JP3049183B2 - 光合成生物の培養装置 - Google Patents

光合成生物の培養装置

Info

Publication number
JP3049183B2
JP3049183B2 JP6018744A JP1874494A JP3049183B2 JP 3049183 B2 JP3049183 B2 JP 3049183B2 JP 6018744 A JP6018744 A JP 6018744A JP 1874494 A JP1874494 A JP 1874494A JP 3049183 B2 JP3049183 B2 JP 3049183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid film
light
film forming
forming plate
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6018744A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07227269A (ja
Inventor
岳 遠藤
登美男 野崎
和彦 鬼山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Research Institute of Innovative Technology for Earth
Original Assignee
Research Institute of Innovative Technology for Earth
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Research Institute of Innovative Technology for Earth filed Critical Research Institute of Innovative Technology for Earth
Priority to JP6018744A priority Critical patent/JP3049183B2/ja
Publication of JPH07227269A publication Critical patent/JPH07227269A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3049183B2 publication Critical patent/JP3049183B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M21/00Bioreactors or fermenters specially adapted for specific uses
    • C12M21/02Photobioreactors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M23/00Constructional details, e.g. recesses, hinges
    • C12M23/02Form or structure of the vessel
    • C12M23/04Flat or tray type, drawers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M29/00Means for introduction, extraction or recirculation of materials, e.g. pumps
    • C12M29/18External loop; Means for reintroduction of fermented biomass or liquid percolate
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M31/00Means for providing, directing, scattering or concentrating light
    • C12M31/08Means for providing, directing, scattering or concentrating light by conducting or reflecting elements located inside the reactor or in its structure

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Clinical Laboratory Science (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光合成生物を効率良く培
養するための培養装置に関し、液膜形成板の表面に形成
した培養液の液膜中で光合成生物を培養するための技術
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、クロレラ等の単細胞藻類など
の光合成生物を大量培養し、培養した光合成生物から糖
類、発酵工業基質、蛋白質、不飽和脂肪酸、色素等の有
用物質の生産、あるいは光合成生物を用いた排水処理が
行われている。また、二酸化炭素の大量放出による地球
温暖化の問題がクローズアップされるに伴い、排ガス中
の二酸化炭素を光合成生物で吸収同化させる排ガス処理
技術の研究開発が進められている。このような光合成生
物を利用した有用物質生産や排水、排ガス浄化を行なう
