JP7412098B2 - 藻類培養装置 - Google Patents

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この発明は、藻類培養装置に関する。
藻類の培養装置として、開放型のレースウェイ型の培養装置と、閉鎖型のバイオリアクタ型の培養装置がある。閉鎖型の培養装置として、たとえば特許文献1(特開平9-121835号公報)、特許文献2(特開2012-29578号公報)および特許文献3(特開2007-61086号公報)などが知られている。
特許文献1~3には、閉鎖型の培養装置であり、培養槽内に、培養液とともに藻類が密閉されることが開示されている。特許文献1~3の培養装置は、培養槽に取り付けられたチューブ型の容器に藻類を送り込み、チューブ型の容器に光を照射することで光合成を行っている。閉鎖型の培養装置は、培養槽に二酸化炭素(CO)が供給されるだけで、チューブ型の容器にCOは供給されない。
特開平9-121835号公報 特開2012-29578号公報 特開2007-61086号公報
特許文献1~3の培養装置は、チューブ型の容器内で光合成が行われるが、培養槽でしかCOが供給されないため、光合成が進むにつれてCOが消費され、COの安定供給ができなくなるという課題がある。また、特許文献1~3の培養装置は、チューブ型の容器の内壁面にバイオフィルムが付着するため、光の安定供給ができなくなるという課題がある。このように、閉鎖型の培養装置は、COと光の安定供給ができないため、光合成を行うことができず、藻類の培養効率が悪いという課題があった。
これらの課題を解決するため、本発明は藻類の培養効率を向上することが可能な藻類培養装置を提供することを目的とする。
本発明のある局面による藻類培養装置は、培養液導入口および培養液循環出口を有する閉鎖型の藻類培養槽と、培養液導入口および培養液循環出口に接続され、培養液導入口から藻類培養槽内に培養液を送り込み、培養液循環出口から培養液を回収する培養液循環路と、藻類培養槽の上方に位置する培養液導入口から導入された培養液を受け入れて、この培養液を藻類培養槽の上方位置から下方位置まで導く上部開放型の培養液案内流路と、藻類培養槽内に配置され、培養液案内流路内の培養液に対して光を照射する光源とを備える。
好ましくは、藻類培養槽は、培養槽内へ二酸化炭素を導入する二酸化炭素ガス導入口を含む。
好ましくは、藻類培養槽は、培養槽内の培養液を外部に排出する培養液排出口を含む。
好ましくは、藻類培養槽は、培養液の加温に利用するための温水路を含む。
好ましくは、培養液案内流路は、培養液と接する底面に段差部を含む。
好ましくは、培養液案内流路は、藻類培養槽内の上方位置から下方位置にかけて螺旋状に延びる螺旋流路である。
好ましくは、光源は、螺旋流路の中心において鉛直方向に延在して設けられ、周囲に向けて光を照射する柱状光源である。
本発明の藻類培養装置によれば、藻類の培養効率を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る藻類培養装置を利用したバイオガス発電システムの一例を示す図である。 本実施の形態に係る藻類培養装置を示す模式断面図である。 本実施の形態における培養液案内流路を示す図であり、(a)は図2におけるIIIa―IIIa線に沿う模式断面図、(b)は図3(a)におけるIIIb-IIIb線に沿う模式断面図、(c)は図3(a)におけるIIIc-IIIc線に沿う模式断面図である。 本実施の形態における光源を拡大して示す模式図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。
(バイオガス発電システムの概要について)
本実施の形態に係る藻類培養装置1の説明に先立ち、図1を参照しながら、藻類培養装置1を利用したバイオガス発電システム100について簡単に説明する。
