JP3049232B2 - 抵抗溶接機の溶接制御装置 - Google Patents
抵抗溶接機の溶接制御装置Info
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Description
制御装置に関し、特に、溶接時間を短縮しかつ溶接不良
を防止する対策の技術分野に属する。
図3に示す如く、エアシリンダ(図示せず)に駆動され
て互いに接離する電極4,10を備え、これら電極4,
10間に鋼板等からなる複数の被溶接材W1,W2を挟
んでエアシリンダにより加圧し、その加圧状態で電極
4,10間に溶接トランス12を介して溶接電流を所定
の通電時間だけ通電してジュール熱を発生させ、このジ
ュール熱により被溶接材W1,W2同士を溶接するもの
であり、その溶接の条件としては溶接電流、通電時間、
加圧力及び電極4,10の先端径がある。そして、上記
ジュール熱Qは、上記溶接電流をI、電極4,10間の
抵抗をR、通電時間をtとすると、Q=0.24I2R
tで求められる。
て、従来、例えば特開昭55―126389号公報に示
されるように、スポット溶接機において、溶接電流及び
通電サイクル数から係数を作り、溶接毎の信号により係
数をカウンタでカウントし、このカウンタの出力信号に
より溶接電流の目標値を設定割合だけ補正することによ
り、溶接機の電極が摩耗したときに、溶接電流や通電サ
イクル数の違いによる電極の摩耗量の変化に追従して電
流の補正時期を調整するようにしたものが知られてい
る。
抵抗溶接機のエアシリンダに加圧エアを供給する場合、
コンプレッサにより加圧された高圧の加圧エアを減圧弁
に供給して設定圧力に減圧調整し、この調整された2次
加圧エアをシリンダに給排することで、そのシリンダを
伸縮作動させて電極間の加圧力を得るようにしている。
尚、溶接現場においては、設備費が安価でメンテナンス
や管理も容易ある等の理由から、上記減圧弁としては直
動型リリーフ式の減圧弁が多用されている。
に達した後に電極間に対する通電が開始され、そのと
き、上記シリンダに加圧エアを供給してから電極間の加
圧力が設定加圧力に達するまでのスクィーズタイムと呼
ばれる時間は、通常、経験的な一定時間に設定されてい
る。
り減圧調整された2次加圧エアのエア圧力の環境温度に
よる変化があると、設定加圧力への到達時期と電極への
通電開始時期との関係が適正にならず、例えば上記2次
加圧エアのエア圧力が低下したときには、電極間の加圧
力が設定加圧力に達するまでの時間がかかって、その設
定加圧力への到達前に一定のスクィーズタイムが終了
し、加圧力不足の状態で通電が行われてスパッタ(散
り)が発生したり、電極と被溶接材とが溶着したりす
る。逆に、エア圧力が高いときには、電極間の加圧力が
設定加圧力に達してもそれから暫くした後に遅れてスク
ィーズタイムが終了することとなり、その設定加圧力へ
の到達からスクィーズタイム終了までの無駄な時間の分
だけ、溶接の1サイクル全体の溶接時間が長くなるとい
う問題が生じる。
加圧エアのエア圧力が環境温度により変化する現象は、
本発明者の研究によれば、環境温度の変化により例えば
減圧弁におけるシール用Oリングの摩擦特性等が変わっ
て減圧特性が変化すると考えられる。このため、図7に
示すように、夏期と冬期との間で2次エア圧力に基づく
溶接加圧力が変化して適正溶接条件の1つである溶接電
流の適正範囲が異なることとなり、年間を通じて溶接加
工を行うとき、スパッタの発生やナゲット規格を外れた
溶接外れが生じる。斯かる問題に対処するために、年間
を通じての適正溶接電流の条件が極めて狭くなり、特
に、1つの溶接機により、材質や厚さ、表面のメッキの
種類やメッキ厚が異なる複数種類の被溶接材を溶接する
場合には、上記溶接加圧力の変化により大きな影響を受
け、適正溶接条件がさらに狭められる。
であり、その目的は、上記抵抗溶接機の溶接条件を適正
に制御することにより、アクチュエータへ供給される気
体圧力の環境温度による変化や電極の摩耗等により電極
