JP3048351U - 車輌用情報表示装置 - Google Patents

車輌用情報表示装置

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英喜 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車が例えば側道から本線へ進入した時又
は車線の変更時などに、後続車或いは歩行者などに運転
者の気持ちを伝えるための専用の車輌用情報表示装置を
提供すること。 【解決手段】 車輌の車体壁面に取り付けられ、文字情
報を含む種々の情報を表示する表示体2と、車輌の少な
くとも1つの操作部が操作された時にこれを電気的に検
知する検知部9と、この検知部9及び表示体2に電気的
に接続され、検知部9からの電気的信号を受けて表示体
2に出力制御信号を出す情報表示コントローラとを含
み、表示体2が車輌に搭載された電源装置からの電力に
よる電気的照明によって情報を表示する表示部4を備
え、情報表示コントローラ5からの出力信号によって表
示体2の表示部4に少なくとも1種類の情報を表示する
ことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は車輌用情報表示装置に関し、例えば自動車の車体のウインドウ等の壁 面に取り付けて、後続車の運転者や歩行者に種々の情報を与えることができる車 輌用情報表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の運転中に、側道から本線へ進入した時又は車線の変更時などに 方向指示器のウインカーレバーを操作することにより前後部の車体及びフェンダ ーの側部に取り付けられているオレンジ色をした左右の「方向指示ランプ」のい ずれかを点滅しなければならないことは、道路交通法でも規定されている。
【0003】 これら左右の「方向指示ランプ」は、これを同時に点滅させることによってハ ザードランプ(緊急非常灯)としても用いるようにスイッチ類を含む電気回路が 構成されていることはよく知られている。すなわち、道路上で緊急事態が発生し た時には、運転席にあるハザードランプスイッチを押すことにより、これら左右 の方向指示ランプを同時に点滅して後続車に危険を知らせる。
【0004】 ところで、最近、例えば自動車が側道から混雑している本線に進入した時など 、本線上の後続車の運転者に、道を譲ってくれたことへの感謝の気持ちを表すた めに前述したハザードランプを数秒間点滅することが流行している。しかし、こ のようなハザードランプの用いられ方は正常ではない。実際に、本線に進入した 自動車の運転者が「ありがとう」という意味でハザードランプを点滅したところ 、後続車の運転者が勘違いをし、その結果事故となった例が報告されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
このような事故が起きる原因は、本来、緊急非常灯として設備されているハザ ードランプを別な目的で使用しているためである。ところで、これとは別に、自 動車の運転中に運転者同士相互の意志の疎通が少しでもあれば、現在のような都 市部での過密な道路状況にあって運転者の精神的なゆとりが生まれ、ひいては無 謀な運転も減少する可能性がある。
【0006】 見方によっては、ハザードランプを点滅して後続車に感謝の気持ちを表してい る現在の状況は、少なくとも自動車の運転者がそれを望んでいることの表れであ るともいえるのである。しかし、実際にこのような装置は存在しない。だから、 現在、自動車の運転者は、前述したようにハザードランプを用いているとも言え るのである。
【0007】 この考案の目的は、このような従来の問題を解決するためになされてもので、 自動車が例えば側道から本線へ進入した時又は車線の変更時などに、後続車或い は歩行者などに運転者の気持ちを伝えるための専用の車輌用情報表示装置を提供 することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この考案は、車輌の車体壁面に取り付けられ、文字情報を含む種々の情報を表 示する表示体と、車輌の少なくとも1つの操作部が操作された時にこれを電気的 に検知する検知部と、この検知部及び表示体に電気的に接続され、検知部からの 電気的信号を受けて表示体に出力制御信号を出す情報表示コントローラとを含み 、表示体が車輌に搭載された電源装置からの電力による電気的照明によって情報 を表示する表示部を備え、情報表示コントローラからの出力信号によって表示体 の表示部に少なくとも1種類の情報を表示することを特徴とする。
【0009】 また、この考案の車輌用情報表示装置では、車輌用情報表示装置が、更に車輌 の運転席又は助手席で操作可能に設置されたスイッチ装置を含み、このスイッチ 装置も情報表示コントローラに電気的に接続されていることを特徴とする。
