JP3049899B2 - 油分濃度計 - Google Patents

油分濃度計

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JP3049899B2
JP3049899B2 JP3344301A JP34430191A JP3049899B2 JP 3049899 B2 JP3049899 B2 JP 3049899B2 JP 3344301 A JP3344301 A JP 3344301A JP 34430191 A JP34430191 A JP 34430191A JP 3049899 B2 JP3049899 B2 JP 3049899B2
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伊藤  博
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、例えば工業用水や工
場排水あるいは廃棄物(廃酸,廃アルカリ,汚泥等)な
どの排水の油分濃度を測定する等に適した油分濃度計に
関する。
【0002】
【従来の技術】 上記したような排水は、工業用水試験
法(JIS-K0101 ),工場排水試験法(JIS-K0102 )およ
び環境庁告示で規定された排水で、これらの試料水の油
分濃度を測定する機器としては、試料水中の油分を四塩
化炭素内に抽出した後の含油試料に赤外線を照射し、試
料の赤外線吸収度合から油分濃度を求める、いわゆる四
塩化炭素抽出−赤外法に基づく油分濃度計がある。な
お、四塩化炭素抽出−赤外法が先の法規に適用されるの
は、軽油等の検出感度が低い油を、他のA重油,B重油
等の油と同程度の感度で測定できるといった点で、他の
測定方法に対して優れていることによる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、四塩化炭
素は、発がん性のある有害試薬であることから、世界の
各国で廃止の動きがあり、また、国内の薬品メーカにお
いても、一部で製造を既に中止したところがある。この
ようなことから、四塩化炭素抽出−赤外法による油分濃
度計は将来的には使用できなくなる可能性がきわめて高
い。
【0004】また、現状の四塩化炭素抽出−赤外法によ
る油分濃度計は、ハロゲンランプ,3.4μmの干渉フィ
ルタおよび石英ガラスセルを使用していることから高価
である上に、ハロゲンランプはある程度の寿命があるの
で長期間の使用が不可能であるといった問題もある。
【0005】本発明は、そのような事情に鑑みてなされ
たもので、工業用水試験法(JIS-K0101 ),工場排水試
験法(JIS-K0102 )および環境庁告示で規定された排水
の油分濃度を、四塩化炭素を用いることなく求めること
が可能な油分濃度計の提供を所期の目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成する
ための構成を、実施例に対応する図1を参照しつつ説明
すると、本発明は、試料水中の油分をエーテル中に抽出
した後の含油試料を収容するための測定セル1と、その
測定セル1内に収容した試料に波長 500nm〜600nm の光
を照射する光源2と、その光照射により試料から励起し
た蛍光のうち波長 610nm〜800nm の光の強度を検出する
光検出手段(干渉フィルタ4および蛍光検出器3)を備
え、その光検出手段の検出値を油分濃度を求めるための
情報として用いるよう構成したことによって特徴づけら
れる。
【0007】
【作用】 測定セル1に収容した含油試料に、単一波長
(550nm )の光を照射すると、その照射光のエネルギの
一部が試料中の油分に吸収されて油分子の励起エネルギ
として消費され、その吸収エネルギを照射光のエネルギ
から差し引いたエネルギ分が蛍光として二次的に発生す
る。従って、その発生した蛍光のうち特定波長( 610nm
〜800nm )の光の強度を検出すれば、その検出値は含有
油分に比例した値となる。
【0008】ここで、例えばエーテル抽出後の含油試料
に波長550nm の光を照射すると、図2,図3に示すよう
に、発生する蛍光の強度は波長710nm をピークとして 6
00nm〜800nm の範囲で検出可能な強度となる。従って、
本発明においては、発生した蛍光の検出波長の範囲を 6
10nm〜800nm としている。
【0009】なお、試料水中の油分をエーテル中に抽出
した後の含油試料を用いて測定を行うのは、工場排水な
どから採取した試料水は、油分が一様に分散していない
ので、その油分を一様に溶解させるためと、水による照
射光の吸収をなくすためである。
【0010】
【実施例】 本発明の実施例を、以下、図面に基づいて
説明する。図1は本発明実施例の構成を示すブロック図
である。なお、この図1において測定セル1は水平面で
切断した断面を示している。
【0011】測定セル1はガラス製で、その内部には、
工場排水などから採取した試料水中に含まれる油分をエ
ーテル中に抽出した後の含油試料が収容される。測定セ
ル1の側方の所定位置には光源2が配置されている。こ
の光源2は、ピーク発光波長が例えば 550nmのLEDで
あって、その出力光はスリットS1 を通過した後に測定
セル1内へと入射する。また、測定セル1の後方には、
光トラップTが配置されており、セル1を透過した光が
反射して再びセル1内に入射することを防いでいる。
