JP3051162B2 - 融合蛋白質の製造方法 - Google Patents

融合蛋白質の製造方法

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JP3051162B2 JP2512474A JP51247490A JP3051162B2 JP 3051162 B2 JP3051162 B2 JP 3051162B2 JP 2512474 A JP2512474 A JP 2512474A JP 51247490 A JP51247490 A JP 51247490A JP 3051162 B2 JP3051162 B2 JP 3051162B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は組換えポリペプチドの生産に関し、特に複数
の融合ドメインを有する合成蛋白質の製造に関する。更
に詳しくは、本発明は2つの生物学的活性を有する組換
え融合蛋白質の製造方法に関し、例えば選択された特性
や活性を有する結合分子としてレセプター蛋白質のよう
な組換え融合蛋白質等である。このような融合蛋白質
は、画像化処理、種々のヒト癌、感染症、機能性疾患の
治療及び診断に役立てたり、ワクチンの研究開発に応用
することができる。
2つの活性及び/又は機能を有する融合蛋白質は公知
であり、ペプチドホルモン、酵素、輸送(トランスポー
ト)蛋白質、レセプター蛋白質、ウイルス外殻(コー
ト)蛋白質、インターロイキン、リンフォカイン、免疫
グロブリン(Igs)およびこれらのフラグメントの組み
合せなどが知られている。これらの融合蛋白質のあるも
のは、増強された抗原性をもっていることが知られワク
チンの製造に有用であり、あるものは高い生物学的活性
があるため感染症、欠乏症、その他の疾患の治療に役立
つ。またあるものは、増強された標的能力があるために
診断薬として使用できる。(参考:融合蛋白質の例とし
てU.S.4,223,270,U.S.4,801,586 CA 1217156A,WO 88066
30A,JP 63267278A) 免疫グロブリン分子は融合蛋白質(例キメラ抗体)と
して生産されていた。免疫グロブリン分子は、ある特殊
な特異性をもつ種から最初のIg分子を最初の蛋白質ドメ
イン(例定常領域)にもち、別の特異性を持つ異なった
種からの第2のIgを第2ドメイン(定常領域)にもつ融
合ポリペプチドを形成しやすい構造をもつ。免疫グロブ
リン分子は非キメラモノクローナル抗体に代わるものと
して開発されたが、その多くは非ヒト由来(例、マウ
ス)であるためヒトに抗原性をもつ。ヒトモノクローナ
ル抗体は、最も好ましい治療剤であり、ヒトの免疫反応
を大きく減少させる作用がある。しかし細胞融合による
ヒトモノクローナル抗体の生産方法は、免疫になったヒ
ト脾臓細胞の入手が難しく、またヒトのハイブリドーマ
はとりわけ不安定であるため困難をきわめる。
ヒトのアミノ酸配列と非ヒトアミノ酸配列からなるキ
メラ抗体は、ヒトの免疫反応を減少させ、それ故に良好
な治療効果がある。従って、異なった哺乳動物からのIg
のLight(L)鎖とHeavy(H)鎖のアミノ酸配列からな
るハイブリッド抗体分子が提案されていた。このように
設計されたキメラ抗体は、哺乳動物(通常マウス)に由
来の定常(V)領域とヒト又は他の哺乳動物由来の定常
(C)領域から構成されている。(例えばEPO、出願番
号No.84302368.0(ジェネテック社)、85102665.8(日
本のリサーチテベリップメント社)、85305604.2(スタ
ンフォード大学);P.C.T.出願No.PCT/GB85/00392(セル
テック社);モリソン等Pro.Natl.Acad.Sci.U.S.A.81:5
851−6855;ボウリアン等(1984)Nature 312:643−646;
スハーゲン等(1986)J.Immol.137:1066−1074) 予め決められた特性を持つ組換えキメラ抗体の生産
は、特にクローン化したゲノムDNAフラグメントを使用
する。例えば、H鎖とL鎖をコードしたゲノムDNA配列
は、再配列した形(即ち、B細胞が成熟している間の組
換えから生じたDNA配列)でクローン化することができ
る。これらのゲノム配列はそれ自体の発現に必要な情報
を保持している(即ち、5′末端の翻訳されていない配
列、プロモーター、エンハンサー、蛋白質コード領域、
ドナースプライスサイト)。V遺伝子セグメントの3′
末端のドナースプライスシグナルは、他の種のIg領域の
5′末端のスプライスアクセプターサイトに対応してい
る。即ち2つのスプライス産物は、正しい読取り枠を保
っている。例えば、マウスVとヒトC κセグメントが接
合し、適当な宿主細胞に形質転換された時、最初の転写
は正しくスプライスされ、その結果V領域およびC領域
を通じてオープン読取り枠をもつ成熟したメッセンジャ
ーRNA(mRNA)分子がえられる。
組換えキメラ抗体の発現にゲノムV領域フラグメント
を使用することには欠点がある。まず、ゲノムV領域フ
ラグメントを単一コピー遺伝子にクローニングさせるこ
と自体骨の折れる仕事であり、ファージライブラリーの
多数の独立したクローンのスクリーニングが必要であ
る。更に、多くのハイブリドーマは、多様に再配列した
V遺伝子を含んでいて、生産性のない組換え体である。
発現したVLやVHセグメントの同定方法は、発現したmRNA
(相補DNA又はcDNA)のDNAコピーをクローニングし配列
決定することによって確認すると同様、莫大なDNA配列
分析を必要とする。
もっとも直接的な方法として、L鎖とH鎖の両方に対
しcDNAをクローンし、そのcDNA発現ベクターを利用する
方法がある。この場合、IgのmRNAはハイブリドーマ細胞
中に非常に豊富なため、クローニングは単純で速いし、
またcDNAをクローニングするには最も効果的な方法であ
る。しかしこの方法では、異なったIgのcDNAから異なっ
たV領域とC領域(キメラ抗体の場合、マウスV領域と
ヒトC領域)を別々に発現させたい場合問題が起こる。
Igのc DNAはmRNAを直接コピーしそのmRNAは連続したポ
リペプチド配列中へ通常のin vivoでRNAスプライシング
によるVエクソンとCエクソンの融合である。例えばマ
ウスVHとヒトCYIの正確な切除と組換えは、適当な制限
酵素切断サイトが両方の配列のVC接合部に存在しないた
め不可能である。キメラ抗体の発現には、クローン化し
たcDNAを使用して行われる。この方法は、VC接合部付近
