JP3050999U - 釣り用ルアー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い集魚効果を得ると共に、安定した遊泳動
作を実現する釣り用ルアーを提供する。 【解決手段】 ルアーボディ１内の中央部に長手方向に
沿って、ルアーボディ１内部を左右２分割する仕切り板
２を装着する。仕切り板３によって仕切られる左右のボ
ディハーフ２のそれぞれに複数のウェイト８を内蔵す
る。ルアーボディ１は、表面処理された透明または半透
明材料により形成され、仕切り板３は、ルアーボディ１
を透過した光に対して反射作用を有する。各ボディハー
フ２は、１または複数のウェイト８を相互に隔離する複
数の横仕切り板４，５，６，７を有する。横仕切り板に
よって画成される複数の隔室４ａ，５ａ，６ａ，７ａを
有し、その一部に複数のウェイト８を移動可能に収容す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、特に中空構造を有するルアーボディ内に仕切り板を備えた釣り用ル アーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ルアー釣りにおいて、対象魚の種類等に応じて様々な形態のルアーが考案され ている。たとえば、所謂フィッシュイーターと呼ばれる主に小魚等を常食餌とす る大型の対象魚の場合、小魚に似せた形態のルアーが使用される。対象魚を誘い 、つまり対象魚に対して強くアピールする集魚効果を得るために、ルアーの形や 色彩等につき工夫がなされている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のルアーでは、たとえばルアーボディの表面に適宜の塗装を施し、小魚に 似せた形態にしたものが知られている。しかしながら、ルアーボディの表面処理 を行うだけであるため、必ずしも対象魚に対する強いアピール効果を得ることが できなかった。

【０００４】 あるいはまた、ルアーの姿勢バランスやキャスティング等のための１または複 数の錘もしくはウェイトを内蔵するが、ウェイトがルアーボディ内でふらつくと 重心が安定せず、良好なルアーアクションが得られない等の問題がある。

【０００５】 本考案はかかる実情に鑑み、高い集魚効果を得ると共に、安定した遊泳動作を 実現する釣り用ルアーを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の釣り用ルアーは、ルアーボディ内の中央部に長手方向に沿って、ルア ーボディ内部を左右２分割する仕切り板を装着し、この仕切り板によって仕切ら れる左右のボディハーフのそれぞれに複数のウェイトを内蔵したものである。

【０００７】 また、本考案の釣り用ルアーにおいて、前記ルアーボディは、表面処理された 透明または半透明材料により形成され、前記仕切り板は、ルアーボディを透過し た光に対して反射作用を有するように構成したことを特徴とする。

【０００８】 また、本考案の釣り用ルアーにおいて、各ボディハーフは、１または複数のウ ェイトを相互に隔離する複数の横仕切り板を有することを特徴とする。

【０００９】 また、本考案の釣り用ルアーにおいて、前記横仕切り板によって画成される複 数の隔室を有し、その一部に複数のウェイトを移動可能に収容するようにしたこ とを特徴とする。

【００１０】 また、本考案の釣り用ルアーにおいて、移動可能に収容されたウェイトの横振 れを抑制するためのガイドレーンを各ボディハーフに付設したことを特徴とする 。

【００１１】

【作用】

本考案によれば、ルアーボディ内部を左右２分割する仕切り板を装着すること で、左右のボディハーフに内蔵されたウェイトが左右に偏るのを防ぎ、安定した 遊泳動作を実現することができる。また、この仕切り板は、たとえばこれを見る 方向等によって光を様々に変化して反射する、所謂ホログラム処理を施すること により、ルアーボディを透過した光に対して独特の反射効果を発揮する。これに より高い集魚効果を得ることができる。

【００１２】 また、本考案の釣り用ルアーにおいて、移動可能に収容されたウェイトの横振 れを抑制するためのガイドレーンを各ボディハーフに付設することで、複数のウ ェイトを移動可能に内蔵しながら、それらの横振れを防止して安定した泳ぎを保 証することができる。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下、図面に基づき、本考案による釣り用ルアーの好適な実施の形態を説明す る。 この実施形態において、本考案のルアーはいわゆるクランクベイトルアーと呼 ばれるルアーに属し、小魚に似せた形状、大きさに成形される。そのルアーボデ ィ表面には色彩或いは模様等が付されているものとするが、ルアーボディ自体の 形状、色彩等の形態については、対象魚に応じて適宜変更等可能である。