バイオガス発電システム100は、有機性廃棄物を微生物(メタン生成菌)を用いて発酵させ、メタンを生成するためのメタン発酵槽2と、メタン発酵槽2で生成したバイオガス(メタン)を利用して発電するバイオガス発電装置3と、メタン発酵槽2から排出される廃液(消化液)やバイオガス発電装置3から排出される排ガス(COや熱)を利用して藻類を培養する藻類培養装置1とを備える。
メタン発酵槽2は、バイオガスの生成を主目的とする湿式メタン発酵槽であり、メタン生成菌を含むメタン発酵液が既に貯留する。メタン発酵槽2内部は、メタン発酵の温度域(35~42℃)に維持される。所定の条件に保持されるメタン発酵槽2内部でメタン生成菌などの嫌気性細菌が活動することにより、たとえば食品系廃棄物や生物系廃棄物などから選択された有機性廃棄物は分解され、バイオガスが生成される。生成されたバイオガスは、バイオガス供給路200を介してバイオガス発電装置3へ供給される。また、バイオガスを生成した後の消化液は、消化液導入路201を介して藻類培養装置1へ導かれることで藻類の栄養分として有効利用される。なお、嫌気性細菌は、生育に酸素(O)を必要としない細菌である。
バイオガス発電装置3は、メタン発酵槽2より供給されるバイオガスを利用してバイオガス発電をする。バイオガス発電装置3は、たとえば発電機、ボイラーなどにより電気と熱を生成する装置である。バイオガス発電装置3で生成された電気は回収され、たとえば売電される。一方で、回収されなかった熱は、メタン発酵槽2や藻類培養装置1を保温する温水の生成に利用される。温水は、藻類培養装置1の温水路118に導かれ、藻類培養装置1を適温に保つことに用いられる。温水路118については、後述する。また、温水は、メタン発酵槽2の外周面に取り付けられた温水路202に導かれ、メタン発酵槽2を適温に保つために用いられてもよい。さらに、バイオガス発電装置3は、発電によってCOを主成分とする排ガスを排出する。排ガスは、排ガス導入路117を介して藻類培養装置1内へ導かれることで有効利用される。
(藻類培養装置について)
図2をさらに参照して、本実施の形態に係る藻類培養装置1について詳細に説明する。
藻類培養装置1は、消化液を利用して、藻類を培養する藻類培養槽10を備える。藻類培養槽10は、既に貯留する水などの液体および藻類と、メタン発酵槽2から供給される消化液とを含む培養液4を培養する。藻類は、酸素発生型光合成を行う生物のうち、コケ植物、シダ植物、種子植物などの陸上植物を除いた植物であり、具体的には、微細藻類である。藻類は、メタン発酵槽2から消化液導入路201を介して導入された消化液と、バイオガス発電装置3から排ガス導入路117を介して導入されたCOを利用して、光合成を行う。
藻類培養装置1で十分に培養された培養液4は、培養液返送流路203に導かれてメタン発酵槽2へ送り込まれるか、培養液排出路116へ導かれて排水される。
藻類培養装置1は、藻類培養槽10と、藻類培養槽10に培養液4を送り込み、藻類培養槽10から培養液4を回収する培養液循環路115と、培養液4を藻類培養槽10の上方位置から下方位置まで導く培養液案内流路30と、培養液案内流路30内の培養液4に対して光を照射する光源40とを備える。典型的には、培養液循環路115は、ポンプ20を含む。
藻類培養槽10は、閉鎖型の培養槽である。藻類培養槽10は、たとえば円柱形状のタンク型であり、平面視略円形状である。藻類培養槽10は、底壁11と、底壁11の外周から立ち上る側壁12と、側壁12の上端部を覆う天井壁13とを備える。底壁11の直径は、たとえば1000mm~3000mmである。側壁12の高さ寸法は、たとえば1000mm~3000mmであり、好ましくは2000mmである。設置面積当たりの培養効率を向上する観点から、藻類培養槽10は、底壁11の直径よりも側壁12の高さ寸法の方が大きい方が好ましい。天井壁13は、底壁11および側壁12の蓋の役割を果たす。天井壁13は、底壁11および側壁12を密閉するように設けられ、側壁12の上端に固定される。天井壁13の中央部には、光源40を挿入することのできる開口部が設けられる。
底壁11上には、培養液4の液だまりが形成される。液だまりの深さは、浅い方が好ましく、側壁12の高さ寸法の1~3分目程度であることが好ましい。