のマウスV領域とヒトC領域の両方の配列の突然変異の
誘発をも必要とする。これによって、通常の制限酵素切
断サイトを直接接合したc DNAセグメントにつくること
ができる(Liuet al.(1987)Gene54:33−40)。
本発明の目的は、融合したポリペプチドを生産する方
法を提供することにある。他の目的は、予め決められた
抗原特性を持つキメラ免疫グロブリン分子のような、2
つの活性及び又は機能を持つ融合蛋白質を生産する方法
を提供することにある。他の目的は、ヒトの体へ低い抗
原性を持つヒト/非ヒト哺乳動物キメラ抗体およびその
トランケーテッドバージョンを比較的簡単、且つ、迅速
につくる方法を提供することにある。
更に本発明の他の目的は、オーダーメード型のキメラ
免疫グロブリンを、特に他の遺伝子に容易にくっついて
形質導入され宿主細胞に発現するエンジニアV領域遺伝
子を利用して速やかに生産する方法を提供することにあ
る。
発明の要約 本発明は、少なくとも酵素、毒素ペプチド、ペプチド
ホルモン、リンフォカイン、ホルモン、インターロイキ
ン、免疫グロブリンを含む融合蛋白質の生産に一般的に
適用できる方法を提供するものである。本発明はまた、
クローン化されたcDNAs、例えばIg cDNAの修飾に関し、
予め決められた選択性のあるV領域のようなポリペプチ
ドは同種または異種のIgC領域のような種々のポリペプ
チドの一つと融合した独立したユニットや独立カセット
として発現することができる。
本発明の新しい方法は、3′末端またはその近くに天
然形制限酵素切断サイトを持つ第1のポリペプチドをコ
ードするDNA配列と、第2のポリペプチドをコードするD
NA配列との融合を可能にするリンカー/アダプター(l/
a)の構築を含む。そのl/a配列は、3′末端近くの制限
酵素切断サイトから3′末端までの第1のポリペプチド
をコードしたDNA配列を5′末端からの配列中に含む。
スプライスドナーサイトは、第2のポリペプチドをコー
ドしたDNAの5′末端のスプライスアクセプターサイト
に適合する。好ましくは、そのl/aは長さ80ヌクレオチ
ド塩基より大きいユニバーサルイントロンを含む。
融合蛋白質を生産するために、第1のポリペプチドを
コードするDNA配列は、遺伝子配列の3′末端の近くの
適当な制限酵素切断サイトを切断する。そしてl/aの
5′末端は制限酵素切断サイトで連結して、5′末端で
スプライスドナーサイトとカセットをつくる。宿主の真
核細胞は、第2のポリペプチドをコードし且つその5′
末端で相当するスプライスパートナー(スプライスアク
セプター)を持つ第2のDNA配列と同様、そのカセット
で形質導入される。形質転換された細胞は培養すると、
単鎖融合蛋白質として該カセットと第2のDNA配列を同
時に発現する。
第1のポリペプチドをコードしている第1のDNA配列
は、3′から5′末端付近との間にある制限酵素切断サ
イトで切断し、それにより第1のDNA配列に新しい5′
末端をつくる。l/aは第1のDNA配列の新しい5′末端に
連結する。このl/aは3′末端からの配列中に、5′末
端近くの制限酵素切断サイトから5′末端までの第1の
ポリペプチド部分をコードしているDNAを含み、および
第2のポリペプチドをコードしているDNAの3′末端上
のスプライスドナーサイトに対応するスプライスアクセ
プター部位を含んでいる。本発明の好ましい具体例で
は、l/aは長さ80ヌクレオチド塩基以上のものを含む。
融合蛋白質を生産するために、第1のポリペプチドを
コードしているDNA配列は、遺伝子5′末端近くの適当
な制限酵素切断サイトを切断され、l/aの3′末端はそ
の制限酵素切断サイトと結合して、その5′末端でスプ
ライスアクセプターサイトとカセットをつくる。宿主の
真核細胞は、第2のポリペプチドをコードし且つその
3′末端で相当するハートナーサイト(スプライスドナ
ー)を持つ第2のDNA配列と同様、そのカセットで形質
転換される。形質転換された細胞は培養すると、カセッ
トと第2のDNA配列を単鎖融合蛋白質として同時に発現
する。
キメラ抗体を生産する場合、その方法はc DNAの再構
築を含み、その再構築は、cDNAのV領域をコードする部
分に特異的天然形制限酵素切断サイトにおいて、V領域
の取り除かれた3′末端と入れ替わった合成されたDNA
配列に接合することで制限され、且つ、V領域をコード
するゲノムDNAに通常見られるドナースプライスサイト
によく似る3′ドナースプライスサイトが連結される。
このV領域カセットは相補的5′スプライスアクセプタ
ーサイトを持つC領域をコードするDNA配列または他の
蛋白質をコードしたエクソンと連結するのに利用され
る。
cDNAは逆転写酵素と、少なくともIgV領域をコードし
ているmRNA配列をテンプレートとして合成される。この
V領域をコードしているDNA配列は5′側に制限酵素切
断サイトをもち、その制限酵素切断サイトはV領域配列
及びC領域をコードしているフランキング配列の接合部
またはその付近に存在している。V領域DNAに稀に若し
くはたった一度見られる特別のDNA配列である独特の制
限酵素切断サイトが選択され、そのDNA切断能力のある
特殊な制限エンドヌクレアーゼで認識される。
独特の制限酵素切断サイトの消化により、V領域を少
なくとも殆どコードしており、好ましくは3′末端を規
定するフラグメントをつくる。3′末端には、本明細書
中ではl/a配列として書かれているオリゴデオキシヌク
レオチドが結合している。l/a配列はVC接合部5′側か
ら制限酵素切断サイトまでのDNA部分を含んでいる。更
にl/a配列は3′末端にドナースプライスサイトがあ
り、mRNA組立ての間核の中で起るスプライシングや再配
合に先立って、V領域をコードしているゲノムDNAに存
在するスプライスサイトのような機能をはたす。接合が
起った時、V領域をコードしている制限cDNAとl/a配列
とで、本発明のV領域カセットを形成する。
ハイブリドーマやミエローマのような適当な宿主細胞
は、V領域カセットを含むベクター、及びC領域配列の
ように5′末端にスプライスアクセプター部位とストッ
プシグナルを持つポリペプチド部分を少なくともコード
しているDNAで形質転換される。そのスプライスアクセ
プターサイトは、V領域カセット3′末端上のスプライ
スドナーサイトと適合する。第2のポリペプチドをコー
ドしているDNA配列は、容易にヒトゲノムライブラリー
から取り出すことができる。一担分離したならば、ヒト