【００１４】 図１は、この実施形態のルアーの主要構成を示している。図において、好まし くは表面処理された透明または半透明の一対のボディハーフ２，２を相互に接合 することで中空のルアーボディ１が構成される。このルアーボディ１は射出成形 等により形成可能なプラスチック製とする。表面処理によってルアーボディ１の 表面に付される色彩あるいは模様等は、対象魚に対してアピール効果の高いもの が選ばれる。なお、ルアーボディ１の先端（実際の魚では口部付近）に潜水板と してのリップ１ａが付設される。

【００１５】 各ボディハーフ２，２は、図１の矢印で示すように相互に重なるようにそれぞ れの接合部で閉合し、これにより概略中空のルアーボディ１を形成する。ルアー ボディ１内に長手方向に沿って仕切り板３が装着される。仕切り板３は、図示よ うにルアーボディ１内の中央部、すなわち各ボディハーフ２，２の接合部にて上 下方向に配置され、ルアーボディ１内部を左右２分割する。仕切り板３をルアー ボディ１に装着する場合、ボディハーフ２の接合部にリブを付設し、これらのリ ブ等によって仕切り板３を両側から挟むようにルアーボディ１内の中央部に固定 することができる。

【００１６】 ここで、仕切り板３は金属、プラスチックあるいは天然貝シート、または紙等 の材料により板状に形成され、その表面にホログラム処理、レーザ処理、メッキ 処理、金属蒸着処理或いは塗装を施することができる。

【００１７】 また、本考案の釣り用ルアーにおいて、各ボディハーフ２，２は、１または複 数のウェイト（錘）を相互に隔離する複数の横仕切り板を有する。この実施形態 では、第１、第２、第３および第４の横仕切り板４，５，６および７を有する。 横仕切り板６および７は、図示のように相互に一定間隔おいてルアーボディ１の 長手方向に沿って延びている。また、これらの横仕切り板４，５，６および７に よって、複数の隔室４ａ，５ａ，６ａおよび７ａが画成される。

【００１８】 この例では、隔室４ａ，５ａにそれぞれ１個のウェイト８が、また隔室６ａ， ７ａにそれぞれ２個および３個のウェイト８が装着されるようになっている。こ のうち隔室６ａ，７ａに装着されたウェイト８は、ルアーボディ１の長手方向に 沿って転動することにより移動可能に収容される。また、隔室５ａ内のウェイト ８も比較的短いストローク範囲で前後に動くことができる。

【００１９】 さらに、本実施形態において、特にルアーボディ１の胴部中央部分に位置する 隔室６ａには、移動可能に収容されたウェイト８の横振れを抑制するためのガイ ドレーン９がボディハーフ２に付設される。このガイドレーン９は、３にも示し たように仕切り板３との間にウェイト８を挟むように、ウェイト８の円滑な転動 移動を確保するように適度な間隔で設けられる。

【００２０】 なお、上記の場合、図２に示されるようにルアーボディ１における各ボディハ ーフ２の接合部の適所には、ライン（釣糸）をつなぐためのラインアイ１０ある いは釣り針（フック）を取り付けるためのフックハンガー１１まはヒートン１２ が設けられる。

【００２１】 上記のように構成された本考案の釣用ルアーにおいて、ルアーボディ１内部は 仕切り板３によって左右に分割され、各ボディハーフ２において隔室５ａ，６ａ および７ａ内のウェイト８が前後に移動可能である。キャスティング時にはこれ らのウェイト８を後に移動させることで重心を後部に設定し、この種の小型のル アーでありながら遠投を可能にし、また狙ったポイントに的確にキャスティング することができる。