間の加圧力が変化しても、常に安定した時点で通電を開
始できるようにし、適正な加圧力を保持して溶接不良を
防止するとともに、溶接時間を短縮できるようにするこ
とにある。
めに、この発明では、溶接機の加圧用アクチュエータに
供給される加圧気体の圧力を検出して、この気体圧力に
応じてスクィーズタイムを可変とするようにした。
整弁で調整された気体圧力により作動するアクチュエー
タを有し、該アクチュエータにより電極間に複数の被溶
接材を挟んで加圧し、その加圧状態で電極間に溶接電流
を所定時間だけ通電して電極間にジュール熱を発生させ
被溶接材同士を溶接するようにした抵抗溶接機の溶接制
御装置が対象である。
クチュエータに供給される気体圧力を検出する圧力検出
手段と、この圧力検出手段により検出されたアクチュエ
ータへの気体圧力が略設定圧力に安定したことを判定す
る判定手段と、この判定手段により気体圧力の略設定圧
力への安定状態が判定されたときに電極への通電を開始
するように、かつ、溶接機による溶接直前に上記圧力検
出手段により検出された気体圧力に基づき、予め溶接機
毎に設定された気体圧力と溶接加圧力との関係の特性か
ら、溶接機の被溶接材に対する溶接加圧力を予測して電
極間の抵抗値を算出し、該抵抗値から、電極間に発生す
るジュール熱が略一定となるように、溶 接電流又は通電
時間の少なくとも一方からなる溶接条件値を演算し、該
溶接条件値で被溶接材が溶接されるように溶接機を制御
する制御手段とを備えたことを特徴としている。
を溶接するとき、圧力調整弁で調整されたアクチュエー
タへ気体圧力が供給されて、電極間に挟まれた複数の被
溶接材が加圧される。そして、上記アクチュエータに供
給される気体の圧力が圧力検出手段により検出され、こ
の検出された気体圧力が略設定圧力に安定したかどうか
が判定手段で判定される。この気体圧力が略設定圧力へ
安定していると判定されると、制御手段により溶接機の
電極への通電が開始され、上記被溶接材が加圧状態で溶
接される。
略設定圧力に安定した状態で電極への通電を開始するの
で、電極による加圧力が設定加圧力になれば即座に通電
されることとなり、アクチュエータへの気体圧力の環境
温度による変化や電極の摩耗等により加圧力が変化して
も、それに応じてスクィーズタイムが変化して、常に安
定した時点で通電が開始され、加圧力不足による溶接不
良を防止するとともに、溶接時間を短縮することができ
る。
力検出手段により検出された気体圧力に基づき、予め溶
接機毎に設定された気体圧力及び溶接加圧力の関係の特
性から、被溶接材に対する溶接加圧力が予測されてそれ
を基に電極間の抵抗値が算出され、この抵抗値に基づ
き、電極間に発生するジュール熱が略一定となるよう
に、溶接電流又は通電時間の少なくとも一方からなる溶
接条件値が演算され、この溶接条件値で被溶接材が溶接
されるように溶接機が制御される。このため、圧力調整
弁により調整される気体圧力が環境温度の変化により変
わってアクチュエータによる電極間の溶接加圧力が変化
しても、それを補うように溶接電流又は通電時間の少な
くとも一方からなる溶接条件値が変えられるので、溶接
時に電極間に発生するジュール熱を略一定に維持するこ
とができ、環境温度の変化に拘わらず 、溶接外れやスパ
ッタの発生のない安定した溶接結果を得ることができ、
溶接品質を向上させることができる。しかも、溶接時に
その都度、溶接条件値を演算するので、リアルタイムで
溶接条件値を変えて略一定のジュール熱を維持すること
ができ、被溶接材の厚さや材質等が変わっても安定した
溶接結果を確保することができる。
クチュエータへの気体圧力が略設定圧力に所定時間継続
して保持された状態を安定状態と判定するように構成さ
れているものとする。こうすれば、アクチュエータへの
気体圧力の略設定圧力への安定状態を容易に判定するこ
とができる。
接電流とする。また、請求項4の発明では、溶接条件値
は通電時間とする。さらに、請求項5の発明では、溶接
条件値は溶接電流と通電時間との積とする。これら発明
によれば、望ましい溶接条件値が得られる。