C領域をもつIgの製造はくり返して行うことができる。
形質転換細胞は、培養されV領域カセットとC領域DN
Aを同時に発現する。V領域カセットとC領域DNAを接合
したクローンは、それぞれのVとC領域のDNAをスプラ
イスして、完全な長さのV領域とC領域からなる合成融
合蛋白質もしくはその一部分をコードしたmRNAを生産す
る。CH配列とCL配列と一列になって適切に導入されたVH
とVLのコードする構成で同時形質転換(cotransfectio
n)することで、所望の種からのオリジナルIgとC領域
の結合特性と似た結合特性を有する明確なFvドメインを
有する結合蛋白質を発現する。
本発明によれば、ポリペプチドはマウス由来のIgV領
域とヒトC領域の一部を含み、キメラIgあるいはそのフ
ラグメントを形成する。キメラIgという言葉は、本明細
書では異った特異性及び又は異った種のIgからのアミノ
酸配列をもつIgとして使われている。
しかし、与えられたV領域またはその部分はこのよう
にして結合しIgC領域以外のポリペプチドに結合し、Ig
以外のキメラ結合分子を生産する。さらに、V領域はで
きる融合蛋白質の一部である必要は全くない。
図面の簡単な説明 本発明自体並びに該発明に関する上述の記載、目的及
び特徴は、添付の図面と共に以下の記載を読むことによ
り、より良く理解されうるであろう。
第1A図及び第1B図は、本発明の方法に係る概略図であ
る。
第2図は、核酸配列及びマウスモノクローナル14.18H
鎖V領域の演繹された対応アミノ酸配列であり、該領域
はリーダー配列,V領域,VCジャンクション及びC領域の
一部を包含する。
第3図は、核酸配列及びマウスモノクローナル14.18L
鎖V領域の演繹された対応アミノ酸配列であり、該領域
はリーダー配列,V領域,VCジャンクション及びC領域の
一部を包含する。
第4図は、代表的H鎖V領域カセットの構成を概略的
に示す。
第4A図は、V領域及びC領域を含むマウスH鎖cDNAの
概略図である。
第4B図は、Scalサイトで、V領域の3′末端のコピー
とスプライスドナーサイト(Scal−Hind III)よりなる
l/a DNA配列に連鎖されたV領域cDNA配列を含むV領域
カセットの概略図である。
第4C図は、V領域にある独特の制限酵素切断サイト
(本文ではScal)からVCジャンクション(垂直線で示さ
れる)を通って伸びているマウスH鎖ゲノムDNAの一部
のアミノ酸配列及び対応するcDNA配列である。
第4D図は、独特の制限酵素切断サイトからVCジャンク
ションに伸びるV領域配列の一部からなるl/aの核酸配
列であって、V領域末端に隣接してスプライスドナーサ
イトを有する「ユニバーサルイントロン」を含む。
第5図は、代表的L鎖V領域カセットの構成を概略的
に示す。
第5A図は、V領域及びC領域を含むマウスL鎖cDNAの
概略図である。
第5B図は、Afl IIIサイトl/a DNA配列に連鎖されたV
領域cDNA配列を含むV領域カセットの概略図である。
第5C図は、V領域にある独特の制限酵素切断サイト
(ここではAfl III)からVCジャンクション(垂直線で
示される)を通って伸びているマウスL鎖の一部のアミ
ノ酸配列及び対応するcDNA配列である。
第5D図は、独特の制限酵素切断サイトからVCジャンク
ションに伸びるV領域DNA配列の一部からなるl/aの核酸
配列であって、V領域末端に隣接してスプライスドナー
サイトを有する「ユニバーサルイントロン」を含む。
第5E図は、l/aの概略図である。
第6図は、キメラIg発現ベクターの構築のための典型
的クローニング ストラテジー(cloning strategy)を
示す。第6A図は、VH領域カセット(VHカセットとヒトC
領域DNAよりなる)のpDEM発現ベクターへのインテグレ
ーションに係る概略図である。
第6B図は、VH領域カセットとヒトC領域遺伝因子を含
む完全H鎖pDEM−VC発現ベクターの概略図である。
第6C図は、VL領域カセットとヒトC領域遺伝因子を含
む完全L鎖pDEKp−VC発現ベクターの概略図で、pDEM−V
CベクターにDNA配列を融合したVL領域カセット−ヒト定
常領域の挿入位置を示す。
発明の詳細な説明 本発明に係わる方法は、DNA配列を含むポリペプチド
をコードするカセット調製を含み、これにより、該ポリ
ペプチドをコードするセグメントをスプライスして、適
合するスプライス配列を有する第2のポリペプチドをコ
ードするDNAセグメントにできるDNA配列を含み、それに
よって融合蛋白の以後の転写・翻訳をさせる方法であ
る。
第1図は、本発明に係る方法を概略的に示す。
第1A図において、カセットの調製が示され、それはス
プライスドナーサイト(s.d.)の3′末端の再構築並び
に第一のポリペプチド(例えば、毒素、酵素、リンフオ
カイン、インターロイキン、ホルモン、成長因子あるい
は可変V領域Ig分域遺伝子)をコードするDNA配列また
はエクソンの3′末端に対するそのスプライスドナーサ
イトを付加するカセットを調製する。このカセットは、
適合性のスプライスアクセプター(s.a.)をその5′末
端に有する第二のポリペプチド(例えば、成長因子、毒
素、酵素、リンフオカイン、インターロイキンあるいは
定常C領域遺伝子)に対して発現可能なDNA(構造遺伝
子)で形質転換(transefect)される。形質転換細胞の
発現に至る配列中に、二個のエクソンがスプライスさ
れ、第一のポリペプチドをコードする5′末端、及び、
もう一つの蛋白ドメイン、例えば、ヒトC領域の全部ま
たは一部をコードする3′末端を有する成熟mRNAをつく
る、結果として形成される単鎖ポリペプチドは、第一の
ポリペプチドと第二のポリペプチド融合体である。
第1B図においてカセットの調製が示され、それはスプ
ライスアクセプターサイト(s.a.)の5′末端の再構築
及び第一のポリペプチド(例えば、毒素、酵素、リンフ
オカイン、インターロイキン、成長因子あるいは不変C
領域のようなIgドメイン遺伝子)をコードしているDNA
配列またはエクソンの5′末端にそのスプライスアクセ
プターサイトを付加することを含むカセットを調製す
る。このカセットは、適合性のスプライスアクセプター
をその5′末端に有する発現可能なDNA(構造遺伝子、
例えば、成長因子、毒素、酵素、リンフオカイン、イン
ターロイキンあるいは不変C領域遺伝子)で同時形質転
換(cotransefect)される。形質転換細胞の発現に至る
配列中に、二個のエクソンがスプライスされ、第一のポ