場合、その培養効率を高めるためには、培養液中の光合
成生物に、光と二酸化炭素とを如何に効率良く供給でき
るかが重要となる。
【0003】従来、クロレラ等の培養において、培養槽
内に光を供給する方法としては、培養槽内に多数の光フ
ァイバや光拡散ロッドを浸漬して培養槽内に光を照射す
る方法、光合成生物を含む培養液を攪拌して外部から太
陽光や人工光源の光を照射する方法、培養槽内に光源を
設置して光を照射する方法がある。また、二酸化炭素を
含むガスを培養液中に強制的に供給する方法として、培
養槽内に下部からガスを強制通気する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た光を供給する方法のうち、光ファイバや光拡散ロッド
を浸漬する方法及び槽内に光源を設置する場合には、増
殖した光合成生物が光ファイバ表面やロッドの表面に付
着して照射効率が低下してしまう問題があった。また、
培養槽外部から太陽光や人工光源の光を照射する方法
は、光条件を均一にするために培養液を常時攪拌しなけ
ればならず、この攪拌によって培養生物に損傷を与える
欠点があり、かつ培養に高エネルギーを要する問題があ
った。また、培養槽下部から二酸化炭素を含むガスを強
制通気する方法では、増殖した光合成生物が通気管に付
着して通気管が目詰まりを起こし易く、また通気に際し
高エネルギーを要する問題があった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、光合成生物の培養において、効率良く光と二酸化炭
素を供給することができ、しかも培養に要するエネルギ
ーを少なくすることが可能な光合成生物の培養装置の提
供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、光合成生物を含む培養液を
表面に沿って液膜状に流下させる液膜形成板と、該液膜
形成板の上流端に光合成生物を含む培養液を供給する培
養液供給手段と、該液膜形成板上の液膜に光を照射する
光源とを備えた光合成生物の培養装置であって、上記液
膜形成板の周囲に光反射面を設け、かつ該液膜形成板と
光反射面との間に、上記光源からの光を伝搬する光ファ
イバの出射端を配置した構成とした。また、請求項2記
載の発明は、液膜形成板が透明板材よりなり、該液膜形
成板の下面側に隙間をおいて光反射面を設け、該液膜形
成板と光反射面との隙間に、光源からの光を伝搬する光
ファイバの出射端を配置したものである。また、請求項
3記載の発明は、液膜形成板が透明板材よりなり、該液
膜形成板の下面側と上面側にそれぞれ隙間をおいて光反
射面を設け、該液膜形成板と上下の光反射面のいずれか
一方又は両方の隙間に、光源からの光を伝搬する光ファ
イバの出射端を配置したものである。また、請求項4記
載の発明は、液膜形成板が光反射面を備えてなり、該液
膜形成板の上面側に隙間をおいて光反射面を設け、該液
膜形成板と光反射面との隙間に、光源からの光を伝搬す
る光ファイバの出射端を配置したものである。更に、請
求項5記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載の光
合成生物の培養装置において、複数枚の液膜形成板を、
各板の上流端が上段の板の下流端に隣接し下流端が下段
の平板の上流端に隣接するように積層配置したものであ
る。
【0007】
【作用】本発明の光合成生物の培養装置は、液膜形成板
上に光合成生物を含む培養液の液膜を形成し、この液膜
中に光源からの光と周囲の気相中からの二酸化炭素を供
給しつつ流下させ、光合成生物の培養を行うものであ
り、培養液の流量や液膜形成板の傾斜角度を適宜調節す
ることにより、形成される液膜の厚さを容易にコントロ
ールすることができる。この液膜中で光合成生物を培養
する場合には、液膜が薄いために、液膜の厚さ方向の全
てに光を照射することが可能であり、また、培養液を液
膜状で流下させることで気相との接触面積が増大し、周
囲の気相中に含まれる二酸化炭素が液膜中に容易に取り
込まれる。さらに、液膜形成板の周囲に光反射面を設
け、かつ該液膜形成板と光反射面との間に、上記光源か
らの光を伝搬する光ファイバの出射端を配置した構成と
したことによって、光源からの光を低損失で均一に液膜
形成板上の液膜に照射することができ、光の利用効率を
高めることができる。
【0008】
【実施例】図1及び第2図は本発明の光合成生物の培養
装置の第1実施例を示す図であって、この培養装置1
は、複数枚の液膜形成板2…を、各板2の上流端が上段
の板2の下流端に隣接し下流端が下段の板2の上流端に
隣接するように積層配置した培養部3と、この培養部3
の上端部に光合成生物を含む培養液4を供給する培養液
供給手段5と、培養部3上に形成された液膜6に光を照
射する光源7と、この培養部3を収容する容器8と、こ
の容器8に設けられたガス供給口9から容器8内に空気
又は二酸化炭素を含むガスを供給するガス供給手段10
とを備えて構成されている。
【0009】上記培養部3のそれぞれの液膜形成板2
は、30度以下の傾斜、好ましくは5〜15度程度傾斜
させて配置されている。なお、液膜形成板2を殆ど水平
とした場合でも、培養液4を供給するとその供給圧で培
養液4を流下させることができる。この培養部3におけ
る液膜形成板2の積層段数は特に限定されず、1枚又は
それ以上とすることができる。
【0010】上記培養液供給手段5は、培養液調整槽1
1と、この培養液調整槽11から容器8上部を通り液膜
形成板3の上流端近傍まで延びる送液ライン12と、こ
の送液ライン12に介在された送液ポンプ13と、容器