藻類培養槽10の壁11,12,13は、たとえば鋼板などの不透光性部材で形成される。これにより、夜間でも周囲を気にすることなく光源40を使用でき、藻類培養装置1を稼働させることができる。また、側壁12および天井壁13は、より効率的に培養液4に光を照射するという観点から、反射部材で形成されることが好ましい。反射部材は、たとえばステンレス、アルミニウムなどから選択される部材である。これにより、光源40の光が直接培養液4に照射されない場合でも、反射部材からの反射光を培養液4に照射することができ、より多くの光を培養液4に照射させることができる。
上述のように、藻類培養装置1は、メタン発酵槽2およびバイオガス発電装置3と連結されているため、藻類培養槽10には複数の開口部が設けられる。具体的には、藻類培養槽10は、培養液導入口14と、培養液循環出口15と、培養液排出口16と、二酸化炭素(CO)ガス導入口17とをさらに備える。
培養液循環出口15は、藻類培養槽10の側壁12の下方位置に設けられる。具体的には、培養液循環出口15は、藻類培養槽10の底壁11上に溜まった培養液4の液面高さよりも下方位置、すなわち藻類培養槽10の側壁12の高さ寸法の3分目よりも下方位置に設けられる。培養液循環出口15は、培養液循環路115の下方端115bと連結されており、培養液4を培養液循環路115へ送り込む。送り込まれた培養液4は、ポンプ20によって培養液循環路115の上方端115aへ送られる。
培養液導入口14は、藻類培養槽10の側壁12の上方位置に設けられる。培養液導入口14は、培養液循環路115の上方端115aと連結されており、培養液循環路115から送り出されてきた培養液4を藻類培養槽10に導入する。培養液導入口14は、培養液案内流路30の上方端30aと連結して設けられることが好ましいが、培養液案内流路30の上方端30aの上方位置に近接または隣接するように設けられてもよい。
培養液排出口16は、藻類培養槽10の底壁11に設けられる。培養液排出口16は、培養液排出路116と連結されており、培養液排出路116には、調節弁19が設けられている。調節弁19は、培養液4の排出を制御でき、培養液4に含まれる藻類が光合成を十分行った後に開かれる。調節弁19は、たとえば1日に1回程度開かれる。培養液排出路116は、たとえば配管などで構成されていてもよい。
COガス導入口17は、藻類培養槽10の側壁12に設けられ、藻類培養槽10内にCOが導入される。COガス導入口17は、COガス導入路117と連結している。COガス導入口17は、藻類培養槽10内に貯留している培養液4の液面高さよりも上方位置、すなわち藻類培養槽10の側壁12の高さ寸法の3分目よりも上方位置に設けられることが好ましい。これにより、藻類培養槽10は閉鎖型の培養槽であるため、COガス導入口17から導入されたCOを、藻類培養槽10内に均等に行き渡らせることができる。また、導入されるCOは、COを主原料とするガスであるが、その他の成分を含んでいてもよい。COガス導入口17は、COの導入量を調節するための弁が設けられていてもよい。COガス導入路117は、たとえば配管などで構成されていてもよい。
また、藻類培養槽10の天井壁13には、圧力弁113が設けられる。圧力弁113は、COガス導入口17から藻類培養槽10内へ必要以上に送り込まれたCO、および、藻類が光合成で生産したOを外部へ排出する。
藻類培養槽10は、培養液4の加温に利用するための温水路118をさらに備える。特に図1に示すように、温水路118は、藻類培養槽10の側壁12の外周面を囲うように設けられ、藻類培養槽10の上方位置から下方位置にかけて螺旋状に設けられる。温水路118内には、温水が流れており、温水は、たとえば藻類培養槽10の上方位置から下方位置に向かって流れている。温水路118内を流れる温水は、水などの液体であり、本実施の形態ではバイオガス発電装置3で発生した熱を利用して昇温された温水である。これにより、藻類培養槽10内は、藻類の生育に最適な温度、すなわち20~30℃の範囲に保たれる。なお、温水路118は、たとえば配管や、樹脂素材のチューブ状の管などで構成されていてもよい。