リペプチドをコードする3′末端、及び、もう一つの蛋
白質ドメインをコードする5′末端を有する成熟mRNAを
つくる。結果として形成される単鎖ポリペプチドは、第
一のポリペプチドと第二のポリペプチド融合体である。
例えば、IgV領域カセットをC領域免疫グロブリン配
列に至るまでスプライスすることができ、その結果完全
なIg分子、HあるいはL鎖あるいはその一部分の発現が
できる。
また、毒素をコードするカセットからIg領域をスプラ
イスして、「魔法の弾丸(magic bullet)」タイプの治
療剤をつくることができる。
融合蛋白質の形質転換細胞の発現に至る配列中に、二
個のDNA配列から誘導されたmRNAがスプライスされ、完
全VHあるいはVLをコードした5′末端、及びもう一つの
蛋白質ドメイン、例えば、ヒトC領域の全部または一部
をコードしている3′末端とを有する成熟mRNAをつく
る。結果として形成される単鎖ポリペプチドは、V領域
と構造遺伝子のエクソンによりコードされたポリペプチ
ドとの融合体である。
例えば、V領域カセットをC領域配列に至るまでスプ
ライスすることができ、その結果Ig分子、HあるいはL
鎖あるいはそのフラグメントができる。
代表的な場合には、抗体の様なキメラ結合蛋白質の構
築を含む。
第1A図に示された方法によると、V領域の3′末端の
再構築とスプライスドナーサイトのVH及びもしくはVL
コードするcDNA配列(第一ポリペプチド)への付加を含
むIgV領域カセットがつくられる。変性されたV領域cDN
Aは、5′末端においてスプライスアクセプターサイト
を有するIg定常領域(第二ポリペプチド)に対して構造
遺伝子と同時形質転換される。
cDNAは、一定の特異性を有するHあるいはL鎖領域
(大抵はヒト以外、例えばマウス)をコードし、一方C
領域エクソンはもう一つの(大抵はヒト)Ig種のHある
いはL鎖C領域をコードする。
単独のコンピテント宿主細胞中のH及びL構成体の発
現は、結果として望ましい特異性を有する完全なキメラ
免疫グロブリン及び、例えば、完全なヒト定常領域がつ
くられる。
有用なV領域には、多くの神経芽細胞腫、黒色腫、膠
腫及び小肺癌系統と組織の表面にジシアルガングリオシ
ッド(disialogangiioside)GD2を認識するマウスモノ
クローナル抗体4,18(Mujoo et al.(1987)Cancer Re
s.47:1098 1104)のVH及びVLドメインを含む。このV領
域をIgヒトガンマ(H)及びカッパ(L)鎖のC領域の
ような種々のC領域と結合することができる。また、V
領域はヒト起源のものであってもよい。
V領域を含む融合ポリペプチドをつくるために、V領
域カセットがつくられ、それは例えば、C領域をコード
するDNA配列と共に、適切なベクター中に配置される。
V領域カセットは、次のようにつくられる。cDNAは、
V領域をコードするmRNAが豊富にある細胞から単離した
mRNAから合成される。
有用な細胞源にはリンパ球、骨髄腫及びハイブリドー
マのようなリンパ様細胞がある。mRNAの単離及びcDNAの
合成には、多数の確立されたプロトコールが利用可能で
ある(例えば、マニアテスらを参照)。L鎖あるいはH
鎖C領域の何れか、両者を検出するため、最も長いcDNA
分子を、例えば特定のCH(Cγ3)、CL(Cκ)配列あ
るいは他のニックトランスレートされ、あるはオリゴヌ
クレオチドプローブで確認する。その上で、V領域3′
末端のDNA配列を確認し、V領域内でVCジャンクション
にできるだけ近くにある独特の制限酵素切断サイトを配
置するように配列される。
次の段階は、独特の制限酵素切断サイトとスプライス
ドナーサイトとの間の配列を再生するために用いられる
オリゴヌクレオチドを合成することである。完全なcDNA
において、VCジャンクションの丁度5′のDNA配列が源
細胞のゲノムからの天然スプライスドナーサイトの5′
半分を構成し、一方(C領域における)ジャンクション
の丁度配列3′は天然スプライスアクセプターサイトの
3′半分を表す。各天然スプライスサイトの失われる部
分は、cDNAから演繹することができない。と言うのは、
スプライシング中に源細胞核におけるmRNA合成中にイン
トロンの一部として除去されるからである。
本発明によると、ドナーサイトスプライスサイトの
3′側あるいは選択的にアクセプタースプライスサイト
の5′側を回復するDNAフラグメントが合成される。こ
のフラグメントには、適当なスプライスパートナー配列
を用いて有効なスプライシングが起こることを確実にす
るために充分なDNA(少なくとも約80ヌクレオチド塩
基)が含まれるべきである。さらに、結果としてもとの
読取り枠を維持するスプライスがつくられるよう、スプ
ライスドナー/アクセプターの組を用いるべきことが必
須である。
この目的のために、l/a DNA配列が合成された。それ
は、3′末端において、スプライスドナー配列を含む多
くのイントロンと共通する配列の一部を有するイントロ
ンを含む。このユニバーサルイントロン(U)(第1図
参照)は、スプライスドナー配列GTAATGTGを含む。しか
しながら、他の配列は同様にスプライスドナーサイトと
同じように有用であり、同様に使用されうる。典型的な
有用スプライスドナー配列(5′および3′部分)の部
分的リストを第1表に示す。これらの配列は、既知のマ
ウスVH及びVLゲノムDNAを源としている。5′末端は、
種々のマウスcDNAのVCジャンクションに見いだされ、
3′末端はスプライシング中に除去される。ここで用い
られるユニバーサルイントロンの配列は、また比較のた
めリストにして示す。VCジャンクションのすぐ前にある
配列は(ここでの突然変異はRNAのスプライシング問題
となるかも知れないので)示されている配列とは異なっ
てはならないが、多くの発現されているIg遺伝子中のV
領域の3′部分(即ち、Jあるいは接合領域)が体細胞
突然変異を受けることを述べておくべきである。これら
の変化もまた合成l/a配列中に含ませるべきである。と
言うのは、この領域は抗原との結合に寄与するかも知れ
ないからである。
同一のユニバーサルイントロン配列が、他のV領域で
首尾よく用いられている。あらゆる場合において、IgL
及びH鎖が効果的に発現され、この方法の一般性を示し
ている。
回復された3′末端フラグメントをもつ切断cDNA及び
第1のポリペプチドをコードするドナースプライスサイ
トとよりなる組み換えDNAが、第2のポリペプチドをコ
ードする領域のスプライスアクセプターサイト5′を有
