JP3049125U - 非超電導相を幾何学的に分散分布させた超電導導体 - Google Patents
非超電導相を幾何学的に分散分布させた超電導導体Info
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- JP3049125U JP3049125U JP1997004145U JP414597U JP3049125U JP 3049125 U JP3049125 U JP 3049125U JP 1997004145 U JP1997004145 U JP 1997004145U JP 414597 U JP414597 U JP 414597U JP 3049125 U JP3049125 U JP 3049125U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】脆くて塑性加工に耐えぬため転位等の格子欠陥
を十分に導入できぬ超電導体や、熱処理により相平衡的
に適切な析出物が得られぬ超電導体や得られても渦糸の
運動に対する実用上十分有効なピン留め効果が得られぬ
超電導体、ために近年発見された酸化物高温超電導体の
液体窒素中における実用化のメドが立っていない。本考
案は臨界電流密度の向上と臨界電流密度の外部磁場によ
る劣化特性の低減に欠くべからざる渦糸の運動に対する
実用上有効な抵抗体を有する超電導導体を提供すること
にある。 【解決手段】本考案では渦糸の運動に対する実用上有効
なピン留めを加工熱処理等の超電導体の内在的特性に求
めず、図で示すように分子あるいは原子イオンビーム4
を超電導体2の表面に照射し、特に強磁性元素イオンを
注入し、超電導体2に非超電導第2相3を円状に三角格
子状に分散、分布せしめて意図的に創成された第2相に
より渦糸をピン留めしその運動を阻止して臨界電流密度
の向上と臨界電流密度の外部磁場による劣化持性の低減
を達成する。
を十分に導入できぬ超電導体や、熱処理により相平衡的
に適切な析出物が得られぬ超電導体や得られても渦糸の
運動に対する実用上十分有効なピン留め効果が得られぬ
超電導体、ために近年発見された酸化物高温超電導体の
液体窒素中における実用化のメドが立っていない。本考
案は臨界電流密度の向上と臨界電流密度の外部磁場によ
る劣化特性の低減に欠くべからざる渦糸の運動に対する
実用上有効な抵抗体を有する超電導導体を提供すること
にある。 【解決手段】本考案では渦糸の運動に対する実用上有効
なピン留めを加工熱処理等の超電導体の内在的特性に求
めず、図で示すように分子あるいは原子イオンビーム4
を超電導体2の表面に照射し、特に強磁性元素イオンを
注入し、超電導体2に非超電導第2相3を円状に三角格
子状に分散、分布せしめて意図的に創成された第2相に
より渦糸をピン留めしその運動を阻止して臨界電流密度
の向上と臨界電流密度の外部磁場による劣化持性の低減
を達成する。
Description
【考案の属する技術分野】本考案は超電導導体とその製造方法、特に酸化物 高温超電導体による液体窒素中で使用可能な超電導磁石用コイル及び超電導ケー ブルのための超電導導体とその製造方法に関する。
【従来の技術】負荷された電流や外部磁場による超電導から常電導への転移 を阻止する技術の著しい進展により1950年代にNb−Ti合金やNb3Sn 金属間化合物による超電導磁石用コイルが実用されるに至った。常電導への転移 の主因は負荷された超電流との相互作用により動きだそうとする量子磁束線すな わち渦糸の運動による発熱である。Nb−Ti合金やNb3Sn金属間化合物に よる実用コイルの出現は適切な加工熱処理の結果生じた転位、析出物により渦糸 のピン止めに成功したからである。
【考案が解決しようとする課題】しかし脆くて塑性加工に耐えぬため転位等 の格子欠陥を十分に導入できぬ超電導体や、熱処理により相平衡的に適切な析出 物が得られぬ超電導体や得られても渦糸の運動に対する実用上十分有効なピン留 め効果が得られぬ超電導体、ために例えば近年発見された酸化物高温超電導体で は液体窒素中での実用化のメドが立っていない。本考案は臨界電流密度の向上と 臨界電流密度の外部磁場による劣化特性の低減に欠くべからざる渦糸の運動に対 する実用上有効なピン留めを有する超電導導体、及びその製造方法をを提供する ことを目的とする。
【課題を解決するための手段】本考案では渦糸の運動に対する実用上有効な ビン留めを加工熱処理等の超電導体の内在的特性に求めず、図で示すように分子 あるいは原子イオンビーム4を超電導体2の表面に照射し、特に強磁性元素イオ ンを注入し、超電導体2に非超電導第2相3を円状に三角格子状に分散、分布せ しめて意図的に創成された第2相により渦糸をピン留めしその運動を阻止して臨 界電流密度の向上と臨界電流密度の外部磁場による劣化特性の低減を達成する。
【考案の実施の形態】以下、実施例に基づいて、この発明を更に詳細に説明 する。