【0012】また、測定セル1の側方で、かつ光源2の
光軸を直交する方向の位置に、蛍光検出器3が配置され
ている。この蛍光検出器3の前段には、スリットS2
抽出波長が 710nmの干渉フィルタ4が配置されている。
従って、蛍光検出器3には、測定セル1内の含油試料か
ら励起した蛍光のうち、波長 710nmの光のみが入射す
る。
【0013】一方、光源2の測定セル1への光路上には
ハーフミラー5が配置されており、このミラー5によっ
て取り出された光は一次光検出器6へと導かれて、その
光強度が検出される。
【0014】この一次光検出器6と先の蛍光検出器3の
出力信号はともに比演算回路7に導かれる。この比演算
回路7は、一次光検出器6の検出信号I1 と蛍光検出器
3の検出信号Iとの比(I/I1 )を求めるよう構成さ
れている。そして、比演算回路7の出力信号は増幅回路
8によって増幅された後、メータ9の入力される。
【0015】以上の本発明実施例によると、エーテル抽
出の含油試料に単一波長を照射することによって発生す
る蛍光、すなわち試料の油分濃度の情報を含んだ光の強
度が検出されるので、その強度検出値(メータ9の表示
値)から試料の油分濃度を求めることができる。しか
も、光源2の出力光つまり一次光の参照光の強度を検出
して、光源2の出力光の変動等を補償しているので、常
に正確な測定値を得ることができる。なお、工場排水等
から採取した、はじめの試料水の油分濃度は、含油試料
の油分濃度測定値を、エーテル抽出比を用いて換算する
ことで、簡単に求めることができる。
【0016】ここで、試料水中の油分をエーテルに抽出
した後の含油試料に、波長 550nmの光を照射して、蛍光
の強度を測定したところ、図2および図3に示すような
データが得られた。ただし、図2のデータの油分は軽油
12ppm とし、また図3のデータの油分は軽油24ppm とし
た。
【0017】これらの図から明らかなように、試料水中
の油分をエーテルに抽出しても、蛍光検出法により、そ
の軽油等の油分を検出可能であることが確認できた。ま
た、油分から発生する蛍光のうち、波長 710nm付近の光
の強度が高く現れることも確認でき、このことから、本
発明実施例では、含油試料から発生する蛍光のうち、波
長 710nmの光を干渉フィルタ4で抽出して検出すること
で、測定の感度の向上をはかっている。なお、本発明に
おいては、検出する蛍光の波長は 710nmに限定されず、
一次光の波長より長く、かつある程度の感度で検出可能
な範囲 610nm〜800nm であればよい。また、光源の出力
光の波長は、550nm に限定されず、500nm 〜600nm の範
囲であればよい。
【0018】以上の本発明実施例においては、光源2の
出力光から参照光を取出して検出し、その光強度検出値
を用いて光源強度の変動等を補償するよう構成している
が、この構成は必ずしも必要はなく、蛍光検出値をその
まま油分濃度の測定情報として用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、試料水中の油分をエーテルに抽出した後の含油試料
に単一波長( 550nm)の光を照射して、この光照射によ
り試料の油分から発生する蛍光のうち、特定波長、例え
ば 710nmの光の強度を検出して、その検出値を油分濃度
を求めるための情報として用いるよう構成したので、軽
油等の検出感度が低い油の油分濃度を、四塩化炭素を使
用することなく測定することが可能となる。また、含油
試料に照射する光の波長は例えば550nmでよいことから
光源として寿命が半永久的なLEDを使用することが可
能で、しかも測定セルとしてガラスセルを使用すること
ができることから、機器のコストが安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例の構成を示すブロック図
【図2】 エーテル抽出後の含油試料に波長 550nmの光
を照射した際に発生する蛍光の強度を示すグラフ
【図3】 エーテル抽出後の含油試料に波長 550nmの光
を照射した際に発生する蛍光の強度を示すグラフ
【符号の説明】
1・・・・測定セル 2・・・・光源( 550nm) 3・・・・蛍光検出器 4・・・・干渉フィルタ( 710nm) 5・・・・ハーフミラー 6・・・・一次光検出器 7・・・・比演算回路 8・・・・増幅回路 9・・・・メータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料水中の油分をエーテルに抽出した後
    の含油試料を収容するための測定セルと、その測定セル
    内に収容した試料に波長 500nm〜600nm の光を照射する
    光源と、その光照射により試料から励起した蛍光のう
    ち、波長 610nm〜800nm の光の強度を検出する光検出手
    段を備え、その光検出手段の検出値を油分濃度を求める
    ための情報として用いるよう構成した油分濃度計。
JP3344301A 1991-12-26 1991-12-26 油分濃度計 Expired - Lifetime JP3049899B2 (ja)

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JPH05172729A JPH05172729A (ja) 1993-07-09
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