成を示し、1は例えば溶接ロボットに設けられた抵抗溶
接機としての交流式スポット溶接機で、この溶接機1は
アーム部3を有する溶接機本体2を備えている。上記ア
ーム部3は先端部が水平方向に延びる略L字状のもの
で、その先端部の上面には固定電極4が取付固定されて
いる。溶接機本体2には上記固定電極4の真上位置に上
下方向の軸線を有するアクチュエータとしてのエアシリ
ンダ6が設けられ、このシリンダ6は加圧用及び加圧解
除用の2つのポート7,8を有する。シリンダ6のピス
トンロッド9は下側に突出し、このピストンロッド9の
下端部(先端部)には上記固定電極4と所定間隔をあけ
て上下に対向する移動電極10が取付固定されている。
また、溶接機本体2には、溶接を開始したときに溶接開
始信号を出力する溶接開始信号出力部11と、溶接トラ
ンス12(図3参照)と、この溶接トランス12に接続
された溶接電流入力部13とが設けられており、シリン
ダ6の2つのポート7,8のいずれか一方にそれぞれ後
述の2次加圧エアを供給することにより、シリンダ6を
伸縮作動させて移動電極10を固定電極4に接離させ、
加圧用ポート7に2次加圧エアを供給したときには、シ
リンダ6の伸長作動により移動電極10を下降移動させ
て固定電極4に接近させ、両電極4,10間に複数(図
示例では2枚)の被溶接材W1,W2を挟んで加圧し、
その加圧状態で電極4,10間に溶接電流を所定時間
(通電時間)だけ通電して電極4,10間にジュール熱
を発生させ被溶接材W1,W2を溶接する一方、加圧解
除用ポート8に2次加圧エアを供給したときには、シリ
ンダ6の収縮作動により移動電極10を上昇移動させて
固定電極4から離隔させ、両電極4,10による被溶接
材W1,W2への加圧を停止するようになっている。
減圧弁26により減圧調整された2次加圧エアの圧力を
受けて作動するようになっている。すなわち、図2にお
いて、20は1次加圧エアを供給するコンプレッサで、
このコンプレッサ20にはドライア21を介して1次エ
ア配管22が接続され、この1次エア配管22の下流端
部は複数の接続部23,23,…に分岐して接続されて
いる。この複数の接続部23,23,…に接続エア配管
24,24,…が接続され、この1つの接続エア配管2
4の下流端部は直動型リリーフ式の減圧弁26(レギュ
レータ)の入力ポート27に接続されている(他の接続
エア配管24,24,…は他の設備に接続されてい
る)。この減圧弁26は上記1次加圧エアを所定の2次
エア圧力に減圧調整して出力ポート28に吐出するもの
で、該出力ポート28には2次エア配管29が接続さ
れ、この2次エア配管29の下流端部は電磁式の方向切
換弁31の入力ポート32に接続されている。この方向
切換弁31は加圧側及び加圧解除側の2つのポート3
3,34を有し、加圧側ポート33は加圧側配管35を
介して上記エアシリンダ6の加圧用ポート7に、また加
圧解除側ポート34は加圧解除側配管36を介して同エ
アシリンダ6の加圧解除用ポート8にそれぞれ接続され
ており、方向切換弁31を切換作動させることで、シリ
ンダ6の2つのポート7,8にそれぞれ択一的に2次加
圧エアを供給してシリンダ6を伸縮作動させ、移動電極
10及び固定電極4を互いに接離させる。
弁26により減圧調整されて上記エアシリンダ6(アク
チュエータ)に供給される2次加圧エアの圧力を例えば
1m秒毎に検出する圧力検出手段としてのエア圧力セン
サ40が検出配管38を介して接続されている。このエ
ア圧力センサ40の出力は制御部41に入力されてい
る。この制御部41は、溶接の都度、溶接機1からの溶
接開始信号をトリガ信号として、エア圧力センサ40に
より検出された2次加圧エアのエア圧力に基づき適正溶
接電流を演算する適正電流演算部42と、この適正電流
演算部42からの出力信号により作動して通電時間を設
定するタイマ43とを備え、このタイマ43から溶接機
1の溶接電流入力部13を介して溶接トランス12に通
電するようになっている。
42において適正溶接電流を演算するための処理動作を