8底部に設けられた液排出口14と培養液調整槽11と
の間を接続する回収ライン15とを備え、培養液調整槽
11内の光合成生物を含んだ培養液4を送液ライン12
を通して送液ポンプ13で圧送し、送液ライン12端部
の液供給部16から培養部3の上流端に、所定流量で供
給するようになっている。培養液4の供給流量は送液ポ
ンプ13で容易に調節可能であり、その供給流量は培養
部3の面積や液膜形成板2の傾斜度合等によって適宜設
定される。例えば、1m2程度の平板2を傾斜5〜10
度で傾斜させ、その表面に1mm〜5mm程度の厚さの
液膜を形成させる場合には、培養液4を50リットル・h-1
から500リットル・h-1程度の流量で供給するのが望まし
い。
【0011】この培養液調整槽11には、収穫ライン1
7を介して収穫装置18が接続されており、回収ライン
15を通して流下した培養液4の一部を収穫装置18に
送って培養液4中の光合成生物を分離(収穫)するよう
になっている。この収穫装置18には光合成生物の大き
さなどに応じてろ過や沈澱槽、遠心槽等を使用する。ま
た、光合成生物を分離した培養液は別のラインを通して
培養液調整槽11に返送しても良い。培養液4の温度調
節は、熱交換器、ヒータ、冷凍器等を培養部3から培養
液供給手段5の全体または一部に設置して行う。培養温
度は対象となる生物の培養適温に調節される。光合成生
物を含んだ培養液4を培養部3の上流端に供給する液供
給部16の形状は、単管、分岐管、マニホールド等の中
からその生物の分散性、付着性、耐応力性の各性状を考
慮して選定する。
【0012】光源7は、キセノンランプ19と、この光
を各液膜形成板2の上流側端部に導いて照射する光ガイ
ド20とから構成されている。この光ガイド20は多数
本の光ファイバを束ねてなるものである。
【0013】容器8内にガスを供給するためのガス供給
手段10は、空気又は二酸化炭素を含む排ガスなどをガ
ス供給ライン10aを通して容器8底部のガス供給口9
に所定流量で供給するものである。ここで使用される排
ガスとしては、硫黄酸化物、塩化水素ガスなどの有害成
分を予め除去したものが用いられ、これら有害成分の少
ないLNG燃焼排ガス等が好ましい。容器8内に供給さ
れたガスは、容器8上端のガス排出口21から外部に放
出されるが、この放出されるガスを必要に応じてガス返
送ライン22を通しガス供給手段10に返送して循環さ
せることも可能である。
【0014】図3はこの第1実施例による培養装置1に
おいて使用した液膜形成板2の詳細を示すものであり、
この液膜形成板2は、ガラス板や透明プラスチック板な
どの透明板材よりなり、その上面側に液膜6が形成され
る本体23と、この本体23の下面側に空間24をおい
て設けられた金属板や鏡板などの高反射率の板材よりな
る光反射板25と、これら本体23と光反射板25とを
固定する枠体26とからなり、これら本体23と光反射
板25の間の空間24には、液膜6の流下方向上流側の
端部に、光ガイド20からの多数本の光ファイバ27の
端末がほぼ一列に並んだ状態で挿入されている。一列に
並べられた各光ファイバ27の出射端28からは、液膜
6の流下方向にキセノンランプ19からの光が照射さ
れ、直接、或いは光反射板25に反射されて本体23の
下面に当り、この本体23中を透過して上面側の液膜6
にこの光を照射するようになっている。また、枠体26
の少なくとも空間26に面する部分の表面も高反射率と
なるような鏡面に形成しておくことが望ましく、それに
よって光の損失をより一層低減することができる。ま
た、枠体26は本体23上面の両側に延長されており、
液膜6の培養液4がサイドから落下するのを防止するよ
うになっている。
【0015】このように構成された培養装置1を用いた
光合成生物の培養方法を説明する。培養するべき光合成
生物としては、クロレラ、スピルリナ、ケイソウ類、ラ
ンソウ類、など淡水性、海水性の藻類の他、光合成細菌
や植物の細胞など各種の生物のうちから使用目的に応じ
て適宜選択して使用することができる。これらの生物を
培養するための培養液としては特に限定されず、その生
物の生育に必要な元素(窒素、リン酸、カリウム、それ
以外の必須元素)を含んだ市販の培養液や調製培養液を
用いることができる。
【0016】そして、上記光合成生物を培養液4に混合
して培養液調整槽11に入れておき、送液ポンプ13を
駆動させ、送液ライン12を通して培養液4を培養部3
の上流端から供給し、液膜状に流下させると共に、光源
7により各液膜形成板2に光を導いて液膜形成板2の本
体23下面側から光を照射して液膜6に当て、またガス
供給口9から空気又は二酸化炭素を含むガスを容器8内
に供給する。液膜形成板2上に供給された培養液4中に
含まれる光合成生物は、液膜形成板2を順次流下してい
く間に、光源7からの光エネルギーを受け、容器8内の
気相中の二酸化炭素と培養液中の水分とを原料として光
合成を行いながら増殖する。この培養液4の液膜6は1
〜5mm程度と薄いために、液膜の厚さ方向の全てに光
を照射することが可能であり、また、培養液を液膜状で
流下させることで気相との接触面積が増大し、周囲の気
相中に含まれる二酸化炭素が液膜中に容易に取り込まれ
る。
【0017】培養部3の最下段にある液膜形成板2の下
流端に流下した培養液4は、容器8底部の液排出口14
から外部に取り出され、回収ライン15を通って培養液
調整槽11に入る。そしてこの培養液4は送液ライン1
2を通って再び培養部3の最上段にある液膜形成板2の
上流端に供給し、循環させて光合成生物の培養を連続的
