JP3049806U - ベルトコンベアー自動洗浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄に多くの手間と時間を必要とせず、かつ
衛生面等作業環境上も好ましく、労働時間の短縮、人件
費の削減を図れる、ベルトコンベアーの洗浄機の提供が
できるようにする。 【解決手段】 発動機１と、下部に車輪を設けた断面コ
字状の枠体からなる洗浄機本体２と、該枠体２内側表面
に噴射口７を有する複数個のＴ字管６を連接した該洗浄
機本体２と、該噴射口７と着脱自在に接合する閉栓用の
蓋１０と、回転スイベル８を介して該噴射口７と着脱自
在に接合するノズル９と、洗浄機本体２の開放部分３に
設置された透明遮水板４と、床台１１上に設けた直線状
のレール１２と、枠体に固定されており枠体を往復動さ
せるワイヤー１３と、床台１１上のベルトコンベアーの
ベルトを長手方向に対し直角に挟みベルトをめくる状態
にしてトラフ板との間に空間を生じさせる断面Ｕ字状の
金属板１４からなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、水流を利用してベルトコンベアーを洗浄する装置に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ベルトコンベアーを洗浄する装置としては、人間が手に所持してベルト コンベアーに対して放水するジェトクリーナーなどがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記ジェトクリーナーでは、人間が該装置を手に所持して操作 することで洗浄していたため、洗浄作業に時間と手間を要するという欠点があっ た。

【０００４】 また、上記ジェトクリーナーでは、洗浄に使用した汚水が該装置を持っている 作業者にかかるため、汚水で汚れないよう、作業者が防水服の着用を必要とする という欠点があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決するための手段として、基本的には、直線上を往 復動する枠体からなる洗浄機本体と、噴射口を有し該洗浄機本体に具設された放 水管とからなることを特徴とする構造を有する。

【０００６】 枠体からなる洗浄機本体は、下部に車輪を設け、断面コ字状とするのが望まし いが、枠体内側がベルトコンベアーを覆った状態で直線上を往復動するのに適切 な大きさがあれば、その形状、長さは問わない。動力は特に問わず、モーターで も、エンジンでもよく、直線上を移動できるのであれば、洗浄機本体に車輪、タ イヤ等をつけることは、必ずしも必要ではなく、洗浄機本体を吊設して移動させ ることもできる。

【０００７】 洗浄機本体は、床台上に設けた直線状のレール上を往復動させるため、発動機 に取り付けられた滑車と床台の他端に取り付けられた滑車間を回転するワイヤー によって固定されていることが望ましい。

【０００８】 発動機は、洗浄機本体を自動的に往復動させるために、洗浄機本体が床台の他 端まで移動するとオフ状態となり、数秒後に逆回転するようなセンサーを設けた ものが考えられる。

【０００９】 洗浄機本体は、単構造である必要はなく、洗浄機本体の移動方向にそって複数 の枠体を配設してもよい。 なお、複数の枠体を配設したとしても、すべての枠体に噴射口を設ける必要は ない。

【００１０】 噴射口は洗浄機本体に穿設するものでも良いし、洗浄機本体内側表面に噴射口 を設けた放水管を設置する形態でもよい。

【００１１】 放水管を洗浄機本体に具設するには、洗浄機本体内側表面に放水管を固着する ことが望ましいが、洗浄機本体の内部に放水管を埋設し、噴射口のみ内側表面に 穿設してもよい。なお、その固着手段は特に問わない。

【００１２】 放水管は一体となった単構造のものでも良いし、Ｔ字管を連接したものでもよ い。

【００１３】 ノズルを噴射口に設ける方が望ましいが、設けなくとも良い。

【００１４】 請求項１又は２記載のベルトコンベアー自動洗浄機においては、噴射口から直 接放水させてもよい。

【００１５】 噴射口から直接放水させる場合、噴射口は放水範囲調整弁を設けたものが望ま しいが、これは設けなくともよい。

【００１６】 噴射口は、ノズル及び閉栓用の蓋と着脱自在に接合でき、ノズルと接合する噴 射口を任意に選択することが可能であり、洗浄しようとするベルトコンベアーの 汚れの箇所、状態に応じて、洗浄のために必要な数のノズルを適切な位置の噴射 口に接合し、その他の噴射口には閉栓用の蓋を接合することができる。 なお、接合手段は特に問わない。