図1に示すフローチャートにより説明するに、まず、ス
テップS1で上記エア圧力センサ40により検出された
2次加圧エアのエア圧力を読み込む。次のステップS2
において、上記読み込んだエア圧力が略設定圧力(設定
圧力を基準として高低の所定範囲の間)に達してそれが
所定時間(例えば30m秒)だけ継続して保持されたか
どうか、つまりエア圧力が略設定圧力に安定したかどう
かを判定する。この判定がYESのときにはそのままス
テップS4に進むが、NOの判定のときにはステップS
3に進み、エア供給開始時間から一定時間(例えば1/
60秒を1サイクルとして40サイクル)が経過したか
否かを判定する。このステップS3の判定がNOのとき
には上記ステップS1に戻るが、YESのときには上記
ステップS4に進む。このステップS4では、上記読み
込んだエア圧力を基に電極4,10間の加圧力を予測す
る。具体的には、図4に示すように、予め実験によるデ
ータの蓄積によりエア圧力と加圧力との関係を示す特性
が各溶接機1毎に設定されており、この特性に対し検出
されたエア圧力に対応する加圧力を求める。
力に基づいて電極4,10間の抵抗値を演算する。具体
的には、図5に示す如く、例えば通電開始後の抵抗値の
変化が加圧力毎に設定されており、例えば加圧力が15
0〜200Kgfであるときには、通電開始から4サイ
クル(4/60秒)後の抵抗値は625Ωであり、加圧
力が225〜325Kgfであるときには、同抵抗値は
560Ωにであるというように演算される。
値から、電極4,10間に発生するジュール熱が略一定
となるように適正の溶接電流値を演算し、この後、ステ
ップS7において、上記演算した適正溶接電流値をタイ
マ43に出力し、しかる後に終了する。
り、上記エア圧力センサ40により検出されたエアシリ
ンダ6への2次加圧エアのエア圧力が略設定圧力に所定
時間継続して保持されて、その略設定圧力に安定したこ
とを判定する判定手段44が構成されている。
上記判定手段44により気体圧力の略設定圧力への安定
状態が判定されたときに電極4,10への通電を開始す
るように溶接機1を制御する制御手段45が構成されて
いる。そして、この制御手段45は、溶接機1による溶
接直前にエア圧力センサ40により検出された2次加圧
エアのエア圧力から溶接機1の被溶接材W1,W2に対
する溶接加圧力を予測して電極4,10間の抵抗値を算
出し、電極4,10間に発生するジュール熱が略一定と
なるように溶接電流値を演算し、この溶接電流値で被溶
接材W1,W2が溶接されるように溶接機1を制御する
構成とされる。
接機1により被溶接材W1,W2を溶接するとき、その
両被溶接材W1,W2を固定電極4上に載せた状態で、
まず、方向切換弁31がその入力ポート32を加圧側ポ
ート33に連通させるように切り換えられ、減圧弁26
で減圧された2次加圧エアが2次エア配管29及び加圧
側配管35を介して溶接機1のシリンダ6の加圧用ポー
ト7に供給され、そのシリンダ6が伸長作動して移動電
極10が固定電極4に接近し、これら両電極4,10間
に被溶接材W1,W2が挟持されて加圧開始される。
機1のシリンダ6に供給される2次加圧エアのエア圧力
がエア圧力センサ40により常時検出される。そして、
図6に示すように、この検出されたエア圧力が略設定圧
力に達してその状態が所定時間継続して保持されたと
き、該エア圧力が略設定圧力に安定した状態と判定され
る。この判定に伴い、上記エア圧力に基づいて電極4,
10間の加圧力が予測され、この予測した加圧力に基づ
いて電極4,10間の抵抗値が演算され、この演算抵抗
値から適正の溶接電流値が求められて、この演算した適
正溶接電流値はタイマ43による通電時間分だけ溶接機
1の溶接電流入力部13に出力され、溶接機1の溶接ト
ランス12が作動して溶接電流値が上記通電時間だけ電
極4,10間に通電される。このことで、図3に示すよ
うに、電極4,10間にジュール熱が発生し、このジュ
ール熱により被溶接材W1,W2同士の接合部が溶融し
てナゲットWが生じ、被溶接材W1,W2がスポット溶