藻類培養槽10は、温水路118を備えることで、藻類培養装置1を屋外に設けた場合でも培養液4の温度を藻類の培養に適した温度に保つことができる。また、温水路118には、培養液4の温度を検知する温度センサで検知した情報に基づいて、温水路118の温度を制御することのできる、図示しない温水制御ユニットが設けられていてもよい。培養液4の温度は、20~30℃になるよう制御されることが好ましい。藻類培養槽10および温水路118の外周面には、断熱層が設けられることが好ましい。これにより、藻類培養槽10内の温度および温水路118を流れる温水の温度が受ける外気温の影響を抑制することができる。
藻類培養装置1のポンプ20は、培養液4を循環させるためのものである。つまり、ポンプ20は、培養液循環路115に接続され、培養液導入口14から藻類培養槽10内に培養液4を送り込み、培養液循環出口15から培養液4を回収する。
ポンプ20は、藻類培養装置1の液だまりの培養液4を、培養液循環出口15から回収し、培養液循環路115の下方端115bから上方端115aに導き、培養液導入口14から藻類培養槽10内に送り込む。ポンプ20で培養液導入口14に送り込まれた培養液4は、自重によって、培養液案内流路30の上方位置から下方位置へ導かれる。培養液案内流路30の下方端30bまで導かれた培養液4は、培養液循環出口15から回収され、ポンプ20によって再び培養液導入口14へ導かれる。さらに、ポンプ20は、図示しない切換弁によってメタン発酵槽2の消化液を消化液導入路201から培養液循環路115へ導き、培養液循環路115の上方端115aへ送り込む。これにより、藻類培養装置1の液だまりの培養液4と消化液を、培養液導入口14から藻類培養槽10へ送り込むことができる。
ポンプ20は、藻類培養装置1を稼働している間、連続運転しており、培養液4を1日に何回も循環させている。ポンプ20は、効率よく培養液4を循環させる観点から、培養液循環路115の高さ方向の下方位置に設けられることが好ましいが、培養液4を循環させることができるのであれば、特にポンプ20が設けられる位置や、ポンプ20の種類については問わない。
培養液案内流路30は、上部開放型であり藻類培養槽10の上方に位置する培養液導入口14から導入された培養液4を受け入れて、この培養液4を藻類培養槽10の上方位置から下方位置まで導く。培養液案内流路30は、培養液4の自重により、培養液4を藻類培養槽10の上方位置から下方位置まで導く。本実施の形態では、側面35上が蓋などで覆われておらず、培養液4が露出しているが、側面35に蓋などが設けられていたとしても、部分的に開口等が設けられていれば、上部開放型であるとする。
図3(a)~(c)を参照して、培養液案内流路30は、底面31と、底面31の左右の縁から垂直に立ち上がる側面35とを備える。培養液案内流路30の外周側の側面35は、藻類培養槽10の側壁12に取り付けられる。培養液案内流路30は、培養液4と接する底面31に段差部32を含むことが好ましい。具体的には、段差部32は、底面31に、水平部33と、水平部33に対して略垂直な垂直部34とを有する。この場合、培養液4は、階段を下るように培養液案内流路30内を流れる。
培養液案内流路30は、藻類培養槽10内の上方位置から下方位置にかけて螺旋状に延びる螺旋流路であることが好ましい。以下、培養液案内流路30を螺旋流路30として説明する。この場合、螺旋流路30は、螺旋階段状となる。本実施の形態では、段差部32は、45°毎に等間隔に設けられるが、この構成に限定されない。なお、螺旋流路30の底面31は、側面35が設けられずに、底面31が藻類培養槽10の側壁12に直接取り付けられていてもよく、螺旋流路30の具体的な形状は、問わない。
図3(c)の矢印に示されるように、螺旋流路30を流れる培養液4は、段差部32を下る毎に底面31にぶつかって攪拌され、上昇する。螺旋流路30の底面31付近に位置する培養液4は、培養液4の液面付近まで上昇する。これにより、螺旋流路30の底面31付近の培養液4であっても、液面付近まで上昇するため、光やCOを吸収することができる。つまり、螺旋流路30は、培養液4に効率よくCOおよび光を行き渡らせることができる。
