JP3050761U - 包装袋の製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性を上げることができる包装袋の製造装
置を提供する。 【解決手段】 四角形の袋本体を構成する２枚の基材フ
ィルム11A,11Bの三方をシールするシール手段を備えた
包装袋19の製造装置であって、連続する２枚の基材フィ
ルム11A,11Bに対して引裂きガイド用粘着テープ15を貼
り付ける引裂きガイド用粘着テープ15の供給手段16を設
ける。また、２枚に分割される前の１枚の基材フィルム
11の表裏の基材フィルム11A,11Bとなる部分に対して引
裂きガイド用粘着テープを貼り付ける引裂きガイド用粘
着テープの供給手段を設けてもよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、三方がシールされた包装袋の製造装置に関する。

【０００２】

【背景技術】

四角形の袋本体を構成する２枚の基材フィルムの三方がシールされた包装袋が ある。このような包装袋をシール部の開封用切込みから開封する際、カットライ ンが直線状にならないこともあるため、内容物がこぼれたりすることがあった。 また、内容物が高温の場合、こぼれた内容物によって、やけどを負う危険性もあ った。 従来、このような問題点を解決するため、結晶方向の配列が方向性を有する引 裂きガイドテープが袋本体の表裏の各面に熱圧着された包装袋が提案されている （特公昭53-12216号公報等）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記特公昭53-12216号公報に係る包装袋によれば、製造の際、引裂きガイドテ ープを袋本体の表裏の各面に熱圧着するようにしていたため、そのための熱圧着 装置や工程が必要となって生産性に問題があった。

【０００４】 そこで、本考案は、生産性を上げることができる包装袋の製造装置を提供する ことを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の第１考案は、四角形の袋本体を構成する２枚の基材フィルムの三方を シールするシール手段を備えた包装袋の製造装置であって、連続する前記基材フ ィルムに引裂きガイド用粘着テープを貼り付ける引裂きガイド用粘着テープの供 給手段を設けたことを特徴とする。

【０００６】 引裂きガイド用粘着テープの供給手段の具体的構成は任意に採り得るが、例え ば、この樹脂テープが巻回されたロールと、このロールから繰り出された樹脂テ ープをその粘着面が基材フィルムの被接着面と平行になるようにガイドするガイ ド部材とを備えていればよい。 本考案によれば、基材フィルムに引裂きガイド用粘着テープを貼り付けるため の供給手段を設けるだけで、引裂きガイド用粘着テープ付きの包装袋が得られる ため、従来の引裂きガイドテープを熱圧着する場合と比べて、装置の簡略化を図 ることができる。

【０００７】 本考案の第２考案に係る包装袋の製造装置は、第１考案において、連続する前 記２枚の基材フィルムの各基材フィルムに対して、引裂きガイド用粘着テープを 貼り付ける引裂きガイド用粘着テープの供給手段を設けたことを特徴とする。 本考案の場合、２枚に分割された状態の各基材フィルムに対して引裂きガイド 用粘着テープを貼り付けるようにする。

【０００８】 本考案の第３考案に係る包装袋の製造装置は、第１考案において、連続する前 記２枚の基材フィルムは、連続する１枚の基材フィルムが２枚に分割されたもの であり、この１枚の基材フィルムの表裏の基材フィルムとなる部分に対して引裂 きガイド用粘着テープを貼り付ける引裂きガイド用粘着テープの供給手段を設け たことを特徴とする。 本考案の場合、２枚に分割される前の１枚の基材フィルムに対して引裂きガイ ド用粘着テープを貼り付けるようにする。

【０００９】 本考案の第４考案に係る包装袋の製造装置は、第１〜第３考案のいずれかにお いて、前記引裂きガイド用粘着テープは、結晶方向の配列が方向性を有する樹脂 フィルムよりなることを特徴とする。 前記引裂きガイド用の樹脂フィルムは、フィルムを縦方向又は横方向に一軸延 伸することにより結晶領域の配列に方向性を持たせたものである。この延伸フィ ルムは、延伸方向と直交する方向の強度が低下しているため、延伸方向に沿った 一方向の引裂きが容易となっている。使用する樹脂種は、例えばポリエチレン、 ポリプロピレン、等である。粘着テープの粘着剤の種類は任意である。