【００１７】 ノズルは、放水方向を調整できるようノズルを回転スイベルを介して噴射口に 着脱自在に接合することが望ましい。

【００１８】 ノズルは、放水範囲を調整するために可変ノズルとすることが望ましいが、該 ノズルである必要はない。

【００１９】 噴射口から放水する水の圧力及び量を調整するためのコントロールボックスを 接続することが望ましいが、接続しなくとも良い。

【００２０】 また、洗浄機本体は、外部から洗浄状態を確認でき、汚水が周囲に飛び散らな いようにする必要から、洗浄機本体の一部に開放部分を設け、右部分にアクリル 製などの透明遮水板を接着することが望ましいが、洗浄機本体が洗浄状態を確認 できる透明状の遮水材質を用いたものであってもよい。

【００２１】 さらに、床台上のベルトコンベアーのベルトを長手方向に対し直角に挟みベル トをめくる状態にしてトラフ板との間に空間を生じさせる断面Ｕ字状の金属板を 付属させることが望ましい。

【００２２】

【作用】 本考案は上記のような構成であり、ベルトコンベアーを自動的に洗浄するもの であり、ベルトコンベアーの洗浄に際し、人間が装置を手に所持することが不要 となる。

【００２３】

【考案の実施形態】

本考案の一実施形態を図面にしたがって説明する。但し、本考案の技術的範囲 は、実用新案登録請求の範囲の文言やこの実施形態及び図面に限定されず、その 均等な範囲まで及ぶ。 図１は、本考案の一実施形態の斜視図、図２は、本考案の一実施形態の正面縦 断面図である。

【００２４】 図１及び図２において、１は発動機、２は直線上を往復動する枠体からなる洗 浄機本体、３は洗浄機本体２の一部に設けた開放部分、４は開放部分３に接着し たアクリル製の透明遮水板、５は洗浄機本体内側表面、６は洗浄機本体の内側表 面５に連設されたＴ字管、７はＴ字管６の噴射口、８は回転スイベル、９は可変 ノズル、１０は閉栓用の蓋、１１は床台、１２は床台上のレール、１３はワイヤ ー、１４はＵ字状金属板である。

【００２５】 さて、本考案の実施形態の洗浄機本体２は、図１に示したように洗浄機本体２ の一部に設けた開放部分３にアクリル製の透明遮水板４を接着し、図２に示した ように洗浄機本体２の内側表面５に連接したＴ字管６を固設する。

【００２６】 なお、放水管としては、Ｔ字管６を連接せず一体形成された単構造の管でもよ く、また、放水管を洗浄機本体に埋設したもの等も考えられる（図示せず）。

【００２７】 Ｔ字管６は噴射口７を有しており、放水させる噴射口７には放水方向を調整で きるよう回転スイベル８を介して放水範囲を調整できる可変ノズル９に接合し、 放水させない噴射口７には閉栓用の蓋１０が接合する。

【００２８】 洗浄機本体２は、下部に車輪をつけており、発動機１に取り付けられた滑車と 床台１１の他端に取り付けられた滑車間を回転するワイヤー１３に固定されてい るため発動機１により床台１１のレール１２上を直線上に往復動する。発動機１ は、洗浄機本体２が床台１１の他端まで移動するとセンサーが感応してオフ状態 となり、数秒後に逆回転するように構成してある。

【００２９】 なお、洗浄機本体を吊設して移動させることもできる（図示せず）。

【００３０】 さて、ベルトコンベアーの洗浄に際しては、ベルトコンベアーの汚れの箇所、 状態に応じて、洗浄のために必要な数のノズルを適切な噴射口７に接合したり、 回動スイベル８によりノズルの方向を動かしたりなどして放水方向を調整したり 、可変ノズル９により放水範囲を調整したりする。また、放水させない噴射口７ がある場合には、該噴射口７に閉栓用の蓋１０を接合して、水が漏れないように する。 そして、発動機１を作動させ、洗浄機本体２に固定されており洗浄機本体２を 往復動させるワイヤー１３によって床台１１の直線状のレール１２上に戴置され た洗浄機本体２を移動させるとともに、その過程において、連接した複数個のＴ 字管６からなる放水管を通して水を可変ノズル９から放水し、ベルトコンベアー を洗浄する。 さらに、洗浄機本体２が床台１１の他端まで移動するとセンサーが感応してオ フ状態となり、数秒後に発動機１が逆回転し、洗浄機本体２が逆向きに移動し、 その過程において、連接した複数個のＴ字管６からなる放水管を通して水を可変 ノズル９から放水し、ベルトコンベアーを洗浄する。

【００３１】 この際、洗浄の途中に、断面Ｕ字状の金属板１４を、床台１１上のベルトコン ベアーのベルトを長手方向に対し直角に挟み、ベルトをめくる状態にしてトラフ 板との間に空間を生じさせ、洗浄することにより、ベルトコンベアーのベルトの 裏面とトラフ板との間に堆積している泥砂等を取り除くことができる。