藻類に十分な光およびCOを供給する観点から、螺旋流路30の深さは浅い方が好ましい。具体的には、側面35の高さ寸法より、底面31の横幅寸法の方が大きい。
螺旋流路30は、藻類培養槽10の大きさ等の設計条件により適宜変更されるが、できるだけ長時間光を培養液4に供給するという観点から、傾斜角度は緩やかに設けられることが好ましい。また、培養効率を向上させる観点から、螺旋流路30は、径方向に幅広い方が好ましい。これにより、ポンプ20で藻類培養槽10の上方位置まで押し上げられた培養液4が、藻類培養槽10の下方位置まで到達するのに要する時間が長くなり、藻類培養装置1の培養効率を向上させることができる。
螺旋流路30は、たとえば樹脂や鋼板部材などで形成されるが、より効率的に培養液4に光を導入するという観点から、反射部材で形成されることが好ましい。具体的には、たとえばステンレス、アルミニウムなどから選択されることが好ましい。
本実施の形態において、螺旋流路30は上部開放型である。これにより、チューブ型の容器に藻類を送り込んだ場合に、チューブ型の容器の内壁面にバイオフィルムが付着して、藻類が光合成を行えなくなることを防ぐことができる。また、螺旋流路30の上部が開放されているため、螺旋流路30を流れる培養液4にCOを供給することができる。
藻類培養装置1の光源40は、藻類培養槽10内に配置される。具体的には、光源40は、螺旋流路30の中心において鉛直方向に延在して設けられ、周囲に向けて光を照射する柱状光源である。
図2,4を参照して、柱状光源40は、たとえば発光ダイオード(LED)42が設けられる光源本体41と、光源本体41を支持する支持部44と、支持部44の上方に設けられる取っ手43とを含む。柱状光源40は、藻類培養槽10の天井壁13に設けられた開口部に取り外し可能に取り付けられる。光源本体41は、たとえば略正六角柱形状であり、それぞれの面にLED42が上下方向に整列して設けられている。支持部44は、円周に沿って貫通孔が複数設けられている。天井壁13上には、開口部に沿ってフランジ46が設けられ、支持部44の貫通孔に対応する位置に、貫通孔が設けられている。柱状光源40を天井壁13の開口部に挿入し、ボルト45などで天井壁13のフランジ46と支持部44とを固定する。このような構成のため、藻類培養槽10の外から柱状光源40を取り外すことができ、容易にメンテナンスを行うことができる。
本実施の形態において、藻類培養槽10の容易にメンテナンスを行う観点から、光源40は、柱状光源であり、藻類培養槽10に取り外し可能に設けた。しかし、柱状光源40は、周囲に向けて光を照射することのできる形状であればよく、藻類培養槽10に柱状光源40が直接取り付けられていてもよい。
LEDや蛍光灯が、たとえば藻類培養槽10の側壁12に設けられていてもよいし、培養液案内流路30の底面31の下方に設けられていてもよい。つまり、光源40の形状や配置は、培養液4に十分に光を照射できる形状であればよい。
本実施の形態では、光源40には、複数のLED42が設けられているが、1本あるいは複数の蛍光灯が設けられていてもよい。
本実施の形態に係る藻類培養装置1は、閉鎖型の藻類培養槽10内に、上部解放型の螺旋流路30を備えている。これにより、閉鎖型の培養槽でありながらも、藻類に光およびCOを十分に供給することができるため、培養効率を向上させることができる。
本実施の形態に係る藻類培養装置1は、培養液導入口14から藻類培養槽10内に培養液4を送り込み、培養液循環出口15から培養液4を回収する培養液循環路115と、培養液4を上方位置から下方位置まで導く培養液案内流路30とを備える。これにより、培養液4は、培養液循環路115のポンプ20で培養液導入口14まで押し上げられた後、培養液4の自重のみで培養液案内流路30を流れていく。つまり、藻類培養装置1は、動力源がポンプ20のみであるにも関わらず、培養効率を向上することができる。