するもう一つのDNAと共に発現される。例えば、スプラ
イスアクセプターは、免疫グロブリンC領域の全部また
は一部をコードにするゲノムIg DNAから誘導することが
できる。スプライスアクセプターサイトを有するユニバ
ーサルイントロンを含むl/aが用いられる場合には、こ
のような既知のスプライスアクセプターサイトをその配
列に含ませることができる。典型的には、スプライスア
クセプターサイトの5′末端は、ピリミジンに富んだ領
域(例えばT、C)を含み、つづいて配列AG及びスプラ
イスジャンクションがある。従って、用いるl/aが、最
初のDNA配列の5′末端を、3′末端の代わりに連鎖さ
せると、5′の末端は、このようなスプライスアクセプ
ター配列をユニバーサルイントロンに含ませることがで
きる。
適切なスプライスアクセプターサイトよりなる典型的
配列は、第2表に示す。これらの配列は、次のアクセプ
ター配列である。即ち、Cγ1遺伝子の(1)CH1
(2)ヒンジ(3)CH2及び(4)CH3エクソンである。
しかしながら、他の多くの適切なスプライスアクセプタ
ー配列が文献中に見いだされうる。
2種類のDNAの同時発現において、宿主細胞中の核内
酵素は通常のスプライシング作業を実施することでmRNA
を産生し、その結果として融合蛋白質をコードするmRNA
を生産する。キメラ結合蛋白質の場合に、mRNAはVCジャ
ンクションまで天然型配列と同一であってVHあるいはVL
ドメインを(5′から3′に)コードする。そしてこの
mRNAは、例えばヒトの配列からなる少なくとも一つのC
領域ドメインの少なくとも一部分で他のポリペプチドに
直接に接合していて、ドナースプライスサイトの3′半
分(そして全下流部のヌクレオチド)とアクセプタース
プライスサイトの5′半分(そして全上流部のヌクレオ
チド)がイントロンとして取り出され、適切に融合され
た蛋白質をコードしている。
接合している5′スプライスアクセプターサイトを有
するC−領域をコードするDNAのための他の適切な原料
は、ヒトあるいは他の哺乳動物ゲノミックライブラリー
である。他に適切な配列を有するスプライスアクセプタ
ーサイトは、所望の発現可能ないずれかのDNA配列の
5′末端にも接続される。このDNA配列は、利用可能な
モノクローナル抗体の特異性によって、あるいは既知の
技術で生産できるモノクローナル抗体の特異性によって
限定された特異性を有しているVドメインをコードする
DNA配列に融合できる配列である。
通常キメラIg分子の場合に両エクソンは、単一制御配
列の制御下で同一ベクター上に配置される。そこでL鎖
とH鎖を同時発現し、その結果として宿主細胞は完全な
融合蛋白質を分泌させるのが好ましい。この方法はDNA
スプライスシグナルを認識し、正確に切断させる酵素を
有する宿主細胞を必要とする。
特別なベクター構成、宿主細胞の選択、形質転換そし
て発現方法は本発明を、本質的に構成してはいない。し
かし熟練研究者によって個人の好みと利便に基づいてこ
れらが選択され実施される。
本発明の使用のため適用される技術は、例えばCurren
t Protocols in Molecular Biology(Green Publishing
Associate,430 Fourth Street,Brooklyn,N.Y.,)に報
告されている。有用なベクターには、関連する遺伝子の
翻訳と転写のための正確なシグナルを含む全ての種類の
既知のプラスミドが含まれる。これにはエンハンサーを
存在させることができ、その遺伝子自体がポリアデニル
化とスプライスのための付加シグナルを有しないとき
は、これらシグナルを存在させなければならない。例え
ば、機能的に再配列されたIg遺伝子の発現のためのシグ
ナルの全てがひとつのDNAの連続的鎖上に存在する。そ
れらには転写プロモーター、ポリアデニル化サイト、終
末サイトおよびイントロン配列の切取りのためのスプラ
イシングシグナルが含まれる。またベクターにより提供
されねばならない付加情報は、形質導入体選択のための
マーカー遺伝子である。この遺伝子は選択される表現型
の発現のためのシグナルを含む(例えばメトトレキサー
トのような毒性試薬の致死作用に普通は耐性である)。
それ故、もしベクターが第1と第2の二つのポリペプチ
ドをともにコードするならば、限られた空間内に別々の
3つの転写単位のための配列情報を備える必要がある。
次に組み換えカセット含有ベクターは、適切な宿主細
胞中に形質転換される。上述の基準に加えて、宿主細胞
の系統の選択には、形質転換後の選択の容易さに加え、
成長培地中での成長能力好ましくは市販の無血清培地中
での成長能力に基づいて行なう。キメラ抗体の産生のた
め有益な宿主細胞にはミエローマ、あるいは例えばマウ
ス非−Ig−生産Sp2/0 Ag 14ハイブリドーマ細胞系のよ
うなハイブリドーマを含む。使用可能な細胞は貯蔵庫内
にあるあるいは市販のものを広く利用でき、当分野の熟
練研究者によって天然原料から容易に分離される。
細胞に組み換えDNAを導入するための方法には、電気
穿孔法(Potter et al.(1984)Proc.Natl.Acad.Sci.US
A 81:7161−7165を参照)があるが、これには特別な装
置と高度に精製されたDNAが必要である。しかしなが
ら、もし実施条件がそれぞれの細胞型に合うように最適
化されるならば、多くの異なった系統がこの方法を用い
て形質転換され得る。
他の形質転換法は、プロトプラスト(スフェロプラス
ト)融合である(Sandri−Goldin et al.(1981)Mole
c.Cell.Biol.1:743−752を参照)。関連する組み換えプ
ラスミドを獲得する細菌は化学試薬、一般には等張の緩
衝液中の45〜50%ポリエチレングリコールを用いてリン
パ細胞に融合される。この方法は単純でプラスミドDNA
の過度の精製を必要としない。加えて大変に高い形質転
換頻度が得られ、そして高度に生産性の形質転換細胞ク
ローンを得るための処理時間が減少する。なぜならこの
形質転換法は多重コピーを含む形質転換体を得るのに好
ましいものであるからである。
カセット含有ベクターでうまく形質転換された細胞
は、形質転換されなかった細胞から分離されねばならな
い。多くの方法が形質転換細胞の選択のために利用でき
る。例えば、グアニンホスホリボシルトランスフェラー
ゼとネオマイシン耐性マーカーがリンパ細胞の選択目的
のために利用でき、マーカーをコードする遺伝子はV領
域をコードするベクターに含まれる。ジヒドロ葉酸還元