接される。
40により検出された2次加圧エアのエア圧力から適正
溶接電流が演算され、この溶接電流値で被溶接材W1,
W2が溶接されるように溶接機1が制御されるので、減
圧弁26により減圧調整される2次加圧エアのエア圧力
が夏期又は冬期の環境温度の変化により変わって溶接機
1のエアシリンダ6による加圧力が変化したとしても、
溶接時に電極4,10間に発生するジュール熱が略一定
になるように溶接電流が補正されることとなる。このた
め、溶接機1により溶接毎に材質及び厚さが異なる複数
種類の被溶接材W1,W2を溶接する場合であっても、
上記の如き環境温度の変化に拘わらず、溶接外れやスパ
ッタの発生のない安定した溶接結果を得ることができ、
溶接品質を向上させることができる。
演算するので、リアルタイムで溶接電流を変えて略一定
のジュール熱を維持することができ、被溶接材W1,W
2の厚さや材質等が変わっても常に安定した溶接結果を
確保することができる。
れた2次加圧エアのエア圧力が略設定圧力に所定時間継
続して保持されて、その略設定圧力へ安定したと判定さ
れればと、適正溶接電流値が演算され、その溶接電流が
電極4,10間に通電されて溶接が行われるので、溶接
電流の通電開始までのスクィーズタイムが一定値に固定
されている場合の不具合、例えばエア圧力が略設定圧力
に安定する前の加圧力が低い時点でスクィーズタイムが
終了して溶接電流の通電開始が行われ、加圧力不足によ
るスパッタの発生や電極4,10と被溶接材W1,W2
との溶着の発生を招くことはない。一方、逆に、図6に
示す如く、エア圧力が略設定圧力に安定しているにも拘
わらずスクィーズタイムが終了せず、それから暫く経過
してスクィーズタイムが終了して溶接電流が通電開始さ
れ、1サイクルの溶接時間が長くなるという不具合も生
じることはない。これらの結果、溶接を最短時間でかつ
最適な設定加圧力により行うことができ、溶接時間を短
縮しかつ溶接品質を向上させることができる。因みに、
上記溶接時間の短縮化について本発明者が実験を行った
ところ、1サイクルの溶接時間を例えば1打点につき
0.1〜0.2秒短縮できることが裏付けられており、
1つの溶接機1で多数の打点を溶接する場合の全体の溶
接時間が少なくて済み、換言すれば同じ時間ではより一
層多数の打点を溶接することができ、産業上の利用可能
性が極めて高い。
力が何等かの原因により略設定圧力に達しないことがあ
っても、そのときには、エア供給開始時間から一定時間
が経過すると、強制的に溶接電流の通電が開始される。
このため、その通電が無闇に遅れることはない。
他の実施形態を包含している。例えば、上記実施形態で
は、減圧弁26により減圧調整された2次加圧エアを溶
接機1のシリンダ6に給排するようにしているが、減圧
弁26に代えて、気体圧力を調整する調整弁を設け、溶
接機1は、圧力調整弁により調整された気体圧力を受け
て作動するアクチュエータを備えていればよく、同様の
作用効果が得られる。
40により検出されたエア圧力に基づいて適正溶接電流
を演算するようにしているが、同様にして適正通電時間
を演算するようにしてもよく、さらには溶接電流と通電
時間との積を溶接条件値として演算するようにすること
もできる。
ると、圧力調整弁で調整された気体圧力を受けて作動す
るアクチュエータにより電極間に複数の被溶接材を挟ん
で加圧し、その加圧状態で電極間に溶接電流を通電時間
だけ流してジュール熱を発生させ被溶接材を溶接する抵
抗溶接機において、その溶接時にアクチュエータに供給
される気体圧力を検出し、この検出された気体圧力が略
設定圧力に安定したと判定されると、電極への通電を開
始するようにし、かつ、溶接機による溶接直前に検出さ
れた気体圧力に基づいて、予め溶接機毎に設定された気
体圧力及び溶接加圧力の関係の特性から、溶接加圧力を
予測して電極間抵抗を演算し、この演算抵抗値から溶接
電流又は通電時間の少なくとも一方からなる溶接条件値
をジュール熱が略一定となるように演算して、その溶接
条件値で被溶接材を溶接するようにしたことにより、被
