JP3050364U - 遊戯用ボール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外装本体の内部で発光手段が点滅し、その点
滅を外装本体の外側から見ることができるような遊戯用
ボールを提供する。 【解決手段】 遊戯用ボールは、内部を透視できる外装
本体１０内に電気回路Ｃを備える。電気回路Ｃは、電源
電池２に接続される発光手段１と、発光手段１を点滅さ
せる点滅スイッチ３と、使用するまでの間、電源電池２
を切っておく開始スイッチ４とを接続した構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、外装本体の内部で発光手段が点滅し、その点滅を外装本体の外側 から見ることができるようにした遊戯用ボールに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ボールは、野球やバスケットボールなどで使用されるスポーツ用のものだけで なく、強く弾むようにしたものや透明な外装本体の内部にキャラクター人形を封 入したものなど趣味性や娯楽性に重点を置いた遊戯用のものも提供されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

現在は、趣味や娯楽が多様化しており、様々な商品が提供されている。したが って、遊戯用ボールにおいても、新たな趣向性を凝らせた商品の提供が望まれて いる。

【０００４】 この考案は、内部で発光した光を外部から見ることができるようにした遊戯用 ボールを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記の課題を解決するための第１の遊戯用ボールは、内部を透視できる外装本 体内に、電源電池に接続される発光手段と、発光手段を点滅させる点滅スイッチ と、使用するまでの間、電源電池を切っておく開始スイッチとを接続した電気回 路を備えたことを特徴とするものである。

【０００６】 前記の第１の遊戯用ボールによれば、使用するまでの間は開始スイッチによっ て電源電池が切られているため、発光手段は点滅せず、使用するときに、開始ス イッチによって電源電池が接続された状態となり、点滅スイッチによって発光手 段が点滅するようになる。

【０００７】 前記の課題を解決するための第２の遊戯用ボールは、前記の第１の遊戯用ボー ルであって、前記点滅スイッチは、台座上に絶縁された状態で設置されるドーム 状の固定接点と、台座と固定接点とで形成される閉鎖空間内に収納されるボール とを備えたものであることを特徴とするものである。

【０００８】 前記の第２の遊戯用ボールによれば、点滅スイッチは台座とドーム状の固定接 点とで形成される閉鎖空間内でボールが移動するものであるから、ボールが台座 と固定接点とに接触したときに、電源電池と発光手段とが導通された状態となる 。ボールが台座と固定接点とに断続的に接触することにより、発光手段が点滅す る。

【０００９】 前記の課題を解決するための第３の遊戯用ボールは、前記の第１又は第２の遊 戯用ボールであって、前記開始スイッチは、外端部が外装本体の表面から露出し 、内端部が電気回路を遮断する絶縁片であることを特徴とするものである。

【００１０】 前記の第３の遊戯用ボールによれば、開始スイッチは使用するまでの間、内端 部が電気回路を遮断するため、電源電池は消耗されず、使用するときは外装本体 の表面から露出している外端部を摘（つ）まんで引抜くことにより、遮断されて いた電源回路が導通され、発光手段が点灯する状態となる。

【００１１】 前記の課題を解決するための第４の遊戯用ボールは、前記の第３の遊戯用ボー ルであって、前記電源電池は、複数個の電池を直列に接続したものであり、使用 するまでの間、開始スイッチの内端部がその電池と電池との間に介在するもので あることを特徴とするものである。

【００１２】 前記の第４の遊戯用ボールによれば、直列に接続された複数の電源電池の間に 開始スイッチの内端部が介在されることにより、電気回路を簡単な構造で遮断す ることができる。

【００１３】 前記の課題を解決するための第５の手段は、前記の第１から第４のいずれかの 遊戯用ボールであって、前記発光手段の発光部を除いて、電気回路がケース内に 収納されていることを特徴とするものである。

【００１４】 前記の第５の遊戯用ボールによれば、発光手段の発光部を除いた電気回路がケ ース内に収納されることにより、その電気回路を外装本体部内に設置しやすくな って、生産性が向上するだけでなく、遊戯用ボールに振動が加えられても、電気 回路が切断されることがなく、またケースによってマスキングされる電気回路は 外装本体の外側から見えなくすることができる。