酵素(DHFR)の耐性型もまたハイブリドーマ細胞形質転
換体の選択およびつづいて起こるマーカーおよび側面に
ある生成遺伝子の増幅に用いられる。
形質転換細胞は、次にカセットによってコードされた
ポリペプチドを発現するため培養される。培養はインヒ
ドロであるか、あるいは組み換え抗体の場合には、腹水
溶液内でのインビボ培養のような他の手段を使うことに
よって達成される。
形質転換細胞の生産性の改良は、関連する配列がDHFR
マーカーと同時発現される時MTXの存在下において多段
階の継代クローンを通して可能である。例えば、限界希
釈による2回の継代クローニング後、消費された懸濁培
地内で抗体を35〜100μg/mlのレベルに生産できる細胞
が得られる。これらの発現のレベルは、もし細胞がMTX
の無い条件下で行なわれたならば大きく減少する。しか
し、この試薬の存在下で保存培地を維持し、次に最後の
スケールアップ段階でこの試薬を省略することは可能で
ある。この場合の抗体の最終収量はMTXの省略によって
減少しない。
開放懸濁培養法に加えて、他のスケールアップ環流技
術、例えばホローファイバー反応器(Von Wedel(198
7)in Commercial Production of Monoclonal Antibodi
es:A guide for Scale Up(Seaver,ed.)Marcel Dekke
r,Inc.,New York)を参照)とマイクロカプセル化(Rup
p(1986)“Use of Cellular Microencapsulation in l
arge Scale Production of Monoclonal Antibodies"in
Large Scale Mammalian Cell Culture(Tolbert and Fe
der,eds.)Academic Press.New York)を参照)が特に
本発明の発現系には有用である。例えば、マウスハイブ
リドーマ形質転換体を用いるマイクロカプセル内での組
み換えヒト抗体の高レベルの発現が可能である。内部に
とじ込められた細胞培養では、子牛血清を大きく減少さ
せた状態で培地を維持でき、ある場合には完全に無血清
培地の状態で維持される。
還流法は、細胞を高密度に保つばかりでなく(細胞−
細胞相互作用を促進しそこで血清要求を減少するのであ
ろう)、抗体の精製前に培地からMTXを除去するために
も有益である。これは半透膜のカプセル膜が高分子量抗
体分子を保持し、低分子のものはカプセルから拡散によ
り通過させるマイクロカプセル化培地を用いることによ
って可能である。還流培養の作業の終りに、細胞分裂は
長く停止するが、しかし抗体の生産は続く。そして培地
はMTX無しで維持される。さらにカプセルを崩壊させる
前に生理食塩水でカプセルを洗浄し、透析することによ
って試薬の除去が可能である。
本発明は、下記の実施例によってさらに詳細に理解さ
れるが、これにより制限されるものではない。
実施例 2つの別のH鎖とL鎖cDNAライブラリーが、カブラー
等(Gubler et al.(gene(1983)25:263−269)、参照
文献として挿入)の方法に従って調製される。2本鎖の
ブルントエンドcDNAが、マウスハイブリドーマ細胞系1
4、18より分離されたポリアデニレートポリA mRNAから
合成された。
下記配列を有した2本鎖ポリリンカー が次にcDNAに連結された。このリンカーはいくつかの目
的で使われる。最初はブルントエンドcDNAをAATTスティ
ッキー(sticky)末端配列を経てλgt10ファージDNAのE
coR Iサイト中にクローンさせるのを許容する。5′ブ
ルントエンドのみが、ブルント化cDNAに連結のためにの
みリン酸化されることに注目されたい。5′EcoR Iステ
ィッキー末端をリン酸化しないことにより、連結cDNAの
ポリメリゼーションが起らず、続くリンカー連結後の酵
素消化が不必要である。これによって工程内中でカット
される内部のEcoR Iサイトをメチル化する必要がない。
EcoR I消化λgt10 DNAによって準備された5′リン酸化
スティッキー末端は、cDNAのファージ宿主内への連結
と、その後に続くクローニングのために充分である。
このリンカー配列の他の機能は、これに続く操作のた
めのXho I(CTCGAG)とSal I(GTCGAC)サイトを準備す
ることである。これらのサイトは、ほとんどマウスIg c
DNA内には無く、こうして5′と3′末端に独特の制限
酵素切断サイトを提供する。両サイトは制限酵素切断サ
イト(TCGA)について同じ5′オーバーハング(overha
ng)配列を備えているので、いずれかがXho Iクローニ
ングサイトとともに発現ベクター内で使われる。もし1
個のサイトがcDNA配列中で発現されても、第2のサイト
が発現されるチャンスは小さい。
連結cDNAは、次にポリアクリルアミドゲル(PAGE)に
よって全長さのL鎖cDNAとH鎖cDNAをえるために分画さ
れた。全長さのL鎖(900−100bp)とH鎖(1400−1600
bp)に一致するcDNAの2つの分画が別々に分離された。
各ゲル分画内のDNAは別々に溶出され、そしてEcoR I消
化λgt10 DNAに連結された。市販されているパケージン
グ混合物(ストラテジン、サンジエゴ、カルフォルニ
ア)でのインビトロパッケージングに続いて、組み換え
ファージを平板培養し、種々のC領域プローブを用いる
フィルターハイブリダイゼーションによってスクリーニ
ングされた。
各々のスクリーニングから10個のファージクローンが
EcoR Iを用いる制限酵素分析によってさらに分析され
た。これは制限酵素消化および挿入されたcDNAの長さの
決定のため、充分なDNAを備えた小スケールのファージ
ライセートを調製することによって、きわめて迅速に達
成される。全長さが挿入されたクローンは放射活性で標
識される。たとえば5′と3′末端(オリジナルmRNAの
極性に関連して)での特異なEcoR Iサイトで標識され
る。第2の酸素での消化に続いてクローンは、Maxam an
d Gilbert(Meth.enzymol.(1980)65:499−559、参照
文献)の方法によって配列決定される。そしてマウスC
γ3とCκ配列のためのプローブでスクリーニングされ
る。
最も長いH鎖cDNA配列を図2に示す。H鎖クローン
は、もし配列内の第2のATGが真の開始コドンであると
仮定するならば、全長さに大変近いと思われる。両ATG