溶接材に対する電極の加圧力が設定加圧力になった時点
で直ちに通電でき、アクチュエータへの気体圧力の環境
温度による変化や電極の摩耗等により加圧力が変化して
も、それに応じてスクィーズタイムを変化させて通電の
開始を適正に保つことができ、加圧力不足による溶接不
良の防止や溶接時間の短縮化を図ることができる。ま
た、アクチュエータによる加圧力が変化しても、溶接時
にリアルタイムで電極間の発生ジュール熱を略一定に維
持でき、環境温度の変化や被溶接材の厚さや材質等の変
化に拘わらず、溶接外れやスパッタの発生のない安定し
た溶接結果を得て溶接品質の向上を図ることができる。
への気体圧力が略設定圧力に所定時間継続して保持され
た状態を安定状態と判定するようにしたことにより、ア
クチュエータへ供給される気体圧力の略設定圧力への安
定状態を容易に判定することができる。
流とした。また、請求項4の発明では、溶接条件値は通
電時間とした。さらに、請求項5の発明では、溶接条件
値は溶接電流と通電時間との積とした。従って、これら
発明によれば、望ましい溶接条件値が得られる。
すフローチャート図である。
す特性図である。
図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 圧力調整弁で調整された気体圧力により
作動するアクチュエータを有し、該アクチュエータによ
り電極間に複数の被溶接材を挟んで加圧し、その加圧状
態で電極間に溶接電流を所定時間だけ通電して電極間に
ジュール熱を発生させ被溶接材同士を溶接するようにし
た抵抗溶接機の溶接制御装置であって、 上記溶接機による溶接時に上記アクチュエータに供給さ
れる気体圧力を検出する圧力検出手段と、 上記圧力検出手段により検出されたアクチュエータへの
気体圧力が略設定圧力に安定したことを判定する判定手
段と、 上記判定手段により気体圧力の略設定圧力への安定状態
が判定されたときに電極への通電を開始するように、か
つ、溶接機による溶接直前に上記圧力検出手段により検
出された気体圧力に基づき、予め溶接機毎に設定された
気体圧力と溶接加圧力との関係の特性から、溶接機の被
溶接材に対する溶接加圧力を予測して電極間の抵抗値を
算出し、該抵抗値から、電極間に発生するジュール熱が
略一定となるように、溶接電流又は通電時間の少なくと
も一方からなる溶接条件値を演算し、該溶接条件値で被
溶接材が溶接されるように溶接機を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする抵抗溶接機の溶接制御装置。 - 【請求項2】 請求項1の抵抗溶接機の溶接制御装置に
おいて、 判定手段は、アクチュエータへの気体圧力が略設定圧力
に所定時間継続して保持された状態を安定状態と判定す
るように構成されていることを特徴とする抵抗溶接機の
溶接制御装置。 - 【請求項3】 請求項1の抵抗溶接機の溶接制御装置に
おいて、 溶接条件値は溶接電流であることを特徴とする抵抗溶接
機の溶接制御装置。 - 【請求項4】 請求項1の抵抗溶接機の溶接制御装置に
おいて、 溶接条件値は通電時間であることを特徴とする抵抗溶接
機の溶接制御装置。 - 【請求項5】 請求項1の抵抗溶接機の溶接制御装置に
おいて、 溶接条件値は、溶接電流と通電時間との積であることを
特徴とする抵抗溶接機の溶接制御装置。
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---|---|---|---|
JP10305644A JP3049232B2 (ja) | 1998-10-27 | 1998-10-27 | 抵抗溶接機の溶接制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10305644A JP3049232B2 (ja) | 1998-10-27 | 1998-10-27 | 抵抗溶接機の溶接制御装置 |
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