【００１５】

【考案の実施の形態】

この考案の実施の形態を図１及び図２を参照しながら説明する。本実施の形態 に係る遊戯用ボールは、内部を透視することができる外装本体１０の内部に、点 滅する発光手段１などを含む電気回路Ｃを備えたことを特徴とするものである。 外装本体１０は、透明又は着色透明の樹脂製で、中実（ムク）に形成され、外形 は球形、卵形、角のない直方体、その他多面体など特定するものではないが、転 がる形状の方が好ましい。

【００１６】 電気回路Ｃは図２にも示すように、発光手段１を発光させる電源電池２と、発 光手段１を点滅させる点滅スイッチ３と、使用するまでの間、電源電池２を切っ ておく開始スイッチ４とを直列に接続するものである。発光手段１は、機械的強 度が強く、長寿命で、電気−光の変換効率が高く、低電圧で作動する発光ダイオ ード（ＬＥＤ）を使用することが好ましい。発光手段１の一方のリード端子１ａ と電源電池２の＋電極とが接続される。電源電池２は、例えば２個のボタン型の 電池２ａ，２ａを直列に接続したものを使用する。

【００１７】 この２個の電池２ａの間には、開始スイッチ４の内端部４ａを介在させる。開 始スイッチ４は短冊状の絶縁体で、図１に示すように外端部４ｂが外装本体１０ の表面から露出する。この開始スイッチ４は使用するまでの間、内端部４ａが２ 個の電池２ａの間に介在し、電気回路Ｃが遮断され、使用するときに外装本体１ ０から引き抜かれ、２個の電池２ａが接続されるようにするものである。

【００１８】 点滅スイッチ３は、台座３ａ上に設置されたドーム状の固定接点３ｂと、台座 ３ａと固定接点３ｂとで形成される閉鎖空間３ｃ内に収納され、衝撃によって台 座３ａと固定接点３ｂの各内面に接触するボール３ｄとを備えるものである。固 定接点３ｂは導体であり、発光手段１の他方のリード端子１ｂに接続され、台座 ３ａ上には絶縁された状態で設置される。台座３ａも導体であり、電源電池２の −電極と接続される。

【００１９】 ボール３ｄも導体であり、ボール３ｄが台座３ａと固定接点３ｂとに接触した ときに発光手段１と電源電池２とが導通する。ボール３ｄは、この遊戯用ボール が転がったり、遠心力などが加えられることによって、台座３ａと固定接点３ｂ とに接触したりしなかったりする。したがって、点滅スイッチ３は偏芯した位置 に収納されることにより、ボール３ｄが台座３ａと固定接点３ｂとに頻繁に接触 したりしなかったりすることにより、点滅状態に意外性を発揮させることができ る。

【００２０】 以上のような電気回路Ｃは、発光手段１の発光部１ｃを除いて、ケース５内に 収納される。ケース５は、肉厚部５ａ、筒状部５ｂ及び蓋部５ｃとから構成され る。肉厚部５ａの内端側には筒状のオネジ５ｄが突設され、筒状部５ｂにはこの オネジ５ｄと噛み合うメネジ５ｅが形成され、筒状部５ｂの外端部には蓋部５ｃ が取付けられることにより、三者５ａ，５ｂ，５ｃが一体化される。

【００２１】 肉厚部５ａには発光手段１の両方のリード端子１ａ，１ｂが貫通し、発光部１ ｃが肉厚部５ａの外面から露出する。肉厚部５ａの内面には、点滅スイッチ３の 固定接点３ｂを埋め込むドーム状の小穴が形成され、台座３ａが接合される。そ して、肉厚部５ａのオネジ５ｄ、筒状部５ｂそして蓋部５ｃで閉鎖される空間５ ｆ内に電源電池２が収納される。またオネジ５ｄ及び筒状部５ｂには、短冊状の 開始スイッチ４を貫通するスリットが形成される。電源電池２の接触状態を確保 するため、電源電池２と蓋部５ｃとの間には圧縮バネ５ｇが介在される。

【００２２】 このように、電気回路Ｃをケース５内に収納することにより、電気回路Ｃは外 装本体１０内に設置しやすくなり、生産性が向上する。また使用開始後に、遊戯 用ボールに振動が加えられても、発光手段１のリード線などの配線が切断される ことがなくなる。さらに、電気回路Ｃはケース５によってマスキングされ、外部 から見えないようになる。したがって、このケース５の外形はキャラクター人形 をモチーフとすることもできる。