コドンは正確な読み取り枠中にあるけれども、最初のコ
ドンはたぶん効率的開始のためには、mRNAの5′末端に
余りにも近すぎ、もし翻訳されたならば、非特徴的な長
いリーダー配列をコードするであろう。第2のATGコド
ンを使用することにより、19アミノ酸の大変典型的なIg
リーダー配列が合成されることになる。付加的5′非翻
訳配列が発現ベクター内のこのcDNAに加えられるため
(下記参照)、最初のATGはもはや得られた融合mRNAの
5′末端にないので、そこで異常リーダー配列の翻訳の
可能性が増加するだろう。この問題を避けるため、cDNA
配列は限定Ba131エクソヌクレアーゼ処置によって先端
が切断される。得られる修飾cDNA クローン(H2c)
は、次のXho Iリンカーに接続される(図2参照)。こ
のcDNAの発現は、正常Igリーダー配列をコードするmRNA
を生じることになる。クローン化cDNAのVH部位の残りは
正常で機能的な可変領域であると思われる。
L鎖クローンの実施例(図3)に、19アミノ酸リーダ
ーをコードし、Vκ遺伝子のanti−GATファミリーに高
度に一致している配列が続く典型的L鎖配列を示す。
マウスκC領域は114位でアルギニン残基で始る。
VHとVLのためのクローン化cDNAの3′末端上のドナー
サイトの再構成が図4と5に示されたように実施され
る。最初のステップは、VHとVLの両領域の配列決定で、
次にV領域とC領域の結合部付近に独特の制限酵素切断
部を同定することである(図2と3参照)。
ゲノミックV遺伝子セグメント内の独特な制限酵素切
断サイトとオリジナルスプライスドナーサイト間の配列
が、先に表1に示したユニバーサルイントロン配列をも
ちいて再創製される。利便性のために、イントロン配列
を再構築するために用いられたオリゴヌクレオチドがSn
aBlとしてHind IIIフラグメント(後者のサイトはイン
トロンの本来の部分ではなかった)にクローンされた。
SnaBlサイトは、カットされ、GTA(スプライシングシグ
ナルを再構成するところの塩基)ではじまるブルントエ
ンドを作る。一方、Hind IIIサイトは発現ベクターへカ
セットを挿入するための3′クローニングサイトとして
使われる。
図4と5に示すV領域の小さな連結部分が、オーバー
ラップするオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーショ
ンと、その連結によって合成され、ブルント3′末端と
同様に適当な“スティッキー(Sticky)"5′末端を有し
たフラグメントをつくる。次に、各々の合成l/a配列が
配列検定のため、プラスミッドベクター中にクローンさ
れた。場合によっては、5′クローニングサイトは特別
なものではなく、手近かのプラスミッド中に存在するも
のであってよい。この場合に、付加的制限酵素切断サイ
トをクローニングの目的の為、合成DNAの5′末端に加
えることができる。DNA配列決定後、l/aフラグメントが
V領域の残部に連結される。次に、完全なVHとVκ領域
のカセットがXho IとしてHind IIIフラグメント中にク
ローンされた。
キメラ14.18抗体の発現のために用いられた哺乳動物
の発現ベクターを図6に示す。それは、リンパ細胞中で
cDNA配列を発現するために用いられたpDENベクター(図
6A)から誘導された。このベクターは、下記の様にデザ
インされた。直線的表現で図解した左末端に選択のため
のマーカー遺伝子、DHFRがあり、その結果転写が右から
左に進む。この転写ユニットはSV40調節シグナル(エン
ハンサーとプロモーター)、マウスDHFRの耐性型をコー
ドするcDNAおよびSV40ポリAサイトから成る。
この遺伝子(Sal Iサイトの右側)に隣接して関連す
るcDNAのための転写ユニットがある。配列の最初のブロ
ックはIgH鎖エンハンサー(Eμ)、つまりそれはIgH鎖
遺伝子の活性のある転写に含まれる配列である。エンハ
ンサー配列に、マウスメタロチオネイン(MT)遺伝子の
ためのプロモーターがつづく。多くの他のプロモーター
がこの位置で用いることができる。それらには、図6Cに
示されたL鎖転写ユニットのようなIg遺伝子からのもの
が含まれる。合成制限酵素切断部位(Xho I用の)がMT
配列の5′非翻訳領域に配置され、その結果cDNAはこの
位置で挿入される。そしてMTプロモーターからの融合mR
NAとして転写される。この場合にcDNAは自身の翻訳開始
コドンを含む必要がある。なぜならそれはベクターによ
って準備されないからである。Xho Iサイトを越えると
(cDNAのための挿入サイト後)マウスCκ領域の3′非
翻訳領域から誘導されたポリA付加サイトを含むセグメ
ントがある。この転写ユニットで発現されたcDNAは、MT
mRNAからの5′非翻訳配列、関連する特異的なコード配
列およびマウスκmRNAに通常見出される3′非翻訳配列
から成る。
キメラ抗体の本例において、このプラスミドの成分の
幾つかは余分なものである。つまり3′非翻訳配列とκ
遺伝子セグメントのポリAサイトが余分である。これら
の成分の代りに、プラスミドpDEMのXho IとSal Iサイト
間に、ヒトC領域遺伝子セグメントとV領域カセットが
挿入される(図6A参照)。C領域遺伝子はすでに3′非
翻訳配列とポリAサイトを保有しているので、プラスミ
ドから用いられるためのシグナルのみがcDNA(エンハン
サーとプロモーター)の転写のために必要である。得ら
れたプラスミドは、図6Bに示す。
同様の構成は、L鎖についても成される。しかしこの
場合には、プラスミドは最終ベクターには存在していな
いグアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(gpt)
選択マーカー遺伝子を有する。そしてC領域はヒトκ遺
伝子の選択マーカー遺伝子である。L鎖cDNA発現のため
に用いられるプロモーターは、Vκ遺伝子から誘導され
る。そして特異なXho IサイトがcDNAへの融合のため、
5′非翻訳領域に配置される。この後者の構成がデザイ
ンされると完全なL鎖転写ユニットはSal Iサイトの側
面に接する。一方、H鎖ベクターの場合に、単一のSal
Iサイトのみが保持される。この方法の場合に完全なL
鎖の転写ユニット(約3kb)を削除し、H鎖発現ベクタ
ーの特有のSal Iサイト中にそれを挿入することができ
る(図5C)。
Ig発現ベクターの他の重要な設計上の特徴は、HとL
鎖の両者の発現のためエンハンサーEμを使用したこと