【0010】 さらに、この考案の車輌情報表示装置では、検知部が、車輌のステアリング軸 近傍に設置された方向指示器のウインカーレバーの操作によってオンオフされる レバー操作検知スイッチを含むことを特徴とする。
【0011】 更にまた、この考案の車輌用情報表示装置では、検知部が、車輌のブレーキラ ンプを含み、このブレーキランプの点灯回路と前記情報表示コントローラとが電 気的に接続されていることを特徴とする。そして、表示体の表示部は多数の発光 ダイオードを設置して構成でき、更に情報表示コントローラからの出力制御信号 によって表示部の発光ダイオードを選択的に点灯することにより、情報表示コン トローラに記憶された数種類の情報を発光表示するようにすることができる。
【0012】 このように構成されるこの考案の車輌用情報表示装置によると、例えば自動車 が側道から本線へ進入する時又は車線を変更する時などに、運転者が方向指示器 のウインカーレバーを操作して左右何れかの方向指示ランプを点滅させると、レ バー操作検知スイッチがオンして電気信号が情報表示コントローラに入力され、 これにより情報表示コントローラーは表示体の表示部に出力制御信号を送出して 、例えば「右折します」又は「左折します」という文字を方向指示器の操作中表 示させる。
【0013】 そして、自動車が進路変更を終了して直進状態となり、それに伴ってハンドル が元の位置に戻ると、方向指示器のウインカーレバーは自動的に元の中立位置に 復帰する。自動車の方向指示器はすべてこのように構成されている。
【0014】 この考案の車輌用情報表示装置は、方向指示器のウインカーレバーがその操作 後に元の位置に自動的に戻るか又は手動で戻した時、レバー操作検知スイッチが オフとなって情報表示コントローラがこれを検出し、表示体の表示部に例えば 「ありがとう」という文字を所定時間だけ表示させる。
【0015】 また、情報表示コントローラをブレーキランプに電気的に接続しておき、ブレ ーキランプが点灯した時には、情報表示コントローラから表示体の表示部に例え ば「停止します」という文字を表示させるように出力制御信号を出すようにする こともできる。
【0016】 また、運転席に手動用のスイッチ装置を設置しておき、方向指示器のウインカ ーレバーと併用するようにしてもよい。このスイッチ装置は、方向指示器の操作 レバーを使わない時又はブレーキランプへの通電と無関係に、何らかのメッセー ジを後続車の運転者や歩行者に伝達する時などに非常に便利である。例えば、自 動車が、渋滞で停止状態となっている時などにこのスイッチ装置で表示体の表示 部に「停止します」などの文字情報を表示するようにすることが考えられる。
【0017】
【考案の実施の形態】
次に、この考案の車輌用情報表示装置を図に示される実施形態について更に詳 しく説明する。図1は、この考案の一実施形態に係る車輌用情報表示装置1の構 成を概略的に示す構成説明図である。この実施形態における車輌用情報表示装置 1は、車輌の車体壁面、例えば、リアウインドウ、後部バンパー等の外部から良 く視認できる箇所に取り付けられ、文字情報を含む種々の情報を表示する表示体 2を備えている。
【0018】 この表示体2は、正面部が開放した薄型で横に長いボックス状のケーシング3 と、このケーシング3の正面開放部に取り付けられた表示部4とから主に構成さ れている。この実施形態における表示部4は、LED文字表示パネルから構成さ れている。このLED文字表示パネルは既によく知られているのでその構成の詳 細な説明は省略するが、簡単にいえば多数の発光ダイオードが設置されたパネル である。
【0019】 このようなLED文字表示パネルからなる表示部4を備える表示体2は、通常 、LED点灯信号アンプと称している情報表示コントローラ5と電気的に接続さ れている。このLED点灯信号アンプは、例えば8ビットのマイクロプロセッサ 即ちマイクロコンピュータを内蔵し、主にLED文字表示パネルに所定の文字情 報を選択的に点灯させるものとして既に市販されている。
【0020】 このようなLED点灯信号アンプに制御回路を組み込んで、以下説明する各信 号に基づいてLED文字表示パネルの点灯動作を行うように改造したものが情報 表示コントローラ5である。このLED文字表示パネルは、情報表示コントロー ラ5からの出力制御電流によって発光ダイオードを選択的に点灯することにより 、この情報表示コントローラ5に予め記憶された数種類の情報を発光表示するこ とができるものである。
【0021】 この情報表示コントローラ5は、自動車の運転席に設けられたエンジン始動用 キースイッチ装置におけるアクセサリー端子のプラス側と線6により接続され、 また自動車に搭載されたバッテリーのマイナス側端子若しくは車体と線7により 接続されている。これにより、自動車のエンジン始動用キースイッチ装置がアク セサリー位置若しくはエンジン始動位置に入れられると同時に情報表示コントロ ーラ5に主電源が入るようになっている。