【００２３】 この考案に係る遊戯用ボールは以上のように構成され、つぎに使用法について 説明する。

【００２４】 この遊戯用ボールを使用するまでの間は、開始スイッチ４の内端部４ａが２個 の電池２ａ，２ａの間に介在しているため、電源電池２は消耗することがない。 そして、使用するときに、外装本体１０の表面から露出している開始スイッチ４ の外端部４ｂを摘まんで引抜くことにより、２個の電池２ａ，２ａが接続され、 電源回路が導通される。その後、点滅スイッチ３のボール３ｄが台座３ａと固定 接点３ｂとに接触していれば、電源電池２と発光手段１とが導通された状態とな り、発光手段１が点灯する。しかし、点滅スイッチ３のボール３ｄが台座３ａ又 は固定接点３ｂと接触していなければ、電源電池２と発光手段１とは導通されな いため、発光手段１は点灯しない。

【００２５】 したがって、点滅スイッチ３のボール３ｄが台座３ａ及び固定接点３ｂと接触 したり、しなかったりを繰り返すことにより、発光手段１が点滅する。点滅スイ ッチ３のボール３ｄは、この遊戯ボールを転がしたり、回転させながら投げるこ とによって、台座３ａ及び固定接点３ｂと接触したり、しなかったりを繰り返し 、発光手段１が点滅する。外装本体１０は内部を透視できる透明又は着色透明で あるため、発光手段１の点滅を外装本体１０の外側から見て楽しむことができる 。

【００２６】 なお、この考案は、上記実施の形態に限定されることはなく、実用新案登録請 求の範囲に記載された技術的事項の範囲内において、種々の変更が可能である。 例えば、点滅スイッチはボールに代え、基端部が台座に植設され、遊端部が遠心 力などによって固定接点に接触するような弾性体によって実施することもできる 。さらに、電気回路を収納するケースは透明のものとして、電気回路Ｃを見せる ようにすることもできる。さらに、開始スイッチは内端部が２個の電池の間に介 在するようにするものに代え、電池と台座との間などに介在させることもできる 。

【００２７】

【考案の効果】

この考案によれば、透視できる外装本体の内部に点滅する発光手段を備えたこ とにより、遊戯用ボールの意外性が発揮される。したがって、各種パーティや子 供の遊戯具として広く利用されるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る遊戯用ボールの断面図である。

【図２】この考案に係る遊戯用ボールを構成する電気回
路図である。

【符号の説明】

１ 発光手段 １ｃ 発光部 ２ 電源電池 ３ 点滅スイッチ ３ａ 台座 ３ｂ 固定接点 ３ｃ 閉鎖空間 ３ｄ ボール ４ 開始スイッチ ４ａ 内端部 ４ｂ 外端部 ５ ケース １０ 外装本体 Ｃ 電気回路

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部を透視できる外装本体内に、電源電
   池に接続される発光手段と、発光手段を点滅させる点滅
   スイッチと、使用するまでの間、電源電池を切っておく
   開始スイッチとを接続した電気回路を備えたことを特徴
   とする遊戯用ボール。
2. 【請求項２】 前記点滅スイッチは、台座上に絶縁され
   た状態で設置されるドーム状の固定接点と、台座と固定
   接点とで形成される閉鎖空間内に収納されるボールとを
   備えたものであることを特徴とする請求項１に記載の遊
   戯用ボール。
3. 【請求項３】 前記開始スイッチは、外端部が外装本体
   の表面から露出し、内端部が電気回路を遮断する絶縁片
   であることを特徴とする請求項１又は２に記載の遊戯用
   ボール。
4. 【請求項４】 前記電源電池は、複数個の電池を直列に
   接続したものであり、使用するまでの間、開始スイッチ
   の内端部がその電池と電池との間に介在するものである
   ことを特徴とする請求項３に記載の遊戯用ボール。
5. 【請求項５】 前記発光手段の発光部を除いて、電気回
   路がケース内に収納されていることを特徴とする請求項
   １から４のいずれかに記載の遊戯用ボール。