にある。このエンハンサーは、L鎖の片割れよりもさら
に強力であるので(少なくとも形質転換実験におい
て)、両鎖のより高く、よりバランスのとれた発現が可
能である。L鎖転写ユニットは、またSal IとEμ配列
の間に幾つかの付加的配列を含む。この配列はλ1L鎖プ
ロモーターから誘導される。そしてEμの両方向への増
強効果を、cDNAの転写の増強に影響することなく、一方
向(L鎖転写ユニットから離れる方向)において減衰さ
せる(EPO 87/300658.9)。L鎖転写ユニットが図6に
示す発現ベクターに挿入されるとき、この配列は上記方
向における増強効果をブロックすることによって、隣接
マーカー遺伝子の過発現を防ぐ。この方法で形質転換体
は、マーカー遺伝子の産物に比較して関連する形質転換
蛋白質をより多く生産できるであろうことが期待され
る。
マウスの非−Ig−生産ハイブリドーマ細胞系統、Sp2/
0 Ag14細胞が修飾プロトプラスト融合法を用いて上述し
たキメラIgプラスミド成分とともに形質転換された(Gi
llies et al.(1983)Cell 33:717−728)。
96穴培養皿に移植後、MTX(0.1μM)を含む選択培地
(10%子牛血清を含むダルベッコー修飾イーグル培地
(DMEM))が加えられた。細胞は50%培地中で3〜4日
の間隔で全3培養回の培地交換で培養された。MTX耐性
細胞のコロニーは、10〜14日後に出現した。
この時点で培地上清は、ELISAアッセイによって、分
泌されたヒト抗体の決定因子について分析された。ほと
んど全てのMTX耐性コロニーは、有意のレベルでヒト抗
体を培地中に分泌する。
最も多くの抗体を分泌するクローンを同定後、発現レ
ベルは培地中のMTX濃度を増加することによって増加し
た。細胞はほとんど、あるいは全く細胞の死無しに、濃
度の激しい上昇(単一ステップで約10倍のアップ)にす
ばやく適応した。MTXのレベルは、約3週間の期間に0.1
から10μMに増加した。この期間中に、抗体の濃度は消
費培地当り2から8μg/ml(0.1μM MTX)の範囲から10
から40μg/mlの範囲(10μM MTX)に増加した。消費培
地当り100μg/mlの過剰の産生レベルが本発明のこれ
と、そして他の同様の構成の実施例を用いて得られた。

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)免疫グロブリン可変(V)領域をコ
    ードするDNAを準備する、ここで該DNAは3′末端の上流
    側(5′側)で3′末端の近くに位置する制限酵素切断
    サイトを含み、 (b)V領域をコードするDNAを該制限酵素切断サイト
    で消化して、新たな3′末端を作り、および制限酵素切
    断サイトの該V領域をコードする配列の3′の部分を除
    去し、 (c)リンカー/アダプター(l/a)DNAを前記新たな
    3′末端に連結してV領域カセットを作り、該(l/a)D
    NAは5′末端からの配列に、前記V領域をコードする配
    列の除去部分と同じ配列、及びスプライスドナーサイト
    を含み、 (d)真核宿主細胞に、該カセット、および5′末端か
    らの配列に、前記l/aDNAのスプライスドナーサイトと適
    合するスプライスアクセプターサイトおよびヒト免疫グ
    ロブリン定常領域ドメインをコードするDNAを含む第2
    のDNAを導入する、および (e)ステップ(d)で生成した宿主細胞を培養して、
    前記カセットおよび第2のDNAを、免疫可変領域および
    免疫定常領域ドメインを含む単鎖融合蛋白質として同時
    に発現させる、 ステップ(a)〜(e)からなる融合蛋白質を製造する
    方法。
  2. 【請求項2】ステップ(a)で準備されたV領域をコー
    ドする前記DNAが免疫グロブリンL鎖V領域をコードす
    る、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】V領域をコードする該DNAがヒト以外の免
    疫グロブリンV領域をコードする、請求項2の方法。
  4. 【請求項4】前記ヒト以外のV領域がマウスV領域であ
    る請求項3の方法。
  5. 【請求項5】ステップ(a)で準備されたV領域をコー
    ドする前記DNAが免疫グロブリンH鎖V領域をコードす
    る請求項1の方法。
  6. 【請求項6】ステップ(c)で連結された前記l/aDNAが
    約80ヌクレオチド塩基より大きい請求項1の方法。
  7. 【請求項7】ステップ(c)で連結された前記l/aDNAが
    約80ヌクレオチド塩基より大きいユニバーサルイントロ
    ンからなる請求項1の方法。
  8. 【請求項8】(a)所定の抗原結合特異性を有する免疫
    グロブリンV領域をコードする配列を有する第1の核酸
    がその3′末端で、スプライスドナーサイトを含む配列
    を有する第2の核酸と共有結合し、ここで第1の核酸の
    3′末端部分が前記第2の核酸とともに合成ヌクレオチ
    ドからなる、第1の核酸を含む免疫グロブリン可変
    (V)領域カセットを準備し、 (b)前記V領域カセットを、ヒト免疫グロブリン定常
    (C)領域をコードする配列を有しさらに5′末端に前
    記V領域カセットの前記スプライスドナーサイトと適合
    する5′スプライスアクセプターサイトを含む第3の核
    酸と連結し、 (c)ステップ(b)で生成した連結された核酸を真核
    宿主細胞に導入する、および (d)ステップ(c)で生成された真核宿主細胞を培養
    して、所定の抗原結合特異性を有するキメラ抗体を産生
    する、 ステップ(a)〜(d)からなる所定の抗原結合特異性
    を有するキメラ抗体の製造方法。
  9. 【請求項9】ステップ(a)における第1の核酸が免疫
    グロブリンL鎖V領域をコードする請求項8の方法。
  10. 【請求項10】前記第1の核酸がヒト以外の免疫グロブ
    リンV領域をコードする請求項9の方法。
  11. 【請求項11】ヒト以外の免疫グロブリンV領域がマウ
    スV領域である請求項10の方法。
  12. 【請求項12】ステップ(a)における第1の核酸が免
    疫グロブリンH鎖V領域をコードする請求項8の方法。
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