に行う。培養液4中の光合成生物の濃度がある程度まで
高まったならば、培養液調整槽11内の培養液の一部を
収穫ライン17を通して収穫装置18に送り、培養液4
中の光合成生物を分取するとともに、新規に調整した培
養液又は光合成生物を分離した培養液を培養液調整槽1
1に入れ、培養液4を補充する。
【0018】この培養装置1は、液膜形成板2上に光合
成生物を含む培養液4の液膜6を形成し、この液膜6中
に光源7からの光と周囲の気相中からの二酸化炭素を供
給しつつ流下させ、光合成生物の培養を行うものであ
り、培養液4の流量や液膜形成板2の傾斜角度を適宜調
節することにより、形成される液膜6の厚さを容易にコ
ントロールすることができる。このように液膜6中で光
合成生物を培養する場合には、液膜が薄いために、液膜
の厚さ方向の全てに光を照射することが可能であり、ま
た、培養液を液膜状で流下させることで気相との接触面
積が増大し、周囲の気相中に含まれる二酸化炭素が液膜
中に容易に取り込むことができるので、培養液4の攪拌
を省くことができ、しかも光及び二酸化炭素の供給効率
が向上し、設置面積当りの培養効率を大幅に向上させる
ことができる。また培養液4の攪拌を省くことができる
ので、攪拌により光合成生物が損傷を受ける不都合を解
消することができ、しかも運転に要するエネルギーを低
減することができる。さらに、液膜形成板2の本体23
を透明板材とし、この本体23の下面側に光反射板25
を設け、かつ本体23と光反射板25との間に、光源7
からの光を伝搬する光ファイバ27の出射端28を配置
した構成としたことによって、光源7からの光を低損失
で均一に液膜形成板2上の液膜6に照射することがで
き、光の利用効率を高めることができる。
【0019】図4は本発明の培養装置の第2実施例を示
すものであり、この実施例と先の第1実施例との異なる
点は、液膜形成板2の本体23の下面側のみでなく、上
面側にも、本体23上面と空間をおいて光反射板29を
設けた点である。この上側の光反射板29は、その液膜
流下方向上流側の端部が本体23の上流端から所定間隔
をおいて設けられ、この間隔から培養液4が本体23の
表面に流下するようになっている。この液膜形成板2
は、液膜形成板2の本体23を透明板材とし、この本体
23の下面側と上面側の両方に光反射板25,29を設
け、かつ本体23と光反射板25との間に、光源7から
の光を伝搬する光ファイバ27の出射端28を配置した
構成としたことによって、光源7からの光を低損失で均
一に液膜形成板2上の液膜6に照射することができ、図
3に示す液膜形成板2よりも更に光の利用効率を高める
ことができる。
【0020】図5は本発明の培養装置の第3実施例を示
すものであり、この実施例では液膜形成板2を、光反射
板30としてその上面に液膜6を形成するようにし、そ
の上面側に空間をおいて光反射板31を設けて構成し、
これら光反射板30,31の間に、液膜6の流下方向の
側方側に光ファイバ27の出射端28を配置した構成と
なっている。この液膜形成板2によれば、光源7からの
光を低損失で均一に液膜形成板2上の液膜6に照射する
ことができ、図3に示す液膜形成板2よりも更に光の利
用効率を高めることができる。
【0021】なお、上記各実施例では、液膜6の流下方
向の上流側又は側方側に光ファイバ27の出射端28を
配置した構成としたが、二方向又はそれ以上にそれぞれ
光ファイバ27の出射端28を配置して液膜6に光を照
射する構成としても良い。
【0022】(実験例)図3に示す構成の液膜形成板を
作製し、出射光の光エネルギー分布を測定した。一辺5
0cmの正方形のガラス板を液膜形成板本体23とし、
この下面側に光反射板25となるステンレス鋼板を10
mmの間隔をおいて平行に並べ枠体に固定した。一方、
キセノンランプ光源から1600本の光ファイバを有す
るライトガイドで光を導いて、ガラス板とステンレス鋼
板との間に該光ファイバの出射端を一列に並べて配置
し、図3に示す液膜形成板を作製した。そして、ガラス
板の上面の光ファイバ出射端側から反対側の出射光の光
エネルギー分布を、その中心線に沿って測定した。その
結果を図6に示す。図6に示すように、液膜形成板中心
線状の光エネルギー分布は、入射側である光ファイバ出
射端の近傍で特に大きいが、全体として光エネルギーが
均一化されていることがわかる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による光合
成生物の培養装置は、液膜形成板上に光合成生物を含む
培養液の液膜を形成し、この液膜中に光源からの光と周
囲の気相中からの二酸化炭素を供給しつつ流下させ、光
合成生物の培養を行うものであり、培養液の流量や液膜
形成板の傾斜角度を適宜調節することにより、形成され
る液膜の厚さを容易にコントロールすることができる。
このように液膜中で光合成生物を培養する場合には、液
膜が薄いために、液膜の厚さ方向の全てに光を照射する
ことが可能であり、また、培養液を液膜状で流下させる
ことで気相との接触面積が増大し、周囲の気相中に含ま
れる二酸化炭素が液膜中に容易に取り込むことができる
ので、培養液の攪拌を省くことができ、しかも光及び二
酸化炭素の供給効率が向上し、設置面積当りの培養効率
を大幅に向上させることができる。また培養液の攪拌を
省くことができるので、攪拌により光合成生物が損傷を
受ける不都合を解消することができ、しかも運転に要す
るエネルギーを低減することができる。さらに、液膜形
成板の周囲に光反射面を設け、かつ該液膜形成板と光反
射面との間に、上記光源からの光を伝搬する光ファイバ
の出射端を配置した構成としたことによって、光源から