なお、培養液案内流路30は、螺旋状に延びる螺旋流路30でなくてもよい。培養液案内流路30は、培養液4の自重によって藻類培養槽10内の上方位置から下方位置まで導くことのできる形状であればよく、たとえば直線状に延びるように設けられてもよいし、ジグザグに蛇行するように設けられてもよいし、連続的ではなく、断片的に設けられてもよい。
また、本実施の形態では、藻類培養装置1をバイオガス発電システム100として用いたが、このような利用例に限定されない。藻類培養装置1は、下水処理施設や、排ガスや廃液を利用できる施設、たとえば発電所、ゴミ焼却施設などに藻類培養装置1を設けてもよい。
さらに、COガス導入口17から導入されるガスは、バイオガス発電装置3の排ガスでなくてもよく、たとえばCOガス導入口17から大気中の空気を導入してもよい。また、COガス導入口17から導入されるガスは、COボンベから供給されるガスであってもよいし、ゴミ焼却施設で発生した排ガスであってもよい。温水路118を流れる温水は、バイオガス発電装置3の排熱を利用して生成されていなくてもよい。たとえば昇温装置などの外部装置を利用して昇温された温水であってもよい。
また、本実施の形態では、藻類培養槽10はタンク型であり、平面視略円形状であるとしたが、この形状に限定されない。具体的には、藻類培養槽10は平面視略楕円形状であってもよいし、平面視略矩形形状であってもよい。この場合、藻類培養槽10内に設けられる培養液案内流路30や光源40の形状は、藻類培養槽10の形状に合わせて適宜変更される。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 藻類培養装置、2 メタン発酵槽、3 バイオガス発電装置、4 培養液、10 藻類培養槽、11 底壁、12 側壁、13 天井壁、14 培養液導入口、15 培養液循環出口、16 培養液排出口、17 ガス導入口、19 調節弁、20 ポンプ、30 培養液案内流路(螺旋流路)、30a 上方端、30b 下方端、31 底面、32 段差部、33 水平部、34 垂直部、35 側面、40 光源(柱状光源)、41 光源本体、42 発光ダイオード(LED)、43 取っ手、44 支持部、45 ボルト、46 フランジ、100 バイオガス発電システム、113 圧力弁、115 培養液循環路、115a 上方端、115b 下方端、116 培養液排出路、117 COガス導入路(排ガス導入路)、118,202 温水路、200 バイオガス供給路、201 消化液導入路、203 培養液返送流路。

Claims (5)

  1. 培養液導入口および培養液循環出口を有し、底壁と、前記底壁から立ち上がる側壁と、前記側壁の上端部を覆う天壁部とを含む閉鎖型の藻類培養槽と、
    前記培養液導入口および前記培養液循環出口に接続され、前記培養液導入口から前記藻類培養槽内に培養液を送り込み、前記培養液循環出口から培養液を回収する培養液循環路と、
    前記側壁に沿って設けられ、前記藻類培養槽の上方に位置する前記培養液導入口から導入された培養液を受け入れて、この培養液を前記藻類培養槽の上方位置から下方位置にかけて螺旋状に導く上部開放型の螺旋流路と、
    前記螺旋流路の中央領域に上下方向に延在して配置され、前記螺旋流路内の培養液に対して光を照射する柱状光源とを備える、藻類培養装置。
  2. 前記藻類培養槽は、前記培養槽内へ二酸化炭素を導入する二酸化炭素ガス導入口を含む、請求項1に記載の藻類培養装置。
  3. 前記藻類培養槽は、前記培養槽内の培養液を外部に排出する培養液排出口を含む、請求項1または2に記載の藻類培養装置。
  4. 前記藻類培養槽は、前記培養液の加温に利用するための温水路を含む、請求項1~3のいずれかに記載の藻類培養装置。
  5. 前記螺旋流路は、前記培養液と接する底面に段差部を含む、請求項1~4のいずれかに記載の藻類培養装置。
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