【0022】 更に、この情報表示コントローラ5は、車輌の各操作部が操作され時にこれを 電気的に検知する検知部と接続されている。この検知部は、例えば車輌に既に設 置されている構造部であるブレーキランプを利用することができる。すなわち、 このブレーキランプを検知部の1つとして利用し、運転者がブレーキを掛けたか 否かを検知する。
【0023】 従って、情報表示コントローラ5は、ブレーキランプ(図示せず)のプラス側 端子とも線8により接続されている。さらに、この実施形態に係る車輌用情報表 示装置1では、他の検知部として図2及び図3に示されるように自動車のステア リングSのコラムに取り付けられた方向指示器の操作レバー即ちウインカーレバ ーULの基部における上下位置にレバー操作検知スイッチ9を取り付けている。
【0024】 このレバー操作検知スイッチ9は、後述する手動操作用のスイッチ装置10を 経由して情報表示コントローラ5に電気的に接続されている。この手動操作用の スイッチ装置10は、車輌の運転席におけるダッシュボード等に取り付けられ、 電源スイッチボタン10aと「停止中」点灯スイッチボタン10bと「ありがと う」点灯スイッチボタン10cとを備えている。
【0025】 この実施形態の車輌用情報表示装置1は、表示体2を例えば自動車のリアウイ ンドウに吸盤などを使用して取り付けるか、又は後部バンパーなどの上に金属ス テーによりボルト止めして取り付ける等して設置され、また情報表示コントロー ラ5を運転席のダッシュボードの下、座席の下又はトランク内に設置し、各装置 部と配線して使用される。
【0026】 次に、この車輌用情報表示装置1の動作について説明する。最初に自動車のエ ンジン始動用キースイッチをアクセサリー位置を越えて回すと、前述したように 情報表示コントローラ5に主電源が入る。次いで、運転者は運転席のダッシュボ ードに設置されている手動操作用のスイッチ装置10の電源スイッチボタン10 aを押し、この車輌用情報表示装置1全体に通電して動作可能な状態にする。こ の時、この電源スイッチボタン10aは赤色に点灯する。
【0027】 そして、自動車を走行させている時、ウインカーレバーULを操作して右ウイ ンカー又は左ウインカーを出すとレバー操作検知スイッチ9のいずれか一方の接 点が押されてオンし、情報表示コントローラ5に電気信号を送出し、これにより 情報表示コントローラ5は表示体2のLED文字表示パネルからなる表示部4に 「右折します」又は「左折します」の文字をウインカー操作中表示する。
【0028】 そして、ウインカーが戻ると、オンしていたレバー操作検知スイッチ9の接点 が開くため、これを情報表示コントローラ5が検出してLED文字表示パネルに 「ありがとう」の文字を約15秒間表示するように出力制御信号を出す。
【0029】 また、この方向指示器のウインカーレバーとはまったく無関係に、手動操作用 のスイッチ装置10の「停止中」点灯スイッチボタン10bを押すと、この点灯 スイッチボタン10bがグリーンに点灯して、情報表示コントローラ5に電気信 号を送出し、これに基づいて情報表示コントローラ5はLED文字表示パネルか らなる表示部4に「停止中」の文字を表示すべく出力制御信号を出す。
【0030】 また、「ありがとう」点灯スイッチボタン10cを押すと、当該スイッチボタ ン10cがオレンジ色に点灯して、情報表示コントローラ5に電気信号を送出し 、これに基づいて情報表示コントローラ5はLED文字表示パネルからなる表示 部4に「ありがとう」の文字を表示すべく出力制御信号を出す。
【0031】 更に、自動車の走行中にブレーキペダルを踏んでブレーキを掛けると、ブレー キランプが点灯すると共に、これを情報表示コントローラ5が検知して、LED 文字表示パネルからなる表示部4に「止まります」の文字を表示すべく出力制御 信号を出す。
【0032】 すなわち、上述した文字表示の状態を整理してみると、 (1) 方向指示器のウインカーレバーULを操作した時、「右折します」又は「左 折します」の文字を表示、 (2) 方向指示器のウインカーレバーULが元の位置に復帰した時、「ありがとう 」の文字を15秒間表示、 (3) 手動操作用のスイッチ装置10の「停止中」点灯スイッチボタン10aを押 すと、「停止中」の文字を表示す、 (4) 「ありがとう」点灯スイッチボタン10cを押すと、「ありがとう」の文字 を表示するのである。
【0033】 このように、この実施形態に係る車輌用情報表示装置1は、自動車の後部を含 む適所にLED文字表示パネルを設置しておけば、単なるランプの点灯や点滅に よる合図ではなく、はっきりとした文字によって運転者の意志を表示するため、 後続車の運転者や歩行者に誤解を与えることがなく、非常に安全な意志の伝達が 可能となる。
【0034】 なお、前述した実施形態に係る車輌用情報表示装置では、表示体を構成する表 示部としてLED文字表示パネルを用いた例について説明したが、表示部として は、例えば文字が印刷された透光性のプラスチック板等も使用することができる 。