の光を低損失で均一に液膜形成板上の液膜に照射するこ
とができ、光の利用効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光合成生物の培養装置の第1実施例を
示す構成図である。
【図2】同じ培養装置の要部の一部断面視した斜視図で
ある。
【図3】同じ培養装置の液膜形成板を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明の培養装置の第2実施例の液膜形成板を
示す斜視図である。
【図5】本発明の培養装置の第3実施例の液膜形成板を
示す斜視図である。
【図6】本発明に係る実験例の結果を示す光エネルギー
分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1……培養装置、2……液膜形成板、3……培養部、4
……培養液、5……培養液供給手段、6……液膜、7…
…光源、8……容器、9……ガス供給口、10……ガス
供給手段、11……培養液調整槽、12……送液ライ
ン、13……送液ポンプ、14……液排出口、15……
回収ライン、16……液供給部、18……収穫装置、1
9……キセノンランプ、20……光ガイド、21……ガ
ス排出口、22……ガス返送ライン、23……液膜形成
板の本体、24……空間、25,31……光反射板、2
6……枠体、27……光ファイバ、28……出射端、3
0……光反射板(液膜形成板本体)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼山 和彦 東京都港区西新橋2−8−11 財団法人 地球環境産業技術研究機構内 (56)参考文献 特開 昭51−115987(JP,A) 特開 昭53−3583(JP,A) 特開 平5−244932(JP,A) 特開 平5−297366(JP,A) 特公 昭45−940(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12M 1/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光合成生物を含む培養液を表面に沿って
    液膜状に流下させる液膜形成板と、該液膜形成板の上流
    端に光合成生物を含む培養液を供給する培養液供給手段
    と、該液膜形成板上の液膜に光を照射する光源とを備え
    た光合成生物の培養装置であって、上記液膜形成板の周
    囲に光反射面を設け、かつ該液膜形成板と光反射面との
    間に、上記光源からの光を伝搬する光ファイバの出射端
    を配置したことを特徴とする光合成生物の培養装置。
  2. 【請求項2】 液膜形成板が透明板材よりなり、該液膜
    形成板の下面側に隙間をおいて光反射面を設け、該液膜
    形成板と光反射面との隙間に、光源からの光を伝搬する
    光ファイバの出射端を配置したことを特徴とする請求項
    1記載の光合成生物の培養装置。
  3. 【請求項3】 液膜形成板が透明板材よりなり、該液膜
    形成板の下面側と上面側にそれぞれ隙間をおいて光反射
    面を設け、該液膜形成板と上下の光反射面のいずれか一
    方又は両方の隙間に、光源からの光を伝搬する光ファイ
    バの出射端を配置したことを特徴とする請求項1記載の
    光合成生物の培養装置。
  4. 【請求項4】 液膜形成板が光反射面を備えてなり、該
    液膜形成板の上面側に隙間をおいて光反射面を設け、該
    液膜形成板と光反射面との隙間に、光源からの光を伝搬
    する光ファイバの出射端を配置したことを特徴とする請
    求項1記載の光合成生物の培養装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3又は4記載の光合成生
    物の培養装置において、複数枚の液膜形成板を、各板の
    上流端が上段の板の下流端に隣接し下流端が下段の平板
    の上流端に隣接するように積層配置したことを特徴とす
    る光合成生物の培養装置。
JP6018744A 1994-02-15 1994-02-15 光合成生物の培養装置 Expired - Fee Related JP3049183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6018744A JP3049183B2 (ja) 1994-02-15 1994-02-15 光合成生物の培養装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6018744A JP3049183B2 (ja) 1994-02-15 1994-02-15 光合成生物の培養装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07227269A JPH07227269A (ja) 1995-08-29
JP3049183B2 true JP3049183B2 (ja) 2000-06-05

Family

ID=11980174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6018744A Expired - Fee Related JP3049183B2 (ja) 1994-02-15 1994-02-15 光合成生物の培養装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3049183B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4523187B2 (ja) * 2001-03-15 2010-08-11 三井造船株式会社 光バイオリアクタ