【００１０】

【考案の実施の形態】

図面を参照して本考案の第１実施形態に係る包装袋の製造装置を説明する。 図１〜３に示すように、本実施形態に係る包装袋19の製造装置は、基材フィル ム11の繰り出しロール12と、ダンサーロール群13と、基材フィルム11を２枚に分 割するカッター14と、一対の引裂きガイド用粘着テープ15の供給手段16と、分割 された２枚の基材フィルム11A,11Bの移動方向を変更させるＭ字形板17と、分割 された２枚の基材フィルム11A,11Bを重ね合わせる一対のロール18と、包装袋19 の横方向の１本のシールバー21と、縦方向の２本のシールバー22A,22Bと、個々 の包装袋19に分離するカッター23とを備えて構成されている。

【００１１】 前記繰り出しロール12には、包装袋19の縦寸法の２倍の幅を有する基材フィル ム11が巻回されている。 前記ダンサーロール群13は、基材フィルム11を間欠移動させる際の基材フィル ム11の張力を調整するための複数のロール13Aを有する。 前記カッター14は、バー24に取付け治具25を介して取り付けられている。また 、カッター14の受け材となるロール20が設けられている。

【００１２】 前記引裂きガイド用粘着テープ15の供給手段16は、引裂きガイド用粘着テープ 15が巻回された繰り出しボビン27と、繰り出されたテープ15の水平面を垂直面に 変更する２対のロール状のガイド部材28,29とを備えている。一対の第１のガイ ド部材28は、繰り出されたテープ15の水平面と同じように水平方向に設けられ、 一対の第２のガイド部材28は、垂直方向に設けられている。これらのガイド部材 28,29の表面は、テープ15の粘着面が粘着しないように、シリコーン樹脂、フッ 素樹脂等で加工しておくのがよい。この引裂きガイド用粘着テープ15は、結晶方 向の配列が方向性を有する樹脂フィルムよりなるものである。

【００１３】 前記Ｍ字形板17は、そのＶ字部分17Aの中央が基材フィルム11の切断線に沿い 、かつＶ字部分17Aの斜辺17Bに沿って各基材フィルム11A,11Bが折り返されるよ うに配置されている。 前記２枚の基材フィルム11A,11Bを重ね合わせる一対のロール18の前方には、 基材フィルム11A,11Bのガイドロール31が設けられている。 前記横方向及び縦方向のシールバー21,22A,22Bは、上下方向の移動手段（図示 せず）に付設されている。縦方向のシールバー22A,22Bは、隣合う２枚の包装袋 のサイドシール部32を同時に形成できる幅を有する。

【００１４】 上記製造装置を使用して次のように包装袋を製造する。 図１に示すように、基材フィルム11の繰り出しロール12から連続的に繰り出さ れた基材フィルム11は、複数のダンサーロール群13を蛇行して走行し、ここでシ ールのタイミングに合わせて間欠的に次工程に送られる。 次に、基材フィルム11は、その幅方向の半分の位置においてカッター14で２枚 に分割され、引裂きガイド用粘着テープ15の供給手段16より繰り出されたテープ 15が袋本体の表裏となる各基材フィルム11A,11Bに貼り付けられる。