【００３２】

【考案の効果】

本考案は上記のような構成であり、次に記載する効果を有する。

【００３３】 ベルトコンベアーを自動的に洗浄するため、洗浄にかかる手間と時間を軽減し 、労働時間の短縮、人件費の削減を図れ、かつ、汚水によって汚れることなく作 業できるため、衛生的な作業環境を実現できる。

【００３４】 Ｔ字管を連接して放水管を構成した場合、放水管の一部が破損したときに、破 損した部分だけを着脱することによって放水管を補修することが可能となり、補 修が容易であるとともに、補修費用の節減が図ることができる。

【００３５】 また、噴射口にノズル及び閉栓用の蓋を着脱自在に接合する場合、ノズルを接 合する噴射口を任意に選択することが可能であり、洗浄しようとするベルトコン ベアーの汚れの箇所、状態に応じて、洗浄のために必要な数のノズルを適切な噴 射口に接合し、その他の噴射口には閉栓用の蓋を接合することにより、効率的な 洗浄を図ることができる。

【００３６】 そして、ノズルを可変ノズルにした場合、洗浄しようとするベルトコンベアー の汚れの状態に応じて放水範囲を調整することが可能となり、汚れの程度が軽微 であるときなどは、放水範囲を広げることにより、同じ放水量で広範囲の汚れを 洗浄することができ、効率的な洗浄を図ることができる。

【００３７】 さらに、ノズルを回転スイベルを介して噴射口に着脱自在に接合した場合、ノ ズル自体の接合位置を変えなくとも、洗浄しようとするベルトコンベアーの汚れ の状態に応じて水が洗浄する部位を調整することが可能となり、効率的な洗浄を 図ることができる。

【００３８】 加えて、可変ノズルを回転スイベルを介して噴射口に着脱自在に接合した場合 、最も効率的な洗浄を図ることができる。

【００３９】 さらに、床台上のベルトコンベアーのベルトを長手方向に対し直角に挟みベル トをめくる状態にしてトラフ板との間に空間を生じさせる断面Ｕ字状の金属板を 設けた場合、洗浄の途中に該金属板をはさんで、ベルトコンベアーのベルトの裏 面とトラフ板との間に堆積している泥砂等を取り除くことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態の斜視図である。

【図２】本考案の一実施形態の正面縦断面図である。

【符号の説明】

１ 発動機 ２ 洗浄機本体 ３ 開放部分 ４ アクリル製の透明遮水板 ５ 洗浄機本体の内側表面 ６ Ｔ字管 ７ 噴射口 ８ 回転スイベル ９ 可変ノズル １０ 閉栓用の蓋 １１ 床台 １２ レール １３ ワイヤー １４ Ｕ字状金属板

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 直線上を往復動する枠体からなる洗浄機
   本体と、噴射口を有し該洗浄機本体に具設された放水管
   とからなるベルトコンベアー自動洗浄機。
2. 【請求項２】 直線上を往復動する枠体からなる洗浄機
   本体と、噴射口を有し該洗浄機本体に具設された放水管
   と、該噴射口と着脱自在に接合する閉栓用の蓋とからな
   るベルトコンベアー自動洗浄機。
3. 【請求項３】 請求項１又は２記載のベルトコンベアー
   自動洗浄機において、着脱自在に接合するノズルを噴射
   口に設けたベルトコンベアー自動洗浄機。
4. 【請求項４】 請求項１、２又は３記載のベルトコンベ
   アー自動洗浄機において、ノズルを回転スイベルを介し
   て噴射口に着脱自在に接合したベルトコンベアー自動洗
   浄機。
5. 【請求項５】 枠体からなる洗浄機本体の一部に開放部
   分を設け、該開放部分に透明遮水板を設置した請求項
   １、２、３又は４記載のベルトコンベアー自動洗浄機。
6. 【請求項６】 下部に車輪を設けた断面コ字状の枠体か
   らなる洗浄機本体と、該洗浄機本体内側表面に噴射口を
   有する連接された複数個のＴ字管と、該噴射口と着脱自
   在に接合する閉栓用の蓋と、回転スイベルを介して該噴
   射口と着脱自在に接合する可変ノズルと、該洗浄機本体
   の開放部分に設置された透明遮水板と、床台上に設けた
   直線状のレールと、該洗浄機本体に固定されており洗浄
   機本体を往復動させるワイヤーと、床台上のベルトコン
   ベアーのベルトを長手方向に対し直角に挟みベルトをめ
   くる状態にしてトラフ板との間に空間を生じさせる断面
   Ｕ字状の金属板からなるベルトコンベアー自動洗浄機。