【実施例1】 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。基板となるマグネシア1にス パッタリング物理蒸着された数ミクロンのYBCO膜2に対して酸素イオンビー ム4を照射して、平均間隔ほぼ辺長0.6μm三角格子状に平均直径がほぼ0. 2μmの円状の非超電導相3が分布するようにイオン注入して超電導導体とする 。
【実施例2】 基板となるマグネシアにスパッタリング物理蒸着された数ミクロンのYBCO膜 全面に金を薄く蒸着し、さらにフォトレジストにより0.2μmの孔が辺長0. 6μmの三角格子を形成するように模様づけする。金をマスクにして酸素イオン をYBCO膜に打ち込み孔の部分を非超電導化したものを超電導導体とする。
【考案の効果】以上の通り、元の超電導体の内在的特性に制限されていた渦 糸のピン止めを人工的に造れる本考案に係わる超電導導体によれば、臨界電流密 度の向上とその負の外部磁場依存性の低減が可能となり、特に大きな期待が寄せ られている酸化物高温超電導体の液体窒素中での実用を具現する。
図は本考案に係わる超電導導体の実施例を示す。 1…基板、2…超電導体、3…非超電導相、4…イオン
ビーム。
ビーム。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年8月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】考案の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【考案の名称】 非超電導相を幾何学的に分散分布さ
せた超電導導体
せた超電導導体
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
Claims (2)
- 【請求項1】超電導導体として用いる超電導導体の表面
に分子もしくは原子イオンを注入し0.01ミクロンか
ら10ミクロンに渡る平均径の円状の、時には強磁性の
非超電導相を超電導体の表面に三角格子状に分散分布さ
せることを特徴とする超電導導体とその製造方法。 - 【請求項2】超電導導体として用いる超電導体の面に金
や銀の良電導膜を薄く物理的、もしくは化学的に蒸着
し、フォトレジストをつけて0.01ミクロンから10
ミクロンに渡る平均径の円が三角格子状に分布するパタ
ーニングを施し、上記良電導膜をマスクにして円状に、
分子もしくは原子イオンを上記超電導体表面に注入し時
には強磁性の超電導相を分散分布させることを特徴とす
る超電導導体とその製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997004145U JP3049125U (ja) | 1997-04-14 | 1997-04-14 | 非超電導相を幾何学的に分散分布させた超電導導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997004145U JP3049125U (ja) | 1997-04-14 | 1997-04-14 | 非超電導相を幾何学的に分散分布させた超電導導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3049125U true JP3049125U (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=43183379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1997004145U Expired - Lifetime JP3049125U (ja) | 1997-04-14 | 1997-04-14 | 非超電導相を幾何学的に分散分布させた超電導導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3049125U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101477989B1 (ko) * | 2014-06-12 | 2015-01-08 | 한국과학기술원 | 자성체를 포함하는 초전도 박막 |
-
1997
- 1997-04-14 JP JP1997004145U patent/JP3049125U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101477989B1 (ko) * | 2014-06-12 | 2015-01-08 | 한국과학기술원 | 자성체를 포함하는 초전도 박막 |
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