【0035】 すなわち、例えば表示体を構成するケーシング内を横方向に3つの部屋に区画 して、各部屋に照明用ランプを設置し、ケーシングの前面開放部に取り付けられ るプラスチック板には各部屋に対応した位置にそれぞれ「曲がります」、「停止 します」、「ありがとう」等の文字を印刷等で記載しておく。
【0036】 そして、前述の動作説明のように情報表示コントローラで表示体を構成するケ ーシング内に適宜の照明用ランプを点灯制御することにより、プラスチック板に 書かれたいずれかの文字を選択的に表示するようにすることができる。
【0037】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案の車輌用情報表示装置によれば、ウインカーレ バーを操作している間、及びその後の復帰時、更には手動操作により適時に、 「右折します」、「左折します」、「ありがとう」、「止まります」又は「停止 中」等の種々のパターン化された文字が表示体の表示部に表示されることから、 例えば自動車が側道から本線へ進入した時、車線の変更時、停止する時などに、 後続車或いは歩行者などに運転者の気持ちを明確に伝えることができ、これによ り運転にゆとりが生まれ、渋滞時のいらいらも解消され、ひいては安全運転につ ながることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施形態に係る車輌用情報表示装
置の構成を概略的に示す構成説明図である。
【図2】図1に示される実施形態の車輌用情報表示装置
を構成する方向指示器のウインカーレバーを利用したス
イッチの設置状態を示す側面図である。
【図3】自動車の方向指示器を作動させるウインカーレ
バーを示すステアリング付近の概略構成図である。
【符号の説明】
1 車輌用情報表示装置 2 表示体 3 ケーシング 4 LED文字点灯パネル(表示部) 5 情報表示コントローラ 6、7、8 電線 9 ウインカーレバー操作検知スイッチ 10 手動操作用のスイッチ装置 10a 電源スイッチボタン 10b 「停止中」点灯スイッチボタン 10c 「ありがとう」点灯スイッチボタン

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌の車体壁面に取り付けられ、文字情
    報を含む種々の情報を表示する表示体と、前記車輌の少
    なくとも1つの操作部が操作された時にこれを電気的に
    検知する検知部と、この検知部及び前記表示体に電気的
    に接続され、前記検知部からの電気的信号を受けて前記
    表示体に出力制御信号を出す情報表示コントローラとを
    含み、 前記表示体が前記車輌に搭載された電源装置からの電力
    による電気的照明によって情報を表示する表示部を備
    え、 前記情報表示コントローラからの出力信号によって前記
    表示体の前記表示部に少なくとも1種類の情報を表示す
    ることを特徴とする車輌用情報表示装置。
  2. 【請求項2】 前記車輌用情報表示装置が、更に前記車
    輌の運転席又は助手席で操作可能に設置されたスイッチ
    装置を含み、このスイッチ装置も前記情報表示コントロ
    ーラに電気的に接続されていることを特徴とする請求項
    1に記載の車輌用情報表示装置。
  3. 【請求項3】 前記検知部が、前記車輌のステアリング
    軸近傍に設置された方向指示器のウインカーレバーの操
    作によってオンオフされるレバー操作検知スイッチを含
    むことを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌用情報
    表示装置。
  4. 【請求項4】 前記検知部が、前記車輌のブレーキラン
    プを含み、このブレーキランプの点灯回路と前記情報表
    示コントローラとが電気的に接続されていることを特徴
    とする請求項1、2又は3のいずれかに記載の車輌用情
    報表示装置。
  5. 【請求項5】 前記表示体の前記表示部が多数の発光ダ
    イオードを設置して構成され、更に前記情報表示コント
    ローラからの出力制御信号によって前記表示部の発光ダ
    イオードを選択的に点灯することにより、前記情報表示
    コントローラに記憶された数種類の情報を発光表示する
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4の何れかに記
    載の車輌用情報表示装置。
JP1997009976U 1997-10-24 1997-10-24 車輌用情報表示装置 Expired - Lifetime JP3048351U (ja)

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