【００１５】 次に、図２に示すように、分割された２枚の基材フィルム11A,11Bは、Ｍ字形 板17のＶ字部分17Aの斜辺17Bに沿って折り返されて90度方向の方向転換がなされ る。引き続き、Ｍ字形板17の上下の端部17Cに沿って折り返され、両基材フィル ム11A,11Bは、水平の同じ方向に走行する。そして、これらの基材フィルム11A,1 1Bは、ガイドロール31を通り、一対のロール18間に挿通されて両基材フィルム11 A,11Bが重ね合わされる。 次に、図３に示すように、横シールバー21及び縦シールバー22A,22Bにより、 ２枚の基材フィルム11A,11Bの包装袋19を構成する三方のシール部32が形成され る。この後、カッター23により個々の包装袋19に分離されて、引裂きガイド用粘 着テープ15を有する包装袋19が得られる。

【００１６】 本実施形態によれば、基材フィルム11A,11Bに引裂きガイド用粘着テープ15を 貼り付けるための供給手段16を設けるだけで、引裂きガイド用粘着テープ付き15 の包装袋19が得られる。 この引裂きガイド用粘着テープ15の供給手段16は、従来の製造装置に取り付け るだけでよく、テープを熱圧着する場合と比べて、装置や工程の簡略化を図るこ とができ、生産性が向上する。 また、この供給手段16は、構造的に簡単であるため、装置自体や得られる包装 袋19のコストを安価にできる。

【００１７】 なお、上記実施形態では、２枚に分割された状態の各基材フィルム11A,11Bに 対して引裂きガイド用粘着テープ15を貼り付けるようにしたが、図１の二点鎖線 で示すように、２枚に分割される前の１枚の基材フィルム11の表裏の基材フィル ム11A,11Bとなる部分に対して引裂きガイド用粘着テープを貼り付ける引裂きガ イド用粘着テープの供給手段を設けておき、分割される前の１枚の基材フィルム 11に対して引裂きガイド用粘着テープ15を貼り付けるようにしてもよい。

【００１８】 また、上記実施形態では、第１と第２のガイド部材28,29を使用してこれらの ガイド部材28,29間で引裂きガイド用粘着テープ15の面を垂直方向に変更したが 、ガイドロールを斜めに配置してガイドロールを介して粘着テープ15の面を垂直 方向に変更するようにしてもよい。

【００１９】

【考案の効果】

本考案に係る包装袋の製造装置によれば、基材フィルムに引裂きガイド用粘着 テープを貼り付けるための供給手段が設けられているため、包装袋の生産性を上 げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態に係る包装袋の製造装置の一部の斜
視図である。

【図２】同実施形態に係る製造装置の一部の斜視図であ
る。

【図３】同実施形態に係る製造装置の一部の斜視図であ
る。

【符号の説明】

11,11A,11B 基材フィルム 15 引裂きガイド用粘着テープ 16 引裂きガイド用粘着テープの供給手段 19 包装袋 21,22A,22B シールバー 27 引裂きガイド用粘着テープの繰り出しボビン 28,29 ガイド部材

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 四角形の袋本体を構成する２枚の基材フ
   ィルムの三方をシールするシール手段を備えた包装袋の
   製造装置であって、 連続する前記基材フィルムに引裂きガイド用粘着テープ
   を貼り付ける引裂きガイド用粘着テープの供給手段を設
   けたことを特徴とする包装袋の製造装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の包装袋の製造装置にお
   いて、 連続する前記２枚の基材フィルムの各基材フィルムに対
   して、引裂きガイド用粘着テープを貼り付ける引裂きガ
   イド用粘着テープの供給手段を設けたことを特徴とする
   包装袋の製造装置。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の包装袋の製造装置にお
   いて、 連続する前記２枚の基材フィルムは、連続する１枚の基
   材フィルムが２枚に分割されたものであり、この１枚の
   基材フィルムの表裏の基材フィルムとなる部分に対して
   引裂きガイド用粘着テープを貼り付ける引裂きガイド用
   粘着テープの供給手段を設けたことを特徴とする包装袋
   の製造装置。
4. 【請求項４】 請求項１〜３のいずれかに記載の包装袋
   の製造装置において、 前記引裂きガイド用粘着テープは、結晶方向の配列が方
   向性を有する樹脂フィルムよりなることを特徴とする包
   装袋の製造装置。