JP2009195163A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Ccs Inc 藻類培養装置
DE102009005526A1 (de) * 2009-01-20 2010-07-22 Universität Duisburg-Essen Bioreaktor und Verfahren zur Biomasseerzeugung
US9399755B2 (en) * 2010-05-11 2016-07-26 Pall Artelis Apparatus and methods for cell culture
JP5646895B2 (ja) * 2010-07-20 2014-12-24 株式会社日立製作所 培養槽
JP5899100B2 (ja) * 2012-10-11 2016-04-06 株式会社神鋼環境ソリューション 微細藻類の培養装置及び微細藻類の培養方法
FR3088650B1 (fr) * 2018-11-20 2021-04-09 Constructions Mec Consultants Système et procédé d’absorption de dioxyde de carbone
JP7412098B2 (ja) * 2019-06-28 2024-01-12 大和ハウス工業株式会社 藻類培養装置
JP7462308B2 (ja) * 2020-08-11 2024-04-05 株式会社BrainGild 培養装置および培養対象の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07227269A (ja) 1995-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5958761A (en) Bioreactor and system for improved productivity of photosynthetic algae
EP0343357B1 (en) Hollow fiber bioreactor culture system and method
KR101282625B1 (ko) 중공사막을 이용한 미세조류 배양용 고속 광생물 반응장치
US20210079325A1 (en) Large scale mixotrophic production systems
JPH10511854A (ja) バイオマス生産装置
JP3049183B2 (ja) 光合成生物の培養装置
US9523069B2 (en) Photobioreactor for microalgae cultivation having arc-type partition structure for forming vortices
JP3035153B2 (ja) 光合成生物の培養方法
US20210002595A1 (en) Culture tank
JP3553976B2 (ja) 光化学的な及び光触媒作用による反応及び光誘導可能なプロセスの実施のための設備
AU681243B2 (en) A bioreactor and system for improved productivity of photosynthetic algae
Carlozzi Closed photobioreactor assessments to grow, intensively, light dependent microorganisms: a twenty-year Italian outdoor investigation
JPH0716091A (ja) 光合成生物の培養装置
CN108395993A (zh) 一种用于经济微藻培养的微泡光生物反应器的使用方法
AU5231798A (en) Culture of micro-organisms
JP2001178443A (ja) 軽量発光担体
US20180057782A1 (en) Low energy photobioreactor system
RU2788401C1 (ru) Устройство тонкослойного культивирования фотосинтезирующих микроорганизмов для утилизации углекислого газа
RU2714636C1 (ru) Устройство тонкослойного культивирования фотосинтезирующих микроорганизмов для утилизации углекислого газа
CN103184139B (zh) 光反应装置
JPH07184631A (ja) 光合成微生物の培養装置及び培養方法
JPS62163682A (ja) 光合成微生物の連続的生産法
KR101519113B1 (ko) 도광판과 이를 이용한 광생물 반응기
CN117930421A (zh) 一种导光结构、光生物反应器及微藻培养控制方法
Prokop et al. Photobioreactors: Prokop

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000215

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees