を組み込んだ額縁１１の包装 は、額縁１１のメッセージシートを貼付した面を配達用ケース１３の表面部分１ ４に向けて置き、マチ１６ａを立ち上げて左右の折り畳み片１７を折り畳み折り 込み片１８を内側に倒す。次いで下側覆い片１９をマチ１６ｂを立ち上げながら 折り返し、次いで上側覆い片２０を同様にして折り返し、下側覆い片１９のスリ ット２１に上側覆い片２０の上端に連続して設けられた差し込み片２２を差し込 んで包装は完了する。なお、陶板３を保護するために包装する前に額縁１１の前 面に発泡シート（図示せず）を差し込むことが好ましい。

【００１６】 次に、音声の録音・再生装置について説明する。手動電源スイッチ３８を接点 ａに接続し、録音・再生切り替えスイッチ３４をｏｎにしてメッセージを録音す る。切り替えスイッチ４０をｏｎにすると録音・再生選択回路３１から録音指令 が出され、シーケンサー３２がスタート信号を発し、録音・再生制御回路３３で マイクロフォン４１が拾った音声波をアナログ／ディジタル変換（Ａ／Ｄ変換） され、記憶回路３４に記憶される。記憶回路の記憶能力に相当する時間が経過す るとシーケンサーからストップ信号が出されると同時にリセット信号が出されて 初期状態にもどる。

【００１７】 録音が終了すると手動電源スイッチ３８を接点ｂに切り替える。このとき光ス イッチ３９は接点ｂに位置しており、光センサーが受光しても接点ａに切り替わ らないように、図示しないコンデンサータイマーが挿入されているので、額縁１ １をケース１３に収納する間に録音が再生されることはない。

【００１８】 この状態で録音・再生額縁収納陶板を上述のケース１３に納めて発送する。録 音・再生額縁収納陶板を受け取った方では、梱包を解きケース１３から録音・再 生額縁収納陶板取り出すと、光スイッチ３９が受光し図示しないコンデンサータ イマーの作動後に録音されたメッセージが再生されてプレゼンターの声でメッセ ージとともに記念品が届けられる。

【００１９】 録音・再生切り替えスイッチ４０をｏｆｆ状態で光スイッチ３９または、手動 電源スイッチ３８をｏｎにすると録音・再生モード選択回路３１から再生指令が 出され、シーケンサー３２がスタート信号を発すると、録音・再生制御回路３３ が、記憶回路３４に書き込まれた録音情報を呼び戻しディジタル／アナログ変換 （Ｄ／Ａ変換）され増幅器３５を経てスピーカー４２から声のメッセージが再生 される。記憶回路の能力に相当する時間が経過するとシーケンサー３２からスト ップ信号が出され再生は終了し、続いて出されるリセット信号によって初期状態 に復帰する。なお、額縁１１をケース１３から取り出した後は、図示しない光セ ンサーのロック機構により不必要な再生が繰り返されないようになっている。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明した如くこの考案によれば、記念品として陶板を採用したことにより 変色・褪色せず、また、絵柄の表面に傷が付かず、長期間記念品として飾ること ができ、額縁に嵌められた陶板の絵柄は額縁の独特の構造により美観が強調され る。贈呈に際しては、贈り主の声でメッセージを届けることができ、感情を直に 伝えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る実施形態の断面図

【図２】同表面側斜視図

【図３】同裏面側斜視図

【図４】この実施形態で使用される配達用ケースの展開
図

【図５】同包装状態の斜視図

【図６】（ａ）この考案に係る実施形態の録音・再生装
置の正面図 （ｂ）同断面図

【図７】同回路ブロック図

【符号の説明】

１ 回り縁 ２ 裏板 ３ 陶板 ４ マスク ５ 溝縁 ６ 窓縁 ７ 化粧マスク ８ 嵌め込み部 ９ 押し板 １０ 止め金具 １１ 額縁 １２ メッセージシート １２ａ 宛て名表示欄（メッセージシートの） １２ｂ メッセージ本文 １３ 配達用ケース １４ 表面部分 １５ 透視窓 １６，１６ａ，１６ｂ マチ １７ 折り畳み片 １８ 折り込み片 １９ 下側覆い片 ２０ 上側覆い片 ２１ スリット ２２ 差し込み片 ２３ 陶板裏面の凹凸部 ３０ 録音・再生装置 ３１ 録音・再生モード選択回路 ３２ シーケンサー ３３ 録音・再生制御回路 ３４ 記憶回路 ３５ 増幅器 ３６ 回路基板 ３７ 電源 ３８ 手動電源スイッチ ３９ 光スイッチ ４０ 録音・再生切り替えスイッチ ４１ マイクロフォン ４２ スピーカー

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【手続補正書】

【提出日】平成１０年４月１０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項３

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 陶板を額縁に装飾収容し、上記額縁の構
   成部材である裏板に録音・再生装置を付設してなる録音
   ・再生機能を備えた額縁収納陶板。
2. 【請求項２】 上記録音・再生装置が、録音・再生モー
   ド選択回路と、シーケンサーと、録音・再生制御回路
   と、記憶回路および増幅回路とからなる請求項１に記載
   の録音・再生機能を備えた額縁収納陶板。
3. 【請求項３】 上記録音・再生装置に光スイッチを配設
   し、該光スイッチが受光したときに再生モードを選択し
   て音声を再生する構成とした録音・再生機能を備えた額
   縁収納陶板。