【００２２】 ウェイト８が前後に移動する場合、仕切り板３によって左右対称に仕切られて いるため左右間でバランスのとれた動きをする。また特に隔室６ａ内のウェイト ８にあっては、ガイドレーン９によって適切にガイドされているため、隔室６ａ 内で横振れすることなく円滑に移動することができる。つまり仕切り板３を設け ることによって、複数のウェイト８がルアーボディ１内で左右に偏るのを防ぎ、 安定した遊泳動作を実現することができる。

【００２３】 また、各ウェイト８がルアーボディ１内で仕切り板３とルアーボディ１自体に 当接することで、音色や大きさ等に微妙な変化を与え独特の音を発生する。この ような音で魚を刺激し、これを釣果につなげることができる。

【００２４】 さらに、ガイドレーン９を設けていることにより、ルアーボディ１内面に塗装 またはその他の表面処理を施した場合、そのような内面塗装にウェイト８が直接 接触するのを防ぎ、塗装面の剥がれ等を最小限に抑えることができる。

【００２５】 また、この仕切り板３は、たとえばこれを見る方向等によって光を様々に変化 して反射する、いわゆるホログラム処理を施することにより、ルアーボディを透 過した光に対して独特の反射効果を発揮する。これにより高い集魚効果を得るこ とができる。この場合、ルアーボディ１も表面処理によってその色彩あるいは模 様等により一定の集魚効果を得られるようになっている。

【００２６】 特に透明または半透明のルアーボディ１とすることで仕切り板３とルアーボデ ィ１自体の表面処理との相乗効果により、ルアーボディ１の表面で直接反射する 場合とは異なり、ぼんやりとした感じのより自然に光を演出することができる。 したがって、特有の色彩あるいは模様を呈し、高い集魚効果を得る。たとえば、 仕切り板３が瞬間的に光ると、あたかも小魚がいわゆるひら打ちをしたように見 え、かかる仕切り板３の作用で対象魚に対して高いアピール効果を発揮する。

【００２７】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、この種の釣用ルアーにおいてルアーボデ ィ内部を分割する仕切り板を設けることで、左右のボディハーフに内蔵されたウ ェイトが偏るのを防ぎ、安定した遊泳動作を実現することができる。また、この 仕切り板により独特の光の演出をすると共に、音響効果を発揮し。高い集魚効果 を得ることができる等の利点を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の釣り用ルアーの実施形態による主要構
成を示す分解斜視図である。

【図２】本考案の釣り用ルアーの実施形態に係るボディ
ハーフの側面図である。

【図３】本考案の釣り用ルアーのルアーボディの内部構
造を示す平面図である。

【符号の説明】

１ ルアーボディ ２ ボディハーフ ３ 仕切り板 ４，５，６，７ 横仕切り板 ４ａ，５ａ，６ａ，７ａ 隔室 ８ ウェイト ９ ガイドレー １０ ラインアイ １１ フックハンガー １２ ヒートン

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ルアーボディ内の中央部に長手方向に沿
   って、ルアーボディ内部を左右２分割する仕切り板を装
   着し、この仕切り板によって仕切られる左右のボディハ
   ーフのそれぞれに複数のウェイトを内蔵したことを特徴
   とする釣り用ルアー。
2. 【請求項２】 前記ルアーボディは、表面処理された透
   明または半透明材料により形成され、前記仕切り板は、
   ルアーボディを透過した光に対して反射作用を有するよ
   うに構成したことを特徴とする請求項１に記載の釣り用
   ルアー。
3. 【請求項３】 各ボディハーフは、１または複数のウェ
   イトを相互に隔離する複数の横仕切り板を有することを
   特徴とする請求項１または２に記載の釣り用ルアー。
4. 【請求項４】 前記横仕切り板によって画成される複数
   の隔室を有し、その一部に複数のウェイトを移動可能に
   収容するようにしたことを特徴とする請求項３に記載の
   釣り用ルアー。
5. 【請求項５】 請求項４に記載の釣り用ルアーにおい
   て、 移動可能に収容されたウェイトの横振れを抑制するため
   のガイドレーンを各ボディハーフに付設したことを特徴
   とする釣り用ルアー。